「sognoに会社の悪口が書かれている…どうすればいいんだ?」
「こんな嘘、放置しておいて大丈夫だろうか…」
今、あなたは「sogno(ソーニョ)」で事実無根の悪評や、従業員を誹謗中傷する書き込みを見つけて、ショックと不安を感じているのではないでしょうか。
一度ネガティブな情報が投稿されると、会社の信用やブランドイメージが傷つくだけでなく、採用活動や従業員の士気にも悪影響を及ぼします。
しかし、こうした投稿に対して、泣き寝入りする必要はありません。
利用規約や法律に基づいて適切な手順を踏めば、sognoの投稿は削除できます。
本文で詳しく紹介しますが、実際にsogno(ソーニョ)に、「裸の王様とはここの会社の代表者だね。笑笑」と書き込んで、人格権の侵害が認められた裁判例もあります。
この記事では、ネットの誹謗中傷問題に強い弁護士が、
・sognoへの削除依頼が認められるケース
・ご自身で削除依頼を行う具体的な方法
・運営者が応じないときの対処法
などを分かりやすく解説していきます。sogno(ソーニョ)への悪質な投稿でお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
sogno(ソーニョ)で削除依頼できる書き込み

会社の噂や愚痴が集まる「sogno(ソーニョ)」では、時に行き過ぎた投稿によって個人や企業が傷つけられることがあります。
しかし、そうした投稿について、泣き寝入りする必要はありません。
sognoの利用規約では、他者の権利を侵害するなどの迷惑行為が明確に禁止されており、該当する投稿は削除依頼の対象となります。
sognoで削除依頼の対象となる書き込み
・自分、他のユーザーまたは第三者に関する虚偽の情報を提供、公開する行為
・他のユーザー、第三者を誹謗中傷する行為
・他のユーザー、第三者の著作権、商標権その他の権利を侵害する行為
・他のユーザー、第三者の財産、名誉、プライバシー、肖像権等を毀損または侵害する行為
・他者への不当な差別を助長し、その名誉もしくは信用を毀損する行為
・ユーザー自身以外の人物を名乗ったり、代表権や代理権がないにもかかわらずあるものと装ったり、他の人物や組織と提携・協力関係にあると偽って本サービスを利用する行為
・人の殺害、傷害現場の情報、残虐な行為の情報を投稿する行為
・法令、公序良俗または本利用規約、その他の利用規約等に違反し、または他者の権利を侵害すると弊社が判断する行為
・民族、人種、性別、年齢等による差別につながる表現を掲載する行為
・性行為や性器に該当する言葉、猥褻的な表現を掲載する行為
(参考/sogno 利用規約)
少し難しく感じるかもしれませんが、要するに「他人への誹謗中傷や権利侵害、犯罪行為、公序良俗に反する投稿など、他者に迷惑をかけたり、サービスの安全を脅かしたりするような書き込み」が対象となりうるということです。
たとえば、sogno(ソーニョ)上で、自社に対する
・「残業代が支払われていない」といった事実無根の悪評
・「債務が◯千万円あって倒産寸前だ」といった企業の信用を落とす書き込み
・「社長の〇〇は部下と不倫している」などと名誉を傷つける投稿
が確認されたようなケースでは、すべて削除の対象となりうるでしょう。
「裸の王様とはここの会社の代表者だね。笑笑」とsogno(ソーニョ)に書き込んで、人格権侵害が認められた判例
sognoへの投稿が問題となった、実際の裁判例を紹介します。
(東京地裁 令和2年11月6日判決)
この事件では、ある会社の代表者が、sognoに書き込まれた「裸の王様とはここの会社の代表者だね。笑笑」という投稿によって、人格権を侵害されたと主張しました。
そして、この投稿をした人物を特定するために、プロバイダに対して、発信者情報の開示を求める裁判を起こしたのです。
これに対して、被告(プロバイダ)は、「裸の王様という表現は多義的であるから、社会的評価を大きく下げるものではない」、「『笑笑』と付いていることを考慮しても、表現は辛辣ではない」などと反論しましたが、裁判所はこの反論を採用しませんでした。
そして、原告の訴えを認め、プロバイダに対して投稿者の情報を開示するよう命じました。その理由として以下のように判示しています。
本件投稿記事は、〜(中略)〜、原告をアンデルセンの童話における裸の王様になぞらえつつ,高い地位にあって周囲の反対がなく自分の思いがすべてかなうため,自己を見失っている気の毒な人であるとして揶揄するものであって,原告を侮辱するものであると解すべきである。そして,本件会社の代表取締役として経営に携わっている原告を裸の王様であるとすることは,経営者としての原告の資質や能力を貶めるものであって,原告に屈辱を与え,その名誉感情を傷つけるものであることに加え,(中略)末尾に「笑笑」と原告を愚弄するかのような記載が添えられていることを踏まえると,本件投稿記事は,社会通念上許される限度を超えて原告を侮辱するものであって,原告の名誉感情を侵害するものであるというべきである。
〜(中略)〜
以上によれば,本件投稿記事により,原告の人格権が侵害されたことが明らかであるというべきである。
(出典:東京地裁 令和2年11月6日判決)
分かりやすく言うと、
・「裸の王様」という表現は、童話のイメージから「自分を見失っている気の毒な人」として相手をからかうもので、侮辱にあたる
・会社の代表者に対してこの言葉を使うのは、経営者としての能力を貶め、プライドを傷つける行為である
・「笑笑」という付け足しは、さらに相手を馬鹿にする意図が見える
と判断された、ということです。
上記は、あくまでもsognoの投稿に対する「発信者情報開示請求」が認められた事例ですが、投稿の違法性を判断する考え方は、削除を求める場合にも共通しています。
sogno(ソーニョ)への削除依頼は「お問い合わせフォーム」からできる
sognoへの削除依頼は、サイトに設置されている「お問い合わせフォーム」から行います。
「お問い合わせフォーム」は、sognoサイトの右下にある「お問い合わせ」というリンクをクリックすると表示されます。
以下のようなフォームが表示されるので、「お名前」「メールアドレス」「会社名」「お問い合わせ内容」の各項目を正確に入力し、送信してください。

(引用:sogno「トップページ > お問い合わせ」)
なお、現状、sognoの運営者へ連絡する方法は、この「お問い合わせフォーム」しかない可能性が高いです。
お問い合わせフォームの下に、「※電話でのお問い合わせは受け付けておりません。」と明記されており、連絡先や運営会社などの情報も見当たりませんでした。
送信しても返信がない場合は、諦めずに何度か送信を試みましょう。それでも状況が変わらなければ、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
【テンプレート付】sogno(ソーニョ)への削除依頼文の書き方と3つのポイント
お問い合わせフォームの「お問い合わせ内容」にはどのような内容を書くべきなのか、あくまでも一例ですが、依頼文のテンプレートを用意しました。
お世話になっております。〇〇株式会社の△△と申します。以下の投稿により、弊社の権利が侵害されておりますので、貴社利用規約に基づき、当該投稿の削除をお願いいたします。
1. 削除を依頼する投稿
投稿日時:「20〇〇/月/日 ◯時◯分」
投稿内容:「(問題となっている投稿の全文をコピー&ペースト)」
削除対象URL:「〜〜〜」
2. 削除理由(例)
当該投稿は、具体的な事実を摘示して弊社の社会的評価を著しく低下させており、貴社利用規約の禁止行為である以下に該当します。
・他のユーザー、第三者の財産、名誉、プライバシー、肖像権等を毀損または侵害する行為
弊社に対する誹謗中傷の内容が含まれているため、速やかにご対応いただけますようお願い申し上げます。
このテンプレートを元に、以下の3つのポイントを押さえて依頼文を作成しましょう。

ポイント1:削除対象の投稿を明確に特定する
まず大切なのが、「どの投稿を削除してほしいのか」を、運営者が一目で分かるように特定することです。情報が曖昧だと、どの投稿のことかが分からずに無視されてしまう原因になります。
sognoには、5ちゃんねるのような投稿番号(レス番)は存在しません。そのため、「投稿日時」と「投稿内容」を記載して、投稿を特定しましょう。
なお、会社の投稿がされているページのURLも記載しますが、一つのページに複数の投稿があるため、「URLだけ」ではどの投稿の削除依頼なのかが伝わりません。
日時、内容なども記載して、具体的にどの投稿を削除してほしいのかを伝えましょう。
ポイント2:利用規約違反や権利侵害を具体的に指摘する
単に、「不快だから消してほしい」といった感情的な理由だけでは、投稿が削除される可能性は低いです。
その投稿が「なぜ削除されなければならないのか」という正当な理由を、客観的に示す必要があります。
「どの投稿の、どの部分が、利用規約の『〇〇という行為』にあたります」というように、削除されるべき理由を客観的に伝えましょう。
ポイント3:感情的にならず、事実を淡々と伝える
誹謗中傷の被害にあい、強い怒りや悲しみを感じるのは当然のことです。
ただ、その感情をそのまま削除依頼文にぶつけてしまうと、逆効果になります。
個人的な感情は一旦横に置いておき、客観的な事実と主張だけを、冷静に伝えましょう。
(良い例)
「上記投稿により、当社の信用が毀損されるという実害が発生しております。貴社利用規約の〜〜に当たるため、速やかに削除をお願いします。」
(悪い例)
「こんなひどい書き込みを放置するなんて信じられません!絶対に許せません!」
自分で依頼してもsogno(ソーニョ)が削除に応じない場合の対処法
ご自身で削除依頼を送っても、sognoの運営者が応じてくれない、あるいは無視されてしまうケースもあります。その場合は、以下のような対処法が考えられます。

弁護士からsognoに削除依頼をする
まず検討すべきなのが、弁護士からsognoに削除を依頼してもらうことです。
個人からの依頼には応じなかったサイト運営者が、弁護士が代理人として正式に請求した途端、態度を一変させるということはよくあります。
この場合、いきなり法的手続きに移行するのではなく、まずは弁護士の名前で「sognoのお問い合わせフォーム」から削除依頼をしたり、内容証明郵便を送ったりする流れになります。
裁判まで進まなければ、費用もそこまで高額になりません。弁護士によっても異なりますが、一般的には数万円程度で済むケースが多いです。
法的措置をとる(削除仮処分の申立てなど)
弁護士から依頼してもsognoが削除に応じなければ、裁判所に「仮処分命令」の申立てを行うことになります。
裁判所の命令には強制力があるため、サイト運営者は従わざるを得ません。仮処分の申立てが認められれば、投稿は確実に削除されます。
通常の民事裁判よりもスピーディな手続きですが、それでも申立てから決定まで1〜2ヶ月程度はかかります。手続きも複雑なので、基本的にはネットの誹謗中傷事件に強い弁護士を見つけて相談するのがおすすめです。
sogno(ソーニョ)への削除依頼を弁護士に依頼するメリット3つ
投稿の削除をより確実なものにし、根本的な問題解決を目指すなら、弁護士への依頼が最もおすすめです。
ここからは、弁護士に任せることで得られる3つのメリットを説明します。

法的根拠をもとに削除請求するので成功率が高い
弁護士は、法律の専門家です。そのため、サイトの利用規約違反を指摘するのはもちろんですが、sogno側が「規約違反ではない」と判断した場合でも、法律的な観点から投稿の違法性を主張することができます。
さらに前述のとおり、弁護士が代理人になったと伝えるだけで、態度を一変させるサイト運営者も少なくありません。もし任意の削除依頼が認められなくても、そのまま裁判所での法的な手続きに移行し、投稿の削除をより確実に求めていくことが可能です。
専門家である弁護士に任せることで、削除が認められる確率を最大限に高めることができます。
発信者情報開示請求によって、誰が投稿したのかも特定できる
弁護士に依頼するメリットは、投稿の削除だけにとどまりません。
削除と並行して、「発信者情報開示請求」という手続きを通じて、誰がその投稿をしたのかを特定できる可能性があります。
この「発信者情報開示請求」は、制度上は個人でも行えますが、実際に個人でやり遂げるのはほぼ不可能だと言われています。手続きの流れが非常に分かりにくい上に、プロバイダが投稿記録(ログ)を保存している期間に終える必要がある、という厳しい時間制限もあるからです。
sognoの場合、サイト上に「アクセスログは90日間保存されています。」と明記されています。
したがって、「投稿後90日以内に、まず裁判所にログ保存の仮処分を申し立てて、並行して発信者情報開示請求も進めていく」という流れになるのですが、これを一般の方がミスなく、期限内に終えるのは現実的ではありません。
弁護士ですら慣れていないと失敗するため、他の法律事務所から、弊所グラディアトル法律事務所に依頼がくるようなケースも多々あります。
投稿者を特定するなら、必ずネットの誹謗中傷事件に精通した弁護士に依頼しましょう。
損害賠償、慰謝料請求などによる被害回復ができる
投稿者を特定できれば、その人物に対して、被った損害の賠償を求めることもできます。
これには、誹謗中傷によって受けた精神的な苦痛に対する「慰謝料」や、風評被害によって会社の売上が減少した場合の「損害賠償」などが含まれます。
投稿者の特定にかかった調査費用や弁護士費用などの請求は、以前は約1割ほどの金額しか認められていませんでした。ただ、最近は損害の一部として全額の請求が認められた判例も出てきています。
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発信者情報開示請求の弁護士費用相場と調査費用等を相手に請求できた裁判例まとめ
sogno(ソーニョ)への削除依頼はグラディアトル法律事務所へご相談ください
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まとめ
最後に、この記事のポイントをまとめます。
◉ sogno(ソーニョ)で削除の対象となる投稿
・誹謗中傷や権利侵害など、sognoの利用規約に違反する投稿が対象。
・「裸の王様」の判例のように、具体的な事実でなくても、相手を侮辱する投稿は権利侵害と認められる可能性がある。
◉ 自分で削除依頼をする方法
・サイト右下にある「お問い合わせフォーム」から依頼できる。
・削除してほしい投稿の「投稿日時」と「投稿内容」を正確に伝え、どの利用規約に違反しているかを具体的に指摘すること。
・感情的にならず、事実を淡々と伝えることが重要。
◉ 削除依頼に応じてもらえない場合の対処法
・まずは弁護士から削除を依頼してもらう。
・それでも応じない場合は、裁判所に「削除仮処分」を申し立てることで、法的な強制力をもって削除を求めることができる。
◉ 弁護士に依頼するメリット
・削除の成功率が格段に高まる。
・個人では難しい「発信者情報開示請求」によって、誰が投稿したのかを特定できる。
・投稿者を特定し、慰謝料や損害賠償を請求して、金銭的な被害回復を図れる。
以上です。
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