「LINEオープンチャットで誹謗中傷を受けた…なんとかして相手を特定したい」
「開示請求を進めたいが、どうすればいいのかよくわからない」
このような疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
LINEオープンチャットは匿名で参加できる手軽さから、誹謗中傷やプライバシー侵害、脅迫などのトラブルが頻繁に発生しています。
しかし、匿名だからといって投稿者が特定できないわけではありません。
開示請求の手続きを活用すれば、投稿者を特定し、刑事告訴や慰謝料請求に踏み切ることも可能です。
本記事では、LINEオープンチャットにおける開示請求の仕組みや手続きの流れ、成功させるためのポイントなどをわかりやすく解説します。
開示請求後に起こすべき行動についても詳しくまとめているので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
LINEオープンチャットの投稿者は開示請求で特定できる
LINEオープンチャットの投稿者は、開示請求によって特定できる可能性があります。
法的手続きを通じてIPアドレスなどの情報を取得すれば、最終的に投稿者の氏名や住所まで割り出せるためです。

ただし、開示請求が認められるには、名誉毀損やプライバシー侵害などの権利侵害が生じている必要があります。
また、投稿から長期間経過するとログ情報が失われ、開示請求できなくなるおそれがあるので注意してください。
一人で悩む前に、まずは弁護士に相談し、そもそも開示請求ができるのかどうかを確認することから始めましょう。
LINEオープンチャットで開示請求できるのは権利侵害が明らかな場合のみ
開示請求は個人情報に関わる重大な手続きであるため、無条件に認められるわけではありません。
ここでは、LINEオープンチャットで開示請求ができる条件を詳しくみていきましょう。

誹謗中傷を受けた場合
LINEオープンチャットで誹謗中傷を受けた場合は、開示請求できる可能性が高いといえます。
誹謗中傷は相手の社会的評価を低下させるとともに、大きな精神的苦痛を与える行為です。
個別の事情を踏まえたうえで、法的に保護される権利が侵害されていると考えられる場合は、開示請求の正当性が認められます。
具体的には、以下のような投稿が開示請求の対象となります。
| 開示請求の対象となる投稿 | 具体例 |
|---|---|
| 名誉棄損にあたる投稿 | 「〇〇には前科がある」「〇〇は不倫している」など公然と事実を示し、人の名誉を棄損するもの(真実か虚偽かは問わない) |
| 侮辱にあたる投稿 | 「〇〇はバカだ」「〇〇はブスだ」など具体的な事実を示さず、公然と人を侮辱するもの |
一方で「〇〇のことは好きになれない」「〇〇の考え方には賛同できない」など、単なる意見や感想にとどまる内容は開示請求の対象外です。
とはいえ、権利侵害が生じているかどうかの線引きは難しいケースも多いので、まずは弁護士に相談してみることをおすすめします。
プライバシーを侵害された場合
LINEオープンチャットでプライバシーを侵害された場合も、開示請求によって投稿者を特定できる可能性が高いといえるでしょう。
具体的には、以下のような投稿が開示請求の対象となり得ます。
- 住所や電話番号など投稿された場合
- 職場や学校などの所属先を投稿された場合
- 病歴や身体的特徴などの私的な事実を投稿された場合
- 容姿や私生活の様子を写した画像を投稿された場合
個人情報を公開する投稿は、ストーカー被害やネットリンチなどの二次的被害につながりやすいので、開示請求も認められやすい傾向にあります。
ただし、SNSなどで自ら公開していた情報を転載された場合などは、プライバシー侵害に該当しない可能性が高いです。
脅迫された場合
LINEオープンチャットで脅迫を受けた場合も、開示請求によって投稿者を特定できます。
脅迫は被害者の安全や生活を脅かす重大な権利侵害であり、プロバイダ責任制限法に基づく開示請求の対象として認められるためです。
具体的には、「住所を特定したから襲ってやる」「このチャットの内容を会社にばらしてやる」といった投稿が該当します。
脅迫にあたる投稿を放置していると、刑事事件に発展する可能性もゼロではありません。
必要に応じて警察にも相談しながら、開示請求を進めることが重要です。
LINEオープンチャットの投稿者特定方法①|発信者情報開示請求
LINEオープンチャットの投稿者を特定する方法のひとつが、発信者情報開示請求です。
発信者情報開示請求とは、プロバイダ責任制限法に基づき、投稿者に関する個人情報の開示を求める手続きのことをいいます。
具体的にどのような手順で開示請求を進めていくことになるのか、詳しくみていきましょう。

1.LINEヤフーにIPアドレスなどの開示を求める(仮処分申立て)
まず、LINEヤフー株式会社に対して、IPアドレスやタイムスタンプ(投稿日時)の開示を求めます。
しかし、任意での開示請求には、応じてもらえないケースも少なくありません。
そのため、実務上は裁判所に仮処分を申し立てるケースが一般的です。
そして、裁判所が申立てを認めた場合、LINEヤフーはIPアドレスやタイムスタンプなどの情報を開示する義務を負います。
2.プロバイダにログ保存の仮処分申立てをおこなう
次に、IPアドレスを管理するプロバイダに対して、ログ保存の仮処分申立てをおこないます。
ログはインターネットの通信記録のことであり、投稿者の特定にあたって必要になる情報です。
しかし、プロバイダごとにログの保存期間が定められており、通常は3ヵ月~6ヵ月程度で消えてしまいます。
そのため、投稿者を特定するまでログが消えないように、仮処分で先手を打っておく必要があるのです。
なかには1ヵ月しかログを保存しないプロバイダもあるので、開示請求の手続きは迅速に進めなければなりません。
3.プロバイダに対する発信者情報開示請求訴訟を提起する
ログ保存の仮処分が認められたら、次はプロバイダに対して発信者情報開示請求訴訟を提起します。
先述の仮処分は、あくまでログ情報を保全するための手続きです。
実際に投稿者の個人情報を取得するには、正式な訴訟手続きが必要になります。
そして、裁判所に請求が認められた場合は、プロバイダから投稿者の氏名・住所・連絡先などの情報が開示されます。
このように、開示請求の手続きは非常に複雑で手間がかかるものです。
また、6ヵ月~1年程度の期間を要するケースが多く、精神的な負担も大きくなります。
そのため、一連の手続きを自力でおこなうことは難しく、弁護士に依頼するのが賢明な判断といえるでしょう。
LINEオープンチャットの投稿者特定方法②|発信者情報開示命令
LINEオープンチャットの投稿者を特定するもうひとつの方法が、発信者情報開示命令です。
発信者情報開示命令とは、2022年10月施行の改正プロバイダ責任制限法で新たに設けられた手続きのことを指します。
従来の「発信者情報開示請求」では、サイト・SNS管理者等への仮処分申立てやプロバイダへの訴訟提起を別々におこなう必要がありましたが、「発信者情報開示命令」ではひとつの裁判所手続きのなかでまとめて処理できます。

発信者情報開示命令は手続きが一元化されているため、時間的・経済的な負担を軽減できる可能性があります。
とはいえ、証拠の収集や申立書の作成などにあたっては法的な知識が求められるため、弁護士のサポートは必要不可欠です。
LINEオープンチャットの開示請求を成功させるためのポイント
ここでは、LINEオープンチャットの開示請求を成功させるためのポイントを解説します。

誹謗中傷などに関する投稿の証拠を残す
開示請求を成功させるためにまず取り組むべきことは、誹謗中傷などに関する投稿の証拠保全です。
開示請求の手続きでは、権利侵害が明確であることを裁判所に示す必要があり、そのためには投稿内容を客観的に証明できる証拠が不可欠となります。
具体的には、以下の情報が画面に映るようにスクリーンショットで撮影してください。
- 投稿内容
- 投稿日時
- グループ名
- 投稿者のニックネーム
また、オープンチャットのURLも保存しておくとよいでしょう。
被害が継続している場合は、その都度、証拠を保存する必要があります。
できるだけ早く開示請求の手続きを進める
開示請求を成功させるためには、できるだけ早く開示請求の手続きを進めることが重要です。
プロバイダが保有するログには保存期間があり、一定期間が経過すると自動的に削除されてしまいます。
ログ保存期間はプロバイダごとに異なりますが、一般的には3ヵ月~6ヵ月程度です。
ログが削除されると投稿者の特定が事実上不可能になるので、被害に気づいた時点でただちに証拠を保全し、開示請求手続きに着手しましょう。
LINEオープンチャットの開示請求にかかる期間は?
LINEオープンチャットの開示請求にかかる期間は、おおむね以下を目安にしておくとよいでしょう。
- 発信者情報開示請求:6ヵ月~1年程度
- 発信者情報開示命令:3ヵ月~4ヵ月程度
発信者情報開示命令の手続きでは、LINEヤフーとプロバイダの両方に対する請求を1回の手続きでまとめておこなうことができるため、大幅な時間短縮が期待できます。
ただし、従来型の発信者情報開示請求のほうが結果的に早く解決できるケースもあるので、弁護士と相談しながら最適な方法を選択することが重要です。
LINEオープンチャットの開示請求にかかる費用は?
LINEオープンチャットで開示請求をおこなう場合は、一般的に裁判所費用と弁護士費用が発生します。
裁判所費用の目安は、収入印紙代や郵便切手代の数千円~数万円程度です。
ただし、従来型の発信者情報開示請求では、10万円~30万円程度の担保金が必要になります。
担保金はあとで還付されるものの、一時的に大きな費用負担が生じる点に注意してください。
弁護士費用は法律事務所によって異なりますが、総額で50万円~100万円程度を目安にしておくとよいでしょう。
なお、グラディアトル法律事務所の料金体系は以下のとおりです。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| 着手金 | 33万円(税込)〜 |
| 報酬金 | 22万円(税込)〜 |
なお、開示請求にかかる弁護士費用は、損害賠償の一部として相手方に請求できる場合があります。
全額請求が認められることもあるので、費用負担が気になる方は、その点も含めて弁護士に相談してみてください。
LINEオープンチャットの開示請求が成功したあとの流れ
開示請求によって投稿者が特定できたら、次は具体的な法的措置へと進むことになります。
ここでは、開示請求成功後の主な対応について詳しくみていきましょう。

犯罪に該当する場合は刑事告訴する
投稿内容が犯罪に該当する場合は、刑事告訴を検討しましょう。
刑事告訴とは、被害者が捜査機関に対して犯罪事実を申告し、加害者の処罰を求める手続きのことです。
たとえば、以下のような投稿は刑事告訴の対象になります。
| 犯罪名 | 成立要件 | 投稿例 |
|---|---|---|
| 名誉毀損罪 | 事実を公然と摘示し社会的評価を低下させていること | 「〇〇は不倫している」 |
| 侮辱罪 | 事実摘示なしで公然と侮辱していること | 「〇〇の顔マジキモい」 |
| 脅迫罪 | 生命・身体・財産等への害悪を告知していること | 「〇〇の家特定したから夜道気をつけろ」 |
| 信用毀損罪 | 虚偽の風説や偽計を用いて、他者の経済的信用を毀損していること | 「株式会社〇〇は経営が悪化している」 |
| 業務妨害罪 | 虚偽の風説や偽計を用いて、他者の業務を妨害していること | 「新宿にある〇〇の料理に虫が入っていた」 |
刑事告訴が受理され、捜査が進むと、投稿者は逮捕・起訴される可能性があります。
また、刑事告訴によって捜査機関が作成した刑事記録は、民事上の損害賠償請求訴訟においても利用することが可能です。
また、刑事責任を負うことへのプレッシャーから、相手が示談交渉に応じやすくなる点もメリットといえるでしょう。
慰謝料などの損害賠償請求をおこなう
投稿者が特定できた場合は、民事上の手続きとして、慰謝料などの損害賠償請求をおこなうこともできます。
請求できる主な損害の内容は以下のとおりです。
- 精神的苦痛に対する慰謝料
- 風評被害による逸失利益
- 開示請求にかかった諸費用
まずは弁護士を通じて相手方に内容証明郵便を送り、任意での示談交渉を求めるのが一般的な流れです。
相手方が示談に応じない場合や提示された金額に納得できない場合は、民事訴訟を提起して裁判所に判断を求めることになります。
LINEオープンチャットの開示請求は弁護士に依頼するのがおすすめ
LINEオープンチャットの開示請求は、専門的な法律知識と経験が求められる手続きです。
そのため、無理に自分で対応しようとせず、弁護士に依頼することを強くおすすめします。
弁護士に依頼することで得られる主なメリットは、以下のとおりです。

弁護士なしで開示請求を進めようとすると、証拠保全のタイミングを逃したり、申立書の不備によって手続きが遅延したりするリスクが生じます。
開示請求はスピード感が重要なので、被害に遭ったときは迷わず弁護士に相談しましょう。
グラディアトル法律事務所は、開示請求全般を得意としている法律事務所です。
経験豊富な弁護士が24時間365日体制で相談を受け付けているので、困ったときはお気軽にご相談ください。
LINEオープンチャットの開示請求に関してよくある質問
ここでは、LINEオープンチャットの開示請求に関してよくある質問をまとめました。

開示請求を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
開示請求をすれば必ず投稿者を特定できる?
開示請求をおこなったからといって、必ずしも投稿者を特定できるわけではありません。
開示請求が認められるには、投稿内容が名誉毀損やプライバシー侵害などの権利侵害に明確に該当することが前提条件です。
権利侵害の程度が軽微と判断された場合や証拠が不十分な場合は、開示請求が認められない可能性があります。
また、開示請求自体が認められた場合でも、以下のようなケースでは投稿者の特定が難しいといえます。
- ログの保存期間が経過しており、接続情報が削除されていた
- 投稿者がVPN(仮想専用線)を使用しており、実際の接続元を追跡できなかった
- 投稿者がフリーWi-Fiを使用しており、個人の特定に至らなかった
開示請求によって特定できるかどうかが気になる方は、一度弁護士に相談してみてください。
個別トークやグループトークでも開示請求できる?
LINEの個別トークやグループトークでの投稿については、開示請求が認められにくいといえます。
発信者情報開示請求が認められるのは、プロバイダ責任制限法上の「特定電気通信」に該当するサービスに限られるためです。
特定電気通信とは、不特定多数の人が閲覧できる情報通信を指し、具体的にはWebサイトやSNSの公開投稿などが該当します。
一方、LINEの個別トークやグループトークは、特定の相手にのみ送信されるクローズドなサービスであり、不特定多数が閲覧できる環境とはいえません。
そのため、特定電気通信には該当せず、プロバイダ責任制限法に基づく開示請求の対象外となる可能性が高いでしょう。
LINEオープンチャットの開示請求はグラディアトル法律事務所にお任せを!
本記事のポイントは以下のとおりです。
- LINEオープンチャットの投稿者は開示請求によって特定できる可能性がある
- 開示請求が認められるには、名誉毀損やプライバシー侵害など権利侵害が明確である必要がある
- ログの保存期間には限りがあるため、被害に気づいた時点で速やかに開示請求の手続きを進めることが重要
- 投稿者が特定できた場合は、刑事告訴や損害賠償請求などの法的措置へと進むことができる
LINEオープンチャットでの誹謗中傷やプライバシー侵害、脅迫などの被害は、放置するとさらなる被害の拡大につながるおそれがあります。
そのため、「匿名だから特定できないだろう」と思っている加害者に対して、法的手段で毅然と対応することが重要です。
しかし、開示請求の手続きは複雑であり、ログの保存期間を意識しながら迅速に進めなければならないため、自力での対応には限界があるでしょう。
グラディアトル法律事務所では、開示請求を得意とする弁護士が24時間・365日相談を受け付けています。
初回相談は無料、LINEでの相談にも対応しているので、少しでも不安に感じることがあればお気軽にご相談ください。
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