Instagram(インスタグラム)上で、突然の誹謗中傷コメントや心ない投稿を受け、「どう対処すればいいのかわからない」「削除依頼をしたのに消えない」と悩んでいませんか。
インスタの誹謗中傷は、放置すると投稿が拡散され、名誉や信用が大きく傷つけられるおそれがあります。一方で、感情的に反論したり、証拠を残さないまま削除してしまうと、後の法的対応が困難になる点には注意が必要です。
このようなインスタでの誹謗中傷に対しては、適切な手段を講じることによって被害を最小限に抑えることが可能です。実際に、匿名アカウントからの誹謗中傷を放置した結果、仕事や私生活に深刻な影響が及んだケースや正しい手順で削除依頼や法的措置を行うことで投稿者を特定し、慰謝料請求まで至った事例も少なくありません。
本記事では、
| ・インスタで誹謗中傷を受けた直後に取るべき初期対応 ・インスタ運営への具体的な削除依頼手順 ・削除されない場合の裁判所を使った法的対応 ・匿名投稿者の特定方法や慰謝料請求の流れ |
についてわかりやすく解説します。
インスタでの誹謗中傷被害を最小限に抑え、適切に解決するために、ぜひ最後までご覧ください。
インスタで誹謗中傷を受けたときにすぐやるべき初期対応と注意点
Instagram(インスタグラム)で誹謗中傷を受けた場合、最初の対応を誤ると、削除依頼が通らなくなったり、法的措置が取れなくなるおそれがあります。以下では、インスタで誹謗中傷を受けた際に真っ先に取るべき対応とやってはいけない注意点を説明します。
削除前に必ず行う証拠保存の方法
インスタの誹謗中傷対応で最も重要なのが、削除前の証拠保存です。
証拠がなければ、削除依頼や発信者情報開示請求、慰謝料請求を進めることはほぼ不可能になります。
最低限、以下の内容は必ず保存しておきましょう。
| ・誹謗中傷の投稿やコメント全体がわかる画面のスクリーンショット |
| ・投稿日時・アカウント名・ユーザーネームが確認できる画面 |
| ・プロフィールページ(アカウント情報が分かる画面) |
| ・URL(投稿URL・プロフィールURL) |
また、可能であれば、スクロールして前後の文脈が分かる状態やスマートフォンだけでなくPC画面でも保存しておきましょう。
「とにかく早く消したい」という気持ちは当然ですが、証拠保存を終えるまでは削除依頼をしないことが重要です。
感情的に反論するリスク
誹謗中傷を受けると、相手に言い返したくなる方も多いでしょう。
しかし、感情的な反論をすると、反論した内容が切り取られ、新たな誹謗中傷の材料にされたり、自身の発言が逆に問題視され、不利な立場に立たされる可能性があるため、絶対に避けるべきです。
基本的には、反論せず、証拠を確保し、粛々と削除依頼や法的対応を進めることがもっとも安全かつ確実な対応です。
アカウントブロック・制限機能の注意点
インスタには、誹謗中傷対策として以下の機能があります。
| ・ブロック |
| ・制限 |
| ・コメント制限・非表示設定 |
これらは、精神的な負担を軽減する目的では有効です。
ただし、使用するタイミングには注意が必要です。
誹謗中傷を行っているアカウントをすぐにブロックしてしまうと、相手のアカウント情報や投稿履歴が確認できなくなったり、追加の誹謗中傷行為の証拠を取得できなくなるなどのデメリットがあります。
そのため、まずは証拠を十分に保存した上で、必要に応じて弁護士に相談し、その後、ブロックや制限を検討するという順序で対応することが望ましいです。
インスタへの誹謗中傷の削除依頼方法
Instagram(インスタグラム)では、誹謗中傷や嫌がらせに該当する投稿・コメントについて、公式の通報機能を使って削除依頼を行うことができます。以下では、インスタで誹謗中傷をされたときの正しい削除依頼の手順を説明します。
投稿の削除依頼の方法

誹謗中傷が通常の投稿(画像・動画・リール等)として行われている場合は、該当投稿から直接通報します。
| 【削除依頼の手順】 ①誹謗中傷が含まれる投稿を開く ②右上の「…」をタップ ③「報告する」を選択 ④「いじめ、または望まない接触」→「暴力、ヘイト、または搾取」等あてはまる項目を選択 ⑤内容に最も近い理由を選んで送信 |
通報理由は、
| ・侮辱 |
| ・名誉毀損 |
| ・嫌がらせ |
など、内容に合致するものを正確に選ぶことが重要です。
事実と異なる理由を選ぶと、削除されにくくなるため注意しましょう。
キャプションの削除依頼の方法
インスタでは、画像・動画・リール自体ではなくキャプション(文章部分)に誹謗中傷が含まれるケースも多く見られます。
キャプションも「投稿の一部」として扱われるため、投稿自体を通報する形で削除依頼を行います。その際は、キャプションの一部のみが問題となる場合でも、
| ・キャプション全体が表示される状態 |
| ・誹謗中傷部分が明確に確認できる状態 |
で通報することがポイントです。
内容が曖昧な場合、インスタ側に「単なる意見表明」と判断され、削除されないことがあります。
タグ付の削除依頼の方法
誹謗中傷を目的として、
| ・名前をタグ付けされる |
| ・関係のない投稿に無断でタグ付けされる |
といった被害も少なくありません。
この場合、以下の対応が考えられます。
| ・投稿自体を通報する |
| ・自分のアカウント設定で「タグ付けの承認制」を有効にする |
| ・タグを手動で削除する |
特に悪質なケースでは、タグ付けが名誉毀損や嫌がらせに該当するとして、投稿全体の削除対象になることもあります。
繰り返しタグ付けされる場合は、通報履歴を残しておくことも重要です。
アカウントの削除依頼の方法
誹謗中傷が継続的・悪質であり、
| ・複数投稿で誹謗中傷を行っている |
| ・なりすましアカウントである |
| ・嫌がらせを目的に作成されたアカウント |
といった場合には、アカウント自体の削除(停止)を求めることも可能です。
ただし、アカウント削除は投稿削除よりもハードルが高く、個人での対応では認められにくい傾向があります。
削除されない場合は、後述する
| ・裁判所を通じた削除仮処分 |
| ・弁護士による削除要請 |
を検討するべきです。
削除依頼しても消えない場合の法的対応|裁判所への削除仮処分の申立て
Instagram(インスタグラム)に誹謗中傷の削除依頼をしても、「ガイドライン違反に当たらない」「表現の自由の範囲内」として投稿が残り続けるケースは少なくありません。
しかし、インスタ側が削除しないからといって、違法性がないと確定したわけではありません。このような場合に有効なのが、裁判所を通じた「削除仮処分」という法的手段です。
削除仮処分とは何か
削除仮処分とは、正式な裁判(本訴)を起こす前に、緊急的に投稿の削除を命じてもらう手続きです。
インスタの誹謗中傷では、以下の理由から削除仮処分がよく利用されます。
| ・投稿が拡散され続け、被害が拡大している |
| ・本訴を待っていると回復不能な損害が生じる |
| ・早急な削除が必要である |
裁判所が「権利侵害の蓋然性が高い」「緊急性がある」と判断すれば、インスタ運営に対して投稿削除を命じる決定が出されます。
削除仮処分の申立ての流れ

インスタの誹謗中傷について削除仮処分を行う場合、一般的な流れは以下のとおりです。
| ①証拠の確保問題の投稿をスクリーンショットやURL付きで保存します。削除仮処分では、「どの投稿が権利侵害をしているのか」を証拠として明示する必要がありますので、事前の証拠収集が重要です。 ②削除仮処分申立書の作成名誉毀損やプライバシー侵害の法的根拠を整理し、裁判所に提出する申立書を作成します。申立書の作成には、専門的な知識と経験が必要ですので、弁護士のサポートが不可欠です。 ③裁判所への申立て・審理(審尋)裁判所が内容を審査し、申立人と運営者の双方に意見を求める手続きを行います。 ④担保金の供託裁判所が仮処分が相当であると判断すると、申立人に対して担保金を供託するように命じます。担保金の金額は、事案によって異なりますが30~50万円程度が相場ですが、通常は、後日返還されますので一時的な負担にとどまります。 ⑤仮処分命令の発令・削除実行申立てが認められれば、裁判所が削除命令を出し、運営者が該当投稿を削除します。申立てから仮処分命令発令までの期間は、1~2か月程度です。 |
匿名のインスタ投稿でも「発信者情報開示請求」により誹謗中傷をした投稿者の特定は可能
Instagram(インスタグラム)の誹謗中傷は、「匿名アカウントだから誰が書いたかわからない」と泣き寝入りしてしまう方も少なくありません。しかし、匿名投稿であっても、法的手続き(発信者情報開示請求)により投稿者を特定できる可能性があります。
発信者情報開示請求とは
発信者情報開示請求とは、誹謗中傷などの権利侵害があった場合に、投稿者の情報(氏名・住所・IPアドレスなど)の開示を求める法的手続きです。
インスタグラム(Instagram)上の投稿も、発信者情報開示制度の対象となるため、投稿の違法性が認められれば、運営会社であるMeta社に対して、発信者情報の開示を請求することができます。
ただし、発信者情報開示請求の対象は、公開の投稿に限られるため、ダイレクトメッセージ(DM)での誹謗中傷については、発信者情報開示請求の対象外となります。
インスタの誹謗中傷における開示請求の流れ

インスタで誹謗中傷をした投稿者を特定する場合、以下のような流れになります。
| ①サイト管理者への申立て(発信者情報開示命令・提供命令)まず、インスタの運営会社であるMeta社を相手に、投稿時のIPアドレスやタイムスタンプなどの開示を求めます。同時に、どのプロバイダが関与しているかを明らかにする「提供命令」も併せて申立てます。提供命令は数日で発令され、プロバイダの名称と所在地が判明します。 ②プロバイダへの申立て(発信者情報開示命令・消去禁止命令)運営者からプロバイダが特定されたら、今度はそのプロバイダに対して、契約者情報(氏名・住所など)の開示を求めます。同時に、ログが削除されないよう「消去禁止命令」を申し立てるのが通常です。 ③運営者からプロバイダへの情報提供と手続の併合プロバイダに開示請求を行った際は、必ずサイト管理者へその旨を通知します。通知を受けた運営者は、プロバイダへIPアドレスや発信時間を提供します。この段階で、裁判所は両方の手続を併合し、一体として審理を進めます。 ④開示命令の発令と投稿者特定審理の結果、開示命令が発令されると、プロバイダから投稿者の氏名・住所が開示されます。これにより、投稿者の特定が完了し、損害賠償請求や刑事告訴などの次の法的手段へ進むことができます。 |
インスタで誹謗中傷されたときは慰謝料請求が可能|請求の手順と慰謝料相場
Instagram(インスタグラム)で誹謗中傷を受けた場合、投稿の削除だけでなく、加害者に対して慰謝料を請求できる可能性があります。誹謗中傷は、名誉権・人格権といった法的に保護された権利を侵害する行為であり、条件を満たせば民事上の損害賠償請求が認められます。以下では、慰謝料請求の具体的な流れと実際の相場について説明します。
慰謝料請求の流れ

インスタの誹謗中傷に対する慰謝料請求は、一般的に以下のような流れで進みます。
| ①証拠の収集・整理まず、誹謗中傷投稿のスクリーンショットやURLなど、権利侵害を立証できる証拠を確保します。この段階で証拠が不十分だと、請求が認められない可能性があります。 ②投稿者の特定(発信者情報開示請求)匿名アカウントの場合は、前章で解説した発信者情報開示請求により、投稿者の氏名・住所を特定します。 ③内容証明郵便による請求投稿者が判明したら、・誹謗中傷行為の指摘・慰謝料請求額・支払期限などを記載した内容証明郵便を送付し、示談交渉を行います。 ④示談または訴訟話し合いで合意できれば示談成立となりますが、応じない場合は損害賠償請求訴訟を提起することになります。 |
誹謗中傷の慰謝料相場|10~150万円程度
インスタの誹謗中傷における慰謝料額は、10万円~150万円程度が一つの目安とされています。
もっとも、金額は一律ではなく、以下の事情を総合的に考慮して決まります。
| ・投稿内容の悪質性(犯罪行為の指摘など) |
| ・投稿の回数・期間 |
| ・フォロワー数や拡散性 |
| ・被害者の社会的立場(会社員・経営者・インフルエンサーなど) |
| ・精神的苦痛や実生活への影響 |
たとえば、単発の侮辱的投稿であれば数十万円程度が相場となりますが、継続的・悪質な誹謗中傷の場合、100万円以上の慰謝料になることもあります。
インスタでの誹謗中傷を弁護士に相談すべき理由
インスタの誹謗中傷は、「自分で通報すれば何とかなる」「放置すればそのうち消える」と思われがちですが、実際には早期に弁護士へ相談した方が有利に解決できるケースが多いのが実情です。以下では、インスタの誹謗中傷について弁護士に相談すべき具体的な理由を説明します。
弁護士に依頼すると削除依頼の成功率が高まる
インスタへの削除依頼は、表現の違法性や名誉権・プライバシー権侵害の有無といった法的評価が重要になります。
弁護士が介入することで、どの権利が侵害されているのか、なぜ削除されるべきかを論理的に整理したうえで削除要請を行えるため、個人で行うよりも削除される可能性が高まります。
発信者情報開示請求を適切に進められる
発信者情報開示請求は、
| ・手続きが複雑 |
| ・期限(ログ保存期間)が短い |
| ・書面作成の専門性が高い |
という特徴があります。
対応を誤ると、「手続き中にログが消えて特定不能になる」という取り返しのつかない事態も起こり得ます。
弁護士に依頼すれば、削除仮処分と並行した開示請求など、効率的な進め方により、被害を最小限に抑えることも可能です。
慰謝料請求まで見据えた対応ができる
誹謗中傷対応は、「削除できたら終わり」ではありません。
再発防止や精神的損害の回復、責任の明確化まで考えると、慰謝料請求を含めたトータル対応が重要になります。
弁護士に相談することで、慰謝料請求が可能か、請求額の目安、示談と訴訟のどちらが適切かなどを踏まえた戦略的な対応が可能になります。
自分で対応するより精神的・時間的負担を軽減できる
誹謗中傷被害は、不安や恐怖、怒りといった強い精神的ストレスを伴うものです。そのような状態の中で、インスタへの通報対応や証拠の整理、さらには裁判手続きまでをすべて自分一人で行うことは、精神面・時間面の両方で大きな負担となります。
弁護士に依頼すれば、加害者と直接やり取りをする必要がなくなり、煩雑で専門的な対応をすべて任せることができるため、被害者の負担を大幅に軽減することが可能です。
早期に相談することで被害拡大を防げる
インスタでの誹謗中傷は、時間が経過するほど被害が拡大しやすいという特徴があります。投稿が拡散されたり、第三者によって引用・再投稿されたりすると、削除対応が追いつかなくなり、精神的苦痛も長期化してしまいます。また、発信者情報開示請求に必要な通信ログには保存期間があるため、対応が遅れることで投稿者を特定できなくなるおそれもあります。
誹謗中傷を発見した段階で早期に弁護士へ相談することで、削除依頼や法的手続きをもっとも適切なタイミングで進めることができ、結果として被害の拡大を防ぐことにつながります。
インスタの誹謗中傷被害に遭ったときはすぐにグラディアトル法律事務所に相談を

インスタで誹謗中傷を受けた場合、「通報すれば消えるはず」「匿名だから仕方がない」と考え、我慢してしまう方も少なくありません。しかし、誹謗中傷は放置することで投稿が拡散され、名誉や信用へのダメージが深刻化するおそれがあります。さらに、削除依頼や発信者情報開示請求には適切な手順とタイミングがあり、対応が遅れることで投稿者を特定できなくなるケースもあります。
グラディアトル法律事務所では、インスタをはじめとするSNS上の誹謗中傷問題について、数多くの相談・解決実績があります。インスタ運営への削除依頼だけでなく、削除仮処分の申立て、発信者情報開示請求、さらには慰謝料請求までを見据えた一貫対応が可能です。単に投稿を消すだけで終わらせず、再発防止や被害回復を重視した解決を目指します。
また、誹謗中傷の被害に遭っている方は、強い不安やストレスを抱えていることが少なくありません。弁護士に相談することで、加害者との直接的なやり取りを避けながら、法的に適切な手続きを進めることができ、精神的な負担も大きく軽減されます。
インスタで誹謗中傷を受けてお困りの方は、問題が深刻化する前に、早めにグラディアトル法律事務所へご相談ください。
まとめ
インスタでの誹謗中傷は、放置すると投稿の拡散や被害の長期化につながるおそれがあります。誹謗中傷を受けた場合は、感情的に反応するのではなく、まず証拠を確実に保存したうえで、インスタ運営への削除依頼や法的対応を検討することが重要です。削除されない場合でも、裁判所を利用した削除仮処分や発信者情報開示請求によって、投稿者の特定や慰謝料請求が可能なケースもあります。
インスタの誹謗中傷でお悩みの方は、被害拡大を防ぐためにも、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
