「高額な報酬が魅力的だけど闇バイトって危険なの？」

「逮捕される可能性のある闇バイトとは？」

「闇バイトで逮捕されるとどのようなリスクが生じる？」

「簡単に稼げる」「高額報酬」などの甘い言葉で誘われる闇バイトですが、実際には逮捕されるリスクが非常に高く、人生を大きく狂わせてしまう危険な行為です。闇バイトには詐欺、強盗、運び屋など重大犯罪が含まれ、逮捕されれば長期の身柄拘束や前科がつく可能性も否定できません。

闇バイトに関わってしまい逮捕された場合、今後の取り調べ対応や裁判、社会復帰のためには弁護士への相談が不可欠ですので、早めに刑事事件に強い弁護士に相談するようにしてください。

本記事では、

などを詳しく解説します。

闇バイトは逮捕のリスクが高いため手をだすのはNG！

闇バイトとは、法に触れる犯罪行為を報酬と引き換えに請け負うアルバイトのことです。表向きには「簡単な荷物運び」「簡単な作業」として募集されていても、実態は詐欺の受け子や強盗の実行役、薬物の運搬役など重大犯罪に関与する非常に危険な仕事です。

SNSや掲示板などで「簡単に稼げる」「高額報酬」などの甘い言葉で誘われるため、若者が安易な気持ちで闇バイトに手を出してしまいがちですが、犯罪組織に利用され、逮捕・勾留・起訴と人生を破滅させるリスクが極めて高いため、絶対に手を出してはいけません。

闇バイトで逮捕される可能性のある主な犯罪類型

闇バイトに手を出さないためにも闇バイトにはどのようなものがあるのかを把握しておくことが有効です。以下では、闇バイトで逮捕される可能性のある主な犯罪類型を紹介します。

詐欺系｜オレオレ詐欺・特殊詐欺

特殊詐欺の「受け子」「出し子」として、ATMから現金を引き出す役割や被害者宅へ現金を受け取りに行く役割で逮捕されるケースが非常に多く見られます。

組織的な犯罪として悪質性が高く、被害額が高額である場合が多いため、逮捕後に実刑判決を受ける可能性が高い犯罪類型といえます。

強盗系｜高齢者宅や宝石店、高級時計店などがターゲット

闇バイトで募集される強盗系の仕事は、ターゲットの下見、犯行車両の運転、逃走補助、実行役など役割が分担されています。

強盗致傷や強盗殺人に発展する可能性もあり、極めて重大な犯罪です。関与が浅い下見役でも「共同正犯」や「幇助犯」として逮捕・起訴されるリスクがあります。

名義貸し系｜携帯電話・銀行口座の開設

犯罪組織が資金洗浄などに利用するため、携帯電話や銀行口座の開設を闇バイトとして募集するケースもあります。

「口座を開設するだけ」「不要な口座を高く買い取ります」と説明されても、実際には犯罪収益移転防止法違反や詐欺罪で逮捕される可能性が高く、前科がつくリスクも否定できません。

運び屋系｜違法薬物などの運搬

違法薬物を国内外に運搬する「運び屋」も闇バイトで募集されることがあります。

薬物犯罪は重大な違法行為であり、逮捕されると懲役刑が科されることも多いため、絶対に関わってはいけない犯罪です。

闇バイトで逮捕された実際の事例を紹介

以下では、闇バイトで逮捕された実際の事例を紹介します。

闇バイトで特殊詐欺の受け子をしたとして19歳男が逮捕

2025年5月、熊本県で特殊詐欺グループの指示役から「闇バイト」として依頼を受けた19歳の男が、被害者宅へ現金を受け取りに行った容疑で逮捕されました。

闇バイトで強盗事件の現金を運んだとして男を逮捕

2025年6月、横浜市青葉区で発生した強盗致傷事件で、闇バイトの募集を見て犯行後の現金運搬役を引き受けたとして20代の男ら3人が逮捕されました。男らは「闇バイトに応募していない」と容疑を否認しているものの、警察では強盗致傷事件に関与しているとみて捜査を進めています。

闇バイトで逮捕された後の流れ

闇バイトで逮捕されると以下のような流れで刑事手続きが進んでいきます。

逮捕・取り調べ

闇バイトで逮捕されると、まず警察署へ連行され取り調べが行われます。

闇バイトは複数人で役割分担された組織犯罪であることが多いため、警察は関与状況や共犯者の有無、指示役との関係性などを詳細に取り調べます。

被疑者には黙秘権や弁護士選任権が認められているものの、闇バイト事件では「主犯格ではないことを証明するために自白した方が有利」などと供述を誘導されるケースもあるため注意が必要です。

取り調べで作成される供述調書は、後の裁判でも重要な証拠となるため、内容を十分に確認し、署名する前に弁護士へ相談することが重要です。

検察官送致

警察は逮捕から48時間以内に被疑者を検察官に送致します。検察官送致後、検察官は、被疑者に対する取り調べを行い、被疑者を勾留請求するか、釈放するかを判断します。

闇バイト事件の場合、組織犯罪としての全体像解明が必要とされるため、勾留請求される可能性が高い傾向にあります。受け子や運搬役であっても、指示役や共犯者との関係解明のために身柄拘束が続く場合が多い点が特徴です。

なお、勾留請求は、逮捕から72時間以内かつ送致から24時間以内に行わなければなりません。

勾留・勾留延長

裁判所が勾留を決定すると、原則10日間、最大20日間（10日+延長10日）身柄拘束されることになります。闇

バイト事件では、指示役や共犯者との口裏合わせ・証拠隠滅を防ぐ必要性が高いと判断されるため、勾留延長が認められやすい傾向にあります。

この勾留期間中に、検察官は起訴するか不起訴にするかの判断を行いますので、被疑者側では不起訴獲得や勾留延長阻止のために弁護士による早期対応が重要となります。

起訴または不起訴の決定

勾留期間が終了するまでに、検察官は起訴するか不起訴にするかを決定します。

被害額が大きかったり、強盗など重大犯罪が関与していた場合には起訴される可能性が高く、起訴されるとほとんどの事件で有罪となってしまいます。

不起訴処分や執行猶予付きの判決を獲得するには、弁護士による迅速な弁護活動が不可欠ですので、早めに弁護士に依頼するようにしてください。

闇バイトで逮捕されたときに生じるリスク

闇バイトで逮捕されると以下のようなリスクが生じます。安易な気持ちで手を出すことが多い闇バイトですが非常にリスクの高い行為になりますので注意が必要です。

長期間の身柄拘束による肉体的・精神的負担

闇バイト事件で逮捕されると、勾留期間が長期化する可能性が高くなります。これは、組織犯罪として複雑であるため、警察・検察が事件全体の解明を重視するからです。

身柄拘束期間が長期化すると、被疑者には多大な肉体的・精神的負担が生じますので、心身の疲弊が進み、精神的に追い込まれて不利な供述をしてしまう人も少なくありません。

家族・学校・職場に知られるリスク

逮捕や勾留によって、警察から家族や学校、職場へ連絡が行くことがあります。

未成年や大学生の場合、闇バイトによる重大な犯罪に関与したことがバレると停学・退学処分を受ける可能性が高く、将来の進学や就職が困難になる可能性があります。

また、社会人の場合も重大な犯罪に関与して有罪になれば懲戒解雇や自主退職を余儀なくされるケースが一般的です。

さらに闇バイトへの関与が家族に知られてしまうと、離婚を突き付けられる可能性も高いでしょう。

実名報道による将来の就職・結婚への不利益

闇バイトは重大犯罪に関わるケースが多く、成人はもちろん、未成年でも事件の内容によっては実名報道される可能性があります。一度報道されるとネット上に記事が残り続けるため、将来の就職活動、婚活、転職、資格登録などあらゆる場面で不利益が生じます。

闇バイトは、若者が手を染めるケースが多い犯罪ですが、安易な気持ちで手を出してしまうと将来の選択肢を狭めることになるため注意が必要です。

実刑判決の可能性

闇バイト事件では、特殊詐欺や強盗致傷、薬物運搬など、いずれも刑罰が重い犯罪類型が含まれるため、起訴された場合に実刑判決となる可能性が高いことが特徴です。

特に、複数回関与していた場合や被害金額が大きい場合には執行猶予がつかず、刑務所での服役を余儀なくされる可能性が高いでしょう。

闇バイトで逮捕された・逮捕されそうなときに弁護士に相談すべき理由

闇バイトに関与して逮捕されそうな方、家族が闇バイトに手を出して逮捕されてしまったという方は、以下のような理由からすぐに弁護士に相談することをおすすめします。

逮捕後すぐに駆けつけて取り調べのアドバイスができる

闇バイト事件では、警察が組織犯罪の全容解明を目的として厳しい取り調べを行います。取り調べに対する正しい知識を身につけていない方では、警察からの厳しい追及に屈して不利な供述をしてしまうリスクがあります。

供述内容は供述調書にまとめられてその後の裁判での証拠になりますので、取り調べでは不利な供述調書を取られないということが重要です。

逮捕後に面会できるのは弁護士だけですので、弁護士がすぐに面会に駆けつけることで、取り調べ対応や供述の一貫性、黙秘権の適切な行使方法などについて的確なアドバイスが可能です。これにより、不利な供述調書が作成されるリスクを軽減できます。

早期釈放や保釈を実現できる

闇バイトで逮捕されると組織犯罪の全容解明のために長期間の身柄拘束を受ける可能性が高いです。逮捕から合計すると最長で23日間にも及ぶ身柄拘束になることも珍しくありませんので、被疑者に生じる不利益は非常に大きなものとなります。

弁護士は勾留決定に対して準抗告を行い、不当な身柄拘束を解消するよう働きかけます。また、起訴後は保釈請求を行うことで、裁判までの間を社会内で過ごすことが可能となり、今後の防御活動を有利に進めることができます。

身柄拘束による不利益を少しでも軽減するためにも早期に弁護士に相談することが大切です。

不起訴処分の獲得や刑の減軽に向けたサポートができる

闇バイトに関与した事件で起訴されるとほとんどの事件が有罪になりますので、前科を避けるのは困難です。また、重大な犯罪に関与してしまったときは、実刑判決となり刑務所に収監されるリスクもありますので、それを避けるには執行猶予を獲得することが重要なポイントになります。

弁護士に依頼すれば示談交渉や再犯防止に向けた取り組みを通じて不起訴処分や執行猶予付き判決を目指すことが可能です。闇バイト事件では、依頼者が単独で示談交渉を行うことはほぼ不可能であり、弁護士を通じた適切な対応が不可欠になります。

闇バイトで逮捕されたときはすぐにグラディアトル法律事務所に相談を

闇バイトは、安易な気持ちで手を出してしまう方も多いですが、詐欺、強盗、運び屋など重大犯罪が含まれていますので、逮捕されれば長期の身柄拘束や前科がつく可能性も否定できません。

このような不利益を最小限に抑えるには、一刻も早く刑事事件に強い弁護士に相談・依頼することが重要です。

グラディアトル法律事務所では、刑事事件に注力する弁護士が、逮捕直後の接見から示談交渉、勾留阻止、保釈請求、裁判対応までワンストップで迅速かつ丁寧にサポートします。相談は、24時間365日受け付けていますので、取り返しのつかない事態になる前に、まずは当事務所までご相談ください。

まとめ

闇バイトは「簡単に稼げる」という甘い誘い文句とは裏腹に、逮捕、起訴、実刑、社会的信用の喪失と、人生を一変させるリスクがある極めて危険な行為です。

もしも逮捕されてしまった場合は、すぐに弁護士へ相談し、適切な取り調べ対応、示談交渉、裁判での弁護活動を受けることが重要です。闇バイトに関与してしまった方や家族が闇バイトで逮捕されてしまったという方は、すぐにグラディアトル法律事務所までご連絡ください。