発信者情報開示請求を個人でやるのが難しい理由を弁護士が徹底解説!

発信者情報開示請求を個人でやるのが難しい理由を弁護士が徹底解説!

「発信者情報開示請求を個人でやるのは大変?」

「発信者情報開示請求を個人でやるメリットとは?」

「発信者情報開示請求を個人ではなく弁護士に依頼すべき理由を知りたい」

インターネット上での誹謗中傷や名誉毀損に悩んだとき、加害者を特定するために必要になるのが「発信者情報開示請求」です。制度上は個人でも手続きは可能とされていますが、実務の現場では「個人で最後まで完遂できた人をほとんど見たことがない」というのが弁護士としての実感です。

その理由は、開示請求に仮処分や訴訟といった複雑な裁判手続きが必須であり、さらにプロバイダが保有するログの保存期間という「時間制限」があるためです。実際、当事務所にも「自分でやろうとしたが裁判所から補正命令が出て対応できなかった」「準備に手間取っているうちにログが消去され、開示が不可能になった」という相談も少なくありません。

確かに、個人で手続きをすれば弁護士費用を節約できるかもしれません。しかし、手続きの不備や知識不足によって開示に失敗すれば、投稿者を特定するチャンスを永遠に失ってしまうリスクがあるのです。

本記事では、

・発信者情報開示請求を個人で行うことが難しい理由
・弁護士に依頼するメリットや注意点

などをわかりやすく紹介します。

開示請求を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

発信者情報開示請求は個人でもできるがすべて対応するのは難しい

以下に、いただいた内容を**「個人でも制度上は可能だが、完遂は困難」という結論が一目でわかるように整理したまとめ表**を作成します。

観点(論点)制度上どうなっているか個人対応が難しい理由(実務の壁)起こりがちな失敗・不利益
全体像個人でも発信者情報開示請求は可能(裁判所サイトに書式あり)手続きが複雑で、実務対応が前提になっている途中で止まり、開示に到達できない
(1) 手続きの多段階構造1回で終わる手続きではない**仮処分(プラットフォーム)→訴訟(接続事業者)**の二段階が必要で、各段階の要件・書面が別段取りを誤り、必要な相手に到達できない/時間ロス
(2) 補正命令の壁裁判所は不備があると補正を求める「どこをどう直すか」の判断が専門的で、指示を読んでも修正できないことが多い補正できず却下、手続き終了
(3) 法律要件を満たす必要「権利侵害が明らか」等の厳格要件が必要名誉毀損等は文脈・社会的評価で左右され、素人判断だとズレやすい(弁護士でも見解が割れる)「違法のつもり」でも裁判所に退けられ不開示
(4) 時間切れ(ログ保存期間)特定に必要なログは永遠に残らないログが3〜6か月程度で消去されることが多く、手続きの遅れが致命傷になる準備・対応に時間をかけるうちにログ消去→特定不能
(5) 実務ノウハウ不足書面提出だけで完結しない裁判官とのやり取り、証拠整理、論点構成など「実務経験」が必要証拠・主張の組み立てが弱く、判断で不利になる

発信者情報開示請求は、制度上は個人でも行えます。裁判所のウェブサイトに申立書の書式が掲載されており、「これを参考にすれば自分でも手続きできるのでは?」と思う方も少なくありません。

しかし、弁護士として多数の相談を受けてきた経験から断言できるのは、「個人で最初から最後までやり遂げられる人はほぼいない」ということです。なぜなら、発信者情報開示請求にはいくつもの実務的ハードルがあるからです。

(1)裁判手続きの多段階構造に対応できない

開示請求は、1回書類を出せば終わる手続きではありません。まず投稿が行われたプラットフォームに対して仮処分を申し立て、その後、接続事業者(プロバイダ)に対して訴訟を起こす必要があります。つまり、「仮処分→訴訟」という二段階の裁判手続きを踏まなければならず、いずれも法律実務に不慣れな人が対応するのは至難の業です。

(2)補正命令という壁

実際に個人で申立書を出した方の多くが直面するのが、裁判所からの「補正命令」です。これは「この部分を修正して再提出してください」という裁判所からの指示で、専門知識がなければどのように直せばいいのか分からないケースがほとんどです。

当事務所に相談に来られた方の中には、「補正に対応できずそのまま却下されてしまった」という失敗例も少なくありません。

(3)法律要件を満たさないリスク

発信者情報開示が認められるには、「権利侵害が明らかであること」などの厳格な要件を満たさなければなりません。たとえば、名誉毀損に当たるかどうかは投稿の文脈や社会的評価によって左右され、素人判断では見極めが困難です。

弁護士であっても判断が分かれる分野であるため、独学で「これは違法だから開示されるはず」と思っていても、裁判所に退けられることは十分にあり得ます。

(4)時間切れの落とし穴

さらに深刻なのが時間的制約です。発信者の特定に必要なログは、プロバイダが保有している期間に限り存在します。一般的には3か月〜6か月で消去されることが多いため、手続きに手間取ると証拠が失われてしまいます。

実際に「準備をしているうちに半年が過ぎ、開示が不可能になった」というケースも見聞きします。

関連コラム:プロバイダのログ保存期間は3~6か月程度|削除前にとるべき対応を解説

(5)実務上のノウハウ不足

発信者情報開示は、単なる書面提出ではなく、裁判官とのやり取りや証拠の整理、論点の組み立てなど実務的なノウハウが欠かせません。経験豊富な弁護士でも苦戦することがある分野ですから、法律の素人が独力で対応できる可能性は極めて低いといえるでしょう。

このように、理論上は「個人でも可能」とされているものの、現実には複雑な裁判手続き・補正命令・法律要件の解釈・ログの保存期間といった高いハードルが立ちはだかります。したがって、発信者情報開示請求を完全に個人でやり遂げるのは極めて困難だといわざるを得ません。

開示請求を個人でやる場合のテンプレ書面一式は裁判所HPに公開されている

ここまで解説してきたとおり、発信者情報開示請求を個人で完遂するのは非常に困難です。ただし、それでも「費用を抑えるために自分でやりたい」「どうしても弁護士に頼めない事情がある」という方もいらっしゃいます。

そのような場合には、最低限として裁判所が公開している公式資料を確認することをおすすめします。特に、東京地方裁判所のウェブサイトには、発信者情報開示に関する申立書式や説明資料が掲載されており、個人で手続きを進めたい方にとっては有用な出発点となります。

(東京地裁:発信者情報開示に関する書式一覧

ただし、この書式を利用すれば確実に開示が認められるわけではなく、あくまで最低限の参考に過ぎません。書式の使い方を誤れば補正命令や却下につながり、時間切れで開示できなくなるリスクは残ります。したがって「完全に自己責任になる」という点を強く意識する必要があります。

発信者情報開示請求を個人で対応するメリットは費用だけ|50~80万円程度節約できる

発信者情報開示請求を個人で行う最大の理由は、弁護士費用を節約できる点です。裁判所に納める収入印紙代や郵券代などの実費は発生しますが、弁護士報酬(50~80万円程度)が不要になるため、出費を大幅に抑えることができます。この点だけを見れば、確かに「自分でやるメリットがある」と感じる方もいるでしょう。

しかし、それ以外に明確なメリットはありません。むしろ、知識や経験が不足したまま挑戦すれば、書類の不備で裁判所に却下されてしまったり、手続きに時間がかかっているうちにアクセスログが消去されてしまったりするリスクが非常に高くなります。当事務所にも「個人で申立てをしたが補正命令に対応できなかった」「何度も裁判所に呼び出されてしまい、結局あきらめた」という相談が少なくありません。結果的に時間と労力を費やしただけで、最初から弁護士に依頼していれば防げたトラブルに直面するケースが多いのです。

このように、個人での開示請求のメリットは費用だけであり、その費用さえも失敗リスクを考えれば決して大きな利点とはいえません。実務上は、むしろ費用以上に大きな損失を招く危険性があることを理解しておく必要があります。

関連コラム:発信者情報開示請求の費用はいくら?裁判費用・弁護士費用相場を解説

発信者情報開示請求を個人ではなく弁護士に依頼すべき理由

発信者情報開示請求は、制度上は個人でも可能ですが、実際には専門知識と迅速な対応力が不可欠です。弁護士に依頼することで、無駄な申立てを避けられるだけでなく、期限内に確実に手続きを進められ、さらに投稿者特定後の対応まで見据えたサポートを受けることができます。以下では、弁護士に依頼すべき3つの理由を具体的に説明します。

発信者情報開示請求を個人ではなく弁護士に依頼すべき理由

法的観点から開示請求の対象になるか判断できる

発信者情報開示請求は、「誹謗中傷と感じたから」では通用せず、裁判所が法的に権利侵害と認めるかどうかが重要です。名誉毀損・プライバシー侵害・著作権侵害など、法律上の要件を満たさなければ開示は認められません。

弁護士に依頼すれば、専門的な視点から開示が可能かどうかを事前に判断できるため、無駄な申立てを避けられます。

迅速に開示請求の手続きを進められる

プロバイダが保有するアクセスログは、通常数か月で消去されてしまいます。個人が情報収集や書面作成に時間をかけすぎると、手続きを終える前にログが失われ、開示自体が不可能になってしまいます。

経験豊富な弁護士であれば、必要な証拠の収集から仮処分申立て、訴訟手続きまでをスムーズに進められるため、時間切れのリスクを最小限に抑えることが可能です。

投稿者特定後の損害賠償請求や刑事告訴まで対応できる

発信者情報開示請求は、あくまで「投稿者を特定するための手続き」にすぎません。実際の被害回復には、特定後に損害賠償請求を行ったり、悪質な場合には刑事告訴を検討する必要があります。

弁護士に依頼していれば、開示からその後の法的手続きまで一貫して対応できるため、依頼者は精神的負担を大幅に軽減できます。

発信者情報開示請求は個人での対応ではなくグラディアトル法律事務所にお任せください

発信者情報開示請求は個人での対応ではなくグラディアトル法律事務所にお任せください

発信者情報開示請求は、法律の知識や裁判手続きの経験が求められる専門性の高い分野です。個人で挑戦して失敗し、貴重な時間と労力を無駄にしてしまう方も少なくありません。当事務所では、これまで数多くの発信者情報開示請求を成功させてきた実績があり、スピーディかつ確実に対応いたします。以下では、グラディアトル法律事務所に依頼するメリットを紹介します。

多数の実績に基づいた確実な対応

発信者情報開示請求は、形式的に申立書を出せばよいというものではなく、裁判所に対して「なぜ開示が必要なのか」を法的に説得する必要があります。経験の浅い弁護士や個人では、要件を満たさない主張をしてしまい、棄却されるリスクが高くなります。

当事務所はこれまで、爆サイ・5ちゃんねる・X(旧Twitter)・Instagram・YouTubeなど、多様な媒体に対して成功事例を積み重ねてきました。実際に「他の事務所では難しいと断られた案件でも開示に成功した」という事例もあり、豊富な経験があるからこそ高い成功率を実現できています。

スピード対応で時間切れを防ぐ

発信者情報開示請求は、時間との戦いです。アクセスログは通常3か月から6か月で消去されるため、準備に手間取ればそれだけで開示不能になってしまいます。

当事務所では、相談いただいた段階から直ちに証拠の確保や書面作成に着手し、申立てまでのスピードを最優先にしています。たとえば、急を要する案件ではご相談から数日で仮処分を申し立てたケースもあります。このような迅速な対応によって「時間切れで泣き寝入り」というリスクを防ぐことが可能です。

開示後の損害賠償請求や刑事告訴まで一貫サポート

発信者を特定できても、それだけで被害が回復するわけではありません。特定した後には、慰謝料を請求するための損害賠償訴訟や、悪質な場合には刑事告訴といった次のステップが必要になります。

当事務所では、開示請求で終わらせず、その後の法的手続きまでワンストップで対応可能です。実際に「開示後に慰謝料請求まで行い、和解金を獲得した事例」や「刑事事件として立件に至った事例」も多数あります。依頼者にとっては、一から別の弁護士を探す手間もなく、精神的にも安心して任せられるのが大きなメリットです。

まとめ

発信者情報開示請求は、制度上は個人でも可能ですが、実際には複雑な裁判手続きや短いログ保存期間の制約があり、経験豊富な弁護士でなければ成功は極めて難しい手続きです。個人で対応するメリットは費用面のみであり、失敗すれば時間と労力を無駄にするリスクもありますので、個人での対応はあまりおすすめできません。

弁護士に依頼することで、法的観点からの正確な判断、迅速な手続き、そして開示後の損害賠償請求や刑事告訴まで一貫してサポートを受けられます。被害を確実に回復したい方は、無理に個人で対応するのではなく、専門性と実績を持つグラディアトル法律事務所にご相談ください。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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