道路交通法違反で前科はつく?前科の影響と弁護士への相談の重要性

道路交通法違反で前科はつく?前科の影響と弁護士への相談の重要性
弁護士 若林翔
2025年08月27日更新

「道路交通法違反を犯した場合、前科がつくことはある?」

「道路交通法違反となる行為のうち、前科になる可能性が高いものとは?」

「道路交通法違反で前科がつくとどのようなリスクがある?」

道路交通法違反を犯してしまった場合、軽微な違反だと思っても、前科がつくリスクがあることをご存じでしょうか?

交通反則告知書(青切符)が交付された場合、反則金を納付すれば前科は付きませんが、反則金を納付しない、または重い違反を犯した場合には、前科がつく可能性があります。特に、スピード違反や酒気帯び運転、無免許運転、ひき逃げ、あおり運転などの重大な違反行為は、反則金制度の対象外ですので前科がついてしまう可能性があります。

前科がつくと、仕事や就職に影響を与えるだけでなく、資格取得にも制約が生じることがありますので、前科がつきそうな場合は、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

本記事では、

・道路交通法違反で前科がつくケース
・道路交通法違反で前科がついた場合の影響
・前科を避けるための弁護士の役割

などについて詳しく解説します。

道路交通法違反に直面した方は、前科がつくのを避けるためにも最後までご一読ください。

道路交通法違反で前科にならないケース|交通反則告知書(青切符)の交付

道路交通法違反で前科にならないケース

道路交通法違反がすべて前科につながるわけではありません。軽微な違反の場合、前科がつかないことが一般的です。以下では、道路交通法違反で前科にならないケースとして、交通反則告知書(青切符)が交付されるケースについて説明します。

交通反則告知書(青切符)の交付とは?

交通反則告知書(青切符)は、軽微な交通違反を犯した際に交付されるもので、これを受け取った場合、通常は反則金を納付することで問題が解決します。青切符が交付される違反には、以下のようなものが含まれます。

・車両のスピード違反(30km/h未満の超過)
・駐車違反(違法駐車)
・信号無視(危険性が低い場合)

反則金を納付することで前科がつかない

青切符を受け取った場合、反則金を納付することで、基本的には前科がつくことはありません。反則金の支払いを通じて、刑事責任を回避することができ、裁判所に出頭する必要もなくなります。

ただし、反則金を納付しない場合、後々に法的手続きが進行し、最終的には刑事事件として処理されることになります。そのため、青切符を受け取った場合、早期に反則金を納付することが重要です。

道路交通法違反で前科になるケース

道路交通法違反で前科になるケース

次に、前科がつく可能性がある道路交通法違反について詳しく見ていきます。交通反則告知書(青切符)の場合でも反則金を納付しないことで前科がつくことがあるように、赤切符を交付された場合や重大な違反を犯した場合には、前科がつくリスクが高まります。

交通反則告知書(青切符)が交付されて、反則金の納付を怠ったケース

青切符が交付される交通違反には、軽微な違反が多いですが、反則金の納付を怠ると、前科がつく可能性が高まります。

反則金は、納付することで刑事事件を回避できますが、納付期限を過ぎると、刑事事件の被疑者として捜査を受け、悪質なケースでは逮捕される可能性もあります。また、起訴されれば、ほぼ確実に有罪になりますので、罰金刑や懲役刑(拘禁刑)といった前科を避けることは難しいでしょう。

このように軽微な違反行為であっても前科がついてしまう可能性がある点に注意が必要です。

※「拘禁刑(こうきんけい)」とは、従来の刑罰である懲役と禁錮を一本化した刑罰です。改正刑法に基づき、2025年6月1日から、懲役と禁錮は拘禁刑に一本化されました。

交通切符告知票(赤切符)が交付されたケース

赤切符は、軽微な違反ではなく、より重大な交通違反を犯した場合に交付されます。赤切符が交付される違反には以下のようなものがあります。

・速度超過が大幅に超過している場合(例:一般道で30km/h以上、高速道路で40km/h以上)
・飲酒運転(酒気帯びや酒酔い運転)
・交通事故を起こして逃走した場合(ひき逃げ、当て逃げ)

赤切符が交付されると、通常は裁判所に出頭し、判決を受けることになります。この場合、前科がつく可能性が非常に高く、さらに悪質な違反を犯した場合には実刑のリスクもあります。

道路交通法違反のうち前科になる可能性の高い違反類型

道路交通法違反のうち前科になる可能性の高い違反類型

以下では、特に前科がつく可能性が高い道路交通法違反をいくつか紹介します。これらの違反は、通常、前科がつくリスクが高く、厳重に処罰されます。

スピード違反

スピード違反は道路交通法違反の中でも最もよく見られるものですが、過度の速度超過は前科がつくリスクを高めます。

例えば、一般道で30km/h以上のスピード超過や、高速道路で40km/h以上の超過は、罰金だけでなく、場合によっては懲役刑(拘禁刑)を受けることがあります。スピード違反により事故を引き起こした場合は、さらに厳しい罰則が科せられます。

酒気帯び・酒酔い運転

飲酒運転は非常に重大な違反とみなされており、前科がつくリスクが非常に高いです。

酒気帯び運転や酒酔い運転は社会的にも非難される行為ですので、懲役刑(拘禁刑)や罰金が科せられるだけでなく、職場を懲戒解雇されるなどの社会的な制裁を受ける可能性もあります。

なお、酒気帯びの基準は呼気中アルコール濃度が0.15mg/ml以上、酒酔い運転は呼気アルコール濃度ではなく正常な運転ができない状態であるかによって判断されます。

無免許運転

無免許運転は、運転免許を持っていない人が車を運転する行為です。

無免許運転は、非常に危険な行為であることから、違反者に対しては罰金や懲役刑(拘禁刑)が科される可能性が高く、前科がつくリスクが非常に高いです。

また、無免許で車を運転中に事故を起こした場合、さらに重い刑罰が科せられることになりますので、前科のリスクはさらに高くなります。

当て逃げ・ひき逃げ

当て逃げやひき逃げは、事故を起こしたにも関わらずその場から逃げる行為です。

負傷者のいない当て逃げは危険防止措置義務違反や報告義務違反となり、ひき逃げは救護義務違反として、非常に重い刑罰が科されます。刑事事件になれば起訴される可能性が高く、前科を避けるのは難しいといえるでしょう。

あおり運転

近年、社会問題となっているあおり運転は、他の車両の通行を妨害する目的で、車間距離を詰める、急ブレーキをかける、幅寄せをするなど、危険な運転行為を指します。

2020年の道路交通法改正により、あおり運転に対しては、新たに「妨害運転罪」が適用されますので、従来よりも厳しく処罰されることになります。

道路交通法違反で前科が付いた場合の影響

道路交通法違反で前科が付いた場合の影響

道路交通法違反で前科がつくと、罰金や懲役刑(拘禁刑)といった刑罰を受けるという意味だけではなく、生活全般に大きな影響を与える可能性があります。以下では、前科がついた場合に考えられる主な影響について説明します。

仕事への支障

道路交通法違反で前科がつくと、特に運転を必要とする仕事(運送業、タクシー、営業職など)に支障をきたす可能性があります。

前科がつくような違反行為をすると、刑事処分だけではなく行政処分として免許停止や取り消しが命じられることがあり、仕事を続けることが困難になる可能性があります。運転を必要とする仕事では、業務上必要な車両を使用することができなくなるため、最悪の場合、職を失うことにもつながりかねません。

また、前科があることが職場で知られると、評価が下がることや昇進に不利になるなどの悪影響も生じます。

就職や転職への影響

前科があると、就職活動や転職活動において不利になることが多く、特に公務員や金融業界、法律関係など社会的信用が重要視される職業では、前科を理由に採用を拒否されることがあります。

また、企業によっては、採用基準として「前科がないこと」を求めており、これを理由に面接すら受けられない場合もあります。公務員試験や民間企業の選考では、前科があると採用されないことが多いため、職業の選択肢が狭まることもつながります。

このように前科がつくことで、その後のキャリアや就職先の選択に大きな影響を及ぼす可能性が高いため、道路交通法違反を犯してしまったときでも前科を避けることが重要です。

資格への影響

前科があると、資格取得や就職、仕事に影響が出る場合があります。特に、医師、弁護士、公務員など、特定の職業では、前科の内容や程度によっては資格の制限や喪失、就職への影響が生じることがあります。

また、既に資格を取得している場合でも、前科があることが理由で資格を取り消されることがあります。これにより、その資格を必要とする仕事を続けることができなくなったり、社会的な信用を失ったりする可能性があるため、特に専門職を目指す人にとっては大きなリスクとなります。

道路交通法違反で実刑前科を避けるには弁護士のサポートが不可欠

道路交通法違反で実刑前科を避けるには弁護士のサポートが不可欠

悪質な道路交通法違反を犯した場合、前科になるだけではなく実刑判決を受けるリスクがあります。このようなリスクを回避するには、早期に弁護士に相談して適切なサポートを受けることが大切です。以下では、弁護士の役割とサポート内容を詳しく説明します。

取り調べに対するアドバイス

道路交通法違反で逮捕された場合、警察による取り調べを受けることになりますが、取り調べでは、捜査官の巧みな誘導につられて不利な供述をしてしまうことがあります。被疑者の供述内容は、供述調書にまとめられ、後日の裁判の証拠となりますので、実刑を回避するには不利な供述調書をとらせないことが重要なポイントになります。

弁護士は、そのような不利な供述を避けるための対応方法をアドバイスすることができますので、逮捕後はすぐに弁護士と面会するようにしてください。弁護士のアドバイスに従って取り調べに対応することで、最終的に刑罰が軽減される可能性が高まります。

被害者との示談交渉または贖罪寄付

交通事故を引き起こした場合、被害者との示談交渉を行うことが、刑罰を軽減するための重要な手段です。示談が成立すれば、不起訴処分の可能性や起訴されたとしても執行猶予の可能性を高めることができますので、実刑のリスクを軽減することが可能です。

弁護士に依頼すれば、被害者との示談交渉をすべて任せることができますので、スムーズ示談を成立させることが可能です。また、被害者がいない犯罪であれば贖罪寄付という方法により、罪を軽くできる可能性もあります。

情状弁護による実刑回避

情状弁護は、被告人の社会的背景や反省の態度を裁判所に伝え、実刑を回避するための方法です。

弁護士は、被告人の立場や家庭環境、事件後の行動などを詳細に説明し、実刑ではなく、執行猶予や罰金刑といった軽い刑罰を求めることができます。刑事事件に強い弁護士であれば情状弁護のポイントを熟知していますので、事案に応じた最適な弁護活動により、有利な結果を目指してサポートしてもらうことができます。

道路交通法違反を犯してしまったときはグラディアトル法律事務所に相談を

道路交通法違反を犯してしまったときはグラディアトル法律事務所に相談を

道路交通法違反をしてしまったとき、「こんなことで前科がつくなんて…」と驚かれる方も少なくありません。たとえ故意でなくても、無免許運転や酒気帯び運転、赤切符による重大違反などは、刑事処分の対象となり、放置してしまえば前科がついてしまうリスクがあります。

そんなときに頼りになるのが、交通事件の経験が豊富な弁護士です。グラディアトル法律事務所では、道路交通法違反や交通事故に関する幅広いケースに対応しており、前科や実刑を回避するための具体的なサポートを行っています。

また、弁護士が代理人として対応することで、捜査機関や裁判所からも誠実な姿勢として評価されやすくなり、処分が軽くなる可能性が高まります。自分一人で悩んで対応を誤る前に、まずは専門家に相談することが、最善の結果につながる第一歩です。

重大な違反をしてしまった方や、すでに警察から呼び出しを受けている方は、すぐにグラディアトル法律事務所へご相談ください。あなたの不安や状況に応じて、もっとも有利な解決策を一緒に考えていきます。

まとめ

道路交通法違反といっても、すべてが前科につながるわけではありません。青切符による軽微な違反では前科はつきませんが、赤切符が交付されるような重大な違反や反則金の未納がある場合には、前科がつく可能性があります。

前科がつくと、仕事・就職・資格などに大きな影響が出るおそれがありますので、慎重な対応が必要です。もし前科や実刑を避けたいと考えるなら、早めに弁護士に相談することが最善の対策です。交通違反で不安を感じている方は、グラディアトル法律事務所までご相談ください。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。

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