「工事を完成させて引き渡したのに、工事代金が未払いになっている」
「追加工事だったため契約書なしで取引を進めてしまった」
「契約書なしでも未払いの工事代金を支払ってもらえるのだろうか」
工事を終えたにもかかわらず、発注者から工事代金が支払われないケースも少なくありません。
さらに契約書を交わしていない場合、「請求できないのではないか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
しかし、工事代金の請求は、契約書がなくてもあきらめる必要はありません。
口頭での合意や、LINE・メール・見積書・写真などのやり取りから、契約の成立や工事内容を証明できれば、未払い工事代金の請求は可能です。
実際に契約書なしで請負契約を締結したという事案でも、当事務所が介入し、契約書以外の書類により契約関係を立証することにより、8割の金額で和解したケースもあります。
・未払い工事代金は契約書なしでも請求できるのか
・未払い工事代金の請求に使える証拠
・未払い工事代金の回収の流れや注意点
などをわかりやすく解説します。
契約書がないまま未払いトラブルに直面している方は、ぜひ参考にしてください。
【結論】未払いの工事代金は契約書なしで請求できる
工事代金の請求が認められるためには、そもそも「契約が成立していること」が必要です。
そして、契約は必ずしも書面で締結する必要はなく、当事者間で合意があれば成立します。
民法上、契約は「申込み」と「承諾」という意思表示が一致すれば成立するとされています。
書面による契約書が存在しなくても、工事の内容や金額について双方が合意していれば、有効な契約として扱われるのです。
建設業の現場では、急ぎの工事や継続的な取引関係の中で、契約書を作成せずに工事を進めるケースも少なくありません。
このような場合でも、お互いの合意が認められれば、工事代金の請求自体は可能です。
ただし、契約書がない場合は、後から「合意していない」「金額が違う」などの争いが生じるケースが多いです。
そのため、契約の存在や内容を立証するためにも、それをを裏付ける証拠が重要になります。
契約書なしでも諦めない!工事代金が未払いの場合に今すぐやるべき4つの対応
契約書がない場合でも、適切な対応を迅速に行うことで回収できる可能性は十分にあります。
ここでは、工事代金の未払いが発生した際にまず行うべき4つの対応を説明します。

契約書以外の証拠(見積書・写真・LINEなど)をすぐ確保する
契約書がない場合、もっとも重要となるのが「証拠の確保」です。
工事の発注や内容、金額についての合意を裏付ける証拠があれば、契約書がなくても工事代金の請求が可能です。
証拠は、複数あった方が有利ですので、できるだけ多くの証拠を集めましょう。
具体的には、以下のような証拠を集めてください。
・見積書や請求書
・工事前後の写真や施工中の記録
・LINEやメールでのやり取り
・発注内容がわかるメモや打ち合わせ記録
なお、データは、削除や上書きのリスクもあるため、早めに保存・バックアップを取っておくことが大切です。
相手に支払いを求める
証拠を確保したら、相手方に対して未払い工事代金の支払いを求めます。
この段階では、電話や口頭だけでなく、メールや書面など記録に残る形で請求するようにしてください。
書面による請求は、相手に対して正式な請求であることを示すだけでなく、後に法的手段を取る際の証拠にもなるからです。
支払いがない場合は内容証明郵便を送る
任意の請求に応じない場合には、内容証明郵便の送付を検討します。
内容証明郵便は、「いつ・どのような内容の文書を送ったか」を郵便局が証明してくれる郵便です。
これにより、相手に対して強い心理的プレッシャーを与えることができ、任意の支払いに応じてくれる可能性が高まります。
相手が応じないときはすぐに弁護士に相談する
内容証明を送っても支払いがない場合には、早めに弁護士へ相談するようにしてください。
なぜなら、このような相手に対して、請求を続けても任意に支払ってくれる可能性が低いからです。
また、対応が遅れると、証拠が失われてしまったり、時効の成立により、回収が困難になるおそれがあるというのも理由の一つです。
弁護士に依頼することで、相手との交渉や訴訟手続きなどを任せることができますので、未払い工事代金の回収の可能性を高めることができます。
特に、契約書がないケースではさまざまな証拠を組み合わせて、契約の存在や金額を証明していかなければなりません。
それには、経験豊富な弁護士のサポートが不可欠ですので、早めに弁護士に相談するようにしましょう。
契約書なしでも未払い工事代金の請求で使える証拠
契約書がない場合でも、さまざまな証拠を組み合わせることで契約の成立や工事内容を証明できます。
ここでは、実務上よく使われる主な証拠を紹介します。

発注者に提示した工事代金の見積書
見積書は、工事内容や金額を証明できる証拠です。
発注者に提示した見積書が残っていれば、「どのような工事をいくらで行う予定だったか」を証明することができます。
また、見積書に対して発注者が了承していることがわかるやり取り(メールやLINEなど)もあれば、より契約が成立していたといいやすいでしょう。
発注者から送付された工事の発注書
発注書は、発注者が工事を依頼した事実を示す証拠です。
書式が簡易なものであっても、「工事を依頼した」という意思表示が確認できれば、契約が成立していたことを証明できます。
見積書・発注書・請書のセットが残っていれば、契約書なしでも相手に対して、未払い工事代金を請求できる可能性が高いでしょう。
受注者から送付した工事の請書
請書は、受注者側が発注内容を承諾したことを示す書面です。
発注書とセットでやり取りされることも多く、双方の合意を示す証拠として活用できます。
正式な契約書でなくても、請書の存在により、契約関係が成立していることを裏付けることができます。
発注者と受注者との間で交わされた工事の打ち合わせ記録
打ち合わせの議事録やメモ、日報なども重要な証拠となります。
工事内容や仕様、工期などについて具体的なやり取りが記録されていれば、契約の内容を補強する材料になります。
特に、継続的なやり取りの中で内容が具体化している場合は、合意の存在を示す有力な証拠となるでしょう。
工事内容に関するメールやLINEのやり取り
メールやLINEは、契約書がない場合において非常に重要な証拠です。
発注の依頼、金額の確認、工事内容の変更などのやり取りが残っていれば、契約の成立や内容を具体的に証明できます。
スクリーンショットだけでなく、可能であればトーク履歴全体を保存し、前後関係がわかる形で整理しておくようにしましょう。
工事に必要な材料の購入履歴や現場への搬入記録
材料の購入伝票や納品書、搬入記録なども、実際に工事を行ったことを示す証拠となります。
これらの資料から、工事の実施や規模、内容を証明することが可能です。
特に、特定の現場向けに購入された材料であることがわかる場合は、発注との関連性を示す有力な証拠となります。
人工(にんく)の手配記録や報酬支払明細
作業員の手配記録や賃金の支払い明細も、工事の実施を裏付ける証拠になります。
どの程度の人員を投入したかがわかれば、工事の規模や内容、金額の証明にも役立ちます。
これらの記録は、他の証拠と組み合わせることで、より説得力のある主張を行うことができます。
契約書なしで未払い工事代金を回収するための流れ|優先順位に沿って解説
契約書がない場合でも、適切な手順で対応すれば回収できる可能性は十分にあります。
ここでは、未払い工事代金回収の流れを優先順位に沿って説明します。

まずは任意交渉・支払いの催告を行う
最初に行うべきは、相手方に対する任意交渉です。
電話やメール、書面などで支払いを求め、早期の解決を目指します。
この段階では、感情的にならず、事実関係と請求内容を整理したうえで冷静に対応することが重要です。
また、後の証拠として残すためにも、できる限り記録に残る方法で催告を行いましょう。
相手が任意に支払いに応じてくれれば、時間や費用をかけずに解決することが可能です。
支払いがない場合は内容証明郵便を送付する
任意交渉に応じない場合は、内容証明郵便を送付します。
内容証明郵便は、送った文書の内容や受け取った日などを証明してくれる郵便方法に過ぎませんので、支払いを強制するまでの効力はありません。
しかし、これに応じなければ法的手続きがとられてしまうという不安を相手に与えることができます。
それにより、電話やメールでは無視していた相手でも、支払いに応じてくれる可能性が高くなります。
目的物の引き渡しを拒否して任意の支払いを促す|同時履行の抗弁権・商事留置権
工事が未完成であったり、まだ引き渡しが済んでいない場合には、目的物の引き渡しを拒否することで支払いを促すことができます。
これは、「同時履行の抗弁権」と呼ばれるものです。
同時履行の抗弁権とは、相手が代金を支払わない限り、引き渡しをしないという主張です。
また、商人間の取引であれば「商事留置権」によって、目的物を相手に渡さないということも認められます。
ただし、すでに引き渡しが完了している場合や契約内容によっては適用できないこともあるため、事前に弁護士に確認した方がよいでしょう。
それでも支払われない場合は法的手段を検討する|支払督促・少額訴訟・通常訴訟
任意交渉や内容証明でも解決しない場合には、法的手段を検討します。
代表的な方法は以下のとおりです。
| ・支払督促:簡易な手続きで支払いを求める方法 |
| ・少額訴訟:60万円以下の請求に適した迅速な裁判手続き |
| ・通常訴訟:金額が大きい場合や争いがある場合に利用 |
ただし、契約書がない示談では、工事内容や金額で争いになることが多いです。
争いがあるケースだと支払督促や少額訴訟では、相手からの異議申立てにより通常訴訟に移行してしまいます。
そのため、法的手段を行う際には通常訴訟を選択するのが一般的です。
最終手段として強制執行を行う
裁判などで勝訴判決や仮執行宣言付きの支払命令を得ても、相手が任意に支払わない場合があります。
そのようなケースでは、強制執行を行います。
具体的には、相手の預金口座や売掛金、不動産などの財産を差し押さえ、そこから未払い工事代金の回収を行います。
しかし、相手に十分な財産がなければ強制執行をしても回収できない可能性もあります。
それを防ぐには、事前に相手の経済状況や財産状況を調査しなければなりません。
弁護士に依頼すれば、こうした調査や手続きも含めて対応してもらうことができます。
追加工事で契約書がない場合の未払い工事代金の請求方法
工事代金に関するトラブルの中でも追加工事については、当初の契約書に明記されていないことも多く、未払いトラブルが生じるケースが多いです。
ここでは、契約書がない場合の追加工事代金の請求方法を説明します。
追加工事でも合意があれば請求可能
追加工事であっても、発注者との間で合意があれば、工事代金を請求することは可能です。
たとえば、現場で「この部分も追加で対応してほしい」と依頼され、それに応じて施工を行った場合には、口頭であっても合意が認められる可能性があります。
また、そのやり取りがLINEやメールなどで残っていれば、有力な証拠となります。
ただし、追加工事は当初契約と異なり、現場の判断で工事を進めてしまうことも多く、合意内容が曖昧になりやすいといえます。
そのため、後から「依頼していない」「そこまでの内容とは思っていない」といった争いが生じることも少なくありません。
金額未合意の場合は「相当額請求」になる
追加工事について、工事内容についての合意はあっても、金額が明確に決まっていないケースもあります。
このようなケースでは、「相当額」を請求することになります。
相当額とは、同種・同規模の工事における一般的な相場や、実際にかかった費用などを基準に算定される金額です。
具体的には、材料費や人件費、作業日数などをもとに「これくらいが一般的な金額だろう」という金額を主張することになります。
この場合、見積書や原価資料、作業記録などが重要な証拠となります。
これらの資料をもとに、請求金額の妥当性を説明できるよう準備しておくようにしましょう。
トラブルを防ぐためのポイント
追加工事に関する未払いトラブルは、事前に準備をしておくことで防ぐことができます。
具体的には、以下の点に注意をしながら対策を行いましょう。
| ・追加工事の内容を明確にする |
| ・可能な限り事前に見積書を提示する |
| ・金額や工期について合意を取る |
| ・LINEやメールなど記録に残る形でやり取りする |
やむを得ず口頭で対応する場合でも、その後にメッセージで確認を取るなど、証拠を残す工夫が必要です。
契約書がない場合に未払い工事代金の回収が難しくなるケース
契約書がなくても工事代金の請求は可能です。
しかし、状況によっては回収が困難になるケースもあります。
ここでは、契約書がない場合に未払い工事代金の回収が難しくなる代表的なケースを紹介します。
証拠がほとんど残っていない場合
契約書がない場合、未払い工事代金を請求できるかどうかは、証拠の有無に大きく左右されます。
これは証拠がなければ契約内容や工事代金の額を証明できないからです。
そのため、見積書や発注書、LINE・メールの履歴など、契約内容や工事の実施を裏付ける資料がほとんど残っていないケースでは、未払い工事代金の請求は難しいといえます。
たとえば、口頭のみでやり取りが行われ、記録が一切残っていないようなケースでは、「そもそも工事を依頼していない」「その金額では合意していない」といった反論を受けた際に、これを覆すことが困難です。
このような事態を防ぐためにも、日頃から証拠を残す意識を持つことが重要です。
相手に資力がない場合
仮に裁判で勝訴したとしても、相手に支払い能力(資力)がなければ、実際に未払い工事代金を支払ってもらうのは、難しいです。
たとえば、相手の預金がほとんどない、すでに多額の債務を抱えている、事業を停止しているといった場合には、強制執行を行っても十分な回収ができない可能性があります。
そのため、請求を進める前に、相手の財産状況をある程度把握しておくようにしましょう。
長期間放置していて時効が成立している場合
未払いの状態を長期間放置していると、時効が成立し、請求できなくなるおそれがあります。
現在の民法では、工事代金の請求権は、原則として5年で時効により消滅します。
たとえば、支払期限を過ぎてから何の対応もせずに放置していると、時効期間が経過した時点で、相手から「時効の援用」をされて請求が認められなくなります。
ただし、時効は、内容証明郵便の送付や訴訟の提起などにより完成の猶予や更新をすることが可能です。
そのため、未払いが発生した場合は、そのまま放置するのではなく、できるだけ早めに対応することが重要です。
未払い工事代金がある場合は時効に注意
未払い工事代金の請求には時効があり、期間を過ぎると請求できなくなるおそれがあります。
ここでは、時効の基本的な考え方と対処方法について説明します。

未払い工事代金の時効は5年
未払いの工事代金については、原則として「5年」で時効により消滅します。
そのため、支払われていない状態を放置していると、一定期間の経過により、法的に請求できなくなるリスクがあります。
時効の起算点は原則として支払期限の翌日から
時効期間は、原則として「支払期限の翌日」から進行します。
たとえば、「2026年4月30日が支払期限」であれば、その翌日である2026年5月1日から時効が進行することになります。
なお、支払期限が明確に定められていない場合には、請求できる状態になった時点から時効が進行すると考えられます。
この点はケースによって判断が分かれるため、弁護士に確認するようにしましょう。
時効を止める方法
時効は、一定の手続きを取ることで進行を止める、またはリセットすることが可能です。主な方法は以下のとおりです。
・内容証明郵便による催告
・裁判の提起(支払督促・訴訟など)
・相手による債務の承認(分割払いの約束など)
このうち内容証明郵便による催告は、一般の事業者の方でも比較的簡単に行える方法です。
しかし、時効の完成を一時的に猶予するという効果しかありません。
引き続き時効の完成を阻止したいなら、その後6か月以内に訴訟などの法的手続きを行わなければなりません。
時効が完成してしまうと、弁護士に依頼しても未払い工事代金を支払ってもらうことはできなくなります。
そのため、工事代金の未払いに気付いた時点ですぐに弁護士に相談するようにしましょう。
工事代金の未払いについて弁護士に相談するメリット
未払い工事代金の回収は、専門的な判断や対応が求められる場面も多くあります。
ここでは、弁護士に相談・依頼するメリットを説明します。
回収率を高められる
弁護士が介入することで、相手方に対して法的なプレッシャーを与えることができ、支払いに応じる可能性が高まります。
特に、内容証明郵便を弁護士名で送付した場合、相手が事態の深刻さを認識し、早期に支払いを行うケースも少なくありません。
また、訴訟や強制執行といった法的手段を適切なタイミングで選択できるため、未払い工事代金を回収できる可能性を高めることができます。
証拠整理・法的主張を任せられる
契約書がない場合、さまざまな証拠を組み合わせて契約の存在や工事代金の額などを証明していかなければなりません。
一般の事業者の方では、どのような証拠が必要で、どのように組み合わせるのかがわからないというケースも多いと思います。
弁護士に依頼すれば、見積書やメール、写真などの証拠を適切に組み合わせて、「契約が成立している」ということを説得的に主張してもらうことができます。
また、相手方から反論があった場合にも、適切に対応することができるため、不利な状況を回避しやすくなります。
交渉・訴訟対応を一任できる
弁護士に依頼することで、相手方との交渉や裁判手続きなどをすべて任せることができます。
これにより、精神的な負担を軽減できるだけでなく、業務への影響を最小限に抑えることが可能です。
特に、相手方との関係が悪化している場合や契約書なしで金額などに争いがあるようなケースでは、弁護士が代理人として対応することで、スムーズな解決が期待できます。
【解決事例】契約書なしでも未払い工事代金を回収した当事務所の事例
契約書がない場合でも、工事代金の回収をあきらめる必要はありません。
当事務所では、契約書が存在しない工事代金トラブルについても、LINEや請求書、施工資料などの証拠をもとに契約関係を立証し、未払い工事代金の回収に成功した実績があります。
ここでは、その代表的な事例を2件ご紹介します。
契約書がなくても約268万円の支払いが認められた事例
事案の概要
依頼者は、給排水設備工事を行う個人事業者でした。
相手方会社から現場作業を依頼され、複数の現場で施工を行いましたが、約406万円の工事代金が支払われませんでした。
双方の間では正式な工事契約書は作成されておらず、現場でのやり取りやLINEなどを通じて工事が進められていたため、「契約書がない状態でも請求できるのか」と不安を抱え、当事務所へご相談いただきました。
弁護士の対応
当事務所では、LINEでのやり取りや請求書、施工写真・動画などを整理し、契約内容や工事の実施状況を裏付ける証拠として裁判所へ提出しました。
相手方は施工不良を理由に支払いを拒否しましたが、図面や技術資料なども追加で提出し、契約内容や施工状況を丁寧に立証しました。
結果
裁判所は当事務所の主張を認め、約406万円の請求に対し、約268万円および遅延損害金の支払いを命じる判決を言い渡しました。
契約書がないケースでも、LINEなどのやり取りや施工資料を積み重ねることで、未払い工事代金の請求が認められた事例です。
契約書がなくても調停で分割払いによる回収に成功した事例
事案の概要
依頼者は、内装・工事業を営む法人でした。
相手方会社から工事を受注して施工を行いましたが、工事代金が支払われず、未払いトラブルとなりました。
工事はアプリを利用したやり取りなどを通じて進められており、工事契約書の存在は明確ではありませんでした。
そのため、契約書以外の資料をもとに請求を進める必要がありました。
弁護士の対応
当事務所は、請求書や施工内容、現場でのやり取りなどを整理し、まずは任意交渉を行いました。
その後、相手方が工事内容や出来高を争ったため訴訟を提起し、施工範囲や材料費、現場状況などを一つひとつ証拠化して主張しました。
その結果、裁判所の調停手続を通じて分割払いによる解決を目指すこととなりました。
結果
最終的には調停が成立し、相手方から毎月の分割払いによって工事代金の支払いが行われました。
一括回収ではありませんでしたが、訴訟だけで終わらせることなく、実際の入金が完了するまで対応したことで、現実的な回収を実現した事例です。
契約書がなくても、請求書や施工経過などの証拠を適切に整理し、状況に応じて交渉・訴訟・調停を使い分けることで、工事代金を回収できる可能性があります。
未払い工事代金のトラブルを弁護士に依頼した場合にかかる費用
弁護士への依頼を検討する際には、費用の内容や相場を把握しておくことが重要です。
ここでは、一般的にかかる費用の種類について解説します。
相談料
相談料は、弁護士に法律相談を行う際に発生する費用です。
一般的には、1時間あたり1万1000円(税込)が相場とされています。
ただし、法律事務所によっては初回相談を無料としている場合もあります。
グラディアトル法律事務所でも、初回相談無料で対応していますので、まずはお気軽にご相談ください。
着手金
着手金は、弁護士に正式に依頼した際に支払う費用で、結果にかかわらず発生します。
着手金の金額は、請求金額(未払い工事代金)を経済的利益として、以下のように計算するのが一般的です。
| 経済的利益の額 | 着手金 |
|---|---|
| 300万円以下 | 経済的利益の8.8% |
| 300万円を超え3000万円以下の場合 | 経済的利益の5.5%+9万9000円 |
| 3000万円を超え3億円以下の場合 | 経済的利益の3.3%+75万9000円 |
| 3億円を超える | 経済的利益の2.2%+405万9000円 |
報酬金
報酬金は、実際に未払い工事代金を回収できた場合に発生する費用です。
報酬金の金額は、回収金額を経済的利益として、以下のように計算するのが一般的です。
| 経済的利益の額 | 着手金 |
|---|---|
| 300万円以下 | 経済的利益の17.6% |
| 300万円を超え3000万円以下の場合 | 経済的利益の11%+19万8000円 |
| 3000万円を超え3億円以下の場合 | 経済的利益の6.6%+151万8000円 |
| 3億円を超える | 経済的利益の4.4%+811万8000円 |
工事代金未払いのトラブルでお困りの方はグラディアトル法律事務所に相談を

未払い工事代金は、契約書がない場合でも適切に対応すれば回収できる可能性があります。
グラディアトル法律事務所では、これまで契約書がない工事代金未払いの案件を含め、多数の債権回収を成功させてきた実績があります。
実際に契約書なしで請負契約を締結したという事案でも、当事務所が介入し、契約書以外の書類により契約関係を立証することにより、8割の金額で和解することに成功したケースもあります。
つまり、契約書がないからといってすぐに諦める必要はありません。
未払い工事代金は、早めに対応することで回収できる可能性が高まります。
現時点で工事代金が未払いになっているという事業者の方は、グラディアトル法律事務所までお気軽にご相談ください。
まとめ
未払いの工事代金は、契約書がない場合でも請求できる可能性があります。
口頭での合意やLINE・メール、見積書などの証拠を組み合わせることで、契約の成立や内容を証明できるからです。
ただし、証拠が不十分な場合や対応が遅れた場合には、回収が難しくなることもあります。
そのため、未払いに気づいた時点で早めに証拠を確保し、適切な手順で請求を進めることが大切です。
対応に不安がある場合は、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
