・人気キャストが突然辞めてしまった
・気がついたらライバル店へ移籍していた
・しかも常連客まで一緒に流れている
風俗店を経営していると、このような引き抜きトラブルが起きることがある。
特に人気キャストや店長クラスの従業員を引き抜かれると、店舗へのダメージは甚大だ。
売上が落ちるだけでなく、ほかのキャストの退店につながるケースもあるからである。
だからといって、引き抜きを無効にしたり、損害賠償を請求したりすることは基本的には難しい。
キャストや従業員には転職する自由があるからだ。
ただし、場合によっては、損害賠償を請求できるケースもある。
計画的にキャストを大量に連れて行ったケースや、顧客情報を持ち出して営業していたようなケースだ。
したがって、引き抜きトラブルがあった際は、風俗業界に詳しい弁護士にいちど相談すべきだろう。
そして、グラディアトル法律事務所には、風俗店の顧問弁護士として、キャストの引き抜きや顧客情報の持ち出し、元従業員とのトラブルなど、ナイトビジネス特有の引き抜きに関わるトラブルを数多く解決してきた実績がある。
また、風俗業界の実情を理解しているからこそ、法的な観点だけでなく、店舗運営の実務も踏まえたサポートも可能である。
そこで本記事では、
・風俗店における引き抜きの違法性や損害賠償請求が認められるケース
・風俗店で引き抜きが発覚したときの対処法
・実際に起こった引き抜きトラブルの解決事例
・風俗店で引き抜きを防ぐための予防策
などを風俗での引き抜きトラブルに詳しい弁護士がわかりやすく解説する。
目次
風俗の引き抜きで損害賠償請求できる3つのケース
キャストや従業員を引き抜かれたからといって、必ず損害賠償請求できるわけではない。
キャストや従業員には職業選択の自由があり、他店へ移籍や転職すること自体は法律上認められているからだ。
ただし、引き抜きの方法や内容によっては違法となり、損害賠償請求が認められることもある。
ここでは、風俗店が損害賠償請求できる代表的な3つのケースを解説する。
違法な引き抜きと判断されるケース
違法な引き抜きと判断されると、不法行為に基づく損害賠償請求が可能となる。
そして、引き抜きが違法になるかどうかは、方法や規模、店舗への影響などを総合的に判断して決められる。
たとえば、在職中から人気キャストが中心となり、秘密裏に勧誘を行い、複数のキャストが競合店舗に移籍し、売上が大幅に減少したケースは違法な引き抜きといえる。
また、自ら独立するために店長が入念な計画のもと、勧誘を繰り返し、店舗の営業が成り立たなくなるほど大量のキャストや従業員を連れて行った場合も違法な引き抜きといえるだろう。
「引き抜き禁止」の契約に違反しているケース
雇用契約書や業務委託契約書、誓約書などに「引き抜き禁止」条項が設けられている場合、契約違反による損害賠償請求が可能となる。
たとえば、
・退職後、一定期間は他のキャストや従業員を他店に勧誘しない
・在職中、キャストや従業員の引き抜きを行わない
といった条項である。
とはいえ、契約書に引き抜きを禁止する条項を書いておけば、なんでも損害賠償請求ができるわけではない。
職業選択の自由を過度に制限する内容は、違法と判断され、無効になることもあるからだ。
そのため、実際に損害賠償請求ができるかどうかは、弁護士に相談して確認するのがベターである。
顧客リストなど店舗の重要な情報を無断で持ち出しているケース
引き抜きとあわせて問題になりやすいのが、店舗の重要な情報を無断で持ち出しているケースだ。
たとえば、
・顧客リスト
・キャストや従業員の個人情報
・売上データ
・営業や接客マニュアル
・決算書類
などを無断で持ち出したケースである。
こうした店舗にとって重要な情報を無断で持ち出した場合、営業秘密の不正利用や不正競争防止法に反する違法行為として、損害賠償請求が可能である。
風俗の引き抜きはどこから違法?その線引きや判断基準、判例などを解説
引き抜きが違法かどうかは、単に引き抜かれた事実だけで決まるわけではない。
裁判では、人数、役職、勧誘方法や計画性、店舗への影響などを総合的に判断している。
ここでは、引き抜きに関する判例をもとに、違法かどうかの線引きや判断基準などを解説する。
引き抜き自体は基本的には適法(違法ではない)
裁判所は一貫して、基本的に従業員の引き抜き自体は適法(違法ではない)と捉えている。
従業員には職業選択の自由があり、他社へ転職する自由が認められているからだ。
また、企業同士が優秀な人材を獲得しようと競い合うことも、原則として自由競争の範囲内と考えられている。
そのため、「従業員が辞めて競合店へ移った」という事実だけでは、損害賠償請求は認められないことが多い。
風俗店においても同様である。
人気キャストや店長がライバル店へ引き抜かれたとしても、それだけで違法になるわけではない。
社会通念上相当な方法を超えると不法行為になり、違法となる
引き抜きが違法になるのは、その方法が社会通念上許される範囲を超えた場合である。
裁判では、「自由競争の範囲内か、それとも著しく不公正な行為か」という視点で判断される。
たとえば、
・在職中から組織的に引き抜きを進める
・大量の従業員を一度に連れて行く
・虚偽の説明で転職を勧誘する
・会社の業務を妨害する目的で引き抜く
といったケースでは違法と判断される可能性が高くなる。
単なる転職の誘いと、店舗経営を破綻・妨害するような引き抜きでは評価が大きく異なるのである。
裁判所が重視する引き抜きが違法かどうかの判断要素
実際の裁判では、次のような判断要素を重視して総合的に検討される。
・引き抜かれた人数
・引き抜かれた従業員の役職や重要性
・勧誘方法
・計画性の有無
・顧客情報などの利用の有無
・元の会社への損害の大きさ
たとえば、従業員の人数は多ければ多いほど、役職や重要性は高ければ高いほど、違法に傾く指標といえる。
また、勧誘方法や計画性、顧客情報などの利用は、不公正な引き抜きかどうかの重要なポイントだ。
そして、結果として、どこまでの損害が生じたのかも違法を判断するうえで大きく関わってくることになろう。
秘密裏の計画的かつ多数の一斉引き抜きが違法と判断された事例|東京地裁平成3年2月25日判決
この事例では、会社の営業本部長が競合他社と事前に打ち合わせを行い、部下の管理職や営業担当者をまとめて引き抜いたことが問題となった。
営業本部長らは、慰安旅行を装って従業員をホテルに集め、競合他社への移籍を勧誘した。
さらに、移籍後の営業所まで事前に準備し、会社に知られないよう計画を進めていた。
裁判所は、従業員には転職の自由があり、単なる転職の勧誘であれば違法ではないとした。
しかし、
・会社に内密で計画を進めていたこと
・多数の従業員を一斉に移籍させたこと
・移籍後すぐ営業できるよう事前準備していたこと
・会社の営業に重大な影響を与えることを認識していたこと
などを重視し、「社会的相当性を逸脱した違法な引き抜き」であると判断した。
結果として、引き抜きを主導した営業本部長と受け入れた競合会社の双方に損害賠償責任が認められている。
この判例は、引き抜きの違法性を判断する際には、人数だけでなく、計画性や秘密性、会社への影響などが重要になることを示した代表的な事例である。
風俗で違法な引き抜きがあったときの店側が請求できる3つの損害
違法な引き抜きが認められた場合、店側は損害賠償請求ができる可能性がある。
ただし、「キャストが辞めたから〇〇万円請求できる」という単純な話ではない。
実際には、どのような損害が発生したのかを具体的な証拠に基づいて立証する必要があるからだ。
ここでは、違法な引き抜きの際に店側が請求できる3つの損害ついて解説する。
売上減少による損害
人気キャストや店長クラスの従業員が引き抜かれると、売上が大きく落ち込むことがある。
特に風俗店では、特定のキャストを目当てに来店する顧客も少なくない。
そのため、違法な引き抜き後に売上が大幅に減少した場合は、その損害を請求できる可能性がある。
とはいえ、売上減少のすべてが引き抜きによるものとは限らない。
景気や季節要因、店舗運営の問題なども影響するからだ。
したがって、違法な引き抜きと売上減少との因果関係を具体的に示す必要がある。
採用・教育費を回収できなかった損害
風俗店でキャストや従業員を採用し教育していくには、多くの費用がかかる。
たとえば、
・求人広告費
・面接や採用にかかった人件費
・研修費用
・教育担当者の人件費
などである。
そして、採用・教育したてのキャストや従業員が引き抜かれたとなると、店舗は投じた費用をほぼ回収できず、辞められたことになる。
このような場合、回収できなかった採用・教育費が、違法な引き抜きによる損害として認められる。
顧客流出による損害
引き抜きと同時に顧客まで流出しているケースはよくある話だ。
たとえば、移籍したキャストや従業員が元の店舗の常連客へ連絡し、転職先の店舗へ誘導しているようなケースである。
また、顧客リストや連絡先を無断で持ち出し、営業をかけているケースも該当する。
このようなケースで、顧客流出による損害が認められれば、失われた売上相当額について賠償請求が可能となる。
風俗店で引き抜きがあった際の対処手順(元従業員にキャストが引き抜かれたケース)
経営している風俗店のキャストを元従業員に引き抜かれたと気づいたら、すぐに以下の順で対処するべきだ。
STEP1|証拠を集める
STEP2|元従業員とキャストを呼び出し事実確認する
STEP3|損害賠償額を計算する
STEP4|弁護士に相談して対応方針を検討する
STEP5|弁護士を通じて交渉を行う
STEP6|交渉で解決しないときは裁判を検討する
STEP1|証拠を集める
引き抜きトラブルでもっとも重要なのが、証拠の収集・確保である。
実際には、引き抜きは水面下で行われることが多く、時間が経てば経つほど証拠が消されているケースも少なくない。
したがって、引き抜きに気付いたら、できるだけ早く証拠を集めるべきだ。
特に有力な証拠になりやすいのが、在籍キャストと元従業員とのLINEやDMのやり取りである。
引き抜きを行った元従業員は、1人だけでなく複数のキャストに声をかけていることも多い。
そのため、在籍キャストへ事情を説明し、やり取りを確認させてもらうことが重要だ。
LINEやDMのやり取りからは、
・どの店へ移籍させようとしているのか
・何人くらいに声をかけているのか
・どのような勧誘をしているのか
・引き抜き先の店舗がどれだけ関与しているか
などといった内容がわかる場合がある。
少しでも多くの証拠を集めることが、その後の交渉や裁判を有利に進めるためのポイントである。
STEP2|元従業員を呼び出し事実確認する
証拠がある程度集まったら、元従業員を呼び出し、事実確認する。
この段階では、
・引き抜きをした事実を認めるかどうか
・誰が主導したのか
・顧客リストなど店舗の重要な方法の持ち出しの有無
などを確認する。
可能であれば、集めた証拠を示しながら話を進めるとよい。
また、後から「そんな話はしていない」と言われることを防ぐため、会話を録音・録画しておくことも有効である。
ただし、感情的な対応は禁物だ。
「まとまった金を今すぐ払わなければ風俗業界で働けないようにする」など伝えたりすると、逆に恐喝や脅迫といった犯罪になりかねないからだ。
冷静な対応が難しい場合は、事実確認の段階から弁護士へ相談・依頼することをおすすめする。
STEP3|損害賠償額を計算する
引き抜きによって損害が発生している場合は、損害賠償額を計算する。
たとえば、
・売上減少による損害
・回収できなかった採用・教育費
・顧客流出による損害
などである。
人気キャストの場合は、店に残っていれば得られた利益をもとに損害額を計算することもある。
また、元従業員との契約書などに引き抜きに対する違約金条項がある場合は、その内容も確認しておきたい。
適正な損害賠償額を計算するためには、売上資料や契約書などの客観的な資料を揃えることが重要である。
STEP4|弁護士に相談して対応方針を検討する
引き抜きトラブルでは、
「違法な引き抜きなのかどうか」
「どこまでの損害を請求できるのか」
の判断が難しいことも多い。
そのため、証拠や事実確認から違法な引き抜きかもしれないと思った段階で、
・請求の可否
・必要な証拠
・請求額の妥当性
などを弁護士に相談して対応方針を検討すべきである。
風俗業界に詳しい弁護士であれば、業界特有の事情も踏まえてアドバイスを受けられるであろう。
STEP5|内容証明郵便を送付し、交渉を行う
対応方針が固まったら、元従業員に内容証明郵便を送付し、交渉を行う。
実務では、まず内容証明郵便を送付するケースがほとんどだ。
内容証明郵便を利用すれば、
・いつ送ったのか
・誰に送ったのか
・どのような請求をしたのか
を証拠としてかたちに残せるからだ。
その後、元従業員が交渉のテーブルにつき、お互いに認める金額で合意できれば、合意書を作成し、合意した金額の支払いを受けて解決となる。
STEP6|交渉で解決しないときは裁判を検討する
内容証明郵便を無視されたり、話し合いがまとまらないなど交渉で解決しないときは裁判を検討する。
裁判では、
・違法な引き抜き行為
・損害の発生
・引き抜きと損害との因果関係
などを法的に証明しなければならない。
そのため、弁護士に依頼して裁判を進めるのがベターである。
風俗での引き抜きトラブルを解決した当事務所の事例を紹介
引き抜きトラブルは、感情的な対立に発展しやすく、当事者同士では解決が難しいことも少なくない。
しかし、適切に証拠を整理し、法的な根拠をもとに交渉を進めれば、裁判をせずに解決できるケースもある。
ここでは、グラディアトル法律事務所が実際に対応した引き抜きトラブルの解決事例を紹介する。
事案の概要
顧問先のデリヘル経営者から、「業務委託のスタッフが契約違反にあたる行為をしている」という相談を受けた。
経営者によると、スタッフは業務委託契約で禁止されていた行為、具体的には、キャストや顧客との私的な接触や連絡先交換をしていた。
こうした行為は、キャストの引き抜きや顧客流出につながるおそれがあり、店舗の信用や運営体制にも影響を与えかねない状況だった。
弁護士の対応
担当の弁護士は、まず顧問先から詳しく事情を聴取し、契約内容や証拠関係を確認した。
そのうえで、代理人としてスタッフとの交渉を実施した。
すると、自ら立ち上げる店舗のためにキャストを引き抜くとともに顧客も来てもらう準備をしていたことをスタッフは認めた。
そこで、解決金の支払だけでなく、
・取得済みの個人情報の削除
・第三者への口外禁止
・インターネットやSNSへの投稿禁止
・今後お互いに債権債務がないことの確認
などを盛り込んだ合意書を作成し、再発防止にも配慮した解決を図ることとなった。
結果
交渉の結果、スタッフとは解決金100万円を支払う内容で合意した。
また、個人情報の削除や情報拡散防止に関する条項も合意書へ盛り込んだことで、将来的なトラブルのリスクも抑えることができた。
本事例は、早期に弁護士へ相談し、適切な交渉と合意書作成を行うことで、引き抜きを未然に防ぎ、無事に解決できた事例といえる。
キャストや従業員を引き抜かれないために風俗店経営者がやるべき6つの事前対策
一度でもキャストや従業員の引き抜きを経験した風俗店経営者であれば、「もう同じ被害には遭いたくない」と考えるだろう。
実際、引き抜き問題は、発生してから対応するよりも、事前の予防がなにより重要である。
キャストや従業員を引き抜かれないために店側ができることとして、主に以下の6つの事前対策がおすすめだ。
・キャストや従業員の雇用時に正しい契約書を用意する
・風俗店の利用規約やHPに「引き抜き行為禁止」を明確に記載する
・写メ日記の投稿を指導してスカウトマン対策をする
・キャストや従業員の不満には迅速に対応する
・キャストや従業員が働きやすく居心地のいい環境を整える
・顧問弁護士を契約して法的な抑止力をつけておく
これから順に説明していく。
キャストや従業員の採用時に正しい契約書を用意する
引き抜き対策の基本となるのが契約書である。
キャストやドライバーであれば業務委託契約書、内勤スタッフであれば雇用契約書を作成し、禁止事項を明確に定めておくべきだ。
特に風俗店では、
・従業員とキャストの連絡先交換の禁止
・キャストと利用客の連絡先交換の禁止
・キャストが店外で従業員や利用客と会う行為の禁止
・在籍キャストを他店へ勧誘・紹介する行為の禁止
などを具体的に定めておくことが重要である。
また、
・秘密保持義務
・競業避止義務
・顧客情報の持ち出し禁止
・引き抜き禁止条項
なども契約書へ盛り込んでおくべきだ。
なお、キャストやドライバーのような業務委託契約では、一定の場合に違約金条項を設定することが可能である。
一方で、従業員との雇用契約では労働基準法の制限があるため、あらかじめ違約金を定めることができないのは覚えていてほしい。
風俗店の利用規約やHPに「引き抜き行為禁止」を明確に記載する
引き抜きを防ぐためには、店として引き抜き行為を認めない姿勢を明確に示すことも重要である。
スカウトや競合店の中には、「店にバレなければ問題ない」と考えて、普通の利用客を装い、キャストへ接触する者もいるからだ。
そこで、
・店内に引き抜き行為禁止の掲示をする
・利用規約に引き抜き禁止を記載する
・HPに注意事項として掲載する
などの対策を行うべきである。
こうした表示があるだけでも、利用客に混じったスカウトや競合店に対するけん制になる。
また、キャストや従業員に対しても「店として引き抜きを禁止している」という方針がより伝わりやすくなる。
写メ日記の投稿を指導してスカウトマン対策をする
キャストの写メ日記の投稿を指導することで、スカウトマンによるキャスト引き抜きの対策ができる。
なぜなら、多くのスカウトマンが風俗店の写メ日記の投稿頻度や内容を参考にして、引き抜くキャストの狙いを定めているからだ。
スカウトマンは写メ日記をみることで、引き抜きしやすいキャストとそうではないキャストを、以下のように区別できるという。
| 引き抜きやすいキャスト | ・自分アピールばかりの写メ日記が多い ・写メ日記の投稿頻度が少なく暇そう ・写メ日記でお客様個人へのお礼をしない |
| 引き抜きづらいキャスト | ・出勤日や当日の空き状況など予約につながる写メ日記が多い ・写メ日記の投稿頻度が高い ・お客様ひとりずつにお礼の写メ日記を投稿している |
実際、投稿頻度が少ないうえに、お客様へのお礼写メ日記がないキャストは、店舗で何かしらの不満を感じている可能性がある。
そして、スカウトマンは、このような不満を抱えていそうなキャストに狙いを定めて引き抜き行為を行っているのだ。
したがって、写メ日記を通して、スカウトマンに引き抜かれないためにも、以下の点を指導していただきたい。
・写メ日記の投稿頻度を1日最低5回を目安にする
・写メ日記を通して、お客様一人一人に個別でお礼を伝える
・写メ日記のタイトルは客が「会いたい」と思うような誘いや語りかけをつける
なお、写メ日記の書き方や投稿頻度の指導は、スカウトマン対策だけではなく、店全体の集客の底上げにもつながるものである。
キャストや従業員の不満には迅速に対応する
引き抜きに応じるキャストや従業員の多くは、何らかの不満を抱えている。
たとえば、
・給与(報酬)やバック率への不満
・職場での人間関係に対する不満
・シフトへの不満
・客とのトラブル時での対応の不満
などである。
特にキャストは、「自分が大切にされていない」と感じると、引き抜きの勧誘があった際に移籍を決断しやすくなる。
そのため、キャストや従業員の不満には迅速に対応することが引き抜きの防止につながる。
具体的には、
・定期的に面談を行う
・LINEなどで相談を受ける
・客とのトラブル時にはしっかりフォローする
といった対応が重要になる。
キャストや従業員が働きやすく居心地のいい環境を整える
キャストや従業員の不満に対応するのももちろんだが、引き抜きを防ぐには働きやすく居心地がいいと感じる労働環境を整える必要がある。
風俗業界は、他の業界と比べるとかなり転職や移籍が多い業界だからだ。
そのため、快適に働ける店舗でない場合、引き抜きの勧誘があれば他店に移ることをいとわない。
そこで、キャストや従業員が引き抜きの勧誘に応じないよう、労働環境について以下の改善を意識していただきたい。
| 待機所 | ・飲み物やお菓子を常備する ・パソコンやタブレットを使用できるようにする ・リラックスできる家具を置く |
| 個室 | ・換気をこまめにしてきれいな空気を循環させる ・お風呂を丁寧に清掃してピカピカにする ・備品に不足がないようにしっかりチェックする |
| 給与(報酬) | ・ノルマ設定や出勤を強要しない ・定期的にバック率や給与システムを見直す |
| その他 | ・キャストの身バレ対策を徹底する ・スキルアップ講習を開催する ・提携の託児所を用意する |
ここで、すぐにすべての環境を改善しようとすると時間やコストが相当かかってしまう。
まずは、できる小さな環境改善からはじめ、少しずつでも居心地よく働ける環境に整えていくことが必要だ。
それが、キャストや従業員の引き抜きを防止し、定着率アップにつながっていく。
なお、すぐに実践できるキャストの身バレ対策については、以下の記事で開設しているので参照にしてほしい。
絶対身バレしたくない!風俗嬢の即実践できる完全身バレ防止術28選
顧問弁護士と契約して法的な抑止力をつけておく
キャストや従業員のの引き抜きを防ぎたい場合は、事前に顧問弁護士と契約して法的な抑止力をつけておくこともおすすめである。
風俗店が引き抜き防止のために顧問弁護士を契約するべき理由は、以下のとおりだ。
まず、法律のプロである弁護士と顧問契約していれば、キャストや従業員の引き抜きにおいて重要になってくる契約書の条項を見直してもらうことが可能だ。
また、顧問弁護士であれば日頃から相談できるので、予兆を感じた段階から引き抜きが起こらないよう防止策をアドバイスしてもらえる。
さらに、キャストや従業員の不満について、法律に関わる部分は顧問弁護士としてサポートも受けられるだろう。
くわえて、HPに顧問弁護士がいることを記載することによって、違法な引き抜きを行おうとする者への抑止力にもつながる。
キャストや従業員の引き抜き問題はグラディアトル法律事務所にご相談を!
キャストや従業員の引き抜き問題は、風俗店経営者が抱える大きな悩みの一つである。
働いてくれるキャストや従業員という人材は、店の財産そのものだからこそ引き抜かれた際の影響が大きいからだ。
「引き抜きトラブルにすぐに対処したい」
「引き抜かれないための防止策を知りたい」
と考えている風俗店の経営者は、ぜひいちどグラディアトル法律事務所へ相談してほしい。
風俗業界の顧問弁護士として10年以上培ってきた知識と経験から、あなたの店舗の実情を踏まえた解決策や防止策を提案できるからだ。
まとめ
風俗店におけるキャストや従業員の引き抜きは、売上の減少や顧客流出につながる深刻な問題である。
しかし、キャストや従業員には職業選択の自由がある。
そのため、引き抜きがあったからといってただちに違法になるわけではない。
悪質な勧誘や顧客情報の持ち出し、契約違反などがあって、はじめて不法行為として損害賠償請求が認められる可能性がある。
したがって、引き抜きを事前に防止する対策を取っておくことが、風俗店を安定して経営していくにはとても重要である。
最後に、キャストや従業員のの引き抜き問題でお困りの際は、ぜひ当事務所に遠慮なくご相談いただきたい。
