SNSと肖像権を全解説!実際の事例や判例・対処法も弁護士が解説

SNSと肖像権を全解説!実際の事例や判例・対処法も弁護士が解説

SNSは、日常の出来事を気軽に発信できる便利なツールです。しかし一方で、他人が写り込んだ写真や動画を安易に投稿したことがきっかけで、肖像権トラブルに発展するケースが後を絶ちません。

「友人との写真を載せただけ」

「イベント会場で撮影しただけ」

「悪意はなかった」

そのような投稿でも、状況次第では肖像権侵害として違法と判断され、削除請求や慰謝料請求を受ける可能性があります。

実際、SNS上での無断撮影・無断投稿をめぐっては、裁判で争われた事例も数多く存在します。特に、一般人・未成年・私的な場面が写った投稿は、投稿者が思っている以上に厳しく判断される傾向があります。

本記事では、

・SNSと肖像権の基本的な考え方
・肖像権侵害にあたるかどうかの判断基準
・実際に起きたトラブル事例
・被害に遭った場合・加害者になってしまった場合の具体的な対処法

などをわかりやすく解説します。

SNS投稿に不安を感じている方、トラブルに巻き込まれてしまった方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

SNSで問題になりやすい「肖像権」ってどんな権利?

肖像権とは、自分の顔や姿を、本人の承諾なく撮影・公表されない権利をいいます。

日本の法律に明文規定はありませんが、判例上、人格権の一内容として保護されている権利です。

SNSトラブルでは、無断撮影そのものよりも、無断で写真や動画を投稿・拡散する行為が問題となるケースが多く見られます。たとえ撮影時に明確な拒否がなかったとしても、本人の同意なくSNSに公開すれば、肖像権侵害と判断される可能性があります。

また、「公共の場所で撮影したから自由に投稿できる」と誤解されがちですが、そうとは限りません。

駅や公園、イベント会場などであっても、特定の個人が識別できる形で写っている場合や晒し・嘲笑・炎上目的で投稿された場合には、肖像権侵害が成立する可能性があります。

さらに、肖像権は、プライバシー権と重なって問題になることも多い点に注意が必要です。

自宅周辺、勤務先、学校生活など、私生活がわかる情報とともに投稿された場合、違法性はより高まります。

SNSは、拡散力が非常に強く、投稿が半永久的に残ることもあります。そのため、「軽い気持ちでの投稿」が深刻な肖像権トラブルにつながりやすいのが、SNSによる肖像権侵害の特徴です。

判例から学ぶ肖像権侵害になる判断基準

判断要素侵害になりやすい(NG寄り)侵害になりにくい(OK寄り)
被写体の立場一般人公人・著名人(一定の公開性あり)
活動内容私生活・休憩中・日常行動記者会見・公的行事・公開イベント
撮影場所自宅・職場内・学校・会員制施設など私的/半私的空間道路・駅・公園など公共空間(ただし個人狙いはNG寄り)
目的晒し・嘲笑・誹謗中傷・炎上狙い報道・公益目的の情報提供
撮影/公表の態様隠し撮り・執拗・接写/加工・侮辱コメント付き拡散通常の撮影/必要最小限の掲載
必要性顔出し不要なのに特定可能にする目的達成に人物の特定が不可欠(最小限に)

SNSでの写真・動画投稿が肖像権侵害に当たるかどうかは、一つの要素だけで判断されるわけではありません。裁判では、さまざまな事情を総合的に考慮して判断されます。

この点について、最高裁平成17年11月10日判決は、肖像権侵害の成否を判断する際の考慮要素を示しており、現在の実務でも重要な判断基準とされています。以下では、この判例の考え方を踏まえ、肖像権侵害を判断する6つの基準を紹介します。

被撮影者の社会的地位

まず考慮されるのが、被写体となった人物の社会的地位です。

政治家・芸能人・著名人などの公人は、社会的影響力が大きく、一定の公開性が求められる立場にあります。そのため、一般人と比べると、肖像権の制限が認められやすい傾向があります。

一方で、一般人の場合はプライバシー保護が強く働き、無断での撮影・SNS投稿は肖像権侵害と判断されやすくなります。

被撮影者の活動内容

次に、どのような活動をしている場面を撮影されたかも重要です。

・記者会見・公的行事・公開イベント

など、公開性の高い活動であれば、撮影・公表が許容される余地があります。

これに対し、

・私生活・日常行動・休憩中や私的な場面

といった非公開性の高い活動を撮影・投稿した場合は、肖像権侵害と判断されやすくなります。

撮影の場所

撮影場所も重要な判断要素です。

駅や公園、道路などの公共の場所では、一定の範囲で撮影が許容される場合がありますが、それでも無制限ではありません。特定の個人を狙った撮影や晒し目的の投稿は、公共の場所であっても問題になります。

一方、

・自宅・学校行事・会社内部・会員制施設

などの私的空間や半公共空間では、無断撮影・投稿の違法性は高く評価される傾向があります。

撮影の目的

撮影・投稿の目的も、肖像権侵害の判断に大きく影響します。

・報道・公益性のある情報提供

といった目的がある場合には、正当化される余地があります。

これに対し、

・娯楽目的
・晒し行為
・嘲笑・誹謗中傷
・炎上狙い

などの場合は、違法性が強く認められやすくなります。

撮影・公表の態様

撮影や公表の方法も重要です。

・執拗な撮影・接写・隠し撮り

といった撮影方法は、肖像権侵害の可能性を高めます。

また、

・SNSでの拡散
・侮辱的なコメントの付加
・編集・加工による印象操作

などの公表態様も、違法性を強める要素として考慮されます。

撮影・公表の必要性

最後に、その人物を撮影・公表する必要性があったかも検討されます。

報道などで、「その人物を写さなければ目的が達成できない」といえる場合には、正当性が認められる余地があります。

一方で、

・顔を隠しても足りる・人物を特定する必要がない

にもかかわらず、過度に公開している場合は、不必要な晒し行為として肖像権侵害と判断されやすくなります。

SNSで発生しやすい肖像権トラブル事例

SNSでは、「悪意はなかった」「よくある投稿だと思っていた」というケースでも、肖像権トラブルに発展することがあります。以下では、実際に相談が多い代表的な事例を紹介します。

友人・知人が写った写真を無断で投稿した事例

友人との食事や旅行の写真を、相手の了承を得ずにSNSへ投稿し、トラブルになるケースです。

「仲が良いから問題ない」「以前は許してくれた」という思い込みは通用せず、投稿時点での明確な同意がない場合、肖像権侵害と主張される可能性があります。

特に、タグ付けや実名表示により本人が特定できる場合、問題になりやすくなります。

相手に許可を取ったつもりが誤解でトラブルになった事例

「写真を撮ってもいい?」と聞いて了承を得たものの、SNSへの投稿まで許可されているとは思っていなかったというケースも少なくありません。

撮影の同意と不特定多数に公開する同意は別と判断されることが多く、投稿後に削除要求や慰謝料請求を受けることもあります。

イベント会場・飲み会・学校行事での映り込みが問題となった事例

結婚式の二次会、学校行事、社内イベントなどで撮影した写真に、本人が意図しない形で写り込んでいたことが問題になるケースです。

風景の一部としての偶然の映り込みであれば違法性は低い傾向にありますが、特定の人物がはっきり識別できる状態で投稿された場合は、肖像権侵害と判断される可能性があります。

未成年の写真(子ども・学生)をめぐって保護者とトラブルになった事例

子どもや学生が写った写真をSNSに投稿し、本人ではなく保護者から削除や損害賠償を求められるケースです。

未成年の場合、肖像権やプライバシー保護が特に強く認められる傾向があり、学校名や活動内容が分かる投稿は違法性が高まります。

店舗・ジム・サークルなど「半公共空間」で無断撮影が問題化した事例

飲食店、スポーツジム、習い事の教室など、一般に立ち入り可能だが私的性格の強い場所での無断撮影もトラブルになりやすい事例です。

施設の利用規約で撮影が禁止されている場合、肖像権侵害に加えて契約違反が問題となることもあります。

迷惑行為・悪ふざけ動画に他人が映り込み炎上した事例

いわゆる「迷惑動画」や悪ふざけ動画に、無関係の第三者がはっきり映り込んだ状態で投稿され、炎上するケースも増えています。

このような場合、投稿者の違法性が強く認められ、削除請求や慰謝料請求に発展しやすい傾向があります。

SNSにおける肖像権侵害が争いになった実際の判例を紹介

SNS上の写真や動画投稿をめぐっては、実際に裁判で肖像権侵害が争われた事例も数多く存在します。以下では、SNS・インターネット上での公開が問題となった実際の判例を判断のポイントとあわせて紹介します。

判決年月日事案の概要判断のポイント結論
東京地裁令和6年11月18日判決弁護士である原告が、①SNSでの被告投稿により名誉権・名誉感情侵害、②動画投稿型SNSでの被告動画投稿により肖像権侵害を受けたとして、損害賠償(550万円)、投稿削除、謝罪広告等を求めた事案。動画では、原告の「プロフィール写真」と、原告が一時投稿した「投稿写真(後に削除し無断使用停止を表明)」が使用された。肖像権は、作成・掲載の経緯、利用目的、態様、必要性、本人の社会的地位等を総合考慮し、人格的利益の侵害が社会通念上の受忍限度を超える場合に違法。プロフィール写真は公開性・利用目的(提訴した事実の説明)等から受忍限度内。他方、投稿写真は原告が削除し無断利用停止を明示した後に使用され、目元ぼかし・黒線加工等で否定的印象を与える態様で、受忍限度を超えるとして、肖像権侵害を認定肖像権侵害を認め、慰謝料10万円+弁護士費用1万円=計11万円を認容。また、投稿から原告の顔写真部分の削除を命令
東京地裁令和6年7月16日判決氏名不詳者(クリエイター)が、原告の顔写真を素材にしたLINEスタンプを作成し、LINEのスタンプショップ等で公開・販売。原告が肖像権侵害を主張し、運営会社(LINEヤフー)に発信者情報の開示を求めた事案。原告の容貌が判別でき、侮辱的・揶揄的な文言を付した態様で公表され、正当理由も見出し難く、肖像権侵害が明白であると判断被告(LINEヤフー)に対し、発信者情報の開示を命令
東京地裁令和5年6月16日判決大学生である一般女性の原告の写真が、SNSにおいてなりすまし目的で無断投稿された。投稿者は原告になりすまして卑猥なやり取りをする目的で写真を掲載しており、原告は肖像権侵害を理由に、投稿者を特定するため、経由プロバイダである被告(エキサイト)に対して発信者情報開示請求を行った事案。原告の写真を用い、なりすまして卑猥なやり取りを行う目的での投稿は、社会通念上の受忍限度を超える明白な肖像権侵害であり、損害賠償請求のために発信者情報の開示を受ける正当な理由があるとされた。被告(エキサイト)に対し、発信者情報の開示を命令
東京地裁利和5年1月24日判決週刊誌系ネットメディア「Smart FLASH」記者が、著名格闘家・YouTuberの母親である原告を、帰宅時に自宅マンション敷地内(駐車場付近)で取材し、明示の許可なく容ぼうを撮影。その写真と取材内容を記事として公開した。原告は肖像権侵害を理由に、慰謝料等110万円と写真削除を求めた。肖像撮影の違法性は、被撮影者の社会的地位、活動内容、場所、目的、態様、必要性等を総合して「受忍限度」超過かで判断。原告は完全な一般私人とは言い難く(著名YouTuberの動画に複数回出演・SNSで容ぼう公開等)、撮影場所も公道から2~3歩の敷地内で公道と連続しており、公道撮影と大差ないと評価。取材対象(番組内容が社会的に議論)との関係で、母親の見解を聴くこと自体が不合理とはいえず、写真掲載も発言の正確性担保という側面を否定できない。さらに、記者は媒体名・氏名を名乗り名刺も示し、大型一眼レフで正面撮影で、原告も撮影停止を明示せず、隠し撮り的とはいえない。以上から、人格的利益侵害が受忍限度を超えるとはいえない。請求棄却

【被害者向け】SNSで肖像権侵害されたときの対処法

SNSで自分の写真や動画を無断で投稿された場合、放置すると被害が拡大するおそれがあります。以下では、被害に気付いた直後から取るべき対応を説明します。

【被害者向け】SNSで肖像権侵害されたときの対処法

最初に行うべき初期対応(証拠の確保)

もっとも重要なのは、投稿が削除される前に証拠を確保することです。

具体的には、

・投稿画面のスクリーンショット
・投稿URL
・投稿日時
・投稿者のアカウント名・ID
・コメント欄や拡散状況

などを保存しておきましょう。

動画の場合は、画面録画やキャプチャも有効です。

証拠が不十分だと、後の慰謝料請求が困難になるため、迅速かつ冷静に対応することが重要です。

相手への削除依頼の伝え方

肖像権侵害の証拠を確保したら、次は投稿者本人に問題となっている投稿の削除を求めます。

その際は、

・感情的にならない
・事実関係と削除を求める理由を簡潔に伝える
・期限を区切って依頼する

といった点を意識しましょう。

不用意な言い争いや挑発的な表現は、さらなる拡散やトラブルの激化を招くおそれがありますので注意が必要です。

SNS運営会社への削除申請

投稿者が削除に応じない場合や連絡が取れない場合は、SNS運営会社への削除申請を行います。

多くのSNSでは、肖像権侵害やプライバシー侵害などを理由とした通報フォームが用意されています。

申請時には、侵害されている具体的内容を明確に記載し、証拠画像を添付すると対応されやすくなります。

投稿者が匿名の場合の発信者情報開示請求

投稿者が匿名である場合でも、「発信者情報開示請求」という法的手続きを通じて特定できる可能性があります。

これは、裁判所を通じて、IPアドレスや契約者情報などの開示を求める手続きで、投稿者を特定し、慰謝料請求などの責任追及を行うことが可能になります。

ただし、手続きには専門的知識が必要なため、弁護士への相談が推奨されます。

加害者に対して慰謝料請求も可能

肖像権侵害が認められる場合、精神的苦痛に対する慰謝料請求が可能です。

慰謝料額は、

・投稿内容・拡散範囲・被害の程度・投稿後の対応

などを考慮して判断されます。

ケースによっては、示談交渉により裁判をせずに解決することも可能です。

【加害者向け】SNS投稿でトラブルになったときのリスクと対応

SNSに投稿した写真や動画について、肖像権侵害を理由に削除依頼や損害賠償請求を受けることがあります。「悪気はなかった」「違法だとは思っていなかった」としても、対応を誤るとトラブルが深刻化するおそれがあります。以下では、投稿者側が取るべき適切な対応を説明します。

削除依頼を受けたら速やかに投稿を削除する

肖像権侵害を指摘された場合、まず検討すべきなのは投稿の早期削除です。

違法性の有無を争う余地があったとしても、放置や反論により拡散が続くことはリスクが高いといえます。

削除が遅れるほど、被害の拡大や慰謝料額の増加につながる可能性がありますので迅速な対応が重要です。

相手に丁寧に返信し、誤解や対立を避ける

被害者からの削除依頼への返信は、感情的にならず、冷静かつ丁寧に行うことが重要です。

・事実関係を確認する姿勢を示す
・不用意な反論や責任転嫁をしない
・誠意ある対応を心がける

ことで、示談や円満解決につながるケースもあります。

賠償請求・内容証明が届いたら冷静に対応する

弁護士名義の通知書や内容証明郵便が届いた場合でも、慌てて連絡したり、独断で謝罪文を送ったりするのは避けるべきです。

不用意な対応は、法的責任を不利に認めてしまったり、交渉を難航させたりするおそれがあります。まずは書面内容を整理し、自分で対応する前に専門家の意見を確認することが重要です。

必要に応じて弁護士に相談し、第三者の専門的判断を得る

肖像権侵害に該当するかどうかは、具体的事情によって判断が分かれるため、自己判断は危険です。

弁護士に相談することで、

・違法性の有無
・削除対応の妥当性
・賠償請求への対応方針

などについて、第三者の専門的な判断を得ることができます。

SNSの肖像権トラブルを防ぐ予防策

SNSに関する肖像権トラブルは、「知らなかった」「いつもやっていた」という理由で発生することが少なくありません。しかし、基本的なルールと配慮を知っていれば、多くのトラブルは未然に防ぐことが可能です。以下では、日常的に意識しておきたい予防策を説明します。

他人を撮影・投稿する前に必ず許可をとる

もっとも重要な予防策は、他人を撮影する前やSNSに投稿する前に必ず許可を取ることです。特に注意すべきなのは、「撮影の許可」と「SNS投稿の許可」は別であるという点です。

たとえば、

・写真を撮ることは了承していた
・個人的に見るだけだと思っていた

というケースでも、不特定多数に公開するSNS投稿までは同意していなかったとして、トラブルになることがあります。

どのSNSに投稿するのか、公開範囲はどうなるのかまで説明したうえで、明確な同意を得ることが望ましいでしょう。

映り込みが避けられない場合は配慮して撮影する

イベント会場や飲食店、観光地などでは、他人の映り込みを完全に避けられないこともあります。

そのような場合には、

・個人が特定できない距離や角度で撮影する
・顔がはっきり写っていない写真を選ぶ
・投稿前にモザイクやぼかしを入れる

など、被写体となる人への配慮が必要です。

特定の人物が主役のように写っている場合は、映り込みではなく肖像の利用と判断される可能性があるため注意しましょう。

SNS投稿前に「特定される情報」が写っていないか確認する

肖像権トラブルでは、顔が写っているかどうかだけが問題になるわけではありません。

写真や動画に、

・制服や社章
・名札
・学校名・会社名
・自宅周辺が分かる風景

などが写っていると、個人が特定され、プライバシー侵害と併せて問題になることがあります。

投稿前には、「この写真から誰かが特定されないか」という視点で確認することが重要です。

Instagram・X・TikTokなどSNSごとの公開範囲を設定する

Instagram、X(旧Twitter)、TikTokなど、SNSごとに拡散力や閲覧範囲の特性は大きく異なります。

一度投稿すると、スクリーンショットや二次利用、外部サイトへの転載などにより、想定以上に拡散する可能性があります。

そのため、SNSを利用する際は、投稿内容に応じて、

・フォロワー限定
・非公開アカウント
・ストーリーズの活用

など、公開範囲を慎重に設定することも、トラブル防止につながります。

イベント・店舗・学校などの半公共空間では事前ルールに従う

飲食店、ジム、学校行事、サークル活動など、誰でも立ち入れるが私的性格の強い空間では、撮影・投稿に関するルールが設けられていることがあります。

撮影禁止やSNS投稿禁止のルールがあるにもかかわらず投稿した場合、肖像権侵害に加えて契約違反や施設トラブルに発展する可能性があります。

事前に掲示や規約を確認し、ルールを守ることが大切です。

企業・学校・サークルなどではガイドラインを作成する

企業や学校、サークルなど、組織としてSNSを利用する場合には、肖像権に関するガイドラインの整備が有効です。

たとえば、

・撮影・投稿の可否
・未成年の取り扱い
・保護者の同意の取得方法
・クレーム発生時の対応手順

などを明文化しておくことで、現場の判断ミスを防ぎ、トラブル発生時にも冷静な対応が可能になります。

SNSの肖像権トラブルで弁護士ができるサポート内容

SNSの肖像権トラブルは、感情的な対立や拡散リスクが高く、個人で対応すると状況を悪化させてしまうケースも少なくありません。以下では、肖像権問題において弁護士がどのようなサポートを行えるのかを具体的に説明します。

投稿削除請求の準備・代行

弁護士は、肖像権侵害に該当するかどうかを法的に整理したうえで、削除請求を行うことができます。

・投稿内容の違法性の判断
・削除請求文書の作成
・投稿者・SNS運営会社への正式な通知

を弁護士名義で行うことで、相手が迅速に対応する可能性が高まるのが大きなメリットです。また、弁護士にすべての対応を任せることで、感情的なやり取りを避けられる点もメリットといえるでしょう。

発信者情報開示請求の手続き

投稿者が匿名である場合には、発信者情報開示請求という専門的な法的手続きを行う必要があります。

この手続きでは、投稿内容が肖像権侵害に当たるかどうか、開示請求の要件を満たしているかを慎重に検討したうえで、裁判所への申立てや、SNS運営会社・プロバイダとのやり取りを進めていくことになります。

手続きの流れや必要書類は複雑で、対応を誤ると開示が認められないこともあります。そのため、匿名投稿者への責任追及をお考えの方は、早めに弁護士に依頼するべきです。弁護士に依頼することで、法的に適切な手順を踏み、見通しを立てながら無駄のない対応を行うことが可能になります。

示談交渉・損害賠償請求の代理

肖像権侵害が認められる場合には、投稿者に対して慰謝料請求をすることができます。

投稿者への慰謝料請求は、まずは相手との交渉により進めていきますが、不慣れな方では対応を誤るリスクや精神的負担も大きいため、弁護士に対応を任せるのがおすすめです。

弁護士に依頼すれば、

・適正な慰謝料額の算定
・相手方との交渉
・示談書の作成

まで一貫して対応できるため、精神的な負担を大きく軽減できます。また、裁判を避け、早期解決を目指す場合にも有効です。

投稿者側の過大請求への防御

弁護士のサポートは、被害者側だけでなく投稿者側(加害者側)にとっても重要です。

削除請求や賠償請求を受けた場合、本当に肖像権侵害が成立するのか、請求金額が妥当かを冷静に判断する必要があります。

弁護士に相談することで、過大な請求に対して適切に反論・減額交渉を行うことが可能です。

SNSでの肖像権トラブルはグラディアトル法律事務所に相談を

SNSでの肖像権トラブルはグラディアトル法律事務所に相談を

SNSでの肖像権トラブルは、投稿の削除だけで解決するとは限らず、拡散による被害の拡大や、慰謝料請求・法的紛争に発展するケースも少なくありません。また、投稿者が匿名である場合や相手方が強硬な態度を取っている場合には、個人での対応には限界があります。

グラディアトル法律事務所では、SNS上の肖像権侵害について、被害者側・投稿者側のいずれの立場からもご相談を受け付けています。投稿内容が肖像権侵害に当たるかどうかの法的判断から、削除請求、発信者情報開示請求、示談交渉、損害賠償請求への対応まで、状況に応じた適切なサポートが可能です。

SNSトラブルは初動対応が非常に重要です。対応を誤ると、不要な対立や請求額の増加につながるおそれもあります。SNSで肖像権に関するトラブルが生じた場合は、早めに専門家である弁護士へ相談することをおすすめします。

まとめ

SNSでの写真や動画投稿は身近な行為ですが、他人が写っている場合には肖像権の問題が生じる可能性があります。たとえ悪意がなくても、無断で撮影・投稿した行為が違法と判断されることは少なくありません。特にSNSは、拡散力が強く、被害が大きくなりやすいため、投稿前の配慮が重要です。

万が一、肖像権トラブルに巻き込まれた場合には、証拠の確保や早期の削除対応が重要となります。また、対応に不安がある場合や法的措置を検討する場合には、弁護士に相談することで、状況に応じた適切な解決を目指すことができます。

SNSでの肖像権侵害は、経験と実績豊富なグラディアトル法律事務所までお気軽にご相談ください。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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