在宅事件の起訴率はどのくらい?不起訴にするためのポイントを解説

在宅事件の起訴率はどのくらい?不起訴にするためのポイントを解説

「在宅事件で起訴される確率はどのくらい?」

「在宅事件で起訴と不起訴を分けるポイントとは?」

「在宅事件で起訴率を下げるためにはどのようなことをすればいい?」

在宅事件とは、逮捕・勾留されずに捜査や裁判の手続きが進められる刑事事件を指します。在宅事件で捜査を受けている方にとって最も気になるのは「起訴されるのか」「不起訴にできる可能性はあるのか」という点ではないでしょうか。

実際、検察統計によれば在宅事件を含む全体の起訴率は約30%にとどまり、半数以上のケースでは不起訴処分となっています。しかし、事件の性質や証拠の有無、被害者との示談の状況などによって結論は大きく変わりますので、早期に適切な行動をとることが重要です。

本記事では、

・在宅事件の起訴率の実情
・在宅事件の起訴・不起訴を分けるポイント
・在宅事件の起訴率を下げるために取るべき具体的な対応策

などを詳しく解説します。

在宅事件で将来への影響を最小限に抑えたい方は、ぜひ参考にしてください。

在宅事件の起訴率はどのくらい?|在宅・身柄事件を含めると約30%

在宅事件の起訴率はどのくらい?|在宅・身柄事件を含めると約30%

在宅事件とは、逮捕・勾留などで身柄を拘束されずに、在宅のまま捜査や起訴判断が進められる刑事事件のことをいいます。

2023年の検察統計(23-00-05)によれば、在宅事件と身柄事件を合わせた全体の起訴率は約30%となっています。つまり、捜査を受けた事件のうち、3件に1件程度が起訴されて裁判にかけられ、残りの多くは不起訴処分で終了していることがわかります。

在宅事件の場合、身柄を拘束されていないことから「不起訴になりやすいのではないか」と考える方もいますが、必ずしもそうではありません。検察官は、事件の性質や証拠の有無、被害者への弁償状況などを総合的に判断して起訴・不起訴を決定します。そのため、在宅事件であっても証拠が十分に揃っている場合や被害感情が強い場合には、起訴される可能性も十分にありますので注意が必要です。

このように、在宅事件・身柄事件の起訴率は全体で約30%と数字上は低めに見えますが、個々の事件ごとに結果は大きく異なります。したがって、自分の事件がどのように評価されるのかを把握し、早い段階から適切な対応をとることが重要です。

在宅事件で起訴・不起訴を分ける判断のポイント

在宅事件で起訴・不起訴を分ける判断のポイント

在宅事件において検察官が最も重要視するのは、「この事件を裁判にかける必要があるのか」という点です。そのため、起訴・不起訴を分ける判断には複数の要素が影響します。代表的なポイントを確認しておきましょう。

事件の性質

まず注目されるのは事件の種類や社会的影響の大きさです。

窃盗や器物損壊といった比較的軽微な事件であれば、不起訴処分となる可能性があります。しかし、性犯罪や薬物犯罪、悪質な交通事故のように被害が重大で社会的非難が強い事件では、起訴される可能性が高くなります。

証拠の有無や嫌疑の程度

刑事裁判で有罪にするには、犯罪を立証するための証拠が必要です。証拠が乏しく「有罪にできる見込みが低い」と判断されれば、不起訴処分(嫌疑不十分)となることがあります。

逆に、防犯カメラ映像や目撃証言、物証などが揃っている場合は起訴の可能性が高まります。

示談の成立や被害弁償の有無

被害者との示談が成立しているかどうかは、起訴・不起訴の分かれ目として非常に大きな要素です。

被害者が処罰感情を和らげ、被害弁償が済んでいる場合、検察官は「起訴の必要性が低い」と判断しやすくなります。特に、親告罪(被害者の告訴が必要な犯罪)では、告訴がなければ起訴することができませんので、告訴の取下げが不起訴に直結します。

前科前歴の有無

同じ事件内容であっても、初犯か累犯かで結果は大きく異なります。

前科や前歴がない場合には不起訴となる可能性が高いのに対し、過去に同種の犯罪を繰り返している場合には再犯のおそれが高いとされ、起訴される傾向が強まります。

反省の程度

被疑者本人の態度も、検察官の判断に影響を与えます。

取り調べでの供述態度や、謝罪文の提出、社会的な更生努力(カウンセリング受講や生活改善)などが見られれば、検察官は「再犯の可能性が低い」と判断し、不起訴処分にする可能性があります。

在宅事件で起訴されるとどうなる?|起訴された場合のリスクや影響

在宅事件で起訴されるとどうなる?

在宅事件は、身柄拘束を受けていないため「軽く済むのでは」と考える方も少なくありません。しかし、検察官が起訴に踏み切った場合、その後に待ち受ける影響は非常に大きなものになります。以下では、在宅事件で起訴されたときのリスクや影響を説明します。

99%以上の割合で有罪になり前科がつく

日本の刑事裁判では、起訴された事件の有罪率は99%以上と非常に高く、無罪判決が下されるのはごくわずかです。つまり、検察官が起訴に踏み切る段階で「有罪にできる証拠が揃っている」と判断されているのが通常です。

有罪となれば罰金刑や執行猶予付き判決であっても「前科」として記録が残ります。前科は、戸籍や住民票に載ることはありませんが、警察や検察の内部で長期間保存され、再び事件を起こしたときに量刑判断に大きく影響します。また、社会生活を送るうえで「前科者」という烙印を背負うことになり、その後の人生に長く影を落とす結果となります。

解雇または退学のリスクが高くなる

在宅事件であっても起訴され有罪となれば、勤務先や学校にその事実が伝わり、処分を受ける可能性があります。特に、会社員の場合は、前科がついたことを理由に懲戒解雇や依願退職を迫られるケースが少なくありません。

また、学生においても大学や専門学校から停学・退学処分を受ける可能性が高く、将来の進路に大きな影響を与えます。さらに、公務員や弁護士・医師などの士業は、資格停止や失職につながることもあり、生活の基盤そのものを失うリスクがあるのです。

社会的な信用を失う

前科がつくことで社会的信用は大きく損なわれます。

就職活動の場面では、採用選考時に経歴を問われた際に不利になることがありますし、近隣や知人に事件の噂が広まれば、人間関係がぎくしゃくし、社会生活に支障が出ることも珍しくありません。特に、小さなコミュニティに住んでいる場合には、事件のことが長く話題にされ、居場所を失うケースもあります。

このように、裁判が終わった後も前科が残る限り、社会的信用の回復は簡単ではなく、長期的に不利益を被る可能性があるのです。

実名報道により将来の就職・結婚などに悪影響を及ぼす

在宅事件であっても、事件の内容や社会的注目度によっては実名報道されることがあります。新聞やテレビ、インターネットニュースで実名が公開されると、その記事は検索すれば誰でも閲覧可能となり、半永久的にネット上に残り続けます。

これにより、就職や転職の場で不利益を受けることはもちろん、結婚や交際といった私生活にも大きな悪影響が及びます。たとえ執行猶予がついた場合でも、記事自体が消えることは少なく、将来的に消し去ることは困難です。つまり、一度名前が報道されてしまうと、その後の人生に深刻なダメージを与えるリスクがあるため、起訴を回避することの重要性がより高まります。

在宅事件で起訴率を下げるためにできる4つのこと

在宅事件で起訴率を下げるためにできる4つのこと

在宅事件では「不起訴を獲得できるかどうか」が将来を大きく左右します。検察官が起訴に踏み切る前の段階で、適切な対応をとることで起訴率を下げることが可能です。以下では、代表的な4つの対応策を確認しておきましょう。

取り調べで不利な供述調書をとられない

取り調べは、検察官や警察官が事件の見解を固める重要な場面です。ここで不用意に自分に不利な発言をしてしまうと、その内容が調書として残り、後の裁判で有罪認定の決め手になる危険があります。

被疑者には、黙秘権が保障されていますので、不利な供述調書の作成を避けるには黙秘権の行使も有効な手段です。また、取り調べでの供述に迷うときは、弁護士と相談のうえで適切に対応することが重要です。「うっかり認めてしまった」が致命傷となるケースもあるため、取り調べの場面では慎重な姿勢が不可欠です。

被害者との示談を成立させる

被害者との示談は、不起訴獲得の最も効果的な方法の一つです。

示談が成立すれば被害者の処罰感情が和らぎ、検察官が「裁判にかける必要性が低い」と判断する大きな要因となります。特に、財産犯や暴行・傷害などの事件では、示談金の支払いと謝罪を行うことで、不起訴や執行猶予付き判決につながることが多くあります。

ただし、示談交渉は、被害者との感情的対立を伴うため、本人が直接動くのは難しいケースも多く、刑事事件に強い弁護士に依頼して進めることが望ましいといえます。

反省の態度を示す

検察官は、被疑者の反省態度も重視して起訴・不起訴の判断を行います。

単に「反省しています」と口で言うだけではなく、謝罪文を提出したり、被害者に誠意をもって謝罪したりする行動が必要です。また、再犯防止のためにカウンセリングや治療プログラムに通う、生活習慣を改めるといった取り組みも評価されます。

このような行動により反省の姿勢が認められれば、「更生の可能性が高い」と判断され、不起訴処分や軽い処分につながる可能性があります。逆に、反省のない態度を取れば、処罰の必要性が高いと見なされ、起訴の可能性が強まってしまうのです。

早めに刑事事件に強い弁護士に依頼する

在宅事件で不起訴を目指すなら、できるだけ早い段階で弁護士に相談・依頼することが極めて重要です。

弁護士は、事前に供述内容のアドバイスを行ったり、取り調べに同行するなどして、不利な調書作成を防ぎます。また、被害者との示談交渉や検察官への意見書提出なども弁護士が担うため、本人だけでは難しい対応をスムーズに進められます。

弁護士のサポートがあることで、検察官に「裁判にかける必要はない」と判断させる可能性が高まり、起訴率を大きく下げることにつながります。

在宅事件の起訴率を下げるなら刑事事件に強いグラディアトル法律事務所に相談を

在宅事件の起訴率を下げるなら刑事事件に強いグラディアトル法律事務所に相談を

在宅事件で不起訴を獲得するためには、早い段階から適切な対応をとることが欠かせません。しかし、取り調べでの発言や被害者対応、検察官への働きかけをすべて自分だけで行うのは現実的に難しく、かえって不利な結果を招いてしまうこともあります。そこで重要になるのが、刑事事件に強い弁護士のサポートです。

グラディアトル法律事務所では、刑事弁護を数多く取り扱っており、在宅事件での不起訴処分獲得に向けた豊富なノウハウを有しています弁護士が取り調べに同行して、取り調べのアドバイスを行い、不利な供述調書が作成されるのを防いだり、被害者との示談交渉を代理して円滑に進めたりすることが可能です。また、検察官に対して意見書を提出し、「裁判にかける必要性がない」という主張を的確に伝えることで、不起訴に導いた実績も多数あります。

在宅事件は、身柄拘束を受けていないため、一見すると深刻さを感じにくいかもしれません。しかし、もし起訴されてしまえば、前科がつき、社会生活に重大な影響を及ぼすリスクがあります。だからこそ「不起訴を勝ち取る」ことこそがもっとも重要であり、そのためには専門家のサポートが不可欠です。

在宅事件で少しでも不安を感じている方は、一人で抱え込まず、まずは刑事事件に強いグラディアトル法律事務所へご相談ください。早期対応が、将来を守るための最良の一手となります。

まとめ

在宅事件の起訴率は全体で約30%とされますが、事件の内容や証拠状況によっては起訴されるリスクが高まり、起訴されれば99%以上の確率で有罪となり前科がついてしまいます。不起訴を勝ち取るためには、取り調べでの対応や被害者との示談、反省の態度が重要ですが、これを自力で行うのは非常に困難です。だからこそ、刑事事件に強い弁護士のサポートが不可欠といえます。

グラディアトル法律事務所は、在宅事件を含む刑事弁護で豊富な実績を持ち、不起訴処分の獲得にも数多く成功しています。在宅事件で不安を抱えている方は、ぜひ一度グラディアトル法律事務所へご相談ください。あなたの将来を守るために全力でサポートいたします。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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