大麻の栽培は思わぬきっかけで発覚します。
・独特の匂い
・近隣住民からの通報
・家賃滞納時の立ち入り
などの予想もしないタイミングで警察の捜査対象になることがあるからです。
また、大麻の栽培は、所持や使用と比べても「逮捕されやすい犯罪」です。
なぜなら、栽培中の大麻草そのものが証拠となるからです。そのため、一度発覚すると逮捕される可能性は極めて高いといえます。
さらに、2023年12月の法改正により、罰則もさらに厳しくなりました。
たとえ少量でも「1年以上10年以下の拘禁刑」という重い刑罰が科される可能性があるのです。
本記事では、
・大麻の栽培が所持や使用より逮捕されやすい理由
・営利目的の認定で処分がどう変わるのか
・逮捕の流れ
・初犯でも実刑になるのかといった量刑の考え方
まで詳しく解説します。
ご自身やご家族が大麻栽培のトラブルに直面している方は、ぜひご一読ください。
目次
大麻の「栽培」は使用や所持より逮捕されやすい
大麻に関わる犯罪の中でも、「栽培」は使用や所持と比べて逮捕されやすい犯罪です。理由は大きく3つあります。
以下、1つずつ説明します。

所持や使用と比べて立証しやすい
大麻の栽培は、所持や使用と比べて犯罪事実を立証しやすい犯罪です。
これは、育成中の大麻草や栽培設備といった証拠が、モノとして現場に残り続けるからです。
たとえば「使用」の場合、証拠は体内の成分しかないため、立証は尿や毛髪の鑑定に頼らざるを得ません。
「所持」も、微量であれば証拠をつかみにくい面があります。
これに対して「栽培」は、家宅捜索が入れば、大麻草に加えて照明器具や水耕栽培設備、肥料、種子といった道具一式が一度にまとめて押収されます。
このように客観的な証拠が残りやすいため、逮捕・起訴に十分な証拠が揃いやすいのです。
悪質性が高い(営利目的・大量栽培など)
大麻の栽培は、大麻に関わる犯罪のなかでも悪質性が高い犯罪として扱われます。
なぜなら、自己使用にとどまる所持や使用と異なり、栽培は大麻を新たに生み出し、市場に送り出す「供給源」となる行為だからです。
1株の栽培でも繰り返し収穫が可能で、乱用の拡大につながりやすいと考えられています。
こうした評価の差は、以下のように法定刑にもはっきり表れています。
| 行為 | 法定刑(営利目的なし) |
|---|---|
| 所持・使用 | 7年以下の拘禁刑 |
| 栽培 | 1年以上10年以下の拘禁刑 |
「7年以下」の所持・使用に対し、栽培には「1年以上」という刑の下限が設けられており、上限も10年と重くなっています。
そして、逮捕の必要性判断では、犯罪の軽重も考慮されます。
したがって、悪質性が高く重い刑罰が予想される栽培は、それだけ逮捕にも至りやすいのです(刑事訴訟規則143条の3)。
販売業者や購入者から芋づる式に発覚しやすい
大麻の栽培は、自分以外の誰かの逮捕をきっかけに、芋づる式に発覚しやすい犯罪です。
自宅で完結しているように見えても、種子の入手や収穫物の受け渡しを通じて、栽培者は必ず外部の誰かとつながっているからです。
たとえば、次のようなルートで発覚するケースがあります。
・種子の販売業者が摘発され、購入者リストから栽培者が浮上する
・大麻を譲った相手が所持や使用で逮捕され、入手経路の取り調べから発覚する
・覚せい剤など別の薬物事件の捜査過程で、大麻の栽培が見つかる
上記のような発覚ルートがあることから、自分自身がうまく隠していたとしても、周囲から栽培の事実が明らかになることは珍しくありません。
大麻の栽培は「営利目的」が認定されるかで処分が大きく変わる

大麻の栽培で逮捕された場合、その後の処分を大きく左右するのが「営利目的」の有無です。
営利目的が認定されるかどうかで、法定刑が大きく変わります。
| 営利目的なし | 1年以上10年以下の拘禁刑 |
| 営利目的あり | 1年以上の有期拘禁刑(情状により500万円以下の罰金を併科) |
営利目的が認定されると、刑の上限は10年から有期拘禁刑の上限である20年まで引き上がり、罰金が併科される可能性もあります。
初犯で実刑となるケースが出てくるのも、主にこの営利目的の事案です。
以下では、そもそもどこからが「栽培」にあたるのかを確認したうえで、営利目的の意味と、認定が分かれるポイントを解説していきます。
(前提)どこからが「栽培」にあたるのか
まず、そもそもどこからが大麻の「栽培」にあたるのかを確認しておきましょう。
判例によれば、大麻の「栽培」とは、「播種から収穫に至るまでのすべての育成行為をいう」とされています(出典:東京高裁平成30年12月4日判決)。
つまり、種をまくことから始まり、水やりや肥料を与えるなどの世話をし、収穫するまでの一連の行為がすべて「栽培」に該当するのです。
たとえば、以下のような行為が大麻の栽培にあたると考えられます。
・大麻の種子を土に植える
・苗や挿し木から大麻を育てる
・プランターや庭、室内など場所を問わず大麻草を育てる など
なお、種をまいた時点で、たとえ発芽していなくても「栽培」は成立しうるとされています(東京高裁令和3年9月28日判決)。
営利目的・非営利目的とは?
では、処分を分ける「営利目的」とは何かを見ていきましょう。
営利目的とは、財産上の利益を得る目的のことです。
大麻の栽培でいえば、栽培によって自分または第三者がお金などの利益を得ることを動機・目的としている場合を指します。
典型的なのは、栽培した大麻を販売して利益を得るケースです。
これに対して、自分で使用するためだけに育てていた場合は、非営利目的の栽培にあたります。
ここで注意したいのは、現金のやり取りがなくても営利目的と認定されうることです。
たとえば、大麻を譲る見返りに物品やサービスを受け取っていた場合など、財産上の利益があれば営利目的と評価される可能性があります。
「お金をもらって売ったわけではないから非営利」とは限らない点に注意しましょう。
営利目的の認定が分かれるポイント
営利目的があったかどうかは、本人の供述だけでなく、栽培の規模や客観的な状況から総合的に判断されます。
実務上、考慮されやすいのは以下のような要素です。
・栽培していた株数や設備の規模(自己使用の範囲を超えているか)
・販売をうかがわせる記録(SNSやメッセージアプリのやり取り、取引メモなど)
・小分けにされた乾燥大麻や計量器、パッケージ用品の存在
・収入に見合わない多額の現金や送金履歴
・共犯者の存在や役割分担
たとえば、数株程度の栽培なら非営利と判断されやすいと考えられます。
一方、数十株規模で照明や換気設備に多額の投資をしていれば、営利目的と認定されやすくなるというイメージです。
営利目的にあたるかどうか微妙なケースでは、検察や裁判所の認定に対して、いかに有利な事情を主張・立証して争うかが弁護活動の重要なポイントになります。
実際に大麻の栽培で逮捕されたケース
実際に大麻の栽培が発覚し、逮捕に至った報道事例を3つ紹介します。
マンションの住民から「大麻のような臭いがする」と通報があり、大麻草栽培の容疑で逮捕された事例
2018年2月、奈良県警は、営利目的で大麻を所持したとして、会社員の男2人を大麻取締法違反(営利目的所持)の疑いで現行犯逮捕しました。
発覚のきっかけは、近隣住民からの「大麻のような臭いがする」という情報提供です。
これを受けて家宅捜索が実施され、2人が出入りしていたマンションの一室などから乾燥大麻約2.8グラムが発見されたほか、マンションからは大麻草5株や栽培用の照明器具も見つかりました。
(出典:産経新聞 2018年2月9日「「大麻のような臭いがする」と通報 マンションで大麻草栽培、容疑で男2人を現行犯逮捕 奈良県警」)
大麻草は特有の強い臭いを放つため、室内で栽培していても臭いが外に漏れ、近隣住民の通報から発覚するケースが少なくありません。
匿名の情報提供から大麻栽培が発覚し、逮捕された事例
2026年3月、静岡県沼津市で、自宅マンションの一室で営利目的で大麻草を栽培したとして、43歳の男が逮捕されました。
「大麻を栽培している」という匿名の情報提供をきっかけに警察が強制捜査に入り、押し入れを改造した栽培スペースから大麻草47本のほか、照明器具や肥料が発見されました。
押収された大麻は約250グラム・末端価格120万円相当で、男は栽培の事実は認めつつ、営利目的については否認しているとのことです
(出典:静岡朝日テレビ 2026年3月5日「自宅マンションで営利目的で大麻草を栽培した疑い 大麻草250グラム末端価格で120万円相当を押収 男は営利目的については否認 静岡・沼津市」)
この事例のポイントは、本人が「営利目的ではない」と主張しても、それだけでは通らないことです。
47本という株数や末端価格、栽培設備の規模といった客観的な事情をもとに、営利目的での立件が争われることになります。
まさに2章で解説した「営利目的の認定が分かれるポイント」が問題となる典型例といえるでしょう。
一軒家で大麻草143本を営利目的で栽培し逮捕された事例
2026年7月、沖縄県警は、糸満市内の一軒家で大麻草143本を栽培したなどとして、男3人を大麻草栽培規制法違反(営利目的共同栽培)や麻薬取締法違反(営利目的所持・単純所持)の容疑で逮捕したと発表しました。
栽培期間は2025年10月頃から約半年間にわたり、3人はいずれも起訴されています。
(出典:琉球新報 2026年7月7日「糸満の一軒家で大麻草143本を栽培 麻薬取締法違反容疑、男3人逮捕」)。
143本という規模や複数人での役割分担は、2章で解説した「営利目的の認定が分かれるポイント」に直結する事情です。
この事例でも、栽培の容疑は営利目的で立件されています。
大麻の栽培で逮捕にいたるときの流れ
大麻の栽培は、さまざまなきっかけで発覚して逮捕にいたります。
発覚から逮捕までの大まかな流れを見ていきましょう。
大麻の栽培が発覚するきっかけ
大麻の栽培が発覚するきっかけとしてよくあるのが、近隣住民からの通報です。
大麻草は独特の臭いがするため、「変な臭いがする」「怪しい人の出入りがある」「1日中カーテンが閉まっている」といった通報から捜査が始まります。
また、別の事件の捜査中に発覚することもあります。
たとえば、交通違反の取り締まりや職務質問、他の犯罪の捜査過程で不審点が見つかり、大麻の栽培が発覚するようなケースです。
さらに、3章で紹介したように、匿名の情報提供がきっかけになることもあります。
家宅捜索や差押が入って鑑定が行われる
大麻栽培の疑いがあると判断されると、警察は裁判官に捜索差押許可状(令状)を請求し、自宅などの捜索・差押えを行います。
捜索対象は、大麻草の株や種子、乾燥大麻、栽培器具(照明機器、ファン、温度計など)のほか、パソコンやスマートフォンにも及びます。
差し押さえられた植物は、警察や科学捜査研究所で鑑定されます。
鑑定結果が出るまでの数日から数週間の間も捜査は継続され、大麻の入手経路や共犯者の有無、栽培の目的(自己使用か販売目的か)、金銭の流れなどが調べられます。
一旦「所持」で逮捕された後、「栽培」で再逮捕されるケースも多い
大麻の栽培では、先に「所持」で逮捕された後、「栽培」で再逮捕されるケースも多いです。
「栽培」で逮捕するには、単にその場に植物があっただけではなく、本人が大麻草を栽培していたことを裏付けることが必要になるため、立証に時間がかかるからです。
そこで警察は、その場で立証できる「所持」でまず逮捕し、押収物の鑑定や取り調べで栽培の証拠がそろった段階で、「栽培」の疑いで再逮捕するという流れをとることがあります。
▼再逮捕までの流れのイメージ
| 1,捜索で乾燥大麻を発見 → 「所持」で逮捕 2,逮捕後にスマホ解析や押収物の鑑定、関係者の取り調べなどを進める 3,「大麻を育てていた」という証拠がそろう 4,「栽培」という別の犯罪事実について改めて逮捕 |
再逮捕されると、逮捕から起訴までの身柄拘束期間(最大23日間)が再びカウントされるため、最長46日間、身柄を拘束される可能性があります。
大麻の栽培で逮捕された後の流れ
続いて、大麻の栽培で逮捕された後の流れも見ていきましょう。

警察による取り調べ
逮捕されると、まず警察署に連行されて取り調べが行われます。
大麻栽培の場合、たとえば以下のような内容が質問されます。
・いつから栽培を始めたのか
・どのように栽培方法を知ったのか
・種子はどこで入手したのか
・栽培した大麻はどのように使用していたのか
・販売目的はあったのか
・共犯者はいるのか など
取り調べでの発言はすべて調書に記録され、裁判で証拠として使われる可能性があります。
一度調書に署名すると、後から「そういう意味で言ったのではない」と覆すのは容易ではありません。
記憶が曖昧なことや納得できない内容は安易に認めず、弁護士の到着を待つのが賢明です。
検察への送致
逮捕から原則48時間以内に、事件は警察から検察に送られます。
これを「送致(送検)」と呼びます。
検察官は、送られてきた証拠や調書をもとに、さらに取り調べを行います。
栽培の状況や目的、入手経路などを確認したうえで、勾留を請求するかどうかを判断するのです。
勾留が請求されなければ釈放されますが、大麻栽培では証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断されやすい犯罪です。
そのため、ほとんどのケースで勾留が請求されます。
勾留・勾留延長
検察官が勾留請求をすると、裁判官がその必要性を判断します。
勾留が認められると最大10日間、延長が認められるとさらに10日間(合計20日間)身柄が拘束されます。
勾留中も弁護士とは制限なく面会できますが、家族との面会や外部との連絡は制限されることも珍しくありません。
薬物事件では、証拠隠滅防止を理由に、弁護士以外との面会や手紙のやり取りを禁止する「接見禁止」が付くこともあります。
この場合、外部とつながる手段は事実上弁護士だけになります。
起訴または不起訴の決定
勾留期間が終わるまでに、検察官が「起訴」するか「不起訴」にするかを決定します。
大麻の栽培では、大麻草そのものが証拠として押収されるため、栽培の事実自体を否定するのは難しいです。
そのため、起訴される可能性は比較的高めといえます。
ただし、小規模な初犯で、自己使用が目的だった場合などには、不起訴となる可能性もあります。
不起訴を目指すなら、勾留期間中に、再犯防止の環境づくりや家族の監督体制といった有利な事情を、弁護士を通じて検察官に主張していくことが必要です。
大麻の栽培で逮捕された場合の法定刑
大麻の栽培の法定刑は「1年以上10年以下の拘禁刑」で、営利目的が認定されるとさらに重くなります。
所持や使用など、大麻に関わる他の犯罪と比較すると以下のとおりです。
| 規制する法律 | 罰則(営利目的なし) | 罰則(営利目的あり) | |
|---|---|---|---|
| 所持・譲渡・譲受 | 麻薬及び向精神薬取締法 | 7年以下の拘禁刑 | 1年以上10年以下の拘禁刑、情状により300万円以下の罰金を併科 |
| 施用(使用) | 麻薬及び向精神薬取締法 | 7年以下の拘禁刑 | 1年以上10年以下の拘禁刑、情状により300万円以下の罰金を併科 |
| 輸出入・製造 | 麻薬及び向精神薬取締法 | 1年以上10年以下の拘禁刑 | 1年以上の有期拘禁刑、情状により500万円以下の罰金を併科 |
| 栽培 | 大麻草の栽培の規制に関する法律(旧:大麻取締法) | 1年以上10年以下の拘禁刑 | 1年以上の有期拘禁刑、情状により500万円以下の罰金を併科 |
大麻の「栽培」は、輸出入・製造と並んで、大麻に関わる犯罪の中で最も重い区分に位置づけられています。
営利目的が認定されると、刑の上限は有期拘禁刑の上限である20年まで引き上がり、罰金が併科される可能性もあります。
「所持」で逮捕された後、「栽培」で再逮捕されたときの法定刑は?
上記の表は、1つの犯罪だけが成立した場合の法定刑です。
4章で解説したように、大麻の栽培では「所持」と「栽培」の両方で逮捕されることがあります。
この場合、2つの犯罪について「併合罪」(刑法45条前段)が成立し、刑の上限が1.5倍まで引き上げられます。
大麻の所持(7年以下の拘禁刑)と栽培(1年以上10年以下の拘禁刑)であれば、より重い栽培の法定刑が基準となり、上限は最長15年まで引き上げられる可能性があります。
大麻の栽培は初犯でも実刑?執行猶予はつく?
令和7年の司法統計によると、大麻取締法違反で執行猶予がついた割合は以下のとおりです。
| (全部)執行猶予 | 実刑 | |
|---|---|---|
| 大麻草栽培規制法違反(栽培) | 51人(約81%) | 12人(約19%) |
| 大麻取締法違反(改正前の大麻事件全般) | 829人(約81%) | 196人(約19%) |
(出典:裁判所|令和7年 司法統計年報 刑事事件編 第34表を加工して作成)
2023年12月の法改正により、大麻の栽培は「大麻草の栽培の規制に関する法律」(旧大麻取締法)で規制されることになりました。
なお、「大麻取締法違反」の数字は、改正前の行為に適用された所持・栽培なども含む大麻事件全般のものです。
いずれも約8割に執行猶予がついており、実刑となるのは約2割です。
初犯であれば、営利目的がないことや再犯防止の環境が整っていることを適切に主張・立証すれば、執行猶予つき判決を獲得できる可能性は十分にあるといえるでしょう。
関連コラム:「大麻の初犯は執行猶予?実刑になる4つのケースと量刑相場を解説!」
大麻の栽培で逮捕された場合は懲役何年?実際の量刑相場
令和7年の司法統計によると、大麻事件の刑期別の内訳は以下のとおりです。
| 刑期 | 大麻草栽培規制法違反(栽培のみ) | 大麻取締法違反(改正前の大麻事件全般) |
| 6か月未満 | 0人 | 8人 |
| 6か月以上1年未満 | 1人 | 614人 |
| 1年以上2年未満 | 5人 | 215人 |
| 2年以上3年未満 | 31人 | 80人 |
| 3年 | 20人 | 59人 |
| 3年超〜10年以下 | 6人 | 49人 |
(出典:裁判所|令和7年 司法統計年報 刑事事件編 第34表を加工して作成)
大麻の栽培では、「2年以上3年未満の拘禁刑」が最も多くなっています。
大麻事件全般では「6か月以上1年未満」が中心であるのと比べると、栽培の量刑は明らかに重い水準に分布しています。
栽培の法定刑の下限が「1年以上」と定められていることに加え、薬物の供給源となる悪質性の高い犯罪と評価されるためです。
さらに、営利目的が認定された事案や大規模な栽培では、3年を超える実刑判決が科されることもあります。
関連コラム:「大麻は懲役6ヶ月〜1年が目安!量刑相場・懲役を防ぐ方法を解説」
大麻の栽培で逮捕されたとき弁護士ができること
大麻の栽培で逮捕されたとき、弁護士は主に次の3つの弁護活動ができます。

以下でそれぞれ説明します。
すぐに面会に行って、取り調べのアドバイスをする
逮捕後は身柄が拘束され、外部との連絡が制限されます。
家族であっても、勾留が決まるまでは面会できません。
しかし、弁護士だけは接見(面会)に行けるため、すぐに状況を把握して、取り調べへの対応をアドバイスできます。
たとえば、栽培についてどのように話すか、知らないことはどう答えればいいか、といったアドバイスです。
弁護士から事前にアドバイスを受けておくことで、取調官に誘導されて事実と異なる調書を取られたり、不利な供述をしてしまったりすることを防げます。
保釈請求をして身柄解放を目指す
起訴された後は、保釈請求によって身柄の早期解放を目指せます。
保釈とは、一定の保証金を納めることで、裁判期間中、自宅で過ごすことを認めてもらう制度です。
弁護士は、次のような事情を示して、保釈の必要性を裁判官に説明していきます。
・逃亡や証拠隠滅のおそれがない
・安定した住居や職業がある
・身柄拘束が続くと、解雇などの経済的な問題が生じる
・家族の監督体制が整っている
保釈が認められれば、保証金を納める必要はあるものの、判決までの間、身柄が解放されます。
営利目的性や故意を争う弁護活動
2章で解説したとおり、営利目的が認定されるかどうかで、刑の重さは大きく変わります。
そのため、営利目的性を争うことは、大麻栽培の弁護活動の重要なポイントです。
営利目的がない場合、弁護士は、栽培の規模が小さいことや、販売をうかがわせる記録がないことなど、客観的な事情を積み上げて、営利目的がなかったことを主張・立証していきます。
また、事案によっては、故意そのものを争うこともあります。
栽培していた植物を大麻と認識していなかった場合、犯罪は成立しないためです。
こうした主張が認められれば、不起訴や執行猶予となる可能性があります。
関連コラム「薬物事件に強い弁護士を選ぶ8つのポイントとは?解決事例や費用も紹介」
大麻の栽培での逮捕に関するよくある質問
Q.大麻の種を購入しただけでも罪になりますか?
購入しただけで直ちに罪になるわけではありません。
大麻の種子は、法律上の「大麻」の定義から除外されているためです。
ただし、大麻を栽培する目的で種子を入手する行為は、栽培の予備罪として処罰される可能性があります。
Q.大麻の栽培で逮捕されたら刑は何年になりますか?
法定刑は1年以上10年以下の拘禁刑で、営利目的が認定されると上限は20年に引き上がります。
実際の量刑は、2年以上3年未満の拘禁刑が最も多く、その多くに執行猶予がついています。
Q.大麻栽培の初犯でも実刑になりますか?
初犯でも実刑になる可能性はあります。
特に、営利目的が認定された場合や大規模な栽培では、実刑の可能性が高くなります。
一方で、司法統計上、大麻の栽培で有罪となった人の約8割には執行猶予がついています。
初犯・非営利の事案であれば、執行猶予となる可能性も十分にあります。
Q.栽培だけでなく使用の罪でも同時に処罰されますか?
栽培と使用は別の犯罪なので、両方で起訴されれば、あわせて処罰されます(併合罪)。
大麻の使用は法改正で新たに処罰対象となり、7年以下の拘禁刑が定められています。
栽培の捜査の過程で尿検査が行われ、使用の罪があわせて立件される可能性もあります。
Q.逮捕されたことは会社や学校に知られますか?
警察や検察が、会社や学校に逮捕の事実を連絡することは原則ありません。
ただし、身柄拘束が長引けば、欠勤・欠席が続いて発覚するおそれがあります。
大麻の栽培で逮捕されたら、グラディアトル法律事務所へご相談ください
大麻栽培に関わるトラブルでお悩みの方は、ぜひ私たちグラディアトル法律事務所にご連絡ください。
当事務所は多数の大麻栽培事件を手がけ、解決に導いてきた経験と専門知識を持っています。
また、栽培事件は証拠が明確なケースが多く、栽培が発覚した直後の対応が、その後の身柄拘束や量刑に大きく影響します。
当事務所では24時間365日体制で相談を受け付けており、深夜や休日でもすぐに対応可能です。以下のような方は、ぜひ当事務所にご相談ください。
・自宅で栽培していた大麻が見つかりそう
・家宅捜索が入り、栽培設備や大麻草が押収された
・栽培の疑いで警察から任意の事情聴取を求められている
・家族が大麻を栽培しており逮捕された・知人の栽培に関わってしまい、共犯として疑われている
・SNSなどで栽培方法を教えてもらい実行してしまった
さらに、大麻栽培事件では、「営利目的か、自己使用目的か」「栽培規模はどの程度か」といった点が量刑に大きく影響します。
当事務所の弁護士は、こうした栽培事件特有のポイントを熟知しているため、個別のケースに応じた最適な弁護戦略を立てることができます。
まずはお話を聞かせていただき、あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスをさせていただければと思います。
まとめ
大麻の栽培は、育てている大麻草そのものが証拠になるため、所持や使用と比べても逮捕されやすい犯罪です。
発覚すれば起訴される可能性が高く、営利目的が認定されると、初犯でも実刑となるおそれがあります。
一方で、司法統計上、大麻の栽培でも約8割には執行猶予がついています。
営利目的がないことや再犯防止の環境を早い段階から主張・立証できるかどうかで、結果は大きく変わります。
グラディアトル法律事務所は、大麻栽培事件の弁護経験が豊富で、24時間365日相談を受け付けています。
大麻の栽培でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
