鍵アカ・限定公開でも成立?わいせつ物陳列罪(電磁的記録)の要件

弁護士 若林翔
2026年03月31日更新

インターネットやSNSが普及した現在、性的画像や動画などをオンライン上に投稿したり、グループ内で共有したりする行為が日常的に行われています。

しかし、性的な画像・動画・データを不特定多数が閲覧できる状態にする行為は、刑法175条の「わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)」に該当し、刑事責任を問われる可能性があります

この「電磁的記録」とは、スマートフォンやパソコンの中に保存された画像データ・動画データはもちろん、サーバー上やクラウド上のファイル、SNSに投稿されたデータなども含まれます。

「鍵アカウントなら安全」「DMだから問題ない」「削除すれば大丈夫」と考える方もいますが、刑法上の評価とは必ずしも一致しません

グラディアトル法律事務所でも、動画投稿サイトや配信サービス、SNSでの投稿・共有を理由に、わいせつ物陳列罪が問題となったご相談を多数受けており、実際に逮捕されたケースが略式罰金で終結した事例もあります。

インターネット上の性表現は、投稿者本人の認識や意図とは異なる形で刑事責任の対象となることがあるため、早期の判断が重要です。

本記事では、

  • わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の成立要件
  • 対象となる画像・動画・データの範囲
  • 公然性の判断基準
  • 鍵アカウントやDMの場合の扱い

などについてわかりやすく解説します。

SNSや配信サービス、クラウドサービスを利用する方はもちろん、投稿・共有行為を理由に捜査や逮捕のリスクがあるケースにも役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。

わいせつ物陳列罪の疑いでお悩みの方へ

グラディアトル法律事務所では、わいせつ物陳列罪に関するご相談を多数お受けしております。

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目次

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)とはどのような犯罪か

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)とは、わいせつな文書・図画・電磁的記録媒体などを「公然と陳列」する行為を処罰する犯罪です(刑法175条)。

もともとは書籍や雑誌、写真などの「物理的媒体」が想定されていましたが、現在は画像データ・動画データなどの「電磁的記録」も処罰対象に含まれています

インターネットやSNSの普及により、性的な画像や動画を不特定多数が閲覧できる状態にする行為は珍しくありません。

投稿先がSNSやクラウドであっても、不特定多数が閲覧可能な状態にすれば犯罪が成立し得ます

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わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の構成要件【成立のポイント】

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の構成要件【成立のポイント】

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)が成立するためには、①客体(対象物)が「わいせつな文書・図画・電磁的記録媒体・その他の物」に該当し、②それを「公然と陳列」したことが必要です。

客体(対象物)|わいせつな文書・図画・電磁的記録媒体・その他の物

刑法175条は、わいせつな文書・図画・電磁的記録媒体などを対象として処罰します。

「わいせつ」とは、判例上、性欲を刺激し、羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する内容を指します。

対象となり得るものの具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

●実写の性的画像・動画

  • 性器が露出した写真
  • 性行為や自慰行為を撮影した動画
  • アダルト目的の自撮り画像

●二次元系コンテンツ

  • 性交描写がある漫画・CG・アニメ
  • 成人向け同人の画像データ
  • AI生成による露骨な性描写

●加工・合成データ

  • 顔交換(フェイススワップ)や合成による性的画像
  • 性的描写が強調された加工画像

行為|公然と陳列すること

「陳列」とは、対象物を認識可能な状態で提示することを意味し、必ずしも物理的に展示する必要はありません。

「公然」とは不特定多数が閲覧可能な状態を指し、オンライン上の投稿やアップロードでも成立し得ます。

重要なのは、実際に誰かが閲覧したかではなく、閲覧し得る状態に置いたかどうかです。

鍵アカウントや特定グループ内であっても、一定の条件下では「公然性」が認められる可能性があります。

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どのような画像・動画・データがわいせつ物陳列罪における「電磁的記録」に該当するのか

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)では、性的な画像や動画などのデジタルデータが「電磁的記録」として扱われます。

インターネットやSNS上での投稿・共有行為の多くは電磁的記録の形態をとるため、現代では「電磁的記録」の方が問題になりやすいといえるでしょう。

電磁的記録に該当する画像・動画・データの具体例

電磁的記録に該当する画像・動画・データの具体例

「電磁的記録」に該当するデータの例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • スマートフォンで撮影した性的な画像・動画
  • PCに保存された画像・動画・ZIPファイル
  • SNS(X、Instagram、TikTokなど)に投稿された画像データ
  • 配信プラットフォームで公開された動画データ
  • クラウド(Google Drive、iCloud、OneDriveなど)に保管されたデータ
  • サーバー上にアップロードされた画像・動画
  • 外部サイトのリンク形式で閲覧可能な画像・動画
  • グループチャットやコミュニティ内で共有されたデータ

特に近年は、アニメーション・CG・AI生成画像など、実写以外のデータが問題となるケースもあります。

実写かどうかは犯罪成立の前提ではなく、「わいせつ性」が認められるかどうかが本質的な判断基準です。

SNS・サーバー・クラウド上のデータはどう扱われるか

電磁的記録に関して重要なのは、保管形態ではなく閲覧可能性で判断されるという点です。

オンライン上で問題になる例としては、

  • SNSやブログに投稿した
  • 動画プラットフォームにアップロードした
  • サーバー上に保管しURLを公開した
  • クラウドに保存して共有リンクを発行した

といった行為が想定されます。

特にクラウドの共有リンクは、「リンクを知っている人なら誰でも閲覧できる」形式が一般的であり、この状態は「不特定多数が閲覧可能」と評価され得るため、投稿者が軽視しがちなポイントの一つです。

どんな状態だとわいせつ物陳列罪における「公然と陳列した」と判断されるのか

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の成立において重要なのは、対象となる画像・動画・データを「公然と陳列」したかどうかです。

以下では、わいせつ物陳列罪における公然性の要件について説明します。

どんな状態だとわいせつ物陳列罪における「公然と陳列した」と判断されるのか

「不特定多数が閲覧可能」とはどういう状態を指すのか

不特定多数とは、特定個人に限定されていない不特定の者、または人数が多数に及ぶ者を指します。

オンラインでは、以下のような状態であれば、不特定多数が閲覧可能であると評価されます。

①SNS投稿

  • X(旧Twitter)・Instagram・TikTokなどで公開投稿
  • →フォロワー数や閲覧数に関係なく不特定多数性が認められやすい

②動画サイト・配信プラットフォーム

  • YouTubeやFC2などにアップロード
  • ライブ配信アプリで公開配信

③掲示板・コミュニティ

  • 匿名掲示板への画像投稿
  • Discordやオンラインサロン等での共有
  • →参加者が一定数以上であれば多数性が問題となり得る

④クラウドリンク

  • 「リンクを知っている人なら閲覧可能」形式のDrive・Dropbox等
  • →URLを知り得る範囲の広さにより公然性が認められやすい

これらは投稿者の意図にかかわらず、閲覧可能性が客観的に認められるかで判断されます。

実際に誰かに見られていなくても問題になるのか

わいせつ物陳列罪では、実際に閲覧者が存在したかは本質的な要件ではありません

重要なのは、現実に閲覧可能な状態に置いたかどうかです。

たとえば、

  • 投稿後すぐに削除した
  • 深夜帯でアクセスが少ない時間帯に投稿した

といったケースでも、刑法上は犯罪が成立し得ます。

「閲覧可能性」と「現実の閲覧」は別概念である点が注意点です。

アクセス制限があっても「公然性」が認められる理由

SNSでは鍵アカウントや限定公開機能が利用されますが、アクセス制限があるからといって公然性が否定されるわけではありません

たとえば、

  • フォロワーが多数存在する鍵アカウント
  • 承認制コミュニティ
  • 参加者が不特定か多数であるグループチャット
  • URLを知れば閲覧できるクラウドリンク

では、人数や範囲・流出可能性などの観点から公然性が肯定される可能性があります。

鍵付きであっても、多数人が閲覧できる場合には、公然性が認められる可能性があります

鍵アカウント・DMでもわいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)は成立する?

SNS投稿に関しては、「鍵アカウントなら大丈夫」「フォロワー限定なら問題ない」「DMは1対1だからセーフ」という誤解がしばしば見られます。

しかし、鍵アカウントや限定公開であっても成立が否定されるとは限りません

また、DM送信は「陳列」ではなく「頒布」として処罰される可能性がある点も注意すべきポイントです。

鍵アカウント・DMでもわいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)は成立する?

「鍵アカウントなら安全」と思われがちな理由と落とし穴

鍵アカウント(非公開アカウント)は、一見すると閲覧者が限定されているため「不特定多数ではない」と考えられがちです。

しかし、鍵アカであっても、以下のような場合には公然性が認められる可能性があります

●フォロワー数が多数の場合

  • 例:フォロワー数が数百人〜数千人
  • →実質的に公開投稿と変わらない場合あり

●フォロワーを自由に増やしている場合

  • 例:承認基準が曖昧・誰でも申請できる
  • →特定者限定とは評価されにくい

●流出・転送可能性が高い場合

  • 例:スクショ・転載・共有が容易
  • →投稿者が管理不能である点が問題視される

このように鍵アカウントであっても、不特定多数が閲覧可能であると評価できる状態であれば、わいせつ物陳列罪が成立する可能性があります。

DM送信は「陳列」ではなく「頒布」で処罰される

DM(ダイレクトメッセージ)は、投稿内容が不特定多数に向けられていない点で通常の投稿とは異なります。

そのため、公然性の要件を満たさず、わいせつ物陳列罪は成立しません。

しかし、わいせつ物頒布罪として処罰される可能性がある点に注意が必要です。

「頒布」とは、性的な画像や動画などのわいせつ物を他人に提供する行為を指します。

DMによる送信はもちろん、メールへの添付、クラウドの共有リンクを送る行為、チャットアプリで画像や動画を送信する行為、ファイル転送サービスでデータを渡す行為なども頒布に該当し得ます。

人数が少ないことや1対1であることは必ずしも違法性を否定する理由にはならず、相手が特定されているから成立しないという誤解は危険です。

軽い気持ちで画像を送り合う行為でも刑事事件に発展するリスクがあるため、SNS利用者が想像するよりも広い範囲が規制対象となっています。

削除すればわいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)は成立しない?よくある誤解と注意点

削除すればわいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)は成立しない?よくある誤解と注意点

SNSやオンラインサービスに投稿したわいせつな画像や動画について、「誰にも見られていなければ問題ない」「すぐに削除すれば犯罪にはならない」と考える方は少なくありません。

しかし、刑法175条の処罰根拠は、閲覧されたか否かではなく、閲覧可能な状態に置いたかという点にあります。

そのため、投稿してすぐ削除したからセーフという認識は誤りです。

認識可能な状態にした時点で犯罪は成立|削除しても犯罪の成否には影響ない

わいせつ物陳列罪は、対象物を不特定または多数が閲覧できる状態に置いた時点で成立し得ます。

実際に閲覧されたかや、投稿時間の長短は本質的な要件ではなく、削除したこと自体も成立判断には影響しません

たとえば、SNSに数分間だけ投稿した場合や、共有リンクを一時的に発行しただけの場合でも、第三者が閲覧可能な状態に置いたと評価され得ます。

ただし、削除によって捜査機関に発覚しにくくなるという意味では、立件の蓋然性は必ずしも高くありません。

ここは犯罪が成立しないではなく、発覚の可能性が低くなるという全く別の問題です。

削除のタイミングによっては証拠隠滅のおそれがあるとして逮捕のリスクがある

捜査機関に発覚後に投稿内容を削除した場合、証拠隠滅や妨害の意思があると判断され、逮捕・勾留のリスクが生じることがあります

特に、被害申告や通報が行われている案件、複数人の閲覧が確認されている案件、あるいはアカウントが捜査対象となっている案件では、削除行為自体が不利に働くケースがあります。

SNS系の捜査では、投稿内容やログ、サーバー記録、キャッシュなどが押収対象になるほか、プラットフォーム側の保存データが捜査機関に提出されることも珍しくありません。

削除したか否かだけで状況を判断するのは危険です。

自己判断で削除する前に弁護士に相談を

投稿内容を削除すべきかどうかは、捜査状況や被害申告の有無、拡散状況、ログの残存状況などによって最適解が変わります。

削除すれば有利になるケースもあれば、不利になるケースもあります。

誤ったタイミングで削除すると、証拠隠滅の意図があるとみなされ、かえって刑事処分が厳しくなるおそれがあるため、自己判断は避けるべきです。

弁護士は、逮捕・勾留リスクの見立て、不起訴処分の獲得可能性、投稿停止や削除対応の判断、捜査対応の助言などを行うことができるため、わいせつ物陳列罪の疑いが生じた段階で早期に相談することが望ましいといえます。

早期の弁護士相談が不起訴処分の可能性を高めます

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わいせつ物陳列罪で弁護士に相談するメリット

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)は、SNSや配信サービスが普及した現在では、軽い気持ちの投稿をきっかけに刑事事件化することが少なくありません。

投稿を削除したとしても犯罪の成否には影響がなく、捜査が開始されれば、逮捕や呼び出し、家宅捜索(差押え)といった強制捜査に発展する可能性もあります。

このようなリスクを踏まえると、早期に弁護士に相談することが重要です。

前科回避・不起訴処分の可能性を高められる

刑事事件では、起訴されるかどうかが重要です。

起訴されればほぼ確実に有罪となり前科がつきますので、社会生活上の影響が大きくなりますが、捜査段階で適切に対応すれば不起訴処分となる可能性もあります。

弁護士は、行為態様や投稿経緯、反省状況、再発防止策、被害申告の有無などを踏まえ、不起訴に向けた戦略を立てることができます

逮捕・勾留のリスクに早期対応できる

わいせつ物陳列罪では、投稿内容の削除状況や証拠隠滅のおそれが問題となり、捜査機関が逮捕に踏み切るケースがあります。

特に、捜査機関に発覚後の削除行為は不利に働くことも多く、早期の適切な対応が重要です。

弁護士は、逮捕の蓋然性を見立てた上で、任意出頭・在宅捜査などを調整し、身柄拘束を避ける方向で動くことができます。

実務的にも、逮捕・勾留が回避できるか否かは早期対応に左右されることが少なくありません。

削除対応や投稿停止の判断を誤らずに済む

SNS投稿やクラウド共有リンクを削除すべきかどうかは状況によって判断が異なり、自己判断で削除した結果、証拠隠滅と評価されることもあります

弁護士が介入することで、捜査段階における最適な対応を検討でき、再投稿の防止や投稿停止措置も含めて、刑事処分を軽減する方向で進められる可能性があります。

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わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の判例紹介

以下では、わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の成立が問題になった判例を紹介します。

無修正アダルト動画サイトに無修正のわいせつ動画を投稿した事案|京都地裁令和7年8月21日判決

海外法人が運営するインターネットのアダルト動画投稿・配信サイトに無修正のわいせつ動画を投稿・配信させ、不特定多数が閲覧できる状態を設定した行為について、裁判所はわいせつ電磁的記録媒体陳列および公然わいせつの成立を認めた事案です。

投稿型では、サーバーに動画を保存し閲覧可能にすること自体が「公然と陳列」に該当すると判断され、ライブ配信型ではリアルタイムで視聴者に観覧させた点が「公然わいせつ」に当たるとされました。

量刑では、常習性・商業性・組織性が重視され、被告人に懲役3年・罰金250万円(懲役刑は執行猶予付き)の有罪判決が言い渡されています。

本件は、海外サーバー・海外法人の運営であっても日本の刑法175条の適用を免れないこと、閲覧可能状態を作れば陳列が成立すること、ライブ配信にも適用されることなどを示す事例です。

性交動画をサーバーにアップした事案|神戸地裁令和2年3月9日判決

被告人が、自身と性交する場面が撮影された動画を複数回にわたりサーバーに送信し、インターネット利用者が閲覧可能な状態にした事案について、裁判所はわいせつ電磁的記録媒体陳列の成立を認め、懲役3年・罰金100万円(懲役刑は執行猶予5年付き)の有罪判決を言い渡しました。

本件では、性交場面が露骨に撮影され、撮影対象者の顔貌が識別可能であったことから、刑法175条に加え、私事性的画像記録法の違反も成立するとされました。

被告人は複数名の被害者を対象に継続的にアップロードを行っており、裁判所は常習性・利欲性・拡散性を重視しています。

閲覧数の多寡に関係なく、不特定多数がアクセスできる環境が整っていたことが「公然性」の認定の基礎とされています。

本判例は、性交動画や自撮り性行為動画であっても、本人の意図や関係性にかかわらず、サーバー上で不特定多数が閲覧可能な状態を作れば、陳列が成立し得ることを示す典型例であり、また、わいせつ陳列と私事性的画像記録法違反が併存し得ることも示唆しています。

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)に関する当事務所の解決事例

依頼者(男性)は、自ら撮影・編集したアダルト系の動画を動画投稿サイトへ複数投稿していました。

投稿された動画にはモザイク処理が施されていましたが、一部が不十分であったため、サイト全体に対する捜索(いわゆるガサ入れ)が行われた際に摘発対象となり、わいせつ電磁的記録媒体陳列の疑いで逮捕されました。

弁護士が介入した後は、投稿経緯や編集・処理の状況、反省状況、再発防止策、削除対応の可否などを整理し、捜査機関との対応を調整しました。

また、身柄拘束が長期化しないよう働きかけつつ、在宅手続や不起訴処分を視野に入れた刑事手続き上の選択肢を検討しました。

最終的に、本件は略式手続に付され、略式命令により罰金50万円で終結しました(前科はつくものの、正式裁判には至らず)。

投稿者本人の意図や認識、編集状況、再発防止策の提示が処分に影響したケースと言えます。

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の法定刑

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の法定刑

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の法定刑は、2年以下の懲役(拘禁刑)または250万円以下の罰金、またはこれらの併科とされています。

つまり、懲役刑(拘禁刑)と罰金刑が並列に規定されており、状況によっては両方が科される可能性もあります。

近年のインターネット上の事案では、投稿者の意図、動画・画像の内容、モザイクの有無、拡散性、商業性、常習性などが処分に影響し、初犯の場合でも逮捕・勾留・起訴に至るケースも珍しくなくなっています

特に、無修正動画の投稿や有料配信サイトの運営、複数回の投稿、クラウドやサーバーを利用した仕組み性のある行為などは、悪質性が高いと評価されやすい傾向があります。

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わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)に関するよくある質問(Q&A)

以下では、わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)に関してよく相談のある内容をQ&A形式で紹介します。

誰にも見られていなくても犯罪になりますか?

わいせつ物陳列罪では、実際に閲覧されたかどうかではなく、不特定または多数の人が閲覧できる状態に置いたかどうかが問題となります。

そのため、投稿後すぐに削除した場合であっても、閲覧可能な状態が一瞬でも生じれば、犯罪が成立し得ます

閲覧数は成立要件ではありません。

自分で撮影した画像でも成立しますか?

成立します。

撮影者や被写体が本人であっても、性器や性交場面などが露骨に撮影され、わいせつ性が認められる場合には、動画や画像を不特定多数が閲覧可能な状態にすれば処罰の対象となります。

「自分の動画だから大丈夫」「同意があれば問題ない」という誤解は危険です。

どの段階で弁護士に相談すべきですか?

最も望ましいのは、捜査前または疑いを持たれた段階です。

投稿内容を削除すべきかどうかも状況によって異なり、捜査開始後の削除は証拠隠滅と評価される可能性があるため、自己判断は避けるべきです。

逮捕された場合や警察から呼び出しがあった場合は、即時の相談をおすすめします。

わいせつ物陳列罪と公然わいせつ罪は何が違うのですか

わいせつ物陳列罪は、性的な画像・動画等を不特定多数が閲覧可能な状態にする行為を処罰するもので、対象は「データ」「電磁的記録」「文書」「図画」などの性表現物です。

一方、公然わいせつ罪(刑法174条)は、行為者の身体を用いてわいせつな行為を公然と行うことを処罰対象とします。

近年ではライブ配信の性行為が公然わいせつ罪に問われる事例もあります。

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の弁護はグラディアトル法律事務所にお任せください

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の弁護はグラディアトル法律事務所にお任せください

わいせつ物陳列罪は、インターネットやSNSが普及した現代において、身近な行為が刑事事件に発展し得る犯罪類型の一つです。

自撮り動画や編集した映像を投稿していた、配信サービスを利用していた、クラウドリンクを共有していた、といった行為が思わぬ形で摘発されるケースも増えています。

また、「モザイクがあるから大丈夫」「鍵アカだから安全」「すぐ削除したから問題ない」といった誤解によって、捜査対応を誤ってしまう例も少なくありません。

わいせつ物陳列罪の弁護では、前科回避のための不起訴処分の獲得や、逮捕・勾留の回避、略式命令・罰金による終結、捜査機関との対応調整、投稿削除やアカウント停止の判断、反省状況や再発防止策の提示など、多岐にわたる検討が必要となります。

特に、捜査開始後に不用意な削除等を行うと証拠隠滅と評価される可能性があり、時期や手続によって刑事処分の行方が左右されるため、専門知識を持つ弁護士の介入には大きな意義があります。

グラディアトル法律事務所は、わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)などの性犯罪に関する豊富な経験と実績があります。

また、ネット犯罪にも精通した弁護士が多数在籍していますので、ネット上でのわいせつ画像・動画のアップロードが問題となる事案にも適切に対応可能です。

わいせつ物陳列罪は、軽い気持ちの投稿が社会的影響や刑事処分に繋がることもあるため、疑いを持たれた段階や警察から連絡があった段階で早めにご相談ください

わいせつ物陳列罪でお悩みなら、まずは無料相談をご利用ください

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まとめ

わいせつ物陳列罪(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)は、性的な画像や動画などをインターネット上で不特定多数が閲覧できる状態にすることで成立し得る犯罪です。

実際に閲覧されたかどうかや、投稿が短時間で削除されたかどうかは本質的な問題ではなく、閲覧可能状態を設定した時点で成立の可能性があります

自撮り動画であっても成立し得るほか、鍵アカウントや限定公開、クラウドリンクであっても、条件次第では公然性が認められることがあります。

SNSや動画投稿・配信サービスが日常化した現代では、軽い気持ちの投稿が刑事事件に発展することも珍しくありません。

不安を感じた段階や警察から連絡を受けた段階で、早めに弁護士に相談することが重要です。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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