突然の逮捕や捜査により「このまま刑務所に行くのか」「執行猶予は付くのか」と深刻な不安を抱える方は少なくありません。不同意わいせつ罪は罰金刑の選択肢がなく、裁判で有罪となった場合は実刑も十分にあり得る犯罪です。
もっとも、不同意わいせつ罪は形式的な要件だけで量刑が決まるものではなく、執行猶予の可否は複数の事情を総合的に評価して判断されます。初犯かどうか、性犯罪歴の有無、被害者との示談の成否、反省や供述態度、被害の程度、社会的制裁、再犯防止策など、量刑に影響し得る事情は多岐にわたります。
実務上は、適切な弁護活動により執行猶予や不起訴など実刑回避に至るケースも少なくありません。当事務所でも、不同意わいせつ事件において示談成立や再発防止策の整備、身柄解放の実現などを通じ、刑事裁判回避や前科回避につながった解決事例を多数有しています。
不同意わいせつ事件で不起訴や執行猶予を目指すなら、経験豊富な弁護士によるサポートが不可欠ですので、まずは当事務所までお問い合わせください。
本記事では、
| ・不同意わいせつ罪における執行猶予の判断ポイント ・執行猶予が付いた/付かなかった判例比較 ・執行猶予を目指すために重要な初動対応 |
などをわかりやすく解説します。
不同意わいせつ罪での立件・逮捕段階にある方や、ご家族が今後の見通しを知りたい方に役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
不同意わいせつ罪で執行猶予が付くかどうかは判決が3年以下の拘禁刑におさまるかが重要なポイント
不同意わいせつ罪で執行猶予が付くかどうかは、最終的な判決が3年以下の懲役(拘禁刑)に収まるかどうかが大きな判断基準となります。
不同意わいせつ罪の法定刑は6か月以上10年以下の懲役(拘禁刑)とされており、罰金刑の選択肢がないため、有罪の場合は拘禁刑が科されることが原則です。しかし、すべての事案が必ず実刑になるわけではなく、一定の条件を満たすことで執行猶予が付くケースも認められています。
刑法上、執行猶予が付くための一般的な条件の一つとして、判決が3年以下の懲役(拘禁刑)であることが要求されます。3年を超える懲役(拘禁刑)が言い渡される場合には、執行猶予の見込みはないため、重い量刑が予想される事案では、示談交渉や再犯防止策などを適切に進めていくことが重要です。
不同意わいせつ罪で執行猶予が付く可能性があるケース
不同意わいせつ罪は、犯行態様や被害状況に幅があるため、一律に実刑となるわけではありません。初犯で示談が成立している場合や再犯防止策が講じられている場合などは、執行猶予が付く可能性が高まるケースがあります。以下では、実務上執行猶予に有利に働きやすい典型的な事情を紹介します。

初犯で前科・前歴がないケース
初犯で性犯罪歴がなく、前科・前歴もない場合は、量刑上有利に評価されやすい事情です。
刑事裁判においては「再犯の可能性」が重要な判断ポイントとなるため、過去に性犯罪を含む前科がないことは、再犯可能性が低い事情として扱われることがあります。ただし、初犯であることのみで執行猶予が保証されるわけではなく、示談や反省の程度など他の事情も総合的に考慮されます。
被害者との示談が成立しているケース
示談は、執行猶予を判断するうえで重要な事情の一つです。
示談金の支払いに加え、謝罪文や宥恕(許し)が得られている場合は、加害者の反省や被害回復努力が示されたものとして評価されます。特に性犯罪では、被害者感情が量刑に影響する場面が多く、示談の有無は実務上大きな意味を持ちます。
一方、被害者が厳罰を望んでいる場合は、実刑に傾く可能性もあるため、早期の示談交渉が重要となります。
犯行態様が比較的軽微と評価されるケース
不同意わいせつ罪は、暴行・脅迫の程度や接触内容の差によって幅があります。
身体拘束や強い力による反抗抑圧などが認められず、客観的に被害行為が軽微と評価される場合は、量刑が軽くなり、執行猶予の選択が視野に入ることがあります。
ただし、同じ行為態様でも被害者が受けた精神的ショックが大きい場合など、行為以外の事情が影響することもあります。
被害結果が重大でないと判断されるケース
被害者の身体的・精神的被害が限定的であり、長期的な治療や生活への支障が生じていない場合は、量刑判断で有利に働くことがあります。
不同意わいせつ事件では、PTSDや対人恐怖など精神的被害が問題となることが多く、重大な影響が認められる場合は実刑に傾きやすい傾向にあります。反対に、一過性の被害で済んでいる場合は執行猶予の余地が広がります。
被告人に強い反省と再犯防止の意思が認められるケース
反省文の提出や供述態度、取り調べでの姿勢は、裁判所が再犯性を判断する材料となります。
また、性犯罪では再犯可能性がしばしば問題となるため、カウンセリング受診や治療プログラム、誓約書の作成など具体的な再犯防止策を講じている場合は、執行猶予を付す理由として評価されることがあります。
社会的制裁や生活への影響が大きいと考慮されるケース
不同意わいせつ事件では、発覚や逮捕によって職場の退職や解雇、学校の退学、家庭崩壊など社会的制裁が生じることが少なくありません。
裁判実務では、すでに被告人が相当の社会的制裁を受けている場合、その点も量刑に影響することがあります。また、生活環境の変化や家族の監督体制が再犯防止につながると考慮される場面もあります。
弁護士が早期に介入し、適切な弁護活動が行われたケース
不同意わいせつ事件では、初動対応の早さが結果を大きく左右します。
早期に弁護士が介入することで、示談交渉の開始、被害者対応、供述態度の整理、再犯防止策の提示など、量刑に有利な事情を積み重ねることが可能です。実務上、逮捕段階で弁護士が介入した事案では、執行猶予に至るケースも見られます。
不同意わいせつ罪で執行猶予が付かない可能性が高いケース
不同意わいせつ罪は、事案によっては実刑が選択されるケースもあります。特に、再犯や常習性、示談不成立、重大な被害結果などは、量刑判断において実刑に傾きやすい要素として扱われます。以下では、実務上執行猶予が付かない方向に働きやすい事情を説明します。
再犯・前科があるケース
過去に性犯罪を含む前科や前歴がある場合は、再犯可能性が高い事情として重く評価されます。特に、性犯罪前科がある場合は、「再犯防止策が十分に機能していない」「被害が反復する危険がある」などと判断され、実刑に傾きやすくなります。
また、前回の執行猶予中や満了直後の再犯だと執行猶予は難しくなります。
常習性・反復性が認められるケース
同一被害者に対する複数回の行為や複数人に対して短期間に行為が繰り返されている場合は、常習性・反復性として評価されます。
反復性は、性犯罪における量刑上の重要な判断要素であり、社会的危険性や再犯可能性を高く評価されやすく、執行猶予を付す余地が小さくなります。
暴行・脅迫の程度が強いケース
不同意わいせつ罪は、暴行・脅迫によって被害者の反抗を抑圧する行為が対象となりますが、暴行・脅迫の程度には幅があります。
身体拘束や押さえ付けなど、被害者が抵抗できないほどの強度の行為が伴う場合、悪質性が強く評価され、実刑が選択される例が見られます。恐怖感を与えたり、被害者を精神的に追い詰めるなどの態様も、量刑に反映されます。
被害結果が重大と判断されるケース
不同意わいせつ事件では、身体被害のみならず精神的被害が問題になります。
PTSDや対人恐怖、対社会不安など、長期間の治療や生活上の困難を伴う場合は、被害の重大性として評価されやすく、実刑に傾く要素になります。被害者が日常生活や就労・学業に支障をきたしている例でも、量刑上重く扱われます。
被害者との示談が成立していないケース
示談不成立は、実刑方向の事情として扱われることがあります。
特に性犯罪では、被害者感情が量刑に影響する場面が多く、被害者が厳罰を望んでいる場合は、裁判所もその意向を一定程度考慮します。宥恕(許し)が得られていない場合や被害回復措置が進んでいない場合は、執行猶予を付すための事情が不足しやすくなります。
反省の態度が認められないケース
供述態度や取り調べでの姿勢、責任転嫁、否認に至る経緯などは、反省の有無を判断する材料となります。
否認自体が直ちに不利と評価されるわけではありませんが、供述が変遷したり不自然であったり、被害者の信用性を過度に攻撃する態度は、反省が認められない事情として扱われることがあります。反省が欠けていると再犯可能性が高いとみなされ、執行猶予が付かない方向に働きます。
執行猶予と実刑の分岐点はどこ?不同意わいせつ罪で執行猶予が付いた判例と実刑になった判例の比較
不同意わいせつ罪は、法定刑が拘禁刑のみで罰金刑の選択肢がないことから、執行猶予が付くか実刑となるかは量刑上の核心となります。以下では、実際に言い渡された実刑判例と執行猶予判例を比較し、分岐点となったポイントを整理します。

実刑となった判例の特徴
最近の実刑判決を分析すると、以下のような特徴がみられます。
①犯行態様が強度で悪質と評価された
神戸地裁明石支部令和7年3月11日判決は、卓球教室の監督が11歳の教室生徒に対し、下着内に手を入れて複数回触る行為に及んだ事案でした。裁判所は、心理的支配関係を利用した点や、性知識が乏しい年少者につけ込んだ点を重視し、懲役2年の実刑を選択しています。
那覇地裁令和6年11月1日判決は、深夜の路上で女性の首を絞めて失神させ、女子トイレに連れ込み、馬乗りになるなど暴行を加えた事案で、傷害も併合され、懲役4年6月の実刑となりました。隔離空間への移動や暴行の強度は、量刑上特に重視されます。
②反復性・複数の被害・併合処理
両件とも単発の事案ではなく、
| ・複数回の実行 ・複数被害者 ・他罪との併合(傷害等) |
といった事情が認められました。
性犯罪では反復性・多数性が強く不利に働きます。
③年少者への犯行や指導者的立場の濫用
神戸地裁明石支部の事案は、被害者が11歳で、年少者へのわいせつ行為は被害の深刻性が高いと評価されやすい領域です。また、監督・顧問・指導者といった上下関係や信頼関係を利用している点も悪質と評価されたポイントです。
④前科や累犯事情(特に2件目)
那覇地裁の事案では、強制わいせつ致傷等の前科、服役歴、執行猶予取消歴が複数認められ、累犯加重の対象ともなりました。
前科、とくに性犯罪前科は執行猶予の余地を著しく狭めます。
⑤示談不成立・強い処罰感情
両件とも示談が成立せず、被害者や家族が強い厳罰感情を示していました。性犯罪において、示談不成立は量刑判断に直接影響します。
執行猶予が付いた判例の特徴
執行猶予判決が付された最近の判例には、以下のような特徴がみられます。
①示談または弁償・謝罪が行われている
前橋地裁太田支部令和7年5月26日判決では、200万円の被害弁償を伴う示談が成立しました。被害者母は「許したわけではない」と述べつつも、示談自体を量刑上有利と扱うことに同意しています。
仙台地裁令和7年4月15日判決では、示談には至っていないものの、弁償金の供託や謝罪が行われており、裁判所は示談に向けた誠実な態度として評価しました。
性犯罪では、示談や弁償は執行猶予の成立に影響しやすい典型的情状といえます。
②反省・供述態度が明確
いずれの判例も公判で犯行を認め、謝罪と反省が述べられていました。
否認や責任転嫁は、再犯可能性と関連づけて検討されることが多く、執行猶予判例ではこれが認められていません。
③社会的制裁を受けている
前橋地裁太田支部の事案では懲戒免職、仙台地裁の事案では勤務先から解雇処分が生じており、社会的制裁は量刑上の考慮要素となります。
④前科前歴がない(初犯)
2件とも初犯であり、性犯罪前科もありませんでした。性犯罪前科は量刑上特に重視されやすく、初犯であることは執行猶予の方向に働きます。
⑤監督体制や再犯防止策が整っている
家族が監督誓約を行い、再犯防止策の存在が裁判所に示されています。性犯罪領域では、再犯防止可能性は執行猶予判断の重要要素とされています。
判例比較から見える分岐点
以上の裁判例を比較すると、不同意わいせつ罪における執行猶予と実刑の分岐点として、特に次の要素が重要であることが浮かび上がります。
| ・犯行態様(暴行の有無・隔離・反復・強度) | ・被害者の年齢 |
| ・指導者的立場の濫用か | ・前科・再犯・累犯の有無 |
| ・示談・弁償・宥恕 | ・被害者や家族の処罰感情 |
| ・反省の程度と供述態度 | ・社会的制裁の有無 |
| ・再犯防止策・監督体制 |
特に執行猶予判例では、犯情が決して軽いとは言えない事案であっても、「示談+反省+社会的制裁+初犯+再犯防止策」という組み合わせが揃うことで、執行猶予が認められている傾向が見られます。
逆に実刑判例では、「反復性+暴力+前科・累犯+示談不成立」といった事情が重なり、執行猶予の余地がほぼ失われています。
【解決事例】不同意わいせつ事件で実刑回避(不起訴・示談成立等)を実現した当事務所の事例
不同意わいせつ事件では、早期に適切な対応を行えるかどうかが、起訴・前科・実刑のリスクを大きく左右します。当事務所では、示談成立や再発防止策の整備、身柄解放などの弁護活動を通じて、不起訴や刑事裁判回避といった結果を得てきました。以下では代表的な解決事例を紹介します(個人が特定されないよう一部表現を調整しています)。
施術中のわいせつ行為で被害届提出後に示談成立し、刑事裁判を回避した事例
【事案の概要】
依頼者は、自身が経営するマッサージ店で、来店した女性客に対し施術中に合意のないわいせつ行為を行ってしまいました。後日、被害女性から被害届を提出したとの連絡を受け、刑事処罰を避けるため示談交渉を希望して当事務所へ相談されました。
【弁護士の対応】
受任後直ちに被害者側へ謝罪の意思を伝え、示談交渉を開始しました。示談金額は当初300万円の提示がありましたが、依頼者の資力や支払可能性を踏まえ交渉を重ね、最終的に200万円で合意しました。
また、被害者の強い要望を踏まえ、店舗を閉店し今後営業しないこと、将来にわたり一切接触しないことを示談条件として明確化しました。
示談金の支払いと条件履行を完了させ、被害届取下げに至りました。
【解決のポイント】
不同意わいせつ事件では、金銭解決だけでなく再発防止策の具体性が重視されます。本件では店舗閉鎖という強い再発防止措置を提示し、被害者の不安を解消したことが示談成立と刑事手続回避につながりました。
電車内の不同意わいせつ未遂で逮捕・勾留されたが、身柄解放と示談成立により不起訴となった事例
【事案の概要】
依頼者は、深夜の電車内で酩酊状態の女性の衣服を引っ張り胸元を覗こうとし、不同意わいせつ未遂で現行犯逮捕されました。いったん釈放後に通常逮捕され、裁判所が勾留を決定したため、早期釈放と前科回避を目的として依頼されました。
【弁護士の対応】
弁護士は勾留決定に対する準抗告を申し立て、依頼者の深い反省、今後は当該路線を利用しない生活環境変更、妻による監督体制などを具体的に主張しました。その結果、勾留は取り消され早期釈放が実現しました。並行して被害者との示談交渉を進め、謝罪と被害回復の意思を示した結果、70万円で示談成立に至りました。これらの事情を検察官へ提示した結果、不起訴処分となりました。
【解決のポイント】
性犯罪では身柄拘束が長期化すると社会的制裁が拡大し不利に働くことがあります。本件は身柄解放と示談成立を迅速に実現し、再発防止策を整備したことで起訴自体を回避できた事例です。
強制わいせつで逮捕・勾留されたが、示談成立と監督体制整備により不起訴となった事例
【事案の概要】
依頼者は自宅を訪れた女性に対し身体接触を行い強制わいせつで逮捕・勾留されました。当初は否認していましたが、その後事実を認め反省を示すようになり、前科回避を希望して弁護を依頼されました。
【弁護士の対応】
被害者代理人との示談交渉を継続し、依頼者本人の謝罪文提出などを通じて被害感情の緩和を図りました。また勤務先と家族と連携し、釈放後の監督体制を構築しました。示談成立、反省状況、再犯可能性の低さを整理した意見書を検察官へ提出した結果、解決金100万円で示談が成立し、不起訴処分となりました。
【解決のポイント】
不同意わいせつ事件でも、示談と監督体制の整備は量刑判断の重要要素です。本件では事実関係の整理と示談成立に加え、社会的監督体制を具体的に示したことが不起訴につながりました。
少年による複数のわいせつ事案で示談を成立させ被害回復を実現した事例
【事案の概要】
依頼者は未成年の少年で、公園やマンション通路において女性に抱きつくなどのわいせつ行為を複数回行い、一部では怪我も生じていました。家庭裁判所手続が見込まれる中、被害回復と示談成立が課題となっていました。
【弁護士の対応】
弁護士は、被害者本人および家族、代理人の意向を丁寧に確認し、謝罪、接触禁止、宥恕条項などの条件を整理した示談書を作成しました。示談金額交渉と支払手続を進めた結果、強制わいせつ事件で100万円、強制わいせつ致傷事件で200万円の示談が成立しました。
【解決のポイント】
複数被害や反復性がある事件では処分が重くなりやすく、示談条件も複雑化します。本件は被害者側との窓口を整理し、条件を早期に具体化して示談を成立させたことが被害回復につながりました。
【解決事例】不同意わいせつ罪で執行猶予を獲得した当事務所の事例
不同意わいせつ事件では、早期に適切な対応を行えるかどうかが、起訴・前科・実刑のリスクを大きく左右します。当事務所では、示談成立や再発防止策の整備、身柄解放などの弁護活動を通じて、不起訴や刑事裁判回避といった結果を得てきました。以下では執行猶予を獲得した事例だけではなく、示談成立をした代表的な解決事例を紹介します(個人が特定されないよう一部表現を調整しています)。
施術中のわいせつ行為で被害届提出後に示談成立し、刑事裁判を回避した事例
【事案の概要】
依頼者は、自身が経営するマッサージ店で、来店した女性客に対し施術中に合意のないわいせつ行為を行ってしまいました。後日、被害女性から被害届を提出したとの連絡を受け、刑事処罰を避けるため示談交渉を希望して当事務所へ相談されました。
【弁護士の対応】
受任後直ちに被害者側へ謝罪の意思を伝え、示談交渉を開始しました。示談金額は当初300万円の提示がありましたが、依頼者の資力や支払可能性を踏まえ交渉を重ね、最終的に200万円で合意しました。
また、被害者の強い要望を踏まえ、店舗を閉店し今後営業しないこと、将来にわたり一切接触しないことを示談条件として明確化しました。
示談金の支払いと条件履行を完了させ、被害届取下げに至りました。
【解決のポイント】
不同意わいせつ事件では、金銭解決だけでなく再発防止策の具体性が重視されます。本件では店舗閉鎖という強い再発防止措置を提示し、被害者の不安を解消したことが示談成立と刑事手続回避につながりました。
電車内の不同意わいせつ未遂で逮捕・勾留されたが、身柄解放と示談成立により不起訴となった事例
【事案の概要】
依頼者は、深夜の電車内で酩酊状態の女性の衣服を引っ張り胸元を覗こうとし、不同意わいせつ未遂で現行犯逮捕されました。いったん釈放後に通常逮捕され、裁判所が勾留を決定したため、早期釈放と前科回避を目的として依頼されました。
【弁護士の対応】
弁護士は勾留決定に対する準抗告を申し立て、依頼者の深い反省、今後は当該路線を利用しない生活環境変更、妻による監督体制などを具体的に主張しました。その結果、勾留は取り消され早期釈放が実現しました。並行して被害者との示談交渉を進め、謝罪と被害回復の意思を示した結果、70万円で示談成立に至りました。これらの事情を検察官へ提示した結果、不起訴処分となりました。
【解決のポイント】
性犯罪では身柄拘束が長期化すると社会的制裁が拡大し不利に働くことがあります。本件は身柄解放と示談成立を迅速に実現し、再発防止策を整備したことで起訴自体を回避できた事例です。
強制わいせつで逮捕・勾留されたが、示談成立と監督体制整備により不起訴となった事例
【事案の概要】
依頼者は自宅を訪れた女性に対し身体接触を行い強制わいせつで逮捕・勾留されました。当初は否認していましたが、その後事実を認め反省を示すようになり、前科回避を希望して弁護を依頼されました。
【弁護士の対応】
被害者代理人との示談交渉を継続し、依頼者本人の謝罪文提出などを通じて被害感情の緩和を図りました。また勤務先と家族と連携し、釈放後の監督体制を構築しました。示談成立、反省状況、再犯可能性の低さを整理した意見書を検察官へ提出した結果、解決金100万円で示談が成立し、不起訴処分となりました。
【解決のポイント】
不同意わいせつ事件でも、示談と監督体制の整備は量刑判断の重要要素です。本件では事実関係の整理と示談成立に加え、社会的監督体制を具体的に示したことが不起訴につながりました。
少年による複数のわいせつ事案で示談を成立させ被害回復を実現した事例
【事案の概要】
依頼者は未成年の少年で、公園やマンション通路において女性に抱きつくなどのわいせつ行為を複数回行い、一部では怪我も生じていました。家庭裁判所手続が見込まれる中、被害回復と示談成立が課題となっていました。
【弁護士の対応】
弁護士は、被害者本人および家族、代理人の意向を丁寧に確認し、謝罪、接触禁止、宥恕条項などの条件を整理した示談書を作成しました。示談金額交渉と支払手続を進めた結果、強制わいせつ事件で100万円、強制わいせつ致傷事件で200万円の示談が成立しました。
【解決のポイント】
複数被害や反復性がある事件では処分が重くなりやすく、示談条件も複雑化します。本件は被害者側との窓口を整理し、条件を早期に具体化して示談を成立させたことが被害回復につながりました。
複数の不同意わいせつ事案で逮捕・起訴されたが、示談成立と弁護活動により執行猶予を獲得した事例
【事案の概要】
依頼者は20代の専門学生で、お酒に酔った状態で路上において女性の臀部を触る痴漢行為を行い、その後の捜査で別件として強制わいせつ致傷の疑いにより逮捕・勾留されました。後者の事案では、被害女性に背後から抱きつくなどのわいせつ行為に及び、その際に転倒させて膝に全治約1週間の軽傷を負わせていました。
当初は条例違反として在宅捜査が行われていましたが、捜査の進展により身柄事件として起訴され、公判手続に移行しました。
【弁護士の対応】
受任後、弁護士は直ちに接見を行い、精神的に不安定となっていた依頼者のケアとともに、取調べ対応について助言を行いました。また、勾留決定に対する準抗告を申し立て、早期の身柄解放を目指しました。
並行して、被害者との示談交渉に注力しました。検察官を通じて被害者側の意向を確認し、謝罪と被害回復の意思を丁寧に伝えた結果、2名の被害者それぞれと150万円・50万円で示談を成立させることができました。
さらに、公判においては、
| ・依頼者が深く反省していること ・複数の被害者と示談が成立していること ・家族による監督体制が整っていること |
などを主張し、再犯可能性が低い点を具体的に立証しました。
【結果】
検察官の求刑は懲役1年6月でしたが、最終的に懲役1年2月・執行猶予3年の判決が言い渡され、実刑を回避することができました。依頼者は収監されることなく社会復帰が認められました。
【解決のポイント】
本件は、当初強制わいせつ致傷として立件された事案であり、実刑の可能性も十分にあるケースでした。しかし、
| ・複数の被害者との示談成立 ・早期からの反省と一貫した供述態度 ・家族による監督体制の整備 |
といった事情を積み重ねたことで、執行猶予が選択されました。
性犯罪においては、示談の成否と再犯防止策の具体性が量刑を大きく左右します。本件でも、早期の弁護活動と適切な対応が、実刑回避という結果につながったといえます。
不同意わいせつ罪で執行猶予を目指すために重要な対応
前章の判例比較でも見たとおり、執行猶予判例では、示談や被害弁償、反省の程度、社会的制裁、再犯防止策、初犯であることなど複数の事情が積み重なることで、実刑を回避していました。ここでは、執行猶予を目指す上で重要となるポイントを具体的に説明します。
できるだけ早く弁護士に相談する
不同意わいせつ罪で執行猶予を検討する場合、初動の段階で弁護士に相談することは非常に重要です。
性犯罪では、被害者対応や示談交渉の進め方、供述内容の整理、反省や再犯防止策の準備など、多くの要素を段階的に整える必要があり、対応の順序や方法を誤ると、後の量刑に不利な影響が残ることがあります。また、逮捕・勾留の有無や時期によって取れる弁護活動は大きく異なるため、時間的な余裕がある段階ほど、選択肢が広く確保できるという利点もあります。
実際に執行猶予判例では、被告人側が早期に弁護士に相談し、捜査段階から示談交渉や被害弁償、監督体制の構築などを進めていた例が複数見られます。事件発覚後、あるいは警察から連絡があった段階で弁護士に相談することが重要です。
被害者との示談を目指す
不同意わいせつ罪では、示談の成否が量刑判断に強く影響します。
示談は、単に金銭を支払って終わるものではなく、謝罪、被害回復、宥恕、処罰感情の確認といった複数の要素を含みます。前章で紹介した執行猶予判例でも、示談の成立が裁判所の重要な考慮事情となっていました。示談が成立しなかった例でも、弁償金の供託や謝罪の意思表示など、示談に向けた誠実な取り組みが評価されています。
もっとも、性犯罪の示談は被害者の心情が関わるため、交渉に失敗すると被害感情が強まり、かえって不利に働くことがあります。また、加害者本人が直接連絡することは法的・心理的な問題が大きく、被害者の二次被害につながるため、弁護士を介した交渉が不可欠です。
真摯な反省態度を示す
性犯罪の量刑では、反省の程度や供述態度が重視されます。裁判所は、反省が認められるかどうかを単なる言葉ではなく、供述の一貫性や責任の受け止め方、謝罪の方法、取調べでの態度など、複数の要素から判断します。否認や責任転嫁が見られる場合、再犯可能性が高いと評価されることもあり、執行猶予を得る上では不利となり得ます。
反省は抽象的な表現にとどまっては不十分であり、行為が被害者に与えた影響や、自らの行動への理解が伴っているかが問われます。また、事件後に反省文や謝罪文を作成することもありますが、内容が形式的であったり、事実認定と整合しない場合には逆効果となることもあるため、弁護士と相談しながら慎重に進める必要があります。
再犯防止策を具体的に示す
執行猶予判例では、被告人が再犯しないための具体的な対策を提示している例が目立ちます。裁判所にとって重要なのは、単なる反省ではなく、再犯を防ぐための環境や仕組みが備わっているかどうかという点です。
再犯防止策としては、専門カウンセリングの受診や精神科・心療内科への通院、生活環境の改善、家族や勤務先による監督体制の構築などが挙げられます。執行猶予判例では、家族が監督を誓約したり、職場が継続雇用を表明していたりする事例があり、社会的なサポートが存在することが執行猶予の判断に寄与したと考えられます。
こうした再犯防止策は、形式的に書類を揃えれば足りるものではなく、裁判所が納得できる水準で整備する必要があります。その意味でも、弁護士が早期に介入して準備を進めることが望まれます。
不同意わいせつ罪の執行猶予に関するよくある質問(Q&A)
不同意わいせつ罪で逮捕された場合、あるいは在宅捜査となった場合、本人や家族からは「実刑になるのか」「執行猶予はつくのか」といった不安の声が非常に多く寄せられます。以下では、不同意わいせつ罪の執行猶予に関するよくある質問についてQ&A形式でお答えします。
不同意わいせつ罪は初犯であれば必ず執行猶予が付きますか?
初犯でも必ず執行猶予が付くわけではありません。
不同意わいせつ罪は罰金刑がなく拘禁刑のみであり、実刑と執行猶予が分岐点となります。確かに、判例上は初犯の場合に執行猶予が選択されるケースが多く存在しますが、一方で初犯であっても実刑となった例もあります。特に、年少者への犯行、暴行・脅迫の強度、反復性、隔離空間への連行、示談不成立などが重なると、初犯であっても実刑が選択される可能性があります。
したがって、初犯であることは有利な事情ではありますが、執行猶予を保証する事情ではありません。
被害者と示談が成立すれば執行猶予は付きますか?

示談は重要な情状ですが、示談成立=執行猶予ではありません。
性犯罪では示談が量刑に与える影響は大きく、示談が成立している事件では執行猶予が選択されている判例が多数あります。しかし、示談が成立していても、犯行態様が悪質である場合や再犯・累犯事情がある場合には実刑が選択される可能性もあります。
逆に、示談が成立しなかったとしても、弁償金供託や謝罪の意思表示、再犯防止策などの事後対応が評価され、執行猶予となるケースもあります。
不同意わいせつ罪で罰金刑になることはありますか?
不同意わいせつ罪では罰金刑は選択されません。
不同意わいせつ罪の法定刑は、懲役(拘禁刑)のみが規定されており、罰金刑は存在しません。したがって、有罪となった場合は、実刑または執行猶予付きの拘禁刑となります。
なお、被害者に対する弁償や慰謝料は、示談交渉の中で話し合われる費用であり、刑罰とは別の制度です。
否認している場合でも執行猶予が付く可能性はありますか?
可能性はありますが、否認は量刑上不利に働くことがあります。
性犯罪では、供述内容の一貫性や責任の受け止め方が量刑判断に関連します。否認が直ちに「執行猶予不可」というわけではありませんが、反省や再犯防止策の提示が難しくなるため、総合評価で不利に働くことがあります。
一方、事案によっては、否認したまま無罪を争うべきケースや、事実関係を限定的に認めながら争うべきケースもあり、供述方針は弁護士との相談が不可欠です。
不同意わいせつ罪で執行猶予が付くと前科は付きますか?
執行猶予付き判決であっても前科は残ります。
執行猶予は「刑の執行を猶予する制度」であって、有罪判決である点に変わりはありません。そのため、執行猶予であっても前科がつきます。
ただし、刑の執行が猶予されることで、実刑による社会生活への影響(収監等)は避けられるため、量刑としては大きな意味を持ちます。
不同意わいせつ罪で執行猶予を目指すならグラディアトル法律事務所にお任せください

不同意わいせつ罪は、罰金刑が選択肢にないため、有罪となった場合は実刑か執行猶予のいずれかになります。量刑は、犯行態様や被害者の年齢、示談の有無、反省や再犯防止策など複数の事情を総合して判断されるため、初動対応が不十分なまま手続が進むと、執行猶予を選択できる余地が狭まってしまうことがあります。特に、示談交渉や供述の整理、被害弁償、反省文、再犯防止策の構築などは専門的対応が必要で、本人や家族だけで進めることは容易ではありません。
当事務所では、不同意わいせつ罪を含む性犯罪事件の弁護活動に多数の実績があり、逮捕直後の初動対応から示談交渉、公判弁護、量刑策の策定まで一貫してサポートしています。早期段階での相談により、執行猶予獲得の可能性を高める戦略を組み立てることも可能です。
実刑を避けたい、示談を成立させたい、ご家族としてできることを知りたいとお考えの方は、できるだけ早期に弁護士へご相談ください。不同意わいせつ罪で執行猶予を目指すために、最善の対応をご提案いたします。
まとめ
不同意わいせつ罪では、罰金刑がなく、実刑か執行猶予のいずれかが選択されます。執行猶予が付くかどうかは、犯行態様や示談の有無、反省、再犯防止策など複数の事情を総合的に評価して判断されます。初犯や示談があっても実刑となる例があり、早期の弁護活動が重要です。
実刑を避けたい、執行猶予の可能性を高めたい場合は、できるだけ早く弁護士に相談し適切な対応を進めることが大切です。
