【不起訴率60%】不同意わいせつで不起訴を目指す2つのルートを解説 

【不起訴率60%】不同意わいせつで不起訴を目指す2つのルートを解説
弁護士 若林翔
2026年06月11日更新

不同意わいせつ事件で疑いをかけられた場合、

「不起訴になる可能性はあるのか」
「どうすれば前科を避けられるのか」

と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

実は、不同意わいせつ事件では約60%が不起訴となっているとされており、適切な対応を取ることで前科を回避できる可能性は十分にあります。

もっとも、不起訴を目指す方法は一つではなく、行為を認めるか否認するかによって取るべき戦略は大きく異なります。

たとえば、行為を認める場合には、被害者との示談や反省態度の表明が重要になります。

一方で、そもそも同意があった、または事実関係に争いがある場合には、供述の一貫性や証拠の収集がカギとなります。

このように、不同意わいせつ事件で不起訴を目指すには、「認め事件ルート」と「否認事件ルート」という2つのアプローチを正しく理解し、状況に応じた適切な弁護方針を選択することが不可欠です。

グラディアトル法律事務所では、これまで不同意わいせつ事件を含む刑事事件において、多数の不起訴獲得実績を有しており、事案ごとの状況に応じた最適な弁護活動を行っています。

本記事では、

・不同意わいせつ罪で不起訴となる仕組みや種類
・認めた場合に不起訴を目指す方法
・否認した場合に不起訴を目指す戦略
・実際の不起訴事例

などをわかりやすく解説します。

不同意わいせつ事件で前科を避けたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

【不起訴率60%】不同意わいせつ罪の不起訴には「認める場合」と「否認する場合」で異なる2つのルートがある

【不起訴率60%】不同意わいせつ罪の不起訴には「認める場合」と「否認する場合」で異なる2つのルートがある

不同意わいせつ事件で不起訴を目指す場合、まず理解しておくべき重要なポイントがあります。それは、事件の対応方針によって「不起訴に至るルート」が大きく異なるという点です。

一般的に、不同意わいせつ事件では約60%が不起訴となっているとされており、適切な対応を取れば前科を回避できる可能性は十分にあります。しかし、この数字だけを見て「何もしなくても不起訴になる」と考えるのは危険です。実際には、対応を誤ったことで起訴に至ってしまうケースも少なくありません。

不同意わいせつ事件において、不起訴を目指す方法は大きく次の2つに分かれます。

行為を認めて情状を整える「認め事件ルート」

不同意わいせつ事件で、行為を認める場合、不起訴(起訴猶予)を目指すうえでもっとも重要なのは、被害者との示談です。

実務上、認め事件では、示談が成立しているかどうかで結果が大きく変わるケースが少なくありません。

特に、被害者から「処罰を求めない」という宥恕(ゆうじょ)が得られている場合、不起訴の可能性は大きく高まります。

その意味では、認めルートにおいては「示談一択」といっていいほど示談が重要だといえるでしょう。

もちろん、示談がなくても不起訴になるケースが絶対にないわけではありません。

しかし、示談が成立していない場合、被害感情が強いと評価されやすく、起訴リスクが高まる傾向があります。

そのため、認める方針で前科回避を目指すのであれば、できる限り早い段階で示談交渉を進めることが重要です。

行為や構成要件を争う「否認事件ルート」

一方で、そもそも犯罪が成立しないと主張して不起訴を目指す方法が否認事件ルートです。

たとえば、

・相手の同意があった
・わいせつ行為自体が存在しない
・被害者供述に信用性がない

といった点を主張・立証し、嫌疑なしや嫌疑不十分による不起訴を目指します。

このルートでは、供述の一貫性や客観証拠(LINE履歴、位置情報など)の有無が極めて重要となり、取調べ対応を誤ると不利な証拠が作られてしまうリスクもあります。

どちらのルートを選ぶかで弁護方針は大きく変わる

このように、不同意わいせつ事件では

・認めて不起訴を目指すのか
・否認して不起訴を目指すのか

によって、取るべき対応や弁護方針が大きく異なります。

そして重要なのは、一度選択した方針を途中で変更することは極めて困難であるという点です。たとえば、最初は否認していたのに途中で認めると供述の信用性が低下し、不利に働く可能性があります。

そのため、初期段階で

・証拠関係
・被害者の主張内容
・自身の記憶や状況

などを踏まえて、適切なルートを選択することが不可欠です。

不同意わいせつ事件は弁護士選びが重要|初動対応で決まる結末とは?

【前提知識】不同意わいせつ事件の不起訴には3つの種類がある

不同意わいせつ事件で「不起訴」といっても、中身は一つではありません。

実務上、不起訴には主に「起訴猶予」「嫌疑不十分」「嫌疑なし」の3種類があります。

「起訴猶予」は、犯罪の疑い自体は認められるものの、示談成立や反省態度などが考慮され、検察官が起訴を見送るケースです。

不同意わいせつ事件で、行為を認める場合に目指すことが多い不起訴です。

「嫌疑不十分」は、犯罪の疑いはあるものの、有罪にできるだけの証拠が足りないケースです。
「嫌疑なし」は、そもそも犯罪が成立しない、または犯人ではないと判断されたケースをいいます。

もっとも、どの不起訴を目指すべきかは、「認めるのか」「否認するのか」によって大きく異なります。

以下では、ルート別に不起訴を目指す方法を解説します。

【認めルート】不同意わいせつを認める場合は「起訴猶予」を目指す|示談+宥恕がカギ 

不同意わいせつ事件で、行為自体を認める場合に目指す不起訴は、基本的に「起訴猶予」です。

起訴猶予とは、犯罪の疑い自体は認められるものの、事情を考慮して検察官が起訴を見送る処分をいいます。

不同意わいせつ事件では、特に

・被害者との示談成立
・「処罰を求めない」という宥恕(ゆうじょ)の有無
・反省態度や再犯防止策

などが重視されます。

そのため、認めルートでは、「犯罪が成立しない」と争うのではなく、示談や反省を通じて「起訴する必要がない」と判断してもらうことが重要です。

【否認ルート】不同意わいせつを否認する場合は「嫌疑なし・嫌疑不十分」を目指す 

「同意があった」「そもそも触っていない」など、犯罪の成立自体を争う場合は、否認ルートとなります。

この場合に目指す不起訴は、「嫌疑なし」または「嫌疑不十分」です。

「嫌疑なし」は、犯罪が成立しない、または犯人ではないと判断されたケースです。
「嫌疑不十分」は、疑いはあるものの、有罪にできるだけの証拠が不足しているケースをいいます。

不同意わいせつ事件では、同意の有無や被害者供述の信用性が争点になることも少なくありません。

ただし、否認ルートでは取調べ対応や供述内容が結果を大きく左右します。

対応を誤ると、不利な証拠が作られてしまうこともあるため注意が必要です。

Ⅰ 認め事件ルート(行為を認めた上で不起訴を目指す場合)

「認め事件」とは何か|不同意わいせつ事件における典型ケース

不同意わいせつ事件において、「認め事件」とは、被疑者が行為自体を概ね認めているケースを指します。

この場合、不起訴を目指すためには、事実関係を争うのではなく、反省や被害回復といった情状面を整えることが重要なポイントとなります。

ここでは、不同意わいせつ事件における認め事件の典型的なケースを説明します。

行為自体を概ね認めているケース

認め事件の最も基本的なケースは、わいせつ行為があったこと自体について争いがないケースです。

たとえば、

・身体に触れた事実は認めている
・相手の意思を十分に確認しなかったことを認めている
・不適切な行為であったと自覚している

といったケースが該当します。

もっとも、「すべてを認めている必要がある」というわけではなく、

・行為の一部は認めるが程度に争いがある
・故意の有無や認識に争いがある

といった場合でも、全体として認め事件として扱われることがあります。

重要なのは、主要な事実関係について否認していないかどうかです。

被害者供述や証拠が揃っているケース

認め事件となる事件には、被害者の供述や客観証拠が一定程度揃っているケースが多く見られます。

たとえば、

・被害者の供述が具体的かつ一貫している
・防犯カメラや目撃証言がある
・LINEやSNSのやり取りが残っている

などの場合、否認を続けても不利になる可能性が高いと判断されます。

このような状況では、無理に争うよりも、早期に認めて情状を整えた方が不起訴につながりやすいといえます。

特に不同意わいせつ事件では、供述の信用性が重視されるため、証拠関係を冷静に見極めることが重要です。

飲酒・酔った勢いなどで発生したケース

実務上、不同意わいせつ事件の中には、飲酒やその場の雰囲気によって発生したケースも少なくありません。

たとえば、

・飲み会の帰りに距離感を誤ってしまった
・相手の同意があると誤信してしまった
・軽いスキンシップの延長でトラブルになった

といったケースです。

このような場合、計画的・悪質な犯行とは判断されにくく、適切な対応を取れば起訴猶予となる可能性が高まる傾向にあります。

もっとも、「軽い気持ちだった」「酔っていた」という事情だけでは不起訴にはなりません。あくまで、

・被害者の被害感情
・行為の態様
・その後の対応

などを総合的に判断して処分が決まります。

不同意わいせつの認め事件で不起訴の可能性を高める具体的対応

認め事件では、事実関係を争うのではなく、被害回復や反省といった情状をどれだけ適切に整えられるかが不起訴の可否を大きく左右します。

ここでは、不同意わいせつ事件で不起訴(主に起訴猶予)を目指すために重要となる具体的な対応を説明します。

被害者との示談交渉|示談金相場は50~100万円程度

認め事件において最も重要なのが、被害者との示談成立です。

不同意わいせつ事件では、被害者の処罰感情が強いほど起訴されやすく、逆に示談が成立している場合には、起訴猶予となる可能性が大きく高まります。

示談の内容としては、

・謝罪の意思表示
・示談金の支払い
・今後接触しない旨の合意

などが含まれるのが一般的です。

示談金の相場は事案によって異なりますが、おおよそ50万円〜100万円程度が一つの目安とされています。

もっとも、被害状況や被害者の意向によって金額は大きく変動するため、相場にとらわれすぎず、個別の事情に応じた対応が必要です。

また、被疑者本人が直接連絡を取るとトラブルになるおそれがあるため、必ず弁護士を通じて交渉を行うことが重要です。

反省文・謝罪文の提出

検察官の起訴・不起訴の判断においては、反省の程度や態度も重要な要素となります。

そのため、

・なぜ行為に至ったのか
・被害者に対してどのような迷惑をかけたのか
・今後どのように再発防止に取り組むのか

といった点を整理した反省文・謝罪文を作成し、提出することが有効です。

もっとも、形式的な文章では意味がなく、具体性や真摯さが伝わる内容であることが重要です。

弁護士のサポートを受けながら作成することで、より適切な内容に整えることができます。

再犯防止策(治療・カウンセリング等)

不同意わいせつ事件では、「再犯のおそれ」が重視されるため、再犯防止に向けた具体的な取り組みも重要です。

たとえば、

・専門機関でのカウンセリング受講
・性依存や衝動コントロールに関する治療
・生活環境の見直し

などが挙げられます。

これらの取り組みを実施し、記録として残すことで、再犯リスクが低いことを客観的に示すことが可能となります。

単なる口頭の反省だけでなく、具体的な行動として示すことがポイントです。

身元引受人・監督体制の整備

家族や勤務先などによる身元引受や監督体制の整備も不起訴判断に影響を与える要素です。

具体的には、

・家族が生活を監督することの誓約
・職場での再発防止体制の整備
・定期的な報告や管理体制の構築

などが考えられます。

これにより、検察官に対して「社会内で適切に更生できる環境がある」と評価されやすくなります。

【事例紹介】不同意わいせつの認め事件で不起訴となった事例

ここでは、不同意わいせつや類似のわいせつ事件において、行為を認めたうえで不起訴(起訴猶予)となった事例をご紹介します。

認め事件では、適切な初動対応と示談交渉により、不起訴に至る可能性が十分にあることがわかります。

メンズエステでの本番トラブル|示談成立により刑事化を回避

メンズエステ利用中に本番行為に至ったことで、相手方キャストから「不同意の性行為」と主張され、刑事事件化の可能性が生じた事案です。

依頼者は「相手も拒否しておらず同意があると思っていた」と認識していましたが、相手方は「無理やりだった」と主張しており、双方の認識が大きく対立していました。

弁護士は、

・警察・検察対応への助言
・相手方との示談交渉

を並行して進めました。

当初は、依頼者側10万円に対し、相手方は50万〜80万円を提示するなど大きな隔たりがありましたが、粘り強く交渉を続けた結果、最終的に30万円で示談成立となりました。

示談成立後は検察にも報告が行われ、刑事処分化を回避して解決しています。

【ポイント】

同意の有無が争われるケースでも、適切な示談交渉により早期解決が可能であることを示す事例です。

電車内の痴漢行為|示談成立により不起訴(起訴猶予)を獲得

通勤電車内での痴漢行為により逮捕された事案です。依頼者は行為自体を認めており、弁護方針としては否認ではなく、反省と示談を前提に不起訴を目指す方針が採られました。

弁護士はまず、検察への働きかけにより勾留を阻止(即日釈放)するという初動対応を行いました。

その後、被害者代理人との交渉を重ね、最終的に150万円で示談成立。示談書には宥恕文言も盛り込まれました。

示談成立後、検察官に対して不起訴意見書を提出した結果、起訴猶予による不起訴処分を獲得しています。

【ポイント】

認め事件では「初動対応+示談+検察対応」のすべてが重要であることを示す典型例です。

路上での接触行為|示談と工夫により不起訴を獲得

路上で女性の太もも付近に触れたとして逮捕された事案です。
依頼者は、接触行為自体は認めつつも、「性的意図はなかった」と説明していました。

弁護士は、

・逮捕翌日の早期釈放を実現
・被害者との示談交渉を実施

という対応を行いました。

交渉の結果、25万円で示談成立。さらに本件では、依頼者が「氏名が相手方に知られること」を強く懸念していたため、示談書の写しをマスキングするといった工夫も行われました。

示談成立後、検察に対して意見書を提出し、不起訴処分を獲得しています。

【ポイント】

示談内容だけでなく、「プライバシー配慮」なども含めた対応が重要であることを示す事例です。

判例もありますので、こちらのご覧ください。

Ⅱ 否認事件ルート(行為・構成要件を争う場合)

否認事件とは何か|不同意わいせつ事件で争点になるポイント

否認事件とは何か

不同意わいせつ事件における「否認事件」とは、被疑者が犯罪の成立自体を争うケースを指します。

認め事件とは異なり、否認事件では示談や反省による情状面ではなく、そもそも犯罪が成立しないことを主張・立証することが中心的な戦略となります。

ここでは、不同意わいせつ事件において否認事件となる典型的なパターンと、主な争点について説明します。

同意があったと主張する場合

否認事件でもっとも多いのが、相手の同意があったと主張するケースです。

不同意わいせつ罪は、「同意がないこと」が重要な構成要件となるため、同意の有無が最大の争点となります。

たとえば、

・相手が拒否していなかった
・積極的に応じている様子があった
・過去にも同様の関係があった

といった事情から、被疑者としては同意があったと認識していたケースです。

もっとも、単に「同意があったと思った」と主張するだけでは足りず、

・LINEのやり取り
・当日の行動状況
・周囲の客観事情

などから、合理的に同意があったといえるかが厳しく判断されます。

被害者供述の信用性を争う場合

不同意わいせつ事件では、物的証拠が乏しいことも多く、被害者供述の信用性が極めて重要な判断材料となります。

そのため、否認事件では、

・供述内容に矛盾や不自然な点がある
・供述が変遷している
・客観証拠と整合しない部分がある

といった点を指摘し、供述の信用性を争うことが重要になります。

たとえば、

・時系列の説明が一致しない
・被害状況と行動が不自然
・第三者の証言と食い違っている

といった事情があれば、嫌疑不十分や嫌疑なしにつながる可能性があります。

わいせつ行為自体を否認する場合

そもそもわいせつ行為自体が存在しないと主張するケースもあります。

たとえば、

・身体に触れていない
・偶然接触しただけで意図的ではない
・その場にいなかった(アリバイがある)

といった主張です。

この場合は、

・防犯カメラ映像
・位置情報
・同行者の証言

などの客観証拠が極めて重要となります。

特に、アリバイや物理的に不可能な状況が立証できれば、嫌疑なしによる不起訴の可能性も高まります。

不同意わいせつの否認事件で不起訴を目指す基本戦略

不同意わいせつの否認事件で不起訴を目指す基本戦略

否認事件では、示談や反省といった情状面ではなく、「犯罪が成立しないこと」をいかに適切に主張・立証できるかが重要になります。

そのため、取調べ対応や証拠収集の方法を誤ると、不利な供述や証拠が残り、不起訴の可能性を大きく下げてしまうおそれがあります。

ここでは、否認事件で不起訴(嫌疑不十分・嫌疑なし)を目指すための基本的な戦略を説明します。

取調べで一貫した供述を維持する

否認事件においてもっとも重要なのは、供述の一貫性を維持することです。

検察官や警察は、供述の矛盾や変遷を重視して判断を行います。そのため、

・最初は否認していたのに途中で認める
・説明内容が少しずつ変わる

といった対応は、供述の信用性を大きく損なう原因となります。

また、供述が不安定になると、「隠しているのではないか」と疑われ、不利に評価される可能性もあります。

したがって、事実関係については最初から整理し、終始一貫した説明を行うことが不可欠です。

誘導尋問に安易に応じない

取調べでは、誘導的な質問が行われることも少なくありません。

たとえば、

・「相手は嫌がっていましたよね?」
・「触ったこと自体は認めますよね?」

といった形で、事実を前提とした質問がされることがあります。

こうした質問に安易に同意してしまうと、意図しない内容が供述として記録されてしまうおそれがあります。

重要なのは、

・事実と異なる点ははっきり否定する
・曖昧な点は曖昧なまま答える

という姿勢です。

迎合的な回答は避け、事実に基づいた回答を徹底することが重要です。

供述調書に安易に署名しない

取調べ後に作成される供述調書は、極めて重要な証拠となります。

一度署名してしまうと、その内容を後から覆すことは非常に困難です。

しかし、実務上は

・ニュアンスが変えられている
・意図しない表現になっている
・一部の発言だけが強調されている

といったケースも少なくありません。

そのため、

・内容を細かく確認する
・納得できない点があれば修正を求める
・修正されない場合は署名を拒否する

といった対応が重要です。

「言ったこと」と「書かれていること」が一致しているかを必ず確認するようにしましょう。

客観証拠(LINE・位置情報など)の確保

否認事件では、供述だけでなく、客観証拠の有無が結果を大きく左右します。

たとえば、

・LINEやSNSのやり取り・位置情報やGPS履歴
・防犯カメラ映像・第三者の証言

などは、重要な証拠となり得ます。

特に、同意の有無や当日の状況を裏付ける証拠があれば、供述の信用性を補強し、不起訴につながる可能性が高まります。

逆に、証拠を削除してしまうと、不利にはたらくおそれもあるため注意が必要です。

【事例紹介】不同意わいせつの否認事件で不起訴となった事例

ここでは、不同意わいせつや類似の性犯罪において、行為や同意の有無を争い、不起訴となった事例をご紹介します。

否認事件では、供述の一貫性や証拠の有無、初動対応の適切さによって結果が大きく左右されることがわかります。

痴漢冤罪事件|否認を貫き早期釈放・不起訴を獲得

通勤電車内で痴漢をしたとして現行犯逮捕されたものの、本人は一貫して「やっていない」と否認していた事案です。

弁護士は、

・当日の状況や位置関係の詳細な聞き取り
・供述の整理と一貫性の確保
・誘導尋問への対応指導

を行い、否認方針を明確にしました。

また、

・前科前歴がないこと
・逃亡や証拠隠滅のおそれがないこと

などを記載した意見書を提出し、勾留の必要性がないことを主張しました。

一度は勾留請求がなされたものの、裁判所に対する働きかけにより勾留請求が却下され、早期釈放が実現しました。

その後も一貫して否認を続け、不起訴意見書を提出した結果、冤罪の可能性があるとして不起訴処分となっています。

【ポイント】

否認事件では、初動対応と供述の一貫性が結果を大きく左右することを示す典型例です。

メンズエステでのトラブル|高額請求を遮断し刑事化を回避

メンズエステ利用後に「違法行為があった」として、店舗側から高額請求を受けた事案です。

依頼者としては、行為自体の認識や違法性について争いがあり、いわゆる美人局的な構造が疑われるケースでした。

弁護士は、

・本人による直接対応を止める
・代理人として窓口を一本化する
・法的根拠のない請求には応じない姿勢を明確にする

といった対応を取りました。

その結果、相手方はその後連絡不能となり、追加請求や刑事手続に発展することなく終結しています。

【ポイント】

不当な請求に対して適切に対応することで、刑事事件化自体を防げる可能性があることを示す事例です。

本番行為をめぐるトラブル|弁護士介入後に請求が沈静化

メンズエステにおいて本番行為を理由に100万〜200万円の請求を受けた事案です。

依頼者は、行為自体は認めていたものの、

・事前にサービスの示唆があった
・請求に法的根拠が不明確である

といった点から、全面的に支払うべきではないとして対応しました。

弁護士は、

・証拠(SNSのやり取り等)の整理
・相手方への通知文送付
・過度な交渉を避けた適切な対応

を実施しました。

その後、相手方からの連絡は途絶え、約1か月程度で問題は沈静化。結果として、高額請求への支払いを回避しています。

【ポイント】

否認事件では、「争うべき点」と「譲るべきでない点」を整理することが重要であるといえるでしょう。

認め事件・否認事件に共通するNG対応

不同意わいせつ事件では、「何をすればよいか」と同じくらい、「何をしてはいけないか」も重要です。

実際、誤った対応をしてしまったことで、不起訴の可能性が下がったり、不利な証拠が残ってしまうケースも少なくありません。

ここでは、認め事件・否認事件のいずれにも共通する代表的なNG対応を説明します。

認め事件・否認事件に共通するNG対応

供述を途中で変える行為

もっとも避けるべきなのが、供述内容を途中で変更してしまうことです。

たとえば、

・最初は否認していたのに途中で認める
・話の内容が取調べごとに変わる

といったケースです。

このような供述の変遷は、「どの供述が本当なのかわからない」「信用できない」と判断される原因となります。

その結果、否認事件では信用性が低下し不起訴が遠のき、認め事件でも反省の真摯さが疑われるといった不利益が生じます。

したがって、初期段階で方針を固め、一貫した供述を維持することが重要です。

自己判断で被害者に連絡する行為

被害者に対して、謝罪や示談をしたいという気持ちから、自分で直接連絡を取ってしまうケースもありますが、これは非常に危険です。

具体的には、

・脅迫や口止めと誤解される
・被害者感情をさらに悪化させる
・証拠として不利に使われる

といったリスクがあります。

特に不同意わいせつ事件では、被害者の感情が処分に大きく影響するため、対応を誤ると起訴リスクが高まるおそれがあります。

そのため、示談交渉は必ず弁護士を通じて適切に行う必要があります。

証拠を削除・隠蔽する行為

LINEやSNSのやり取りなど、事件に関連する証拠を削除する、隠すといった行為もNGです。

これらは、

・証拠隠滅と評価される可能性
・かえって不利な推認を受けるリスク

があるためです。

また、否認事件では本来有利に働くはずの証拠を失ってしまうことにもなりかねません。

重要なのは、証拠は消すのではなく、適切に整理して活用することです。

不同意わいせつ事件で不起訴を目指すならグラディアトル法律事務所に相談を

不同意わいせつ事件で不起訴を目指すならグラディアトル法律事務所に相談を

不同意わいせつ事件で不起訴を目指すためには、事案に応じた適切な方針選択と初動対応が極めて重要です。認めるべきか否認するべきかの判断を誤ると、その後の弁護活動に大きな影響を及ぼし、不起訴の可能性を下げてしまうおそれがあります。

特に、取調べでの供述や示談交渉の進め方は専門的な判断が必要であり、自己判断で対応すると、不利な供述が残ったり、被害者感情を悪化させてしまうリスクもあります。そのため、できるだけ早い段階で弁護士に相談し、適切な戦略のもとで対応を進めることが重要です。

グラディアトル法律事務所では、不同意わいせつ事件をはじめとする性犯罪事件について、多数の不起訴処分を獲得してきた実績があります。認め事件・否認事件のいずれにも対応し、示談交渉や供述整理、検察への働きかけなどを通じて、依頼者の状況に応じた最適な弁護活動を行っています。

不同意わいせつ事件で前科を回避したいとお考えの方は、できるだけ早くご相談ください。早期の対応が、不起訴獲得の可能性を大きく高めます。

まとめ

不同意わいせつ事件では、不起訴を目指すために「認め事件ルート」と「否認事件ルート」のいずれを選択するかが重要です。認める場合は示談や反省態度の整備、否認する場合は供述の一貫性や証拠の確保が鍵となります。

また、不起訴には起訴猶予・嫌疑不十分・嫌疑なしといった種類があり、事案に応じた適切な対応が求められます。さらに、供述変更や被害者への直接連絡などのNG行動は、不利に働く可能性があるため注意が必要です。

不同意わいせつ事件で前科を回避するためには、経験豊富な弁護士によるサポートが不可欠となりますので、早期にグラディアトル法律事務所までご相談ください。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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