「ご相談内容: リベンジポルノを削除したい(アダルト動画・画像、xvideos、tokyomotion、FC2動画等)」について

本人に断りなく性的な画像や動画を公開されるというリベンジポルノの被害件数が増加してきており、リベンジポルノ動画や画像を削除したいとの弁護士へのご相談も増えてきております。

リベンジポルノは、リベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)により定義がされています。

リベンジポルノとは、本人が第三者に見られることを認識した上で撮影を許可した画像・動画以外の性交又は性交類似行為などを記録した画像・動画(私事性的画像記録)をインターネット上にアップするなどの方法で公表・流出させることをいいます。

  • 元交際相手が交際中に撮影したハメ撮り動画をネット上に流出させる
  • 盗撮された画像や動画を販売される
  • 出会い系サイトやSNSで出会った相手に撮影されて公開される

などの被害が多いです。

xvideos、pornhub、tokyomotion、FC2動画などのアダルト動画サイトに動画をアップされる場合や、TwitterなどのSNS、ホスラブ・爆サイ・5ちゃんねるなどの匿名掲示板に画像を投稿されるなどの被害があります。

警察庁によると、2020年におけるリベンジポルノの警察への相談件数は1570件で、 統計を取り始めた2014年以降最多を更新し、過去5年間で約1.5倍に増加したとのことです。

私事性的画像(リベンジポルノ)事案への対応状況
令和3年3月4日の警察庁発表資料より引用

 

リベンジポルノ防止法では、私事性的画像記録の公表と公表目的での提供について、罰則を設けております。

公表罪・公然陳列罪(3年以下 50万円以下)
公表目的提供罪(1年以下 30万円以下)

(定義)
第二条 この法律において「私事性的画像記録」とは、次の各号のいずれかに掲げる人の姿態が撮影された画像(撮影の対象とされた者(以下「撮影対象者」という。)において、撮影をした者、撮影対象者及び撮影対象者から提供を受けた者以外の者(次条第一項において「第三者」という。)が閲覧することを認識した上で、任意に撮影を承諾し又は撮影をしたものを除く。次項において同じ。)に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。同項において同じ。)その他の記録をいう。

一 性交又は性交類似行為に係る人の姿態

二 他人が人の性器等(性器、肛こう門又は乳首をいう。以下この号及び次号において同じ。)を触る行為又は人が他人の性器等を触る行為に係る人の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

三 衣服の全部又は一部を着けない人の姿態であって、殊更に人の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの

2 この法律において「私事性的画像記録物」とは、写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物であって、前項各号のいずれかに掲げる人の姿態が撮影された画像を記録したものをいう。

(私事性的画像記録提供等)
第三条 第三者が撮影対象者を特定することができる方法で、電気通信回線を通じて私事性的画像記録を不特定又は多数の者に提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

2 前項の方法で、私事性的画像記録物を不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者も、同項と同様とする。

3 前二項の行為をさせる目的で、電気通信回線を通じて私事性的画像記録を提供し、又は私事性的画像記録物を提供した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

リベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律

 

リベンジポルノの被害に遭った場合、相談することは非常に勇気のいることです。

「自分の恥ずかしい写真を見られたくない、知られたくない。」「でも、被害届を出さないと拡散されてしまう。」など、恐怖を感じ、悩んでいませんか?

「どうしてそんな写真を撮らせたんだ」と責める人もいるかもしれませんが、自身を責める必要はありません。

リベンジポルノは、あなたの名誉を傷つける卑劣な犯罪で、悪いのは加害者ですのでまずは自体が深刻化する前にご相談ください。

リベンジポルノ動画・画像の削除方法については,以下のコラム記事も参照ください。

リベンジポルノ画像・動画の削除(発信者情報開示)方法

リベンジポルノは早期相談が重要

自分のプライベートな画像をアダルト動画サイトやSNSに勝手に公開されてしまった場合は、まずは下記3つの対応が思い浮かぶと思います。

  • 投稿された画像の削除
  • 投稿した本人の対処
  • 再発防止

しかし、そのような混乱している状況により、正確な判断ができないということも十分考えられますので、上記対応を適切に行う上で、専門家への相談がとても重要だということを覚えておいてください。

昨今のSNSが普及した現代では、インターネット上に投稿されたものは“拡散されやすい”という特徴があるため、一人でどうにかしようと思ってもなかなか困難な部分がございます。

現在はリベンジポルノ防止法が施行され取締りが強化されていますし、全国どこからでも相談できる機関がたくさんあります。

リベンジポルノ被害に遭った場合の対処法

リベンジポルノの被害に遭ってしまったら頭が真っ白になりパニックになってしまうと思いますが、落ち着いた行動が必要です。

自分ではなく専門機関に頼る場合は、

  • 削除要請を代行してくれる専門機関に相談する
  • 警察に相談する
  • 弁護士に相談する

主にこの3つの方法となります。

1.専門機関にお願いする:
リベンジポルノの被害を受けた人のかわりに削除依頼をしてくれる機関です。国内・国外を問わず、実際に削除されるまで複数回に渡り依頼をしてくれるのはとても心強いです。

一般社団法人 セーファーインターネット協会

2.警察に相談する:
リベンジポルノが原因で脅されているという場合には、警察に相談しましょう。各都道府県に設置されているサイバー犯罪相談窓口でネット犯罪の相談に乗ってもらえます。

3.弁護士に相談する:
削除の代行ができるのは、セーファーインターネット協会か、弁護士だけになります。また、削除だけでなく、加害者に損害賠償するため相手を特定したいという場合には、弁護士に依頼したほうがよいでしょう。

プロバイダに加害者のIPアドレスを提出してもらうためには、訴訟が必要になることがあるからです。

ご自身でできること・証拠の保全

自分の画像や動画がネット上に公開されていたらとにかく削除することが頭に浮かぶと思いますが、証拠として残す必要があります。まずはネットから証拠として保全しましょう。

リベンジポルノは犯罪ですし、最近では警視庁のホームページでも注意喚起を促すなどトラブルの解決に意欲的です。
そのため警察に相談すれば犯人の特定や、犯人への警告、逮捕などを行ってくれます。

ただし相談する際には、自分がリベンジポルノの被害に遭ったことを証明するための証拠を提出する必要があります。

掲載されているHPのURLや掲載されているHPの画面のスクリーンショットなどです。

ご自身でできること・未然に防ぐための対策

  • 性的な写真や動画を撮らない・撮らせない
  • 恨みを買うような別れ方をしない
  • インターネット上に公開された情報は削除・回収が困難なことを理解しておく

そもそも、インターネットに公開されて困るような写真や動画を残さないことが大切です。
それでも、このページをご覧の方はすで「今更もう・・・」という可能性が高いかもしれません。

その際はまずは現状をご相談してみてください。

リベンジポルノを弁護士に相談するメリット

警察と一般社団法人セーファーインターネット協会とも、実はリベンジポルノ被害者の方のニーズを完全に満たす対応はしてくれません。

そこで、確実なのは弁護士に相談することとなります。
弁護士に相談するメリットとしましては、

  • 削除、民事上の対応、刑事上の対応のすべてが可能なこと
  • ロジカルな文書をかけるため、リベンジポルノ画像の削除可能性が高まること
  • 警察を説得し、捜査を開始してもらえる可能性が高まること
  • 勝ち取れる慰謝料の賠償額が高まること

となります。

民事上の対処法としましては、損害賠償請求や加害者の特定(発信者情報開示請求)。
刑事上の対処法としましては、被害届・告訴があります。

これらをまとめて対応できるという点が弁護士に依頼する最大のメリットとなります。

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