「風俗店で電話番号を聞かれる理由は何?」
「そこから個人情報を特定されて悪用されるのではないか?」
これを読んでいるあなたは、風俗店で電話番号を聞かれる行為について疑問を持ち、その悪用のリスクを恐れ当記事に訪れたのではないだろうか。
結論から申し上げると、基本的に心配する必要はないが、違法風俗店に捕まってしまった場合は悪用されるリスクがある、というのが正直なところだ。
風俗店に限らずだが、電話予約が必要なサービス店では、顧客情報の管理目的で電話番号を控えることが多い。
電話番号を管理する目的として、
・次回予約があった場合スムーズに対応できる
・お客様アンケートを実施し顧客満足度調査が可能になる
・特典やクーポン発行時に即座に案内できる
・トラブル防止目的
このような側面がある。
もっとも、優良店だからといって悪用のリスクが全くないわけではない。
お店の顧客管理システム自体はセキュリティ万全でも、風俗嬢・従業員の危機管理不足で情報漏洩する可能性もあるし、お金に目がくらみ悪用目的で流出させる、といったケースもあるからだ。
一方で、あなたが風俗店で違反行為に及び逃亡したような場合は、警察や弁護士に依頼し、電話番号から個人情報を特定する方法(手段)があるので、注意しなければならない。
このように、電話番号といっても様々なケースがあるので、今あなたがどういった状況に置かれているのかを正確に把握する必要があるだろう。
電話番号は風俗店でどのように活用されるのか、そして悪用されてしまうケースはどういったものがあるのか。
この記事では、以下の内容について弁護士が解説をする。
◎風俗店で電話番号が悪用される可能性
◎電話番号が悪用される3つのケース
◎風俗店で電話番号が必要になる理由
◎風俗店が電話番号から個人情報を特定する方法はあるのか
◎風俗店で電話番号が悪用された場合の対処法
冒頭でもお伝えしたように、風営法上で登録されている優良風俗店では、電話番号を悪用される可能性は低いと思っていい。
ただし、管理しているのが人である以上“絶対”はなく、わずかながら悪用される、または間接的に悪用されてしまうリスクも存在する。
優良風俗店であっても悪用されてしまうケースは次の通りだ。
①風俗嬢や従業員から顧客情報が流出した場合
②ネット予約時にウィルスに感染した場合
③優良店舗を装った悪質な風俗店だった場合
上記について、深掘りしていきたいと思う。
原則、優良風俗店は電話番号と連動した顧客管理システム(CTR)を導入しており、電話番号他、氏名や過去の利用履歴などを含めた顧客情報は厳重に管理・保管している。
ただ、常連客ともなれば、仲良くなった風俗嬢や従業員に個人情報を教える機会も出てくるわけで、システム外の部分で情報漏洩してしまうケースも少なくない。
また、個人情報を悪用したい悪徳業者が風俗嬢や従業員に話を持ち掛け、金銭の見返りに顧客情報を流出させてしまう、というケースがないとも限らない。
これらを防ぐ方法は、どれだけ仲の良い風俗嬢・従業員であっても個人情報を教えないことだ。シンプルだが、予防策としては最も効果的だろう。
悪用されるリスクというのは、なにも風俗店側にあった話ではない。
近年、ネット予約システムの導入する風俗店も増えてきており、完全非対面で予約できるため安心かつ便利である一方で、どうしてもウィルス感染のリスクが付きまとう。
また、優良風俗店を狙ったサイバー攻撃がないとも限らないので、ウィルス感染やハッキング被害は、この時代ならではのリスクと言えるかもしれない。
ただ、可能性の話というだけで、実際にはそういった事例は報告されてなく、極端に怯える必要もない。「そういった可能性もある」程度で覚えておくといいだろう。
一見すると、HPも整っていて電話対応も良かったりすると、優良店舗の証明だと思うかもしれないが、それは非常に危険な考えだ。
むしろ、違法風俗店はそういった人の心理を利用してくるので、優良店舗を見極める眼は養うべきだろう。
予防策として、風俗系の雑誌やポータルサイトから探すという方法がある。
こういった雑誌・ポータルサイトへの広告掲載は警察の届け出が必要なため、それだけでも違法風俗店へのアクセスを回避できるからだ。
万が一、違法風俗店に電話番号を教えてしまった場合は、着信拒否設定するのも効果的だろう。
風俗店で電話番号が必要になる理由は、次の通り。
①顧客管理のため
②NGリストに載っていないか確認のため
③違法行為に及んだ顧客特定を円滑にするため
上記について、深掘りしていきたいと思う。
冒頭でもお伝えしたが、電話番号は顧客管理のために必要だ。
CTRと呼ばれる携帯電話連動型の顧客情報管理システムで管理され、その情報は系列店全てで共有される。
CTRでは、電話番号の他に、
・氏名
・会員番号
・過去の予約履歴
・風俗嬢の指名履歴
このような情報も一括管理される。
サービス利用・手続きの円滑化、アンケートによる満足度調査の実施、キャンペーン情報の案内など、電話番号の必要性は多岐に渡るので、こと風俗業界では必須と言っていいだろう。
NGリスト、いわゆる出禁となっている顧客をまとめたリストのことだが、再来店を防止する目的で電話番号が利用されることがある。
先ほどのCTRにも繋がる話だが、電話番号から過去の利用履歴を調べることができ、その中にはNGリストに載った経緯などもまとめられているので、そのようなNG客を未然に防ぐことができるというわけだ。
「電話番号を変えれば問題ないのでは?」と思うかもしれないが、利用後に過去のNGリストに乗っていたことが発覚した場合には、店舗とのトラブルになる可能性があるので、NGになってしまった店の利用は控えるべきだ。
盗撮や本番強要などの違法行為に及んだ場合は、犯人特定のために電話番号などの顧客情報を利用することがある。
損害賠償請求という側面もあるが、盗撮は撮影罪、本番強要は不同意わいせつ罪や不同意性交等罪に該当する立派な犯罪行為で、「3.風俗店が電話番号から個人情報を特定する方法」で後述する方法(手段)で個人情報を特定、最悪の場合、突然警察が自宅に来て逮捕ということも十分あり得る。
もし違反行為をしてしまった場合は、逃げても逮捕の可能性が高まるだけなので、速やかに弁護士へ相談することをオススメする。
詳しくは「5.風俗店による電話番号の悪用が心配になったら弁護士に相談しよう」で解説するので、最後まで読んでほしい。
では、風俗店が電話番号からどのようにして個人情報を特定するのか、その方法について解説したいと思う。
電話番号から個人情報を特定する方法は次の通り。
①興信所・探偵事務所に依頼
②警察に被害届を提出
③弁護士に依頼
それぞれについて、以下で深掘りしていく。
興信所(こうしんじょ)とは、個人や企業の依頼を受け、対象の調査や情報収集を行う、民間の調査機関のことで、厳密には違いはあるものの、探偵事務所も同様のサービスを提供していると考えてもらっていい。
主なサービス内容と費用相場は次の通り。
サービス内容 | 費用相場 |
---|---|
浮気調査 | 10~100万円 |
素行調査 | 10~90万円 |
所在地調査 | 8~80万円 |
ストーカー対策調査 | 8~50万円 |
嫌がらせ対策調査 | 5~30万円 |
盗聴器発見調査 | 3~20万円 |
企業調査 | 3~100万円以上 |
参照:総合探偵社MR「興信所とは?探偵事務所との違いや由来・費用相場について詳しく解説」より
上記の通り、興信所や探偵事務所が提供するサービスは多岐に渡る。
高額な費用が発生する上、絶対に特定できる保障もないため、仮にあなたを騙す・脅迫目的だとすれば、ここまでしてくる事はないので安心してほしい。
一方で、興信所・探偵事務所を利用してまで特定したい心情を考えると、あなたが加害者として風俗店側に被害を与えたという他ないだろう。
風俗店側が警察に被害届を提出し、それが受理された場合、捜査が開始されることになる。
被害届の提出=必ず受理されるわけではないが、盗撮や本番行為といった違法行為に及んだ場合は、状況・物的証拠などが揃っていることが多いので、被害届が受理される可能性が高くなると思った方がいい。
違法行為における実際の逮捕事例については、別記事で紹介しているので、そちらも合わせて読んでほしい。
※関連コラム「風俗(デリヘル)本番の逮捕事例一覧【2025年最新版】」
※関連コラム「 風俗(デリヘル)の盗撮で逮捕された事例【2025年最新版】」
※関連コラム「弁護プラン: 風俗トラブル・デリヘルトラブル」について」
捜査が開始されれば、風俗店側から提供される情報や捜査関係事項照会をもとに、加害者の個人情報を取得・捜査していくことになる。
その結果、拘束の必要性ありと判断されれば逮捕されることになるので、逮捕回避に向けた迅速な行動がカギになるだろう。
弁護士に依頼することで、個人情報を特定する方法がある。
前項同様、電話番号を始めとした風俗店側が知りうる顧客情報を共有し、弁護士だけが有する弁護士照会という手段を用いて、個人情報を特定するわけだ。
当然、安くない弁護士費用が発生するので、「4-1.興信所・探偵事務所に依頼」同様、騙す・脅迫が目的の違法風俗店ならここまでの行動は起こさない。
弁護士に依頼してまで個人情報を特定する=あなたを加害者と認定して罰したいと思っていることが大半のため、高額な損害賠償を請求される可能性が高いと言えるだろう。
風俗店において、電話番号がどのような目的で利用され、個人情報がどのように特定されるのか、お分かりいただけたのではないだろうか。
時間や費用をかけてまで特定してくる風俗店の大半は、被害を被ったことによる損害賠償請求という側面が強い。だからこそ、悪用される心配がないという裏返しでもある。
一方で、知らない番号や非通知などの番号から脅迫・恐喝まがいの電話をかけてくるようなケースは違法風俗店だと思った方がいい。
そのような電話は無視または着信拒否設定するに越したことはないが、それでもしつこく電話がかかってきたり、出てしまったことで恐怖に怯える毎日を過ごす羽目になる可能性もあるだろう。
そんな時は一人で悩まず、まずは弁護士に相談することが重要である。
弁護士であれば、法律のプロとして、違法風俗店からの電話に対する適切な対処法や、実際に電話番号を悪用された場合、迅速に解決に導くことが可能になるからだ。
風俗トラブルに強い弁護士について後述するので、ぜひ参考にしてほしい。
弁護士に相談する重要性を説いてきたが、誰でもいいわけではなく、風俗トラブルに強い弁護士に依頼することが重要だ。
グラディアトル法律事務所は、東京・大阪・新潟の3拠点を中心に活動しており、ナイトビジネス業界で全国1000件以上の解決実績がある。風営法違反に関する刑事弁護の経験も豊富である。
また、グラディアトル法律事務所では、500店舗以上の風俗店の顧問弁護士を担当しており、ナイトビジネス業界に特化した弁護士事務所といえるだろう。トラブル対応だけではなくトラブル予防にも力をいれているため、実際にトラブルが生じていなくても気軽に相談してもらいたい。
風俗店が、電話番号から個人情報を間接的に特定することは可能だが、あなたが風俗店に被害を与えた場合を除き、特定のリスクはないと思っていいだろう。
一方で、違法風俗店に電話番号が知られてしまった場合は、脅迫・恐喝目的の電話がかかってくる可能性が高い。
風俗トラブルを回避するには、法的リスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが重要である。それには弁護士のサポートが不可欠であるため、まずはグラディアトル法律事務所まで相談してもらいたい。