
「ぼったくりバーで数十万円を請求された」
「警察を呼べばお金は返ってくるのだろうか」
「クレジットカードで支払ってしまったが取り戻せるのか」
ぼったくりバーで高額請求を受けると、どう対応すればよいのかわからず不安になる方も多い。
まず言えるのは、高額請求を受けた場合、その場で慌てて支払わないことである。
また、脅されたり店から出られなかったりする場合は、すぐに警察へ通報すべきだ。
一方で、すでに支払ってしまった料金の返金を求める場合、警察だけでは解決できない。
返金交渉や損害回復は民事上の問題となるからだ。
したがって、返金請求の場合は、すぐに弁護士に相談すべきである。
本記事では、
- ぼったくりバーで高額請求された場合の対処法
- ぼったくりバーで被害にあったときに警察がしてくれること
- 近年のぼったくりバーの摘発事例および共通の手口と対策
- 返金請求の場合には弁護士への相談・依頼が必要なこと
などについて、ぼったくりバーのトラブル解決実績が豊富な弁護士がわかりやすく解説する。
目次
ぼったくりバーで高額請求されたときにまず取るべき対処法
ぼったくりバーで高額請求された場合、その場で冷静さを失わないことが重要である。
店員から「払わないと帰れない」「警察を呼ぶぞ」などと言われると、不安になって支払ってしまう方も少なくない。
しかし、請求された金額が正当とは限らない。
特に数十万円単位の高額請求を受けた場合は、その場で支払う前に事実関係を確認し、証拠を残しながら対応する必要がある。
ここでは、ぼったくりバーで高額請求されたときにまずとるべき対処法を解説する。
金額に納得できないときは明細書の提示を求める
高額請求を受けたら、最初に料金の内訳を確認するべきである。
どの飲食物にいくらかかったのか、サービス料や席料はいくらなのか、明細書の提示を求めよう。
ぼったくり店では、「セット料金」「サービス料」「紹介料」などの名目で高額な請求を行うケースがある。
なお、口頭説明だけでは、録音しない限り、後から水掛け論になるリスクがある。
したがって、可能なかぎり明細書やレシートを渡すよう要求しよう。
もし、渡してもらえない場合は、スマホの写真で撮って証拠として残しておくべきである。
不当な料金は支払いを拒否する
自分が注文した飲食代を大幅に超える不当な請求には応じる必要がない。
店側が一方的に設定した高額なサービス料や説明を受けていない追加料金まで支払う義務はないからである。
「払わないと帰れない」などと言われても、その場で支払う前に請求内容の根拠となる明細書を確認することが大切だ。
不当な請求だと考えられる場合は、支払いを拒否する姿勢を明確に示そう。
店内の様子や店員とのやり取りを録音・録画する
後から返金請求を行う場合、証拠がなければ弁護士でも対応することが難しい。
そのため、スマホで店内の様子や請求内容を撮影したり、店員とのやり取りを録音・録画しておくと、証拠として役に立つ。
特に、
- 料金説明がなかったこと
- 高額請求を受けたこと
- 脅迫的な言動があったこと
などが記録できれば、有力な証拠になる。
安全を確保できる状況であれば、スマホの録画・録音機能などを使って、できるかぎり証拠を残しておきたい。
脅されて店から出れない状況ならすぐ110番する
店員に囲まれている場合や、帰宅を妨害されている場合は、迷わず110番通報するべきである。
店外へ出ることを認めない行為は、状況によっては逮捕・監禁罪などの犯罪に該当するからだ。
身の危険を感じる場合は、料金トラブルより安全確保を優先しなければならない。
絶対にその場で支払いをせず、弁護士に相談してから支払義務を判断すると伝える
何よりも避けたいのは、不安から高額料金を支払ってしまうことである。
いったん支払ってしまうと、後から返金を求める手続きが必要になるからだ。
また、返金請求しても、相手が相手だけに全額を回収できるとは限らない。
さらに、返金請求には、それなりに時間や労力もかかる。
したがって、請求内容に納得できない場合は、
「弁護士に相談してから対応する」
と伝え、その場で安易に支払わないことが重要だ。
支払い前であれば選択肢は広い。
できるならば高額請求を受けてすぐの時点で、弁護士へ相談することをおすすめする。
ぼったくりバーの高額請求を取り締まる条例・法律
「料金が高い」というだけで直ちに違法になるわけではない。
事前に料金体系が明確に説明され、利用者が納得して注文したのであれば、高額な料金であっても有効な契約として扱われるからである。
問題となるのは、料金を隠して客を入店させたり、説明のない追加料金を請求したりするケースである。
このような行為は、各自治体の条例や風営法に違反する可能性がある。
以下、解説する。
ぼったくり防止条例
東京都をはじめとする多くの自治体では、ぼったくり行為を規制する条例が制定されている。
たとえば、東京都のぼったくり防止条例では、
- 料金について虚偽の説明をする行為
- 料金を明示しないまま客を勧誘する行為
- 客を威迫して料金を支払わせる行為
などが禁止されている。
具体的には、
「1時間3000円と言われて入店したのに、会計時に20万円を請求された」
「普通のバーだからと勧誘され、10万円以上の会計を請求された」
「胸ぐらをつかまれ、脅されて、言われるがままの料金を支払わされた」
といったケースは、ぼったくり防止条例に違反する可能性が高いだろう。
改正風営法
ぼったくりバーの高額請求では、改正風営法も問題になり得る。
改正風営法では、バーを含む風俗営業者などの遵守事項として、料金に関する虚偽説明の禁止が定められた。
たとえば、「1時間数千円で飲める」などと説明しながら、実際には高額な席料・サービス料・延長料金を請求するケースは改正風営法違反となる可能性がある。
また、客が注文していない飲食物を提供する行為も禁止されている。
具体的には、ぼったくりバーでは、客が頼んでいない高額なドリンクやシャンパンを会計に含める手口がよくみられる。
注文していないにもかかわらず、
「もう開けたから払え」
「女の子が飲んだから料金が発生する」
などと請求された場合、改正風営法に違反する可能性が高い。
ぼったくりバーで被害にあったときに警察がしてくれること
ぼったくりバーでトラブルになった場合、警察への相談は有効な手段である。
ただし、警察にはできることとできないことがある。
警察は犯罪の取り締まりや安全を確保することが仕事であり、民事の問題となる返金交渉は仕事の範囲外だからだ。
ここでは、ぼったくりバーで被害にあったときに警察がしてくれることを解説する。
身の危険がある場合は現場に駆けつけて対応してくれる
- 店員に囲まれている
- 帰らせてもらえない
- 脅されている
といった身の危険を感じる状況であれば、すぐに110番通報すべきである。
警察官が現場へ駆けつけてくれ、店員との間に入って状況を確認してくれる。
また、支払いの問題はさておき、少なくとも安全に店を出られるところまでは対応してくれるだろう。
身の危険を感じる場合は、自力で解決しようとせず警察を頼るべきである。
被害相談を受け、悪質なケースでは捜査・摘発につなげてくれる
警察は被害相談を受け付けており、悪質なケースでは捜査を開始することがある。
たとえば、
- 料金を偽って客を勧誘した
- 脅迫して支払いを強要した
- 監禁状態で料金を支払わせた
- 組織的にぼったくりを繰り返していた
といったケースでは、詐欺罪や恐喝罪などの犯罪となる可能性が高い。
実際、被害者からの相談や被害届の提出が、店舗やグループの摘発につながることも少なくない。
なお、録音データ、レシート、クレジットカード利用明細、店員とのメッセージなどは、警察が捜査するうえで有力な証拠になる。
したがって、証拠になりそうなものはできるかぎり保管しておこう。
ただし、支払ったお金の返金までは対応してもらえない
警察へ相談したからといって、支払ってしまったお金が自動的に返ってくるわけではない。
警察の目的は犯罪の捜査や処罰であり、被害金の回収ではないからである。
返金を求めるのであれば、警察への相談とともに弁護士へ相談することが重要である。
弁護士であれば、依頼を受けて、店舗との交渉や法的請求を通じて、被害金の回収を目指すことができる。
近年のぼったくりバーの摘発事例および共通の手口と対策
ぼったくりバーは、現在でも全国で摘発が続いている。
特に近年は、繁華街での客引きだけでなく、マッチングアプリやSNSを利用して客を誘導する手口も増えている。
警察は悪質な店舗やグループに対する取り締まりを強化しており、実際に多くの関係者が逮捕されている。
ここでは、近年報道された主な摘発事例を紹介し、共通する手口や対策などを解説する。
マッチングアプリで誘い出し約960万円を脅し取った事例
2026年5月、大阪府警は、マッチングアプリで知り合った20代男性を偽装バーへ誘導し、約962万円を脅し取ったとして男女8人を恐喝容疑で逮捕した。
報道によると、グループは「飲み放題5000円」と説明していたにもかかわらず、対象外の酒代や損害賠償金を請求。
被害者にATMを何度も操作させ、自宅まで押しかけて支払いを迫っていたという。
単なる料金トラブルではなく、恐喝事件として摘発された事例である。
出典:産経新聞
弱視の男性を狙い約8500万円を集めた疑いの事例
2025年7月、警視庁は、障害者向けマッチングアプリを利用して男性客をバーへ誘導し、高額な料金を支払わせたとして男女7人を逮捕した。
弱視の20代男性に対し、約40万円の飲食代を請求した上、「請求額に誤りがあった」と偽って追加で約28万円を支払わせた疑いが持たれている。
警視庁は、同グループによる被害が57件、総額約8500万円に上るとみて捜査している。
出典:読売新聞
50人以上から約8000万円を集めた疑いの事例
2025年5月、警視庁は、マッチングアプリで知り合った20代男性をぼったくりバーへ誘導し、高額な飲食代などを請求したとして男女3人を逮捕した。
グループは飲み放題コースを注文させた後、「別料金」の酒代や損害賠償金を請求。
ATMで現金を引き出させるだけでなく、消費者金融からの借り入れやブランド品購入までさせていたという。
警視庁は、50人以上から総額約8000万円を集めていたとみている。
出典:産経新聞
近年のぼったくり被害に共通する手口や傾向
これらの事例に共通するのは、まずマッチングアプリを利用して被害者を誘導している点である。
そのためもあるのか、被害者は20代男性と若い傾向にある。
(なお、多くの被害者がいるので、30代以上の男性もいるとは思われる。)
また、勧誘役となるのか、加害者に女性も含まれ、すべてグループでぼったくりを行っている。
さらに、「飲み放題5000円」など安価な料金を示しながら、後になって高額な酒代や損害賠償金を請求する手口も目立つ。
そして、手持ちがない場合、ATMまで連れて行かれ、足りない分は、消費者金融での借入れやクレジットカードでブランド品まで購入させている。
すなわち、ぼったくり被害に遭えば、有り金どころか、貯金、ひいては借金までさせられる危険性があるのである。
近年のぼったくり手口への対策
ここで言えることは、近年のぼったくりはその始まりとなるのがマッチングアプリということである。
いまや、マッチングアプリは、男女の出会いのきっかけとなるいちばんのツールだ。
そのため、利用しないようにというのは無理があろう。
ただ、マッチングアプリで出会い、初めて会った際に、
「知り合いのバー(お店)に行こう」
と誘われたときは警戒すべきだ。
もちろん、本当に知り合いの普通のバーであることもあるだろう。
ただ、その際は、Googleマップやネット検索を使い、地域と店名で調べれば、何かしら情報は出てくるはずである。
したがって、お店の名前を聞くのは、ぼったくりバーかどうかを判断する有効な対策となる。
なお、目の前で検索しにくい場合なら、トイレに行ってでも調べればよい。
一方で、店名を聞いても教えてくれない、検索しても何も情報が出てこない場合は要注意だ。
その場合は、体調や仕事などを理由に断るのが自らの身を守ることになるだろう。
ぼったくりバーの支払い拒絶は弁護士に相談を!
現実問題として、少ないケースではあるが、
- 警察が来るなどして、いったん何も支払わずに店から離れられた場合
- 少しの手持ちだけ支払い、残りは後日の支払いとしてくれた場合
は、できるだけ早く弁護士に相談し、必要に応じて依頼を検討しよう。
弁護士であれば、請求額が法的に有効なのか、全額支払う義務があるのかなど判断できるからである。
また、料金説明の内容や注文状況によっては、条例や風営法違反を理由に、支払いを拒否できることもあるからである。
なお、明細書や写真、録画・録音データなど証拠になりそうなものは、すべて持参したうえで弁護士に相談しよう。
ぼったくりバーからお金を取り戻すなら弁護士に依頼を!
上で述べたように、警察は、犯罪の捜査や摘発を行うことが仕事であり、返金交渉は仕事の範囲外である。
したがって、ぼったくりバーからお金を取り戻したいなら、弁護士への依頼が必要になる。
弁護士に依頼すると、たとえば、
- 店舗や関係者の情報収集
- 内容証明郵便による返金請求
- 店舗との交渉
- 訴訟などの法的手続
- カードを利用した際はチャージバックの申立て
などといった対応が可能である。
なお、ぼったくり被害では、被害者本人が交渉しても相手に取り合ってもらえないケースがほとんどだ。
しかし、法律の専門家である弁護士が代理人となれば、店舗や関係者の対応が変わる可能性がある。
店舗や関係者も摘発や逮捕は避けたいので、大ごとにされたくないからである。
実際、店舗側が返金請求に応じる姿勢を見せたり、返金に向けた話し合いが進展したりするケースも少なくない。
その意味でも、ぼったくりバーからお金を取り戻すなら、弁護士への依頼が有効といえる。
ぼったくりバー被害の返金はすぐにグラディアトル法律事務所に相談を
上述したように、ぼったくりバー被害の返金は、できるだけ早く弁護士へ相談すべきである。
ただ、弁護士であれば誰でもよいわけではない。
ぼったくりバー被害の返金は、条例や改正風営法など特有の法律が絡んでくるケースも多いからだ。
そのため、ぼったくりバー被害の返金に詳しい弁護士へ相談することが重要である。
グラディアトル法律事務所では、ぼったくりバー被害についても多くの相談・依頼を受けて解決してきた。
まずは一人で抱え込まず、ご相談いただきたい。
ナイトビジネス分野の第一人者として圧倒的な解決実績!
今では、ナイトビジネス分野に対応している法律事務所も増えてはきている。
しかし、グラディアトルには12年前から先駆けて対応してきた長年の経験と実績がある。
実際、ぼったくりバー被害の返金を含むナイトビジネストラブルの解決実績は1000件を超えており、他に類を見ないだろう。
そのなかには
・高額な支払いに対する返金
・店舗からの脅し
・刑事事件化への対応
といった、様々なケースのトラブルも数多く対応してきている。
これまでの経験・ノウハウをもとに、それぞれの事情や状況に応じた最適な解決策を提案できるのが強みである。
全国対応|24時間|365日相談受付|スピード解決!
事務所開設当初から、24時間365日法律トラブルに関する相談を受け付け、全国各地の依頼を受けてきた。
そのなかには、最短即日で、面談・契約・相手への連絡まで対応を行い、当日中に解決できた事例も複数ある。
「依頼者の不安を取り除きつつ、スピード解決に導き、最短で平穏な日常を取り戻す」
グラディアトルは、これを常に心がけて法律トラブルの相談・依頼を受けている。
まとめ
ぼったくりバーで高額請求を受けた場合は、その場で慌てて支払わないことが重要である。
まずは可能なかぎりで、明細の確認、録音や録画などで証拠を確保しよう。
一方、帰れない、脅されているといった状況であれば、迷わず110番通報すべきである。
ただ、警察は被害相談や捜査・摘発には対応してくれるが、返金交渉までは行ってくれない。
そのため、支払ったお金を取り戻したい場合は、弁護士への依頼が必要になる。
最後に、ぼったくり被害に遭った場合は、グラディアトル法律事務所へ早めに相談してほしい。
