Google口コミが削除できないときの対処法|削除できない理由と解決策

Google口コミが削除できないときの対処法|削除できない理由と解決策
弁護士 若林翔
2025年11月09日更新

「Googleの口コミを削除したいけど、どうしたらいいかわからない…」

「自分で削除申請したけど、口コミが削除できなくて困っている」

「Googleの口コミが削除できないときの対処法を知りたい」

Googleの口コミは、多くの人が店舗やサービスを利用する際に参考にする重要な指標です。良い口コミが集まれば集客や信頼につながりますが、心ない低評価や事実と異なる口コミが投稿されると、売上やブランドイメージに大きな打撃を与えてしまいます。そのため「どうにかして口コミを削除したい」と考える経営者や担当者は少なくありません。

しかし、実際にはGoogleの口コミは簡単には削除できないのが現実です。Googleには独自のポリシーやガイドラインがあり、それに違反していなければ低評価の口コミであっても残されてしまうケースが多く見られます。特に、「星だけの評価」や「個人の感想に過ぎない内容」は、たとえ不満に思っても削除対象にならないことが少なくありません。

本記事では、

・Googleの口コミが削除されない理由や削除が認められにくい具体的なケース
・投稿者本人への削除依頼や裁判所での法的手続きといった対処法
・削除できない口コミと上手に向き合うための工夫

などをわかりやすく解説します。

「Googleの口コミが削除できない」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしていただき、適切な対応方法を見つけてください。

Googleの口コミはなぜ削除できない?

Googleの口コミは、利用者が自由に意見を投稿できる一方で、店舗や企業にとってはネガティブな評価が残ってしまうリスクもあります。実際に「削除したい」と思っても、Googleの判断基準により削除できないケースが多いのが実情です。以下では、その理由を詳しく見ていきましょう。

Googleのガイドラインに照らして削除の可否が判断される

Googleでは、口コミの削除可否を判断するためのコンテンツポリシー(ガイドライン)を設けています。たとえば、以下のような口コミは削除の対象となります。

・誹謗中傷や差別的な表現を含むもの
・関係のない内容(スパムや宣伝行為など)
・個人情報の公開にあたるもの
・法律に違反する可能性があるもの

しかし、これらに該当しない口コミについては、低評価であっても削除が認められません。つまり、「事業者にとって不利益だから」という理由だけでは削除できないのです。

事実に基づく口コミは低評価でも削除されない

口コミの中には、サービスの質や接客態度に関する低評価の投稿もあります。たとえば「対応が遅かった」「料理が口に合わなかった」といった内容です。これらは主観的な感想であっても、利用者の実体験に基づいている限り、ガイドライン違反には当たらないと判断されます。

そのため、「星1つ」の評価であっても、事実に基づく口コミであれば削除できないのが現状です。店舗側からすれば納得しづらい部分もありますが、Googleは口コミを利用者の「正直な意見」として尊重しているため、削除のハードルが高く設定されているといえます。

Googleに削除申請しても削除できない口コミの具体例

Googleに削除申請しても削除できない口コミの具体例

実際にGoogleビジネスプロフィールから削除申請をしても、口コミが消えないことは珍しくありません。これは、Googleのガイドラインに違反していないと判断されるケースが多いためです。以下では、削除が認められにくい口コミの具体例を紹介します。

星だけでコメントがない口コミ

「星1つ」や「星2つ」など、コメントがなく評価だけが付けられている口コミは多くの事業者が悩まされるものです。

一見すると不当な評価に見えますが、Googleは「利用者が体験に基づいて自由に評価する権利」として認めているため、ガイドライン違反とはみなされません。

そのため、星評価だけの口コミは基本的に削除できないと考えておく必要があります。

事実確認が難しい口コミ

「スタッフの態度が悪かった」「待ち時間が長すぎた」といった口コミは、客観的な事実確認が難しいため削除は認められにくい傾向があります。

店舗側からすれば「そんな事実はなかった」と感じるケースも多いですが、Googleは利用者の主観的な感覚も「正当な意見」として扱っており、虚偽であると証明できない限り削除されないのが現実です。

個人の感想にすぎない口コミ

「料理が好みではなかった」「雰囲気が合わなかった」といった単なる個人の感想や印象も、削除申請しても認められません。

これは、サービスに対する主観的な評価として、正当な意見の範囲内とされるためです。

事業者としては「改善しようがない」と思える口コミですが、Googleは、利用者が感じたことそのものを尊重する姿勢をとっているため、たとえ低評価であっても削除対象にはならないのです。

削除申請してもGoogleの口コミが削除できないときの対処法

削除申請してもGoogleの口コミが削除できないときの対処法

「ガイドラインに違反していない」と判断されれば、Google側で口コミが削除されることはありません。しかし、だからといって事業者が何もできないわけではありません。以下では、削除できない口コミに直面した場合の具体的な対処法を説明します。

投稿者に対して削除依頼をする

まず検討できるのは、口コミを投稿した本人に削除依頼をする方法です。

投稿者が実際の利用者であり、誤解や不満から低評価をつけた場合には、誠実に対応することで削除や修正に応じてもらえるケースもあります。

・丁寧に謝罪や説明をする
・問題があれば改善策を提示する
・必要に応じて直接連絡をとる

このような対応によって、口コミそのものが削除されなくても、投稿者が評価を修正したり、別の口コミで好意的なコメントを追記してくれる可能性があります。

ただし、強引に削除を迫ると逆効果になるリスクがあるため、あくまで誠実かつ冷静に対応することが重要です。

裁判所に削除仮処分の申立てをする

口コミが虚偽であり、事業者の信用を不当に傷つけている場合には、裁判所に削除仮処分を申し立てる方法があります。

裁判所に申し立てを行い、口コミが名誉毀損や業務妨害にあたると判断されれば、Googleに対して削除を命じる決定が出される可能性があります。

・虚偽の事実が記載されている口コミ
・誹謗中傷や人格攻撃にあたる口コミ
・利用体験とは無関係な嫌がらせ的投稿

このような場合には、弁護士を通じて法的手段をとることで削除が認められる可能性があります。

ただし、法的手続きには時間と費用がかかるため、緊急性や被害の深刻さを踏まえて検討することが重要です。

どうしても削除できないGoogleの口コミへの対応方法

Googleの口コミは、ガイドラインに違反していない限り削除されないケースが多くあります。そこで重要なのは、削除できない口コミを前提に、どのように信頼を守り、改善につなげるかという姿勢です。以下では、事業者が取るべき現実的な対応方法を紹介します。

口コミに返信することで誠実な姿勢を示す

ネガティブな口コミが投稿された場合でも、適切に返信することで事業者の誠実さをアピールすることが可能です。

たとえば、以下のような返信が効果的です。

・不快な思いをさせた点を謝罪する
改善に向けた取り組みを具体的に伝える
・必要があれば個別対応の窓口を案内する

このような対応は、投稿者本人だけでなく、口コミを閲覧する他のユーザーにも「誠実に対応している店舗だ」という印象を与えます。結果として、マイナスの口コミが必ずしも致命的なダメージにはならず、信頼回復や改善のチャンスにつながります。

よい口コミを集めることで相対評価を改善

ネガティブな口コミを完全に消せなくても、ポジティブな口コミを増やすことで全体の評価を底上げすることが可能です。

・満足度の高い顧客に口コミ投稿を依頼する
・サービス改善によって自然に高評価が集まる仕組みをつくる
・店舗内で「口コミ投稿キャンペーン」などを実施する

高評価の口コミが増えれば、悪い口コミは相対的に目立たなくなり、全体としての印象が改善されます。また、多くのポジティブな口コミは、新規顧客の安心感や信頼感につながる大きな資産となります。

削除できないGoogle口コミでお困りの方はグラディアトル法律事務所に相談を

削除できないGoogle口コミでお困りの方はグラディアトル法律事務所に相談を

Googleの口コミは、ガイドラインに違反していない限り、削除申請をしても消えないケースが多々あります。事業者にとって不当な低評価や悪質な書き込みは信用や集客に大きな影響を与えるため、精神的にも大きな負担となりかねません。

そのような場合には、弁護士に相談することが有効な解決策となります。

グラディアトル法律事務所では、これまで数多くのインターネット上の誹謗中傷・口コミ削除案件を取り扱ってきており、豊富な経験と実績があります。Googleの口コミが削除できずにお困りの方に対しては、以下のような対応が可能です。

Googleへの削除申請のサポート
・投稿者特定のための発信者情報開示請求
・削除仮処分や損害賠償請求などの法的手続き
・今後の風評被害を防ぐための予防策のアドバイス

専門家が介入することで、事業者が一人で悩み続けるよりも早く、そして確実に解決へと近づける可能性が高まります。

また、口コミ問題は放置すればするほど被害が拡大する傾向にあるため、「削除できない」と諦める前に、早めに弁護士へ相談することが重要です。

まとめ

Googleの口コミは、ガイドラインに違反していない限り、低評価や不満の声であっても削除できないケースが多くあります。しかし、誠実な返信や高評価の積み上げによって信頼を回復することは可能です。

また、虚偽や悪質な口コミで大きな被害を受けている場合には、法的手続きによる削除も検討すべきです。口コミ問題は放置すると信用低下につながるため、早めの対応が重要です。

削除できない口コミでお困りの方は、豊富な実績を持つグラディアトル法律事務所にご相談ください。最適な解決策をご提案いたします。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力。数多くの夜のトラブルを解決に導いてきた経験から初の著書「歌舞伎町弁護士」を小学館より出版。 youtubeやTiktokなどでもトラブルに関する解説動画を配信している。

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