無免許運転の違反点数は何点?免許取消の可能性や欠格期間を解説

無免許運転の違反点数は何点?免許取消の可能性や欠格期間を解説
弁護士 若林翔
2025年10月15日更新

「無免許運転がバレてしまった…違反点数はどうなるのだろう」

「無免許運転で違反算数が加算されると免許取消になるの?」

交通事故や交通違反を起こした場合、違反点数が加算されます。

違反点数は累積し、一定ラインに達すると免許停止や免許取消などの処分が下されます。

なかでも、無免許運転は重大な道路交通法違反であり、違反点数も高く設定されているので、最終的には免許取消になり、しばらく運転できなくなる可能性が高いです。

そのため、無免許運転がバレた場合は、今後の流れを正しく理解し、心構えをしておくことが重要です。

本記事では、無免許運転の違反点数を詳しく解説します。

車両提供者・同乗者に対する違反点数加算についても解説するので、ぜひ最後まで目を通してみてください。

無免許運転は違反点数25点が加算される

無免許運転が発覚した場合の違反点数は25点です。

違反点数は違反行為ごとに定められており、無免許運転では酒酔い運転などの35点に次いで、2番目に高い点数が設定されています。

免許を持っていないということは、運転技術や交通ルールの知識も十分ではないということです。

自分だけでなく他者の命にも危険が及びかねない悪質な行為であるため、法律では無免許運転を厳しく罰して再発防止を図っています。

無免許運転で違反点数が加算されると免許はどうなる?

次に、無免許運転で違反点数25点が加算されるとどうなるのかを解説します。

無免許運転で違反点数が加算されると免許はどうなる?

一発で免許取消になる

無免許運転をすると、一発で免許取消になります。

免許取消の行政処分が下されるのは、違反点数が15点以上になった場合です。

無免許運転に対して違反点数が25点加算されるため、必然的に免許取消の条件を満たします

公安委員会による意見聴取での主張内容によっては、免許取消を回避できる可能性があるものの、実際に認められるケースはほとんどありません。

少なくとも2年間は免許を取得できない(欠格期間)

無免許運転が発覚し、免許取消になったあとは、少なくとも2年間の欠格期間が適用されます。

欠格期間とは、免許の再取得を禁止される期間のことです。

欠格期間の年数は、過去3年の処分歴と累積違反点数に応じて以下のように定められています。

過去3年以内の免許停止・取消処分回数欠格期間
1年(3年)2年(4年)3年(5年)4年(5年)5年
前歴なし15~24点25~34点35~39点40~44点45点以上
1回10~19点20~29点30~34点35~39点40点以上
2回5~14点15~24点25~29点30~34点35点以上
3回4~9点10~19点20~24点25~29点30点以上

※免許の取消処分を受けた者が欠格期間中またはこれに引き続く5年以内に、一般違反行為で取消等の対象となった際は( )内に延長

無免許運転では25点が加算されるため、処分歴なし・違反点数なしの場合でも、2年間の欠格期間が適用されます。

過去に処分歴がある場合などは欠格期間が延長され、3年以上にわたって免許を再取得できない可能性が出てきます。

また、欠格期間を終えたあとも、免許を再取得するには約3万円を支払い、原則2日間の取消処分者講習を受けなければなりません。

無免許運転の車両提供者・同乗者も違反点数が加算される?

無免許運転の車両提供者や同乗者に対する違反点数の加算はありません。

しかし、少なくとも欠格期間2年の免許取消処分を受ける点に注意が必要です。

無免許運転の車両提供者・同乗者に対する罰則

無免許と知りながら車両を提供したり、同乗したりする行為は、無免許運転のほう助罪に該当します。

運転者本人と同様、交通安全への重大な影響を及ぼす行為であるため、厳しい処分が設けられているのです。

処分歴がある場合は、3年以上の欠格期間が適用される可能性もあります。

ただし、運転者が無免許であることを知らなかった場合は、原則として行政処分の対象外です。

弁護士とも相談しながら、故意がなかったことを適切に主張していきましょう。

【注意】無免許運転は違反点数のほかに罰金などの刑罰を受ける可能性がある

無免許運転の違反者は、違反点数が加算されるだけでなく、罰金刑や拘禁刑などの刑罰を受ける可能性もあります。

具体的な刑罰の内容は「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」です。

初犯であれば、略式起訴により、20~30万円程度の罰金になるケースが多いといえます。

2回目も基本的には罰金刑であり、拘禁刑になったとしても執行猶予がつくものと考えられます。

3回目以降になると、いよいよ実刑の可能性が出てきます。

無免許運転の量刑相場

また、無免許運転で有罪になり、刑罰を受けると前科がつく点にも注意が必要です。

一部の職業・資格が制限されたり、就職活動で不利になったりと、さまざまな不利益が生じることになります。

無免許運転の違反点数に関してよくある質問

最後に、無免許運転の違反点数に関してよくある質問に回答します。

無免許運転の違反点数に関してよくある質問

うっかり失効の無免許運転でも違反点数は加算される?

うっかり失効の無免許運転でも、違反点数は加算されます

交通違反の行政処分に関して、故意があったかどうかは基本的に関係しません。

無免許運転が発覚した時点で、違反点数加算の対象になってしまうのです。

なお、刑事処分に関しては故意の有無が重要視されます。

「うっかり」で故意がなかったことを裁判所に認めてもらえれば、刑罰に問われることもありません。

中型車の無免許運転で検挙されたときの違反点数は?

中型車の無免許運転で検挙された場合も、違反点数25点が加算されます。

運転した車の種類によって、違反点数が変わることはありません。

なお、各免許で運転できる車の種類は以下のとおりです。

【平成29年3月11日以前の免許取得者】

 普通免許中型免許大型免許
車の種類普通自動車中型自動車大型自動車
車両総重量5t未満11t未満11t未満
最大積載量3t未満6.5t未満6.5t未満
乗車定員10人以下29人以下30人以上

【平成29年3月12日以降の免許取得者】

 普通免許準中型免許中型免許大型免許
車の種類普通自動車準中型自動車中型自動車大型自動車
車両総重量3.5t未満7.5t未満11t未満11t未満
最大積載量2t未満4.5t未満6.5t未満6.5t未満
乗車定員10人以下10人以下29人以下30人以上

ただし、平成19年6月1日以前に普通免許を取得していた場合は、車両総重量8t未満の中型自動車まで運転できるなど、ルールが複雑になっています。

自分が運転できる車の種類は、正確に把握しておきましょう。

そもそも免許がなければ違反点数が加算されても支障はない?

そもそも免許を持っていない状態であれば、違反点数の加算による免許取消処分の影響はないといえるでしょう。

しかし、欠格期間が適用され、運転免許の取得が最低2年間制限されるため、将来的な影響は決して無視できるものではありません。

また、無免許運転で起訴され、有罪になると「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」に処されます。

運転免許がないからといって楽観視するのではなく、速やかに然るべき対応をとるようにしてください。

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本記事のポイントは以下のとおりです。

  • ・無免許運転は違反点数25点が加算され、一発で免許取消になる
  • ・最低2年間は免許を取得できない「欠格期間」も適用される
  • ・無免許運転の車両提供者や同乗者も違反点数は加算されないが、欠格期間2年の免許取消処分を受ける
  • ・無免許運転は「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」の刑罰を受ける可能性もある

無免許運転が発覚した場合の違反点数25点は、非常に重い行政処分です。

日常生活に大きな支障が生じることも覚悟しておかなければなりません。

一方、刑事処分に関しては回避したり、軽くしたりできる可能性が残されています

迅速な対応がその後の処分内容を大きく変えるので、一刻も早く弁護士に相談してください。

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弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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