「またあのアカウントだ……」
「もう、いい加減にしてほしい」
インスタでの誹謗中傷、なりすまし、無断転載。こうした被害に対して「投稿者を特定して、きちんと責任を取らせたい」と思うのは当然のことです。
このように投稿者を特定するために必要な手続きを「発信者情報開示請求」といいます。
インスタの場合は、運営会社のMeta社にIPアドレスなどの開示を求めたうえで、通信を経由したプロバイダに投稿者の氏名や住所の開示を求めていくという、2段階の手続きが必要です。
「ネットで調べながら、なんとか自分でやってみよう」
そう考える方もいますが、開示請求は1人で進めるのが極めて困難な手続きです。権利侵害にあたることを示すには専門知識が必要ですし、プロバイダのログ保存期間(一般的に3〜6ヶ月)を過ぎれば、開示の手がかりは失われてしまいます。
この記事では、開示請求の対象になる投稿の具体例、当事務所が扱った実際の事例、費用の目安、手続きの流れ、そして開示後にできる責任追及の方法まで、グラディアトル法律事務所の弁護士が解説します。
インスタで開示請求をお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。
インスタの開示請求を自分でするのは極めて難しい
インスタ(Instagram)への投稿で被害を受けた場合、投稿者を特定するには「発信者情報開示請求」という法的手続きが必要です。
ただし、この手続きをご自身で進めるのは極めて難しいです。理由は次の2つです。

「AIに聞きつつ、頑張れば1人でできる!」といった類のものではないため、開示請求をするなら最初から弁護士に依頼することを強くおすすめします。
以下、それぞれの理由について詳しくみていきます。
「権利侵害の明白性」を法的に立証するには専門知識が必要
開示請求は、「申請すれば必ず開示される」というものではありません。
裁判を通じた手続となるため、次の2つの要件を法的に整理して、証拠とともに立証する必要があります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 権利侵害の明白性 | その投稿が、なぜ法的な権利侵害にあたるのかが明らかであること |
| 正当な理由 | 損害賠償請求などのため、開示を受ける必要があること |
被害を受けたご本人にとっては「明らかに誹謗中傷だ」と感じる投稿でも、法律上は別の話です。実務上は線引きが難しいケースも多く、相手方となるMeta社にも代理人弁護士がついて争ってきます。
一般の方が1人で立ち向かうのは、現実的とはいえません。
ログ保存期間があるため、時間との勝負になる
開示請求には、ログ(通信記録)保存期間という時間制限があります。
プロバイダがログを保存している期間は、一般的に3〜6ヶ月程度と短く、この期間を過ぎると投稿者を特定する手がかりは失われます。
インスタの場合、投稿者の特定までには次の3ステップが必要です。
- インスタ運営会社(Meta)にIPアドレス等の開示を求めて、開示を認めてもらう
- 開示されたIPアドレスから経由プロバイダ(NTT、KDDI、ソフトバンクなど)を特定する
- プロバイダに対して投稿者の氏名・住所の開示を求める
これらの手続きを、ログの保存期間内にすべて終わらせなければなりません。時間をかけて調べながら進めていると、その間にログが消えて、相手方の情報が失われてしまいます。
こんなインスタ投稿なら弁護士に依頼すれば開示請求できる
弁護士に依頼すれば、次のような投稿なら開示請求が認められる可能性があります。

それぞれ詳しくみていきます。
誹謗中傷にあたる投稿
まず挙げられるのが、誹謗中傷にあたる投稿です。
法律上は「名誉毀損」または「侮辱」として権利侵害にあたるため、この点をうまく主張・立証していけば、開示請求の対象として認められやすいといえます。
| 罪 | 投稿の具体例 |
|---|---|
| 名誉毀損 | ・インフルエンサーの投稿のコメント欄に「〇〇は枕営業で仕事を取っている」と書き込む ・飲食店のタグ付き投稿で「ここの店長は客に手を出すクズ」と投稿する ・ストーリーズで元交際相手の顔写真とともに「〇〇は浮気して借金まみれ」と公開する など |
| 侮辱 | ・コメント欄に「ブス」「死ね」「キモい」など人格を否定する言葉を繰り返し書き込む ・写真付きの投稿で「こいつ顔面崩壊しすぎでしょw」と投稿する など |
実名でなくても、写真や前後の文脈、タグ、メンション、フォロワー関係などから個人を特定できる場合は、開示請求の対象になり得ます。
プライバシー侵害にあたる投稿
本人が公開を望んでいない私生活上の情報を、無断でインスタに投稿された場合、プライバシー権の侵害として開示請求が認められる可能性があります。
- 妊娠・病歴・整形歴など、本人が秘匿していた事実を公開する投稿
- 自宅マンションの外観や子どもの通う学校の写真を、本人を特定できる形で投稿
- 本名・住所・勤務先を書いて晒す投稿 など
プライバシー侵害にあたるかは、情報の性質・公開された範囲などを総合的に考慮して判断されます。
なお、無断で他人の顔や容姿が映った写真・動画を公開する行為は、肖像権侵害として別途認められる可能性もあります。
インスタのなりすましアカウントによる投稿
他人になりすましたアカウントによる投稿も、開示請求の対象になります。
インスタのなりすましでよくあるのは、次のようなパターンです。
- 本人の顔写真や名前を無断で使ってアカウントを作り、本人かのように投稿する
- 本人になりすまして、誹謗中傷や暴言を投稿する
- 本人になりすましたアカウントで、フォロワーに詐欺まがいのDMを送る
なりすましアカウントによる投稿は、名誉毀損・プライバシー権侵害、著作権侵害など、複数の権利侵害が同時に成立しやすいケースといえます。
弊所では、インフルエンサーの方などから相談を受けるケースが多いです。
【グラディアトル法律事務所でなりすましアカウントを特定した事例】
| 依頼者の写真を無断で使ったなりすましアカウントから、DMが送られていたという事例です。 なりすましアカウントから、依頼者の友人・知人ら(少なくとも20名ほど)に対し、依頼者本人が送っているかのように装って、卑猥な内容や貞操観念が低いと思わせるような不適切なダイレクトメッセージが送られていました 依頼を受けた当事務所の弁護士が、ログイン日時とIPアドレスの組み合わせ8つについて発信者情報開示命令を申し立てた結果、発信者の氏名や住所などの開示に成功しました。 |
無断転載にあたる投稿
ご自身が撮影した写真・動画・イラストを、無断でインスタに転載された場合は、著作権侵害として開示請求の対象になります。
- 自分が撮影した写真を、他人のアカウントで無断投稿された
- 自分が描いたイラストを、別のアカウントで自作のように投稿された
- 自分が制作した動画を、無断で切り抜いて投稿された など
商用利用されていた場合は、相手が得た利益額を損害額として請求できる可能性があります(著作権法114条)。相手が、無断転載によって高額な利益を得ていれば、損害賠償額が大きくなることも考えられるでしょう。
※こちらの記事で詳しく解説しています。
グラディアトル法律事務所でインスタの開示請求に成功した事例
弊所グラディアトル法律事務所では、これまで数多くのインスタ開示請求事件を解決してきました。当事務所が実際に開示請求を行った事例を2つご紹介します。
インスタのなりすましアカウントで本人への問い合わせが殺到、氏名・住所の開示に成功した事例
【ご相談の内容】
インスタグラムなど複数のSNSで活動されている配信者の方からのご相談です。
依頼者は、自身で手描きしたイラストを加工した画像を、複数のSNSで共通のアイコンとして使用していました。ところが、第三者がそのイラストを無断でアイコンに流用し、なりすましアカウントを運用していたのです。
そのアカウントには依頼者の別SNSへのリンクが貼られたうえ、相手方は複数の女性に出会いや撮影を申し込む内容のDMを送信していました。受け取った女性たちが依頼者本人からのメッセージだと誤解し、本物のアカウントにも連絡が殺到。
依頼者は過去にも同様の被害に遭われていましたが、そのときはアカウントが削除されてしまい、投稿者を特定できなかったそうです。
「今回こそ確実に特定したい」という強いご要望で、当事務所がご依頼を受けることになりました。
【弁護士の対応】
過去に特定前にアカウントを削除された経緯を踏まえ、できる限り早く投稿者を特定するため、Metaとプロバイダへの2段階の開示請求を進めました。
ステップ①:Meta(Instagram運営会社)への開示請求
まず、Metaに対し、仮処分命令と発信者情報開示命令を並行して申し立てました。裁判所はいずれの主張も認め、MetaからIPアドレス・ログイン日時・電話番号・メールアドレスの開示を受けることに成功します。
ステップ②:アクセスプロバイダへの開示請求・弁護士会照会
開示されたIPアドレスをもとに、投稿者が使っていた通信会社(インターネット接続業者)を特定し、そのプロバイダに対して契約者情報の開示命令を申し立てました。あわせて、通信記録が消去されないよう消去禁止命令申立も行います。プロバイダから契約者に意見照会が行われた結果、契約者が開示に同意し、投稿者の氏名・住所が開示されました。
また、Metaから開示された電話番号について、弁護士会照会でも契約者情報を照会した結果、こちらでも電話番号契約者の氏名・住所を取得することに成功しています。
【結果】なりすましアカウントの投稿者の氏名・住所の特定に成功
上記の手続きにより、なりすましアカウントの投稿者の氏名・住所の特定に成功。
その後、代理人間での示談交渉を経て、相手方が著作権侵害および依頼者に迷惑を及ぼしたことを認め、謝罪のうえで合意書を締結。
合意書には、依頼者の著作物・アカウント情報の不使用、インターネット・SNS上での公開禁止、第三者への口外禁止、違反時の違約金条項を盛り込み、再発防止までを含めた解決を実現しました。
【解決のポイント】
本件では、過去にアカウントが削除されて投稿者特定に至らなかった経緯があったため、Metaへの仮処分・開示命令と、プロバイダへのログ保存依頼・開示命令を並行して速やかに進めたことが特定成功の決め手となりました。開示請求はログ保存期間との戦いであり、初動の速さがそのまま結果を左右します。
また、示談交渉では、相手方が生活困窮などを理由に損害賠償請求額の全額支払には応じませんでした。そこで、著作物・アカウント情報の不使用、SNS等での公開禁止、口外禁止、違反時1回10万円の違約金条項などを合意書に盛り込むことで、再発防止に向けた実効性のある解決を実現しています。
「売春」「性犯罪者」と中傷するインスタのなりすましアカウントを特定、満額の慰謝料回収に成功した事例
【ご相談の内容】
風俗店に勤務する30代女性からご相談を受けた事例です。
依頼者の顔写真を無断使用したなりすまし・誹謗中傷アカウントが、Instagram上に複数作成されていました。アカウントのプロフィールや投稿欄には、「売春」「性犯罪者」など、犯罪行為や反社会的行為を連想させる文言、侮辱的な文言が並べられていました。
しかも、これらのアカウントから依頼者の本アカウントに執拗にフォローリクエストが送信されており、投稿には依頼者の出身地を示唆する記載までされていました。
【弁護士の対応】
本件では、投稿者が依頼者に強く執着していると考えられ、依頼者が風俗店勤務であることも踏まえると、氏名・住所を相手方に絶対に知られない形で手続きを進める必要があります。
そこで、投稿者の特定と依頼者の身元秘匿の両立を目指し、以下の手続きを進めていきました。
ステップ①:Metaへの仮処分申立て(秘匿手続あり)
まず、各アカウント・投稿・プロフィール・本アカウントへのフォローリクエスト等を証拠化したうえで、Metaに対して発信者情報開示の仮処分を申し立てました。
あわせて、依頼者の氏名・住所が相手方に伝わらないよう、裁判手続上で代替の氏名・住所を使う秘匿決定も申し立てています。東京地裁の審理を経て、MetaからIPアドレス等の開示を受けることに成功しました。
ステップ②:プロバイダへの開示・追加立証
Metaから取得した情報をもとに、投稿者が使っていた2社のプロバイダを特定。それぞれに対して、ログ保存依頼・発信者情報開示命令・消去禁止命令を申し立てました。
ここでプロバイダ側から「投稿に使われている写真が本当に依頼者本人なのか」という点について追加立証を求められます。
投稿写真は顔の一部が隠れているなど、本人と判別しづらい部分があったためです。そこで、元画像が掲載されていたサイト・写真の一致点・依頼者の免許証写真などを組み合わせて、投稿画像が依頼者本人のものであることを丁寧に立証しました。
【結果】過去に出入り禁止にした客の犯行だったことが判明!慰謝料150万円超の満額回収に成功
プロバイダから発信者情報の開示を受け、過去に勤務先で出入り禁止にした客による犯行だったことが判明します。そこで、弁護士より内容証明郵便で損害賠償を請求し、依頼者の氏名・住所を一切出さない形で示談交渉を進めていきました。
結果、慰謝料および開示手続等に要した費用を含め、150万円超を相手方に請求し、満額の回収に成功。
解決金の支払確認に加え、正当な理由のない口外禁止、インターネット・SNS上での投稿禁止、自宅・勤務先への接近禁止、面会・手紙・メール・SNS等による接触禁止といった再接触防止条項を合意書に盛り込み、依頼者の保護まで含めた解決を実現しています。
【解決のポイント】
本件の最大の特徴は、依頼者の身元を相手方に一切知られない形で、なりすまし投稿者を特定・責任追及した点にあります。裁判手続では秘匿決定を活用し、示談交渉や合意書作成においても、事件番号やアカウントURLで本件を特定することで、依頼者の氏名・住所が表に出ない形を貫きました。
また、Instagramのように投稿時IPの取得が難しいSNSでは、ログイン時の通信を「侵害関連通信」として投稿と結びつけられるかが大きな論点になります。
本件では、令和6年12月23日最高裁決定等を引用し、「他のログイン通信が存在しないことまで被害者側が立証する必要はない」とする補充主張を展開し、投稿画像の本人性・同定可能性についても、元画像の掲載サイト・写真の一致点・免許証写真等を組み合わせて丁寧に立証したことが、開示につながりました。
このように、「相手に自分の情報を知られたくない」「写真がぼやけていて立証が難しそう」といった事情があっても、適切な法的手続きと立証戦略によって、投稿者の特定と被害回復までを実現することができます。
インスタで開示請求をご検討の方は、ぜひグラディアトル法律事務所へご相談ください。
インスタの開示請求にかかる費用は30万〜100万円
インスタの開示請求を弁護士に依頼した場合の費用は、総額30万円〜100万円程度が一般的な目安です。
費用の幅が大きいのは、対象となる投稿の数や、関係するアクセスプロバイダの数によって大きく変動するためです。投稿数やプロバイダ数が増えるほど、費用も高くなります。
そのほか、裁判所に納める実費や担保金もかかります。
| 費用の種類 | 金額の目安 |
| 弁護士費用(着手金+報酬金) | 30万〜100万円程度 |
| 裁判所への実費(申立手数料・郵便切手代など) | 数千円〜数万円 |
| 担保金(仮処分手続きの供託金) | 10万〜30万円程度(手続き終了後に返還) |
なお、開示請求にかかった弁護士費用は、損害賠償の一部として加害者に請求できる場合があります。詳しくは以下の記事をご確認ください。
発信者情報開示請求の弁護士費用相場と調査費用等を相手に請求できた裁判例まとめ
【注意】インスタのDMは開示請求の対象外
DM(ダイレクトメッセージ)での誹謗中傷は、そもそも開示請求の対象外です。
これは、開示請求の対象となる「特定電気通信」が、「不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信」に限定されているためです(情報流通プラットフォーム対処法2条1号)。
DMは送り主と受け取った本人しか見られないため、「不特定の者によって受信されることを目的とする」とはいえません。
相手がDMのスクリーンショットを公開した場合、その公開された投稿が開示請求の対象となることはありますが、加害者がそこまで露骨な行動をとるケースは多くありません。そのため、DM自体の被害を追及するのは難しいといえるでしょう。
DMでしつこく誹謗中傷を送られている場合は、まずはアカウントをブロックするのが現実的な対処になります。そのうえで、DMだけではなく、コメントやストーリーズなどでも権利侵害を受けている場合は、弁護士への依頼を検討しましょう。
| (定義)第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。一 特定電気通信 不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。以下この号及び第五条第三項において同じ。)の送信(公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信を除く。)をいう。 |
弁護士がインスタで開示請求をする流れ

2026年現在、インスタの投稿者を特定するには、大きく分けて2つのルートがあります。
ひとつが、2段階の裁判手続きによって投稿者の特定を目指す「発信者情報開示請求」、もうひとつが、一度の非訟手続きでまとめて開示を求めていく「発信者情報開示命令」です。
ルート①:発信者情報開示請求(従来からの手続き)
| Metaへの仮処分を申し立てるIPアドレス・タイムスタンプの開示を受ける開示されたIPアドレスから、利用していたプロバイダを特定するプロバイダに対し、ログの保存を求めるプロバイダへの訴訟を提起する投稿者の氏名・住所の開示を受ける |
ルート②:発信者情報開示命令(2022年10月新設の非訟手続き)
| Metaに対し、発信者情報開示命令・提供命令・消去禁止命令を申し立てる裁判所からMetaとプロバイダに対して開示命令等が出される投稿者の氏名・住所の開示を受ける |
開示命令はスピーディに進められる一方、申立人にはIPアドレスが直接開示されないため、途中で別のルートに切り替えづらいというデメリットもあります。そのため実務では、案件に応じて両方のルートを併用するケースも多いです。
「正直よくわからない」と感じた方も多いと思いますが、いずれも極めて専門性の高い手続きなので、完全に分かる必要はありません。「弁護士に依頼すれば、こんな流れで進めてくれるんだな」というイメージを掴んでいただければ十分です。
インスタの開示請求に成功したらできる責任追及の方法
開示請求が成功し、投稿者の氏名・住所が判明したら、加害者に対して具体的な責任追及を行うことができます。主な方法は次の2つです。
- 民事上の慰謝料請求
- 刑事告訴
一方で、「開示請求で特定した相手のアカウントを晒したい」と考える方もいらっしゃいますが、これはおすすめできません。順に解説します。
民事上の慰謝料請求
インスタの投稿によって権利侵害を受けた場合は、加害者に民事上の損害賠償(慰謝料)を請求することができます。
慰謝料の相場は、権利侵害の種類によって異なりますが、概ね以下のような金額が目安となります。
| 権利侵害の種類 | 慰謝料の相場(個人) |
|---|---|
| 名誉毀損 | 10万〜50万円程度 |
| 侮辱 | 数千円〜10万円程度 |
| プライバシー侵害 | 10万〜50万円程度 |
| 著作権侵害 | 数万円〜数十万円程度 |
インスタに投稿された内容のほか、投稿の回数や期間、加害者側のフォロワー数、被害者の社会的立場(会社員・経営者・インフルエンサーなど)が総合的に考慮されて、最終的な金額が決まります。
刑事告訴
誹謗中傷の内容によっては、以下のような犯罪で警察に刑事告訴することもできます。
| 罪名 | 罰則 |
|---|---|
| 名誉毀損罪 | 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 侮辱罪 | 1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金など |
| 信用毀損・業務妨害罪 | 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 著作権法違反 | 10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金 |
「お金を取りたいのではなく、相手に罪を償わせるために開示請求したい」という方にとっては、有力な選択肢となります。
なお、慰謝料請求と刑事告訴は、どちらか一方しか選べないものではありません。たとえば、「示談交渉を有利に進めるために、刑事告訴に向けた動きを示していく」といった動き方をすることもあります。
どういった進め方をしていくのが最も適切かは、弁護士と相談して決めることをおすすめします。
インスタで開示請求したアカウントを晒すのはオススメしない
慰謝料請求や刑事告訴ではなく、「アカウントを晒して社会的制裁を加えたい」と考える方もいらっしゃいますが、絶対にやめましょう。
これをやると、晒した側が逆に法的責任を問われるリスクがあるからです。
たとえば、「〇〇というアカウントで誹謗中傷していたのは△△だ」と相手の名前や住所をSNSへ投稿すれば、今度は自分が名誉毀損などで損害賠償請求や刑事告訴を受ける可能性があります。
感情的な仕返しではなく、法的手続きで正当に責任を追及しましょう。
インスタの開示請求についてよくある質問
Q. 名指しの投稿でなくても開示請求できますか?
A. 名指しでなくても、写真・前後の文脈・タグ・メンション・フォロワー関係などから個人を特定できれば、開示請求の対象になり得ます。たとえば「あの店の店長」「〇〇高校3年A組の彼女」といった特定可能な投稿が該当します。
Q. ブロックされており、自分で確認できませんが開示請求できますか?
A. 第三者に投稿内容のスクリーンショットを撮ってもらう、別アカウントから確認するなどの方法で証拠を確保できれば、開示請求は可能です。証拠の取り方も含めて、弁護士に早めに相談することをおすすめします。
Q. ストーリーズでも開示請求できますか?
A. ストーリーズも不特定多数が見られる投稿なので、開示請求の対象になります。ただし24時間で消えてしまうため、見つけ次第、URL・投稿日時とともにスクリーンショットで証拠を残すことが何より重要です。
Q. 開示請求にはどのような証拠が必要ですか?
A. 投稿のURL・投稿日時・投稿者のアカウント名・投稿内容のスクリーンショットが基本です。撮影の際は、ブラウザのアドレスバー(URL)と投稿日時が同時に映るようにしておくと、客観的な証拠として有効です。
Q. スクショは複数枚に渡ってもいいですか?
A. 複数枚に分かれていても問題ありません。むしろ証拠は多いほうが望ましいので、投稿本体・コメント欄・プロフィール画面など、関連するすべてをスクリーンショットで残しておくことをおすすめします。
Q. インスタの開示請求にはどれくらいの期間がかかりますか?
A. 一般的には、申立てから投稿者の氏名・住所が判明するまで、3か月〜1年程度かかります。投稿の数、対象となるプロバイダの数、相手方の対応状況によって変動するため、依頼時に弁護士から具体的な見通しを聞いておきましょう。
Q. 開示請求したことをインスタに投稿してもいいですか?
A. 投稿自体は可能ですが、相手のアカウント名や得られた個人情報を晒すような内容は避けてください。名誉毀損やプライバシー侵害として、逆に訴えられるリスクがあります。
Q. 「鍵垢なら誹謗中傷しても大丈夫」と言われましたが本当ですか?
A. いいえ。鍵垢でも、フォロワーから情報が拡散されるおそれ(伝播性)があれば、不特定多数に広まる可能性が認められて名誉毀損や侮辱が成立し得ます。フォロワー数が少なくても、内容次第で開示請求や刑事告訴の対象になることがあります。
Q. 加害者のアカウントが鍵垢でも開示請求できますか?
A. 開示請求は可能です。鍵垢であっても、Metaは投稿者のアカウント情報を保有しているため、裁判所の手続きを通じて開示を求められます。鍵垢だから特定できない、ということはありません。
インスタの開示請求はグラディアトル法律事務所へご相談ください!
インスタの開示請求でお悩みの方は、ぜひグラディアトル法律事務所までご相談ください。

インフルエンサーにまつわる案件の実績多数
グラディアトル法律事務所は、設立当初からネット関連のトラブル案件を多く扱っており、SNS上の誹謗中傷・開示請求の実績が豊富な法律事務所です。
事務所の代表弁護士自身も、普段から自らHPやSNSで多くの情報発信をしているため、発信者としての悩みや困りごとも十分に理解しています。
インフルエンサーへの誹謗中傷・なりすまし・無断転載など、SNS上のトラブル特有の事情を理解した対応ができるのが、当事務所の強みです。
ITに精通した若手精鋭弁護士が多数在籍
開示請求は、法律の知識だけではなく、IPアドレス・通信ログ・プロバイダの仕組みなど、IT分野の知識も必要となる特殊な分野です。
当事務所には、ITに精通した若手精鋭の弁護士が多数在籍しています。SNSの仕様やネット上の最新の動きを踏まえつつ、技術的な観点からも適切に対応できる体制を整えています。
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まとめ
インスタでは、誹謗中傷やなりすまし、無断転載といった権利侵害が日常的に起きています。
こうした被害への対応として有効なのが「発信者情報開示請求」ですが、本記事でお伝えしたとおり、法的な立証やログ保存期間との戦いがあるため、ご自身で進めるのは極めて難しいです。
グラディアトル法律事務所では、これまで数多くのインスタ案件を解決してきました。初回相談は原則無料、LINEでも受け付けていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
