590万円詐欺事件から学ぶ!競馬情報詐欺の手口を見抜く方法とは?

作業中 590万円詐欺事件から学ぶ!競馬情報詐欺の手口を見抜く方法とは

「情報料を支払えば重賞レースの勝ち馬教えます!」

「誰でも簡単に的中できる競馬情報を提供します!」

いかにも胡散臭いフレーズですが、なかなか競馬で予想が的中しない方や、楽をしてお金を稼ぎたいと感じている方にとっては、魅力的に見えてしまうのも無理はありません。

しかし、こうした競馬情報のほとんどが詐欺です。

そして昨今は、詐欺の手口がどんどん巧妙化されているため、騙されてしまう方がたくさんいらっしゃいます。

では、どのようにして競馬情報詐欺を見抜けばよいのでしょうか?

今回は、過去に起きた詐欺事例をご紹介しつつ、現在主流になっている競馬情報詐欺の手口と、それらを見抜く方法について詳しく解説していきます。

競馬情報詐欺についてと過去に起きた実際の詐欺事例

競馬情報詐欺とは

競馬情報詐欺とは、価値のない情報を販売することで、被害者から金銭をだまし取る犯罪行為の1つです。

本当に勝てる競馬予想があれば他者に販売する必要はありません。

身内で情報共有することで、多額の利益を得られます。

つまり、実際は勝てる競馬予想はなく、他人に情報として売りつけたほうが稼げることから、このような詐欺が横行しています。

詐欺罪の成立

詐欺罪は、人をだまして物やお金をだまし取る犯罪で、刑法第246条にて規定されています。

簡単に言えば、人をあざむいて財物を交付させた場合に成立します。

競馬情報詐欺との関係でいえば、以下の場合に詐欺罪に該当します。

※嘘の競馬情報を伝えて(「八百長で着順が決まっているレースがある」など)、その対価として情報料などの金銭を支払わせた場合

過去に発生した590万円詐欺事件

過去には、多くの競馬情報詐欺事件が発生しています。

その中でも、競馬情報提供会社が情報料590万円を銀行口座に振り込ませ、だまし取った事件について見ていきましょう。

この詐欺事件は平成22年11月、とある競馬情報提供会社が被害者に電話をかけたことから始まります。

詐欺業者は被害者に対して、「着順が決まっているレースが行われる」などと吹聴し、「先に情報料を支払ってください」と持ちかけました。

その後、被害者は合計で590万円をだまし取られてしまいます。

だまし取られた590万円は、1回の振り込みではなく、合計6回に分けて行われています。

最初は少額で情報提供をし、相手を信頼させる、もしくは後に引けなくさせた後、徐々に金額を上乗せする手口でした。

こうした詐欺手口を見抜くためには、数ある詐欺手口を理解し、ご自身が巻き込まれないための正しい知識を身につけるしかありません。

競馬情報詐欺によくある8つの手口

以下では、競馬情報詐欺のよくある8つの手口を一覧でまとめてみました。

昔からある有名な典型的手口から、昨今、問題視されている最新手口を含みます。

少しでも似たような手口を見かけた場合、競馬情報詐欺の可能性が高いため注意してください。

競馬情報詐欺によくある8つの手口と見抜き方と予防ポイント

①前もって結果がわかっていると持ちかける手口

いわゆる「八百長レース」があると持ちかける手口は、詐欺業者が昔から使用している古典的な手口です。

たとえば、「結果がわかっているレースがある」、「不正が行われるレースがある」といったように吹聴してきます。

しかし、前もって結果が決まっているレースは存在しませんし、不正なレースを行うことは競馬法にて禁止されています。

【見抜き方・予防のポイント】

※競馬法により不正レースは禁止されている
※「前もってレース結果がわかる」は詐欺の典型

②借金をさせてまで情報を購入させる手口

確実に儲かるレースがあると高額な情報を売りつける際、大金を準備できない被害者に対し、借金をさせてまで購入させようとしてきます。

「借金をしても当てればすぐに返せる」、「今までの負け分を取り返せる」といった被害者の弱みをついた悪質な手口です。

また、キャッシング枠がすでに上限近い方に対しては、クレジットカードのショッピング枠を現金化させる手口が使われます。

現金化を催促する際は、ファイナンシャルプランナーや税理士といった国家資格を持っていると称する人物を紹介するケースがあります。

しかし、実際に資格者が出てくることはなく、だまし取られたお金は返ってきません。

【見抜き方・予防のポイント】

※借金を勧められたら詐欺の可能性大
※取引から即座に撤退すべき

③副業と称した投資ソフトを利用した手口

昨今の副業ブームに乗じて、競馬投資用ソフトなどと称する商品を売りつける手口が流行っています。

「ソフトを起動すれば過去のデータに基づき馬券を購入してくれる」、「地道に続けていれば必ず儲けられる」などと言って、競馬をギャンブルではなく投資先であるといった勧誘する手口です。

最近では、「人工知能(AI)搭載」といったフレーズが使われている傾向があります。

また、運用で利益を出す「投資」というワードを使用していることから、騙されていることになかなか気付けない悪質な詐欺手口の1つです。

【見抜き方・予防のポイント】

※「必ず儲かる」話はない
※ソフトのレビューなどを調査して信憑性を確かめよう

④実績を捏造・偽造して勧誘する手口

競馬予想における的中実績の捏造や偽造は、古典的な詐欺手口の一つです。

悪質な競馬情報サイトには、存在しない数十万円、数百万円の的中が掲載されています。

これらは、未販売の情報を「完売」等と偽り、レース後に的中したかのように掲載する手法が使われています。

また、的中証明のため偽の馬券や証明書を掲載しているサイトもありますが、多少の知識さえあれば簡単にパソコンで画像加工ができてしまいます。

競馬情報サイトに掲載されている実績は、疑いの目を持って接することが重要です。

【見抜き方・予防のポイント】

※過去データと実績の一致は慎重に確認
※少しでも疑問点があれば利用は避ける

⑤無料会員から有料会員へと誘導する手口

無料会員から有料会員へと誘導する手口は、昔からよく使われている詐欺手口の1つです。

多くの方は、「無料なら入ってみてもいいかも」「気に入らなければ退会すればいい」といった軽い気持ちで競馬情報サイトへと登録してしまいます。

しかし、登録をきっかけに詐欺業者からは、しきりに有料会員への誘導を受けることになります。

また、会員にランク制度を設けている詐欺業者も多く、支払い金額に応じてランクが上がっていき、より高配当な情報が提供されると誘惑してきます。

高ランク者の声などとした、簡単に高配当を得られたなどの言葉に惑わされないよう注意してください。

【見抜き方・予防のポイント】

※情報の質とコストをしっかり検討
※高配当という言葉に惑わされない

⑥JRA公認や関連団体であると称した手口

詐欺業者がJRA(日本中央競馬会)や関連団体からの情報提供を受けていると装い、高額な情報料を請求する手口があります。

この手口は、実際に存在しない内部情報を持ちかけるケースが含まれ、JRA関連と誤信させる団体名を用いることで信憑性を偽造します。

たとえば、「騎手の福利厚生資金調達といった名目で、騎手同士にて仕組まれたレースがある」といった内容のメッセージが届き、連絡してみると高額な情報提供料を請求されます。

実際にはJRAが公認している競馬予想会社や関連団体は存在せず、公式ホームページでは注意喚起がなされています。

公認や関連という言葉に惑わされないようにしましょう。

【見抜き方・予防のポイント】

※公認を騙る行為は詐欺の典型例
※JRAなどから確認を取り情報の真偽を確認

⑦安心の全額返金保証と謳う手口

安心の全額返金保証を謳う競馬予想業者の多くは、返金の条件をあいまいにしています。

たとえば、全レース不的中でなければ返金されないなど、実質的には返金が難しい状況を作り出します。

また、返金ではなく使い道の限られたポイントでの返還を行うケースもあり、手元に現金が戻ってくることはありません。

このような不透明な全額返金保証は、利用者を誤認させる詐欺手口の1つです。

【見抜き方・予防のポイント】

※返金の条件をあらかじめ確認
※不透明な条件は詐欺の可能性大

⑧配当金を受け取るために登録料を請求する手口

詐欺業者が、配当金の受け取りを条件に登録料の支払いを求める手口があります。

たとえば、「代わりに馬券を購入するための費用を振り込んでほしい」、「馬券は当たったが配当を受け取るには登録料が必要」などと、後から請求されるケースが頻発しています。

信じて振込をしても、実際には馬券も配当金も存在せず、そのままお金をだまし取られます。

これらは、非現実的な報酬を餌にした典型的な詐欺手口の1つです。

【見抜き方・予防のポイント】

※振込前に業者の実態を確認
※公式な賞金や配当金であれば追加料金は必要ない

競馬詐欺被害に遭わないために知っておくべき3つのこと

競馬詐欺被害に遭わないためには、自己防衛の知識と対策が必要です。

詐欺師は巧みな言葉や魅力的なフレーズで誘ってきますが、事前準備と警戒心があれば回避することが可能です。

特に、ご自身の個人情報の取り扱い、サービス提供者の実態の確認については、詐欺から身を守る上で欠かせません。

以下では、競馬詐欺被害に遭わないために知っておくべき3つのことをご紹介します。

①個人情報の要求には注意する

競馬情報会社などとやり取りする際、個人情報の要求には特に注意しましょう。

正当な理由なく詳細な個人情報を求める場合は、サービスの信頼性を疑うべきです。

詐欺師はあなたの個人情報を利用し、さらなる詐欺を行う準備をしています。

必要以上の情報を提供しないこと、サービス利用前にプライバシーポリシーを確認することが重要です。

②特定商取引法に基づく表記を確認する

安心して利用できる競馬情報会社があるとしたら、特定商取引法に基づく表記を適切に行っています。

この表記には、事業者の名称、所在地、連絡先などが含まれ、消費者がサービス利用前に知っておくべき重要な情報です。

ですので、特定商取引法に基づく表記の有無・内容はしっかり確認しましょう。

少しでも表記が不明瞭、または存在しない場合は、サービスの利用を避けるのが賢明です。

③会社名・運営者名を検索する

競馬情報会社の信頼性を確認するには、提供者の会社名や運営者名をインターネットで検索することが効果的です。

過去の評判や被害報告、関連ニュースなどから、安全性を判断できます。

特に、他ユーザーからの悪評や警告は、提供者の実態を確認する上で重要です。

検索後、少しでも怪しい気配を感じたら、取引は行うべきではありません。

競馬情報詐欺被害にあわないための3つの心構え

では、競馬情報はすべてが詐欺であり、危険なのでしょうか?

結論をいえば、競馬情報のすべてが詐欺で危険というわけではありません。

たとえば、競馬情報雑誌やスポーツ新聞などに掲載されている競馬予想については、優良か悪徳かはともかく、詐欺罪が成立することは基本的にありません。

決して競馬情報の購入を進める意図はありませんが、予想のための材料として購入を検討しているという方は、特に以下の3つの心構えを持っておくようにしましょう。

①「必ず」儲かる情報は存在しない

まず、競馬などを含むギャンブルの世界に、「必ず」儲かる情報は存在しません。

自分自身で情報を慎重に分析し、冷静な判断を下すことが重要です。

必ず儲かる、絶対に勝てるといった、過剰な表現に注意してください。

②根拠のない的中実績を信じない

競馬情報会社や詐欺情報の提供者は、実績として過去の的中実績を公開しています。

しかし、文書や画像の実績はいくらでも捏造できるため、信じすぎるのは危険です。

実績として提供されているデータや、情報の出所を確認した上で判断しましょう。

③後悔しない金額で楽しむこと

競馬は娯楽の一環として、あくまでも余剰資金で楽しむべきものです。

生活費を賭けて、借金をしてまで、やるべきものではありません。

賭ける金額は、自分自身が後悔しない範囲に留めることが何よりも重要です。

競馬をはじめとしたギャンブルは、経済的破綻を招かないよう、自己管理と自制心を持って嗜む気持ちを忘れてはいけません。

競馬情報詐欺の被害に遭った場合の3つの相談窓口

もし、競馬情報詐欺に遭遇してしまった場合は、迅速に対応することが重要です。

なぜなら、着手が遅くなればなるほど、詐欺業者に逃げる猶予を与えることになります。

返金の可能性を少しでも上げるためにも、早期相談を心がけてください。

以下では、競馬情報詐欺の被害に遭った場合の相談窓口を3つご紹介します。

①消費生活センターの相談窓口を利用する

消費生活センターは、地方公共団体が身近な相談窓口として設置していて、全国の都道府県・市区町村におよそ850か所の窓口が設けられています。

競馬情報詐欺といった悪質商法におけるトラブルの相談も受け付けているため、気軽に相談できる窓口の1つです。

ただし、すでに詐欺被害に遭っている方に対して、返金に向けた具体的なサポートをすることはできず、最終的に警察や弁護士への相談を勧められることになります。

②警察に相談する

競馬情報詐欺をはじめとする詐欺事件は、悪質な犯罪行為です。

よって、警察に相談・報告することは、詐欺業者を特定するため必須事項になります。

ただし、警察には「民事不介入の原則」といって、詐欺業者との金銭トラブル・返金手続きについては基本的に関与してくれません。

警察はあくまで犯罪を取り締まる機関であるため、詐欺被害の返金を求めている方は、同時に弁護士への相談を推奨します。

③弁護士に相談する

詐欺被害の返金について、具体的なサポートをできるのは弁護士しかいません。

弁護士であれば、あなたに代わって詐欺業者に対する請求や交渉、裁判といった手続をすべて代理で行うことができます。

その他にも、詐欺業者が利用した犯罪利用預金口座などの凍結、被害回復分配金の請求手続といった方法で返金をサポートも可能です。

どうしてもお金を取り返したい方は、弁護士への相談を強く推奨します。

こちらの記事も併せてご覧ください。

まとめ

年々、競馬情報詐欺は巧妙化しており、多くの人が被害に遭っています。

詐欺を見抜き、未然に防ぐためには、提供される情報の信憑性を疑い、確認作業を怠らないことが重要です。

そして、もし詐欺に遭遇してしまったのであれば、消費生活センターや警察、弁護士という法律の専門家へ相談することが最善の対処法です。

開設当初からグラディアトル法律事務所では、競馬情報詐欺をはじめとした詐欺被害の返金に、特に力を入れて取り組んでいます。

詐欺被害に遭ってしまったという方は、まずはお気軽にご相談ください。

詐欺被害の返金に成功した実績ある弁護士が、個々の状況に応じた最善策をアドバイスさせていただきます。

Bio

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。
東京弁護士会所属(登録番号:50133)
男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。