YouTubeのなりすまし被害の対処法を 弁護士が解説!チャンネル削除・犯人特定など

YouTubeのなりすまし被害の対処法を 弁護士が解説!チャンネル削除・犯人特定など
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弁護士 若林翔
2026年04月23日更新

「自分のチャンネル名を使った、見覚えのないアカウントが活動している」

YouTubeでのなりすまし被害は、著名なインフルエンサーだけの問題ではありません。
最近では一般のチャンネル運営者が狙われるケースも増えており、ある日突然、自分が被害者になることも十分あり得ます。

「通報したのに削除されない…」
「チャンネルを消してもすぐ別のアカウントで再開される!」

こうした状況に不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

実は、YouTubeへの通報だけでは対応されないケースも少なくありません。しかし、弁護士による削除請求や発信者情報開示請求を活用すれば、なりすましアカウントの削除だけでなく、犯人の特定や損害賠償請求まで進められる場合があります。

この記事では、なりすまし被害に気づいたときにまずやるべき対応手順から、通報で解決しなかった場合の法的手段までわかりやすく解説します。

今まさに被害にあっている方も、万が一に備えたい方も、ぜひ最後までお読みください。

YouTubeのなりすましとは

YouTubeのなりすましとは、他人のチャンネル名・アイコン・プロフィール画像などを無断で使い、本人であるかのように振る舞う行為を指します。

YouTube公式では、なりすましを「チャンネルのなりすまし」と「個人のなりすまし」の2つに分類しています。
参考:YouTube ヘルプ「なりすましに関するポリシー」

チャンネルのなりすまし

自分のチャンネルとそっくりな偽チャンネルが作られているケースです。
アイコンやバナー画像をコピーされ、チャンネル名も「O(オー)」を「0(ゼロ)」に変えるなど巧妙に偽装されます。

個人のなりすまし

自分の名前やアイコン画像を使った別のアカウントが、コメント欄などで勝手に発言しているケースです。身に覚えのない発言を自分のものだと誤解され、視聴者やクリエイター仲間からの問い合わせで初めて気づくことも多いです。

なりすまし被害はチャンネルの規模に関係なく発生するため、登録者数が少ないからといって安心はできません

YouTubeでなりすまし被害にあったときの対応手順

YouTubeでなりすまし被害にあったときの対応手順

なりすまし被害に気づいたら、「通報→証拠保存→注意喚起」の順にすぐ動くことが重要です。それぞれの手順を解説します。

①YouTubeへ通報・削除依頼をする

なりすまし被害に気づいたら、まずYouTubeの公式機能を使って削除依頼をしましょう。

チャンネル・アカウントを削除したい場合は、偽チャンネルのページから「ユーザーを報告」→「なりすまし」を選択して送信します。YouTubeがガイドライン違反と判断すれば、チャンネルの停止・削除が行われます。

YouTube削除依頼画面の説明画像

(出典:YouTube)

一方で、動画を個別に削除したい場合は、「プライバシー侵害の申し立て」から削除依頼ができます。自分の顔・声・個人情報が無断で使われている動画が対象で、AIで容姿や声を合成されたディープフェイク動画も含まれます。

URL:「プライバシー侵害の申し立て手続き

YouTube削除依頼画面の説明画像

(出典:YouTube)

YouTubeの削除依頼の詳しい手順は、以下の記事で画像付きで詳細に解説していますので、あわせてご覧ください。

【弁護士YouTuber直伝!】悪質な動画やコメントを削除依頼する方法

②なりすましの証拠を保存する

削除依頼は、あくまで「依頼」なので、必ず削除されるとは限りません。
YouTubeが対応してくれなかったときに必要になるので、通報・削除依頼と並行して、なりすましの証拠も保存しておきましょう。

保存しておくべき情報は、以下の4つです。

・なりすましチャンネルのURL・チャンネル名・ハンドル名

・プロフィール画像やバナー画像のスクリーンショット

・なりすましアカウントが投稿した動画やコメントのスクリーンショット

・上記を確認した日時

スクリーンショットは、URLと日時が画面内に写り込む形で撮影するのがポイントです。
ブラウザのアドレスバーを含めた画面全体をキャプチャしておくと、証拠としての信頼性が高まります。

③注意喚起を発信する

証拠の保存が済んだら、視聴者やフォロワーに向けて注意喚起を発信しましょう。
自分のチャンネルのコミュニティ投稿や動画、SNSなどで

・なりすましアカウントが存在すること
・詐欺などの具体的な手口
・自分とは無関係であること

の3つを伝えます。

実は、当グラディアトル法律事務所でも、インスタグラムなどで弊所の弁護士を名乗るなりすましアカウントが確認されたことがあります。

このとき、実際に弊所が注意喚起として発信した内容が以下です。

グラディアトル法律事務所でも、インスタグラムなどで弊所の弁護士を名乗るなりすましアカウントが確認されたときの事例

注意喚起をするときは、ぜひ上記の内容を参考にしてみてください。

通報・削除依頼しても対応されない場合の対処法

自分で通報・削除依頼をしても、YouTube側に対応してもらえないケースは多いです。その場合は、弁護士から改めて削除請求を行ったり、開示請求によって犯人を特定したりすることで解決できる場合があります。

弁護士からYouTubeへ依頼すると削除されるケースもある

YouTubeへの削除依頼は個人でもできますが、弁護士から改めて削除請求を行うと、対応されやすくなる傾向があります

個人からの通報は、あくまでYouTubeに削除の判断を求める「お願い」です。
一方、弁護士からの削除請求は、どの法律のどの権利が侵害されているかを具体的に示したうえで行います。法的根拠が明確な請求に対しては、プラットフォーム側も放置しにくくなるのです。

それでも削除されない場合は、裁判所を通じた手続き(仮処分)に進むこともできます。
裁判所が削除を命じれば、YouTube側もそれに従わざるを得ないため、個人の通報とは強制力がまったく異なります。

なりすましアカウントを開示請求によって特定する

「動画を削除しても再びアップロードされる!」
「チャンネルを削除してもすぐに別のアカウントで同じことが繰り返される!」

こうしたケースでは、削除だけでは根本的な解決になりません。再発を防ぐには、なりすましの犯人が誰なのかを特定する必要があります。

そのための手続きが発信者情報開示請求です。YouTube(Google)やインターネットプロバイダに対して開示請求を行えば、なりすましアカウントの利用者の氏名・住所などを突き止めることができます。

ただし、開示請求は必ず裁判所を通じて行う必要があります。裁判では法律の専門家同士が主張を繰り広げるため、知識や経験のない一般の方が自力で対応するのは現実的ではありません。開示請求をするなら、弁護士への依頼が前提になります。

開示請求の詳しい手順は、以下の記事で解説していますのであわせてご覧ください。
【弁護士直伝】YouTubeで動画やコメントを開示請求する方法

YouTubeのなりすまし被害で問える法的責任

なりすましの犯人が特定できれば、行為の内容に応じて民事・刑事の両面から法的責任を追及できます。

民事上の損害賠償責任

なりすまし行為によって損害を受けた場合は、不法行為(民法第709条)に基づく損害賠償を請求できます。

たとえば、

・なりすましアカウントの活動によって本人の信用が低下した
・視聴者離れが起きて広告収益が減少した
・なりすましアカウントの発言によって名誉を毀損された

といったケースが考えられます。
YouTubeの場合、なりすまし被害にあっているチャンネルの規模によっては、かなり高額の慰謝料が認められるケースもあります。

たとえば、登録者数100万人超のYouTuberに対する名誉毀損が認められた事案では、1,000万円の慰謝料請求が認容されました(神戸地判令和7年1月20日)。

刑事上の責任

なりすまし行為の態様によっては、以下のような犯罪に該当する場合があります。
刑事告訴をすることで相手に刑事罰を科せるだけでなく、損害賠償請求を有利に進めるための材料にもなります。

被害の内容該当しうる罪名
なりすましアカウントが自分を装って不適切な発言をし、炎上・信用低下を招いた名誉毀損罪
(3年以下の懲役又は50万円以下の罰金)
なりすましアカウントのコメントや動画で誹謗中傷された侮辱罪
(1年以下の懲役又は30万円以下の罰金)
なりすまし行為によってチャンネル運営や案件対応に支障が出た業務妨害罪
(3年以下の懲役又は50万円以下の罰金)
自分のYouTubeアカウントにログインされ、チャンネルを乗っ取られた不正アクセス禁止法違反
(3年以下の懲役又は100万円以下の罰金)

どの罪名で刑事告訴を行うかは、被害の内容や証拠の状況によって異なります。弁護士と相談のうえで方針を判断しましょう。

グラディアトル法律事務所で相談を受けた「なりすまし」の解決事例

グラディアトル法律事務所では、YouTubeをはじめとしたさまざまなプラットフォームでのなりすまし被害のご相談をお受けしています。

その中で感じるのが、YouTube、Instagram、X、出会い系サイトなど、プラットフォームを問わず、著名なインフルエンサーではない一般の方がなりすまし被害にあうケースが増えているということです。

なかでも特に特徴的だった事例をご紹介します。

事案の概要

本件のご依頼者は、関西方面に住む女子中学生とそのお父様です。
ある日突然、依頼者の自宅にまったく面識のない男性が訪ねてきました。その男性によると、出会い系サイトに依頼者の顔写真付きプロフィールと自宅住所が掲載されており、性的な内容の書き込みもあったとのことです。

依頼者本人はそのサイトに登録したことすらありませんでした。つまり、何者かが依頼者になりすまして書き込んでいたのです。

依頼者は恐怖から外出できなくなり、学校にも通えない状態に。お父様がなりすましの削除や犯人特定の方法を調べる中で、弊所にご相談いただきました。

弁護士の対応

弁護士はまず、削除請求と開示請求を同時に進める方針を立てました。
書き込みが残っている限り再び被害が起きるおそれがあること、そして犯人特定に必要なログの保存期間には限りがあることから、スピードが最優先だったためです。

あわせて、弁護士が警察への被害相談にも同行しました。身の危険を伴うほど悪質なケースだったため、警察の捜査による早期特定の可能性も見込んでのことです。

事件の結果

出会い系サイトへの削除請求は数日で対応され、書き込みは即座に削除。さらに、警察が同種の被害に関する捜査を進めていたところ、被疑者が今回のなりすましについても自白し、犯人が特定されました。

最終的に、慰謝料100万円と引っ越し費用を解決金とする示談が成立。ご依頼から1か月でのスピード解決となりました。

本件のポイント

本件の解決の決め手は、弁護士が介入し、削除請求・開示請求・警察対応を同時並行で進めたことでした。

弁護士が代理人として警察に悪質性を強く訴えたことで捜査協力を取り付け、結果的に開示請求の手続きを経ずに犯人の特定に至っています。

今回のように警察の捜査で相手が判明するケースもありますが、そこまでの悪質性がなくても開示請求によって犯人を特定できるケースも多いです。

いずれにせよ、弁護士が早い段階で介入することで、解決の選択肢は広がります
※さらに多くの解決事例を「こちら」でご紹介しています。

YouTubeのなりすましでお困りの方はグラディアトル法律事務所へご相談ください

YouTubeのなりすましでお困りの方は、ぜひグラディアトル法律事務所へご相談ください
弊所グラディアトル法律事務所は、ネットの誹謗中傷・発信者情報開示請求事件に強い法律事務所です。

YouTubeはもちろん、Instagram、X(旧Twitter)など、プラットフォームを問わず多くのなりすまし被害を解決してきた実績があります。

実際にチャンネルを運営しており、YouTubeの仕組みや文化に精通している

弊所の代表弁護士は、実際に登録者数8,000人超のYouTubeチャンネルを運営しており、YouTubeの仕組みや文化にも精通しています。

なりすまし被害の深刻さは、YouTubeを日常的に使っているからこそわかるものです。

「勝手に自分の名前で発言されている気持ち悪さ」や「通報しても対応されない焦り」。

こうした被害者ならではの不安を理解したうえで、あなたに寄り添った解決方針をご提案します。

インフルエンサーにまつわる案件の実績多数

インフルエンサーはネット上での活動が中心である以上、トラブルが発生する場所もネット上であることがほとんどです。

グラディアトル法律事務所は、設立当初からネット関連のトラブル案件を数多く扱ってきており、なりすまし・誹謗中傷・情報開示請求に関するノウハウを豊富に蓄積しています。

実際に多くのご依頼者から「相談してよかった」というお声をいただいています。

《お客様の声》

ビジネスに直結する誹謗中傷に対して悩んでいたところ、担当の弁護士さんが親身になって寄り添いながら戦ってくれたおかげで、無事相手方から謝罪を受け、示談にできたので、泣き寝入りせずに本当によかったです。

30代、女性(インスタグラマー)

初回相談無料・24時間受付可能

グラディアトル法律事務所では、初回相談を無料でお受けしています。受付は24時間対応ですので、被害に気づいた時点ですぐにご連絡いただけます。

少しでも不安を感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

この記事では、YouTubeのなりすまし被害にあったときの対処法について解説してきました。本記事のポイントは以下のとおりです。

・なりすまし被害に気づいたら、まずはYouTubeへの通報や証拠保存、注意喚起などを行おう

・YouTubeへの通報で対応されなければ、弁護士からの削除請求や仮処分で対応できる

・動画やアカウントの削除だけで解決できないときは、開示請求も検討するべき

・発信者を特定できれば、損害賠償請求や刑事告訴で法的責任を追及できる

以上です。弊所グラディアトル法律事務所では、YouTubeをはじめとするネット問題に詳しい弁護士が、あなたに寄り添い全力でサポートいたします。

YouTubeのなりすまし被害で不安を感じたら、1人で悩まずに、ぜひ私たちにご相談ください。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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