不同意性交の起訴率は33%!不起訴になる・ならないケースを紹介

不同意成功の起訴率は約33%
弁護士 若林翔
2026年03月01日更新

「嫌がってなんかいなかった。なのに、なぜ被害届が…」

警察から連絡があり、不同意性交等罪で被害届が出ていると告げられた。このまま起訴されるのか。会社にバレたらどうなるのか。そんな不安を抱えている方も多いでしょう。

ただ、不同意性交等罪の起訴率は約33%。つまり、約3人に2人は不起訴になっています。同意の有無で争いがあるケースでも、適切な対応を取れば、不起訴を獲得できる可能性は十分にあります。

この記事では、不同意性交等罪で不起訴になる確率や、不起訴になりやすいケース、そして事件を解決するために弁護士ができることを解説します。今後の対応を考えるうえで、ぜひ参考にしてください。

不同意性交等罪の起訴率は33.4%(不起訴率が66.6%)

不同意性交等罪で捜査を受けている方にとって、最も気になるのは「自分は起訴されるのか」という点でしょう。

令和6年版犯罪白書によると、令和5年における不同意性交等罪の起訴率は33.4%でした。つまり、検察官が処分を決めた事件のうち、約3人に2人が不起訴となっています。

罪名起訴総数不起訴総数起訴率
不同意性交等653人1,303人33.4%

出典:令和6年版 犯罪白書「資料2-2 検察庁終局処理人員(罪名別)」

ただし、この数字はあくまで「適切な対応をした結果」です。

・ 弁護士に依頼して示談交渉を行った
・ 有利な証拠を収集して検察官に提出した
・ 取調べで不利な供述をしなかった

こうした対応の積み重ねが、不起訴という結果につながっているのです。何も対応しなければ、起訴される側の33%に入る可能性は十分にあります。

具体的にどのようなケースが不起訴になるのかは、次の章で解説していきます。

不同意性交等罪で不起訴になりやすいケース3つ

不同意性交等罪で不起訴になりやすいのは、次のようなケースです。

不同意性交等罪で不起訴になりやすいケース

 

被害者と示談が成立している

最も多いのは、被害者との示談が成立しているケースです。

特に、示談書に「処罰を求めない」という意思(宥恕)が含まれていると、検察官は起訴猶予として不起訴にする可能性が高くなります。

※起訴猶予とは?
犯罪の嫌疑は認められるものの、示談成立などの事情を考慮してあえて起訴しない処分

ただし、不同意性交等罪で被害者と示談するのは簡単ではありません。
被害感情が強く交渉に応じてもらえないケースも多いですし、そもそも被害者の連絡先は通常、加害者側には開示されません。

示談による不起訴を目指すなら、弁護士を通じて交渉を進めていく必要があります。

同意があった可能性が否定できない

「性行為はあったが、同意があった」と主張するケースでも、検察官が同意の可能性を否定できないと判断すれば、嫌疑不十分で不起訴になります。
ただし、性犯罪は被害者の証言が重視されるため、単に「同意があったと思っていた」というだけでは不十分です。不起訴を獲得するには、同意があったことを客観的に示す証拠が必要になります。

《同意を推認させる事情の例》

・ 恋人関係にあった
・ 性行為をした後日にもデートをしていた
・ マッチングアプリ等のやり取りで、性行為への同意を推認させる内容があった
・ 性行為について、事前に価格交渉などのやり取りを行っていた

《証拠になりうる物》

・ 行為前後のLINEのやり取り
・ ホテルの防犯カメラ映像
・ 行為後の態度
・ 第三者の証言 など

特に、LINEのトーク履歴は重要な証拠になり得ます。「今日はありがとう」「また会おうね」といったやり取りが残っていれば、スクリーンショットなどで保存しておきましょう。

被害者の供述に信用性がない

被害者の供述に矛盾がある場合や、客観的証拠と食い違う場合も、嫌疑不十分で不起訴となることがあります。

たとえば、示談金を目的とした美人局や、別れ話のもつれから被害届を出すといったケースなどです。

法改正以降、「さすがにこれは事実と異なるのでは⋯?」というような相談も増えており、当事務所でも実際に

「10年以上前のことだが、今から不同意性交で訴えられないか」

といった相談が寄せられたことがあります。こうしたケースは、警察が被害者の証言だけを受けて動いてしまっても、検察で不起訴となる可能性が高いです。

実際に不同意性交等罪で起訴・不起訴になった事例

この章では、より具体的なイメージを持っていただくために実際の事例を紹介します。

不同意性交等罪で起訴された事例

集団で女性に性的暴行をしたとして、制御機器大手「キーエンス」(大阪市)の元社員4人が不同意性交罪で起訴された事件で、仙台地検が、さらに2人の同社元社員も別の不同意性交事件で起訴していたことが関係者への取材でわかった。起訴は7月16日付。起訴されたのは、いずれも無職の30歳の男(住所不定)、28歳の男(東京都港区)の2被告。

起訴状などによると、2被告はキーエンスに勤務していた2024年3月14日、同僚の27歳の男(静岡市)(不同意性交罪、性的姿態撮影処罰法違反で公判中)と共謀し、静岡県内のホテルで、酒を飲んで眠っていた女性(当時21歳)に性的暴行を加えたとされる。

引用:読売新聞オンライン 2025/10/09

本件は、酒を飲んで眠っていた女性に対し、複数人で性的暴行を加えたという事案です。
被害者が抵抗できない状態を利用した点、複数人による犯行である点が重く見られ、起訴に至ったと考えられます。

改正前の「強制性交等罪」では、犯罪の成立要件として、「抵抗を著しく困難にする程度の暴行や脅迫」が必要とされていたため、こうした飲酒を利用した事案は起訴が難しいケースもありました。

しかし、不同意性交等罪に改正されたことで、被害者が「同意しない意思を形成・表明・全うすることが困難な状態」であれば罪が成立するようになりました。

そのため、本件のような飲酒事案も起訴されやすくなっています。

不同意性交等罪で不起訴になったグラディアトルの事例

不起訴事件では、当事務所が実際に担当した解決事例を紹介します。

【冤罪!?】職場の部下(愛人)への不同意性交等罪で逮捕されるも10日間で釈放・不起訴!

【事件の概要】
本件は、都内の会社に勤める40代男性Kさんが、愛人関係にあった部下の20代女性から被害届を出され、不同意性交等罪で逮捕された事案です。2人は飲み会終わりにホテルへ行くこともあれば、仕事終わりに二人で飲みに行くこともある関係でした。Kさんは同意のもと性行為をしていると思っており、無理やり迫ったつもりはありませんでした。

会社でも、上司と部下として変わらず接する毎日が続いていたため、まさか、女性が不同意だったと言って警察に相談するとは想定もしていなかったそうです。

【不起訴処分獲得までの流れ】
本件の争点は、Kさんと女性の間に同意があったかどうか、そしてKさんが上司という立場を利用して性交を迫ったかどうかでした。

弁護士はまず、Kさんのもとへ何度も接見に行き、女性との関係や当時の状況を詳しく聴き取りました。あわせて、他の社員にも話を聞くなどして、同意があったことを示す客観的証拠を集めていきました。

また、被害者との示談交渉も並行して進め、示談も成立させることにも成功します。

【結果】
不起訴処分を獲得

本件のように、たとえ同意があったと思っていても、相手が被害届を出せば逮捕されてしまうことがあります。ただ、早い段階で証拠を集め、適切な対応を取れば、不起訴を獲得できるケースは少なくありません。

【冤罪!?】職場の部下(愛人)への不同意性交等罪で逮捕されるも10日間で釈放・不起訴!

不同意性交等の施行で認知件数が2.4倍!不起訴を目指すのがより重要になった

2023年7月の法改正で「強制性交等罪」は「不同意性交等罪」に変わりました。
この改正により、被害者が被害申告しやすくなっており、実際に、不同意性交等罪の認知件数は令和4年の1,655件から令和6年には3,936件と、わずか2年で約2.4倍に増加しています。

項目令和4年(2022年)令和5年(2023年)令和6年(2024年)
認知件数1,655件2,711件3,936件

出典:犯罪白書「令和6年版」,「令和7年版

被害者保護の観点からは望ましいことですが、一方で、被害者の言葉を信じて警察が動き、証拠が不十分なまま逮捕・実名報道されてしまうケースも起きています。

もし起訴されてしまえば、日本の刑事裁判における有罪率は99.9%以上(出典:司法統計)。不同意性交等罪の法定刑は「5年以上の有期拘禁刑」と重く、初犯でも実刑になるリスクがあります。

警察が動きやすくなっている今、起訴される前に不起訴を獲得することが、これまで以上に重要になったといえるでしょう。

不同意性交等罪の改正後の実態は、動画でも解説しているので、こちらもご参照ください。

https://youtu.be/bRDuqphaIpc?si=T25_DH4Rd_QE_wTA

不同意性交等罪で不起訴を目指すために、弁護士ができること

ここからは、不同意性交等罪で不起訴を獲得するために弁護士ができることを解説します。

不同意性交等罪で不起訴を目指すために、弁護士ができること

被害者との示談交渉によって不起訴を目指す

事実を認める場合は、まずは被害者との示談交渉を行うのが基本です。不同意性交等事件で起訴・不起訴にもっとも大きく影響するのが、示談の成否だからです。

被害者の連絡先がわかっていればそのまま交渉に入りますが、わからない場合は警察や検察を通じて、接触を試みていきます。

示談金の相場は数十万円〜300万円以上と幅があり、一概にいくらとは言えません。また、金額だけでなく、宥恕条項(処罰を求めない意思表示)など、不起訴獲得に必要な条件を適切に示談書へ盛り込むことも重要です。

弁護士が介入して示談を成立させたことで、不同意性交等罪が不起訴になるケースは多くあります。

不同意性交等罪の慰謝料・示談金相場は?払えない場合の対処法も解説

心当たりがある場合は、自首同行によって逮捕を回避する

無理やり関係を迫ったことを認めており、まだ逮捕される前の段階であれば、自首も検討する価値があります。

《自首するメリット》

・ 逮捕を回避できる可能性が高まる
・ 不起訴になる可能性が生じる
・ 起訴されても執行猶予がつきやすくなる
・ 情状面で有利になる

当事務所でも、自首によって逮捕を回避し、不起訴を獲得した事例があります。

【グラディアトルの事例】マッチングアプリでの不同意性交|弁護士が自首に同行し不起訴に

【事件の概要】
依頼者は40代の既婚男性。出会い系アプリで知り合った16歳未満の女性とホテルで性交しました。相手が嫌がっている様子はなく、同意のうえだと思っていたそうです。
(※注:16歳未満の者との性交は、たとえ同意があっても不同意性交等罪が成立します。)

ところがある日、女性の態度が一変し「被害届を出す」と言われてしまいます。説得に応じる様子はなかったため、被害届を出される前に自首したいと考え、当事務所に相談に来られました。

【弁護士の対応と結果】
相談を受けた弁護士は、弁護士同行による自首を勧め、当日も警察まで同行してサポートします。依頼者は家族や職場に知られたくないと希望されていたため、警察にもその旨を説明しました。

結果、逮捕されることなく、事件としても不起訴処分に。家族や職場に知られることもありませんでした。

不同意性交等罪|弁護士が自首に同行し逮捕を避け不起訴になった事例

冤罪なら、無実であることを立証する

「拒んでいる様子なんてなかった」「示談金目的で嘘をつかれている」というケースでは、依頼者の言葉を信じ、無実を証明するための弁護活動を行います。

性犯罪は被害者の証言が重視されやすく、「言った・言わない」の争いになると、どうしても不利な立場に置かれがちです。それでも、丁寧に証拠を集め、取調べ対応をサポートし、検察官に意見書を提出することで、不起訴を獲得できるケースはあります。

無実を立証するために、弁護士は最後まで一緒に戦います。

不同意性交等罪で不起訴を目指すなら、グラディアトル法律事務所へご相談ください

不同意性交等罪で捜査を受けていて、「なんとか不起訴を獲得したい」と考えているなら、グラディアトル法律事務所にご相談ください。

性犯罪に強く、不同意性交事件の豊富な解決実績がある

当事務所は、不同意性交等罪をはじめとした性犯罪に力を入れている法律事務所です。この記事で紹介した事例以外にも、解決実績は多岐にわたります。

・ ナンパした女性をラブホテルに連れ込み不同意性交等罪で逮捕|示談が成立して、執行猶予を獲得。実刑を回避した事例
痴漢・強制わいせつ(不同意わいせつ)致傷罪で逮捕|示談成立で執行猶予となった事例
風俗で本番強要!不同意性交等罪で被害届が出されるも示談で不起訴になった事例 など

数多くの事件で培ったノウハウで、あなたを守るために闘います。

法改正後の不同意性交等事件を熟知している

2023年7月の法改正により、不同意性交等罪は従来の強制性交等罪から成立要件が変わりました。「同意しない意思を形成・表明・全うすることが困難な状態」という新しい基準が設けられ、起訴・不起訴の判断にも影響しています。

当事務所では、法改正後の不同意性交等事件を数多く扱っています。最新の実務動向を踏まえて、不起訴獲得に向けた弁護活動を行います。

24時間365日スピーディに対応できる

刑事事件はスピードが命です。グラディアトル法律事務所では、24時間365日いつでも相談を受け付けており、最短で即日対応が可能です。夜間・土日祝日もご相談いただけます。

初回相談は無料です。「自分のケースで不起訴は狙えるのか」「取り調べでどう対応すべきか」など、まずはお気軽にご連絡ください。

まとめ

この記事では、不同意性交等罪で不起訴になる可能性や、不起訴を獲得するための方法についてお伝えしてきました。

本記事のポイントは以下のとおりです。

・ 不同意性交等罪の起訴率は33.4%、約3人に2人が不起訴になっている
・ 不起訴になりやすいのは、示談成立・同意の可能性・被害者供述の信用性がないケース
・ 法改正後、認知件数は2.4倍に増加しており、不起訴を目指す重要性が高まっている
・ 適切な弁護活動をすれば、不起訴を獲得できる可能性は十分にある

不同意性交等罪は法定刑が重い犯罪ですが、早い段階で適切な対応を取れば、今までの日常を取り戻せる可能性はあります。

不同意性交等罪で不起訴を目指したい方は、ぜひグラディアトル法律事務所を頼ってください。

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不同意性交等罪でお困りの方は、刑事事件に強いグラディアトル法律事務所へご相談ください。

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弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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