「ネット上で名誉毀損の被害に遭ってしまった」
「ネット上での名誉毀損を放置するとどのようなリスクがある?」
「ネット名誉毀損の被害に遭ったときの対処法を知りたい」
インターネット上での誹謗中傷や虚偽の情報拡散によって、個人や企業の名誉が傷つけられるケースが増えています。匿名のSNS投稿や掲示板への書き込み、口コミサイトでの低評価レビューなど、一度拡散された情報は完全に消し去ることが難しく、精神的な苦痛や経済的な損害に直結することも少なくありません。
しかし、多くの方が「時間が経てば収まるだろう」と放置してしまい、結果として被害が拡大してしまうのが実情です。ネット上の名誉毀損に適切に対応するには、迅速に削除請求や発信者情報の開示請求、さらには損害賠償請求などの法的手段を検討する必要があります。
本記事では、
| ・ネットにおける名誉毀損の特徴や侮辱罪との違い ・ネット上の名誉毀損のよくある被害例 ・ネット上の名誉毀損を放置することのリスク |
などをわかりやすく解説します。
ネット上の名誉毀損に悩んでいるなら、早めに専門家に相談することが被害を最小限に抑える第一歩です。
ネット上での名誉毀損に特有の問題点
インターネット上の名誉毀損は、対面や紙媒体での中傷とは異なり、一度被害を受けると回復が難しく、深刻なダメージを負うなどの特徴があります。以下では、ネット上での名誉毀損に特有の問題点を説明します。
匿名性により加害者の特定が困難
SNSや掲示板、口コミサイトでは、多くの場合ユーザーが匿名で発言できます。匿名性によって、加害者は、責任を問われにくいと考え、安易に他人を誹謗中傷する傾向があります。そのため、誰が投稿したのかを突き止めるには、発信者情報開示請求といった法的手続きが必要となり、被害者自身での対応は極めて難しいのが実情です。
対面では言えないような攻撃的な内容
ネット上では、現実の人間関係を意識せず発言できるため、対面では言えないような攻撃的・過激な表現が使われることが少なくありません。「軽い冗談のつもり」や「不満の吐き出し」として投稿された言葉が、相手にとっては名誉を傷つける深刻な内容となる場合もあります。
情報の拡散により被害拡大が容易
インターネットの最大の特徴は、情報が一瞬で拡散することです。SNSのシェアやリポスト、まとめサイトでの転載などにより、短時間で多数の人の目に触れる可能性があります。一度広まった情報は完全に削除することが難しく、被害が長期化するケースも珍しくありません。
個人だけでなく企業もターゲットになりやすい
ネット上の名誉毀損は、個人だけでなく企業や団体に対しても向けられます。たとえば「この会社の商品は粗悪品だ」「サービスが詐欺的だ」といった虚偽の投稿が拡散すれば、売上の減少や取引先からの信用低下につながるおそれがあります。
企業の場合、被害は社会的評価だけでなく経済的損失にも直結するため、早期対応が不可欠です。
ネット上での名誉毀損と侮辱罪との違い
| 項目 | 名誉毀損罪 | 侮辱罪 |
|---|---|---|
| 内容の特徴 | 事実を挙げて悪く言う | ただの悪口や抽象的な中傷 |
| 具体例 | 「〇〇は不倫している」「△△は脱税した」など | 「バカ」「無能」「死ね」など |
| 成立の条件 | 公に事実を出して相手の評判を下げること | 公にバカにして相手の評判を下げること |
| ポイント | 真実でもアウト(公益性がなければ) | 事実がなくてもアウト |
インターネット上で問題となる発言は、「名誉毀損罪」と「侮辱罪」に分けられます。両者は似ているように思えますが、法律上は明確な違いがあります。以下では、その違いを説明します。
名誉毀損罪とは
名誉毀損罪(刑法230条)は、公然と事実を摘示して他人の社会的評価を低下させる行為をした場合に成立します。
たとえば、SNSに「〇〇会社は不正をしている」「△△さんは不倫をしている」といった書き込みをした場合、仮にその内容が真実であっても、公益性が認められない限り名誉毀損にあたる可能性があります。
このように、「具体的な事実を挙げて評判を落とすこと」が名誉毀損罪のポイントです。
侮辱罪とは
侮辱罪(刑法231条)は、事実を示さずに公然と相手を侮辱する行為をした場合に成立します。
たとえば、「バカ」「無能」「死ね」などの抽象的な悪口を書き込む行為が典型例です。事実を摘示していなくても、社会的評価を低下させる可能性があるため処罰対象となります。
つまり、投稿内容に具体的な事実が含まれているかどうかで、名誉毀損と侮辱罪は区別されます。
・名誉毀損罪:具体的な事実を摘示して社会的評価を下げる
・侮辱罪:具体的な事実を摘示せずに社会的評価を下げる
なお、近年は侮辱罪の法定刑が引き上げられ、ただの悪口でも処罰の対象となりやすくなった点に注意が必要です。被害を受けた場合は名誉毀損か侮辱かを区別せず、早めに削除請求や法的対応を検討することが重要です。
ネット上での名誉毀損の被害例
名誉毀損は、SNSや掲示板などあらゆるネット空間で発生し得ます。以下では、代表的な被害の例を紹介します。
SNSでの投稿
X(旧Twitter)、Instagram、FacebookなどのSNSは拡散力が高いため、名誉毀損の被害が多く報告されています。
たとえば、「〇〇さんは不倫している」「△△会社は給料を未払いにしている」といった投稿が拡散されると、瞬く間に多数のユーザーの目に触れ、事実無根の噂でも信用や評判を大きく損なうおそれがあります。
掲示板や匿名サイトでの誹謗中傷
匿名性の高い掲示板(例:5ちゃんねる)や、特定の人物・企業を話題にするまとめサイトでは、誹謗中傷が書き込まれやすい傾向があります。
「〇〇は犯罪者だ」「□□店はぼったくりだ」といった根拠のない情報が放置されると、検索結果にも表示されやすくなり、長期間にわたって被害が続くケースも少なくありません。
YouTube・動画配信での発言
近年では、YouTubeやライブ配信などの動画プラットフォームでの発言による名誉毀損も増えています。動画は、視聴者が切り抜きや転載を行いやすく、一度拡散すると削除が難しいという特徴があります。配信者が「〇〇は詐欺をしている」「□□は違法行為をしている」といった発言を行えば、被害は広範囲に及びます。
口コミサイト・レビューでの評価
飲食店や美容院、病院などの口コミサイト、通販サイトのレビュー欄でも名誉毀損は発生します。
「この店は不衛生だ」「医師が患者を騙している」などの虚偽の書き込みは、直接的に売上減少や顧客離れを引き起こし、経営に重大な影響を及ぼしかねません。特に、企業や店舗にとっては、経済的被害と社会的評価の低下が同時に生じる点で深刻です。
ネット上の名誉毀損を放置することで生じるリスク

名誉毀損の被害を受けた場合、「いずれ風化するだろう」と放置してしまう方も少なくありません。しかし、ネット上の情報は一度公開されると半永久的に残りやすく、放置することで被害が拡大・長期化するリスクがあります。以下では、ネット上の名誉毀損を放置することで生じる代表的なリスクを見ていきましょう。
不安やストレスによる精神的苦痛
誹謗中傷の投稿を目にするたびに、被害者は強いストレスや不安を感じます。ときには不眠症やうつ状態など、深刻な精神的被害につながることもあります。特に、個人に対する中傷は、生活や仕事の意欲を奪い、長期的な心の傷となりかねません。
売上の減少や顧客離れによる経済的損害
企業や店舗に対する虚偽の口コミや低評価レビューが拡散すると、直接的に売上が減少し、顧客離れを引き起こす可能性があります。実際に「悪い評判がネットに出回ったことで新規顧客の獲得が難しくなった」「取引先からの信頼を失った」という事例も存在していますので、その影響は非常に大きなものとなります。
ブランドイメージの毀損による社会的評価の低下
ネット上の情報は、検索エンジンにも表示されるため、「〇〇会社 詐欺」「△△店 最悪」といった誹謗中傷が検索結果に並べば、社会的評価が著しく低下します。一度損なわれたブランドイメージは、回復に時間がかかり、事業へ長期的な悪影響を及ぼします。
情報拡散による長期的なダメージ
ネットの情報は、スクリーンショットや転載によって拡散され続けます。投稿を削除しても、他サイトやSNSで再利用されることが多く、完全に消し去るのはほぼ不可能です。その結果、被害が数年単位で続くケースもあり、就職活動や取引交渉など将来的な活動にも影響を与えかねません。
ネット上の名誉毀損に対して取り得る法的措置

ネット上で名誉毀損の被害を受けた場合、放置せず迅速に法的手段を取ることで被害の拡大を防ぎ、加害者の責任を追及できます。以下では、ネット上の名誉毀損に対して取り得る主な法的措置を紹介します。
投稿の削除請求
まず考えられるのは、問題となっている投稿や記事の削除請求です。
SNSや掲示板、動画配信サイトには、運営会社に削除を依頼できる仕組みが設けられています。迅速に削除が行われれば被害拡大を防止できますが、運営側が応じない場合には裁判所に仮処分を申し立てることも可能です。
発信者情報開示請求
匿名の投稿者を特定するには、発信者情報開示請求を行います。これは、プロバイダや通信事業者に対して「誰が投稿したのか」を明らかにするための法的手続きです。
発信者情報開示請求を行えば、IPアドレスや加害者の氏名・住所などの情報を開示してもらうことができますので、匿名の投稿者であっても特定することが可能です。加害者を特定できれば、損害賠償請求や刑事告訴に進めます。
損害賠償請求(慰謝料請求)
加害者が特定できた場合、民事上の損害賠償請求を行うことが可能です。
精神的苦痛に対する慰謝料のほか、企業であれば売上減少などの経済的損害についても請求できる場合があります。裁判によって認められる金額は、具体的な事案により異なりますがますが、個人であれば10~50万円程度、法人・事業者であれば50~100万円程度が一応の相場となります。
刑事告訴
名誉毀損や侮辱行為は、刑法上の犯罪でもあるため、刑事告訴を行うこともできます。
刑事事件化されれば、加害者に対して罰金刑や懲役刑(拘禁刑)が科される可能性があり、強い抑止効果が期待できます。特に、悪質な投稿や執拗な嫌がらせの場合には、刑事手続きを選択することが有効です。
ネット上の名誉毀損の対応を弁護士に依頼するメリット
名誉毀損の被害を受けた際、被害者自身で削除依頼や法的手続きを進めることも不可能ではありません。しかし、専門知識や時間が必要であり、精神的負担も大きくなりがちです。そのため、ネット上の名誉毀損被害に遭ったときは、すぐに弁護士に依頼することをおすすめします。
迅速な対応により被害の拡大を防止できる
インターネット上の情報は拡散が早く、一刻も早い対応が重要です。
弁護士に依頼すれば、削除請求や仮処分申立てなどを迅速に行うことができ、被害拡大を最小限に抑えられます。また、弁護士名での通知は法的な効果が強く、相手方やサイト運営者に任意の対応を促すことができる点も大きな利点です。
精神的・時間的負担を軽減できる
被害者が自ら対応しようとすると、法律的な調査や手続きに多大な時間と労力を費やすことになります。さらに、加害者や運営者とのやり取りを直接行うのは精神的にも大きな負担です。
弁護士に任せることで、被害者は生活や仕事に集中でき、心の負担を大幅に軽減できます。
多角的な法的サポートが受けられる
名誉毀損への対応は、削除請求だけでなく、発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴など複数の選択肢があります。
弁護士に依頼すれば、状況に応じて最適な手段を選び、組み合わせて進めることが可能です。特に、被害が深刻な場合には、民事・刑事の両面からの追及を同時に行える点が強みです。
ネット上の名誉毀損でお困りの方はグラディアトル法律事務所に相談を

ネット上の名誉毀損は、一度拡散されると完全に消し去ることが難しく、精神的な苦痛や経済的な損失が長期化する危険があります。「そのうち収まるだろう」と放置してしまうと、被害は拡大し取り返しのつかない事態に発展しかねません。早期に専門家へ相談することが、被害を最小限に抑えるための第一歩です。
グラディアトル法律事務所では、SNS投稿や掲示板の書き込み、口コミサイトでの誹謗中傷など、ネット名誉毀損に関する案件を数多く取り扱ってきました。削除請求や発信者情報開示請求、損害賠償請求から刑事告訴まで、状況に応じて最適な解決策を提示し、一貫した対応を行っています。
また、弁護士名での通知は相手や運営者に強い効果をもたらし、被害拡大を防ぐスピード対応が可能です。さらに、企業案件にも豊富な経験があり、ブランドイメージの保護や顧客離れ対策についても安心してご相談いただけます。
「削除してほしい投稿がある」「加害者を特定したい」「損害賠償を請求したい」など、どんなお悩みでも構いません。ネット上の名誉毀損でお困りの方は、ぜひ一度グラディアトル法律事務所にご相談ください。
まとめ
ネット上の名誉毀損は、匿名性や拡散力の強さから、個人・企業問わず深刻な被害を招く可能性があります。放置すれば精神的苦痛や経済的損失が長期化し、取り返しのつかない事態に発展しかねません。削除請求や発信者情報開示、損害賠償請求などの法的手段を適切に講じるには、専門的な知識と経験が不可欠です。
グラディアトル法律事務所では、豊富な解決実績をもとに迅速かつ効果的な対応を行い、依頼者の名誉と生活を守ります。ネット上の誹謗中傷でお困りの方は、ぜひ早めにご相談ください。
