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飲食店原則禁煙逃れで喫煙目的施設利用か「シガーバーなら喫煙OK?」

弁護士 若林翔 2020/02/11更新

健康増進法,東京都受動喫煙防止条例が改正され,2020年4月1日から,屋内原則禁煙となります。

飲食店についても,屋内は原則禁煙(健康増進法29条)となります。

屋内での喫煙を認めつつ飲食を提供できるようにするためには、喫煙可能室に該当する場合を除いて、原則的に喫煙目的施設となり喫煙目的室を設置するしかありません。

喫煙可能室は、暫定措置としてもうけられたものです。

・売り場面積100平方メートル以下

・令和2年4月1日以前から営業

・資本金が5000万円以下の中小の飲食店

が対象となっています。

ただし、東京都は、条例で従業員がいる場合は屋内原則禁煙としています。

ですので、更に従業員がいないことが要件になってきます。そのため、東京都の家族経営以外の飲食店は中小規模の飲食店であっても、喫煙を可能とするためには、喫煙目的施設となる必要があります。

喫煙可能室についての詳細は,以下の記事をご参照ください。

健康増進法の喫煙可能室は既得権化し値上がりする!?

 

喫煙目的施設は、シガーバーを念頭に置くものですが、一定の要件を満たすことで、キャバクラやホストクラブであっても喫煙目的室となることは可能です。ただし、厚生労働省は、このような業態のお店が形式的にシガーバーに移行することは好ましくないともしています。

これらの規制については,前回の記事を参照にしてください。

健康増進法・東京都の受動喫煙防止条例改正で飲食店は原則禁煙!? キャバクラ、ホストクラブ等の水商売,飲食店のタバコ事情はどう変わる?

東京都原則禁煙あと半年、飲食店が「シガーバー」衣替え 規制対象外狙い

来年4月に全面施行となる東京都の受動喫煙防止条例で、大半の飲食店が原則禁煙となるのを前に、バーやスナックが葉巻やたばこを楽しむ「シガーバー」などに“衣替え”する動きが目立っている。たばこ店の出張販売先になるなどのマイナーチェンジで「喫煙目的施設」とみなされ、規制の対象外になるからだ。店にとっては愛煙家をつなぎ留める秘策となりそうだが、厚生労働省からは「形式的に移行するのは、望ましくない」との指摘も上がっている。【内田幸一】

 政府や都は、来年に東京五輪・パラリンピックを控え、国際オリンピック委員会が掲げる「スモークフリー(たばこの煙のない)五輪」の実現を目指し法令整備などを進める。

 改正健康増進法も、都条例と同じく来年4月から飲食店を原則禁煙にすると規定している。ただし、たばこや飲食店の業界団体などの反発で、当面は既存の小規模店(客席面積100平方メートル以下など)を対象外とした。

 都条例は店員らの望まない受動喫煙を防ぐため、従業員のいる飲食店は一律に原則禁煙とする厳しい規制をかける。対象は改正法が飲食店全体の45%にとどまるのに対し、都条例は都内の84%(約13万軒)まで広がる。

 一方、改正法では①たばこの小売販売業の許可を取るか、許可業者から出張販売を受ける②米飯・めん類といった「主食」を提供しない③未成年は出入りしない――などの条件を満たす施設は「飲食店」ではなく「喫煙目的施設」に該当し、今まで通り喫煙できる。

 飲食店に分類されるバーやスナックでも「主食」を出さないケースは多い。新たにたばこの出張販売先になるなど一部の業態を見直せば「喫煙目的施設」とみなされ、禁煙の規制はかからなくなる。

 都内のバーやスナックなど約2500軒でつくる「東京都社交飲食業生活衛生同業組合」は全国有数の繁華街を抱える新宿や高級クラブが軒を連ねる銀座など都内各地で…

https://mainichi.jp/articles/20191106/k00/00m/040/032000c

喫煙目的室(シガーバー)の要件

シガーバーにすれば,喫煙可能です。

では,どうしたらシガーバー扱いになるのでしょうか?

以下の3つの要件が必要です。

1 たばこを対面販売する

2 米・パンなどの主食を提供しない

3 未成年を立ち入らせない

タバコの対面販売は,許可を得るか,出張販売の許可を得れば比較的簡単に対応できるでしょう。

キャバクラとかホストクラブとかの水商売では主食を提供しないことも可能でしょう。

問題は,未成年だ。18歳19歳のキャストや客を立ち入らせることができなくなってしまうからです。

 

詳細について,以下,解説します。

喫煙目的施設は、「多数の者が利用する施設のうち、その施設を利用する者に対して、喫煙をする場所を提供することを主たる目的とする施設として政令で定める要件を満たすもの」とされています(法28条7号)。

健康増進法施行令及び消費者庁組織令の一部を改正する政令(以下政令)は、喫煙目的施設の要件として①「施設の屋内の場所の全部の場所を専ら喫煙をする場所とするものであること」②施設を利用する者に対して、たばこを販売する者によって、対面によりたばこを販売し、当該施設の屋内の場所において喫煙をする場所を提供することを主たる目的とし、併せて設備を設けて客に飲食をさせる営業(通常主食と認められる食事を主として提供するものを除く。)を行うものであること」③「施設を利用する者に対して、たばこ又は専ら喫煙の用に供するための器具の販売(たばこの販売にあっては、たばこを販売する者によって、対面により販売している場合に限る。)をし当該施設の屋内の場所において喫煙をする場所を提供することを主たる目的とするものであること(設備を設けて客に飲食をさせる営業を行うものを除く。)」の「いずれか」に該当することとしています(政令4条)。

①は、たとえば公衆喫煙所のような施設が想定されています。

②は、たばこをたしなみつつ飲食を行うことができる施設、すなわち、シガーバーが念頭に置かれています。

③は、たばこを吸うことができるたばこ販売店が念頭に置かれています。

夜のお店では、喫煙を可能としつつ、飲食の提供も行うことになるので、②の要件に該当する必要があります。

「対面販売」は、「製造たばこ小売販売業者の許可を得た者が営業をおこなう場所(たばこ事業法22条1項)または出張販売の許可を受けた場所においてたばこを販売する者によって購入者に対して、たばこを販売すること」をいいます(たばこ事業法26条1項)。

ですので、たばこ事業法上の製造たばこ小売販売業者を確保する必要があります。販売は出張販売でもよいので、お店自体が小売販売業者の許可を得る必要まではありません。

主食とは、社会通念上主食と認められる食事をいいますが、「主食の対象は各地域や文化により異なるものであることから、実情に応じて判断するものであること」とされています(健発0222号1号、「健康増進法の一部を改正する法律」の施行について (受動喫煙対策))。

同通知は主食の例として、「米飯類、パン類(菓子 パン類を除く。)、麺類、ピザパイ、お好み焼き等」をあげています。しかし、すでに述べたように、主食は、ここであげられているものに限られませんので、食事の際に通常メインになると考えられるような料理は提供しない方が無難です。

健康増進法は、望まない受動喫煙を防止する趣旨で改正されました。そのため、喫煙ができるスペースからできないスペースへ煙が流れていかないようする必要があります。

健康増進法は、当該施設が受動喫煙防止のための、「厚生労働省令で定める技術的基準に適合した室」であることを要求しています(法35条)

健康増進法施行規則等の一部を改正する省令(以下省令)では、技術的基準を以下のように定めています。なお、この基準は、喫煙専用室等他の喫煙が可能なスペースでも共通となっております。

1 出入口において、室外から室内に流入する空気の気流が、0.2メートル毎秒以上であること(省令18条1項1号)。

2 たばこの煙(蒸気を含む。以下この条及び第十八条において同じ。)が室内から室外に流出しないよう、壁、天井等によって区画されていること(省令18条1項2号)

3 たばこの煙が屋外又は外部の場所に排気されていること(省令18条1項3号)

喫煙目的室の出入り口が屋外にある場合は、煙の流出防止措置は必要ありません(厚生労働省資料4)。一方で、出入り口が禁煙エリアである屋内にある場合は、受動喫煙を防ぐ目的で流出防止措置を講じなければなりません。

喫煙目的室は、20歳未満の立入ができません(35条7項)

ですので、従業員が20歳未満であったり、20歳未満のお客さんの来店が見込まれる場合は、そのような人の立入ができなくなるので、注意が必要です。

また喫煙目的室は施設の一部に設置することも可能です(35条1項)。喫煙目的室を店舗の一部とした場合、その一部についてのみ、先ほどの要件を満たす必要があります。ですので、喫煙目的室となっていない部分については、20歳未満の人も立ち入ることはできます。

なお、喫煙専用室の出入り口には、以下のようなステッカーを掲示しなければなりません(35条2項)

 

シガーバー変更,喫煙目的室以外の対策

1 禁煙にする

そもそも、屋内を原則通り禁煙にするという方法があります。特別な対策は必要ではない点、20歳未満の人も立入ができる点がメリットになります。一方で、喫煙をするお客さんが利用を控えるかもしれないというデメリットがあります。

また、屋内のみ禁煙として、外で喫煙をしてもらう方法もあります。

2 その他の喫煙が可能なスペースを設ける

喫煙可能室については、すでに述べました。

そのほかに、喫煙専用室、加熱式たばこ専用喫煙専用室があります。

喫煙専用室は、喫煙のためだけのスペースで、中で飲食はできません。喫煙専用室は、店舗の他の部分には20歳未満が立ち入れる点がメリットになります。デメリットとしては、店が狭くなってしまうことがあげられます。

加熱式たばこ専用喫煙専用室は飲食も可能な点がメリットになります。デメリットとしては、20歳未満の立入が禁止となる点、技術的基準を満たさなければならない点があげられます。

 

まとめ

今回は、夜のお店が喫煙目的施設となることで、喫煙可能となるかをみました。喫煙化目的施設のポイントは以下の通りです。

1 たばこは製造たばこ小売販売販売業者による対面販売でなければならない。
2 主食は提供できない
3 技術的基準を満たさなければならない。
4 20歳未満立入禁止

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

 

 

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。

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