発信者情報開示請求にかかる期間は3~6か月程度|ログ保存期間に注意

発信者情報開示請求にかかる期間は3~6か月程度|ログ保存期間に注意

「開示請求にかかる期間の目安はどのくらい?」

「開示請求とログ保存期間の関係とは?」

「プロバイダごとにログ保存期間の長さは違うの?」

インターネット上の誹謗中傷や迷惑投稿の被害に遭った場合、投稿者を特定するためには「発信者情報開示請求」が必要です。しかし、この手続きには意外と時間がかかり、しかも各サービス事業者が保存しているログには期限があります。つまり、発信者情報開示請求は時間との勝負です。

当事務所が実際に扱った案件でも、媒体ごとに開示までのスピードには大きな差が見られます。例えば、X(旧Twitter)は、裁判所を通じた間接強制が必要となるため半年以上かかるケースが多い一方、匿名掲示板では特別なルートを用いることで3か月程度で特定できた例もあります。また、FacebookやInstagramなどMeta社のサービスは、間接強制を経ずに済む分、比較的スムーズに進みました。

さらに実務上、投稿から6か月以上経過するとログが消失している可能性が高く、当事務所でも受任できないケースが少なくありません。そのため、被害を受けたら一刻も早く専門の弁護士に相談することが重要です。

本記事では、

・発信者情報開示請求にかかる期間
・タイムリミットとなるログ保存期間

などについて、当事務所の事例を踏まえながら具体的に解説します。依頼を検討している方が、今すぐ動くべきかどうか判断できる指針となるでしょう。

発信者情報開示にかかった期間一覧表

以下の表は、当事務所が実際に発信者情報開示請求を行い、情報の開示を受けるまでにかかった期間をまとめたものです。

 1段階目コンテンツプロバイダ2段階目アクセスプロバイダ
 受任から開示または情報提供までの期間 受任から開示までの期間(1段階目の期間も含む) 
5ちゃんねる2週間任意3か月任意
5ちゃんねる5日間任意6か月開示命令
爆サイ9日間任意3か月任意
雑談たぬき2か月提供命令6か月開示命令
X2か月仮処分・間接強制
4か月半
開示命令
X3か月仮処分・間接強制7か月半開示命令
Instagram2か月仮処分による開示2か月半任意
TikTok1か月提供命令4か月開示命令

このように発信者情報開示請求にかかる期間は、プラットフォームごとに異なりますが、2か月半~7か月半程度で、投稿者の特定ができるケースが多いです。

発信者情報開示請求の開示までのスケジュール感

発信者情報開示請求の開示までのスケジュール感

発信者情報開示請求は「投稿者を特定するための手続き」であり、大きく分けて従来型の方法と、令和4年の法改正で導入された新しい発信者情報開示命令の2種類があります。それぞれの制度によってスケジュール感が大きく異なるため、被害者としては「どのくらいの期間で投稿者を特定できるのか」を知っておくことが重要です。

従来型の発信者情報開示請求|6か月~1年程度

従来型の方法では、まずコンテンツプロバイダ(例:Xや掲示板管理者)に対して開示請求(仮処分)を行い、その後、接続プロバイダ(携帯会社やインターネット回線業者)に対して開示請求(訴訟)を行うという「2段階方式」が必要です。

・第1段階:投稿されたサイトやSNSの運営者に対する発信者情報開示の仮処分(1~2か月程度)
・第2段階:IPアドレスから判明した接続プロバイダに対する発信者情報開示請求訴訟(3か月~半年程度)

このように二段階の手続きが必要になるため、実際には半年から1年程度かかることが少なくありません。特に、Xのように「間接強制」が必要なケースでは、さらに時間を要するのが実情です。

新設された発信者情報開示命令|3~4か月程度

令和4年のプロバイダ責任制限法改正により導入された「発信者情報開示命令」制度では、従来2段階に分かれていた請求手続きが一元化されました。これにより、裁判所が一度の手続きでコンテンツプロバイダ・接続プロバイダの両方に対して開示命令を出すことが可能となり、手続きのスピードが大幅に改善されています。

弊所で扱った事例でも、従来なら半年以上かかっていた案件が、3~4か月程度で開示まで至ったケースがあります。特に、Meta社(Instagram・Facebookなど)の場合は、間接強制を経る必要がなく比較的スムーズで、短期間で発信者特定に至る傾向が見られます。

発信者情報開示請求のタイムリミット|ログ保存期間

発信者情報開示請求で最も重要なポイントの一つが、ログ保存期間です。投稿者を特定するためには、投稿時に使用されたIPアドレスや通信記録が必要ですが、これらの情報にはプロバイダごとに保存期限が設けられており、期限を過ぎると復元できません。つまり、ログが消えてしまえばいかに違法性が高い投稿であっても、投稿者を特定することは不可能になります。

プロバイダのログ保存期間の目安|3~6か月程度

プロバイダでは、社内基準でログ保存期間を定めていますが、この基準は一般には公表されていません。当事務所では、携帯キャリア(docomo、au、SoftBank等)や光回線系プロバイダ(NTT、KDDI等)などさまざまなプロバイダを相手に発信者情報開示請求を行っていますが、実感としては3~6か月がログ保存の限界といえます。

弊所での実感値と依頼可否の目安|投稿から3か月が分岐点

当事務所がこれまで扱ってきた案件では、投稿から3か月以内であればほぼ確実にログが残っている印象があります。しかし、半年を過ぎると保存が終了しているケースが非常に多く、特に携帯キャリア回線を利用していた場合はほぼ消えてしまっているのが実情です。

そのため、当事務所では「投稿から6か月以上経過した案件」については受任が困難であるとお伝えしています。逆に、投稿から1か月以内であればスムーズに開示できる可能性が高く、実務的には「どれだけ早く動けるか」が成功率を大きく左右します。

期間内に開示請求をするには弁護士のサポートが不可欠

発信者情報開示請求は、単に裁判所に申立てれば済む手続きではありません。各媒体ごとに求められる資料や主張の仕方が異なり、さらに時間的制約があるため、被害者が自力で対応するのは現実的に困難です。特に「ログ保存期間が限られている」という制約の下では、いかに早く、正確に動けるかが結果を左右します。その点で、ネットトラブルに精通した弁護士のサポートは不可欠です。

迅速に開示請求の手続きに着手できる

被害者が自分で動こうとすると、どの裁判所に申立てをすればいいのか、どの資料を揃えればいいのかといった手続的なハードルが多く、準備だけで数週間を要してしまうことがあります。その間にもログが消えてしまうリスクは高まります。

弁護士に依頼すれば、被害状況のヒアリングから必要資料の整理、裁判所への申立てまで一括して対応できるため、時間を無駄にせず最短ルートで手続きに入ることが可能です。

投稿者の特定後は民事・刑事の手続きも一任できる

発信者情報の開示に成功しても、そこで終わりではありません。投稿者を特定した後には、以下のような対応が必要になる場合があります。

・損害賠償請求(慰謝料や削除請求)
・刑事告訴・被害届の提出
・示談交渉や訴訟提起

これらは専門的な法律知識が欠かせないため、開示請求から一貫して弁護士に依頼しておくことで、スムーズに次のステップへ移行できるメリットがあります。

開示請求はネットトラブルに強い弁護士への依頼が重要

発信者情報開示請求は、媒体ごとに対応のノウハウが大きく異なるため、弁護士であれば誰でも対応できる分野ではなく、経験の有無が結果に直結します。

たとえば、X(旧Twitter)は間接強制を要するため長期化しやすく、申立書の記載内容や証拠の揃え方によって成否が分かれます。一方で、Meta社サービスは比較的スムーズに開示できる傾向がありますが、それでも形式不備があれば遅延や棄却の可能性があります。

このような実務的な違いを踏まえて迅速に対応できるのは、発信者情報開示請求を数多く扱ってきた経験豊富な弁護士です。被害者が確実に投稿者を特定するためには、専門性の高い法律事務所に依頼することが最善といえます。

発信者情報開示請求は実績と経験豊富なグラディアトル法律事務所にお任せください

発信者情報開示請求は実績と経験豊富なグラディアトル法律事務所にお任せください

発信者情報開示請求は、法律上の知識だけでなく、媒体ごとの対応ノウハウやスピード感が成否を分けます。グラディアトル法律事務所はこれまでに多数の発信者情報開示請求を扱ってきた実績があり、「どの媒体ならどれくらいで開示が見込めるか」という実務感覚を持っています。

豊富な実績に基づいた確かな対応

当事務所では、X(旧Twitter)、匿名掲示板、Facebook・InstagramといったSNSをはじめ、幅広い媒体の開示請求を取り扱ってきました。特に、

・Xで間接強制を要する案件→半年程度で開示に成功
・匿名掲示板→約3か月で発信者特定
・Meta(Instagram・Facebook)→約4か月でスムーズに開示

といった実績があり、媒体ごとの特徴に応じた戦略的な対応が可能です。

スピードを重視したワンストップ対応

発信者情報開示請求は、ログ保存期間との戦いです。当事務所では、相談を受けてからすぐに証拠収集・申立準備に着手できる体制を整えています。さらに、開示後の損害賠償請求・刑事告訴・示談交渉までワンストップで対応できるため、被害者の方は一貫して安心してお任せいただけます。

ネット誹謗中傷案件に特化した専門性

グラディアトル法律事務所は、誹謗中傷や名誉毀損などのネットトラブルに注力しており、日々多数の相談をお受けしています。そのため、一般的な弁護士では難しいケースでも、豊富な経験とノウハウを活かして解決に導いた事例が多数あります。

被害を受けてから時間が経てば経つほど、ログが消失して投稿者の特定が不可能になるリスクは高まります。

「間に合うか不安」「投稿から数か月経ってしまった」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

発信者情報開示請求は、誹謗中傷や違法な投稿に対抗するための重要な手続きですが、時間との勝負である点を忘れてはいけません。

従来型の請求では半年から1年、新制度の発信者情報開示命令でも3~4か月程度を要し、その間にプロバイダのログが消去されてしまえば投稿者の特定は不可能になります。特に、プロバイダによっては3か月程度でログが消えるケースが多く、被害を受けたら迷わず速やかに動くことが不可欠です。

当事務所の経験上も、投稿から半年以上経過すると依頼を受けられないケースが増えているのが実情ですので、被害に気付いたときは一刻も早く弁護士に相談するようにしてください。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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