「元交際相手からLINEで脅されていて、不安で夜も眠れない…」
「LINEで脅されたときはどう対処すればいいの?」
「LINEで脅されたときに証拠を確実に残す方法を知りたい」
LINEで突然、脅しのメッセージが届いたら、不安や恐怖を感じて当然です。
「殺すぞ」などと直接的な暴力を示唆されたり、「裸の写真をバラまかれたくなければ金を払え」など金銭を要求されたりした場合、冷静さを失い、どう対処すべきか判断できなくなる方も多いでしょう。
しかし、LINEでの脅し行為は、脅迫罪や恐喝罪などの犯罪に該当する可能性があります。
適切に対応し、証拠をしっかりと残すことで、相手に法的責任を問えるケースも少なくありません。
本記事では、
| ・LINEで脅されたときに成立し得る犯罪の種類 ・LINEで脅されたときの具体的な対処法 ・LINEで脅された証拠を保全する際の注意 |
などを詳しく解説します。
突然の脅迫メッセージに悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
LINEで脅されたときに成立する可能性のある犯罪
LINEで脅されたときに成立する可能性のある犯罪としては、以下の4つが挙げられます。
| 罪名 | 概要 | 法定刑 |
|---|---|---|
| 脅迫罪 | 「殺すぞ」「家に火をつけるぞ」などと相手を畏怖させるメッセージ。 | 2年以下の懲役 または 30万円以下の罰金 |
| 恐喝罪 | 「裸の写真をSNSでばら撒く」と金銭を要求する脅し。リベンジポルノ型恐喝も含まれる。 | 10年以下の懲役(脅迫罪より重い刑罰) |
| 強要罪 | 「言うことを聞かないとひどい目に遭わせる」と脅して行動を強制。 | 3年以下の懲役(拘禁刑) |
| 業務妨害罪 | 「爆発物を店に仕掛けた」と虚偽の情報で業務を妨害。 | 3年以下の懲役 または 50万円以下の罰金 |
脅迫罪|「殺すぞ」というメッセージを送る
LINEで「殺すぞ」「お前の家に火をつけるぞ」などとメッセージを送る行為は、脅迫罪に該当する可能性があります。
脅迫罪は、相手やその家族の生命、身体、自由、名誉または財産に対して害を加える旨を告知し、相手を畏怖させることで成立する犯罪です。たとえ冗談のつもりでも、受け取った側が恐怖を感じれば脅迫罪が成立します。
なお、脅迫罪の法定刑は、2年以下の懲役(拘禁刑)または30万円以下の罰金です。
| ※「拘禁刑(こうきんけい)」とは、従来の刑罰である懲役と禁錮を一本化した刑罰です。改正刑法に基づき、2025年6月1日から、懲役と禁錮は拘禁刑に一本化されました。 |
恐喝罪|「裸の写真をバラまかれたくなければ金を払え」というメッセージを送る
LINEで「裸の写真をSNSでばら撒かれたくなければ金を払え」などと脅し、金銭を要求する行為は、恐喝罪に該当する可能性があります。
恐喝罪は、脅迫や暴行で相手を畏怖させ、財物を交付させたり、財産上不法の利益を得ることで成立する犯罪です。最近では、LINEで知り合った相手から個人情報や裸の写真を送らせ、それを盾に金銭を要求する「リベンジポルノ型恐喝」も問題化しています。
なお、恐喝罪の法定刑は、10年以下の懲役(拘禁刑)であり、脅迫罪よりも重い刑罰が定められています。
強要罪|「言うことを聞かないとひどい目に遭わせる」と脅して行動を強制する
LINEで「別れたら会社にお前の裸の写真を送るぞ」「今すぐ金を振り込め。できなければ会社に電話する」などと脅して、相手に義務のないことを強制した場合は、強要罪が成立する可能性があります。
強要罪は、暴行や脅迫によって相手に義務のないことを行わせたり、権利行使を妨害することで成立する犯罪です。
なお、強要罪の法定刑は、3年以下の懲役(拘禁刑)です。
業務妨害罪|「店に爆発物を設置した」というメッセージを送る
「お前の会社に爆弾を仕掛けた」などとメッセージ送り業務を妨害する行為は、威力業務妨害罪や偽計業務妨害罪に該当する可能性があります。
業務妨害罪は、虚偽の情報や威力を用いて相手の業務を妨害することで成立する犯罪です。店舗や企業アカウント宛にこのような脅しLINEが届いた場合、営業停止や避難対応が必要となり、深刻な損害が生じることもあります。
なお、業務妨害罪の法定刑は、3年以下の懲役(拘禁刑)または50万円以下の罰金です。
LINEで脅されたときの対処法

LINEで脅されたときは、落ち着いて以下のような対処法を検討しましょう。
相手に対して返信しない
脅迫や恐喝のメッセージが届いた場合、無理に返信するのは避けましょう。
相手を刺激してしまうと、脅迫がエスカレートしたり、攻撃対象があなたの家族や職場にまで及ぶ可能性があるからです。
また、恐怖から「ごめんなさい」などと返してしまう方もいますが、謝罪文を送ると、相手に主導権を握られ、恐喝行為が継続するリスクがあるため注意が必要です。
相手をブロックしない
LINEで脅された場合、すぐにブロックしたいと考える気持ちも理解できます。
しかし、ブロックしたことが相手に伝わると、逆上して他の手段(SMS、電話、SNSなど)で執拗に連絡してきたり、実際に危害を加えられるおそれもあります。
また、ブロックしてしまうと新たな脅迫メッセージが届かなくなるため、証拠収集が困難になるデメリットもあります。
そのため、相手をブロックするのは避けた方がよいでしょう。
脅された証拠を集める
LINEで脅迫や恐喝を受けた場合、メッセージの証拠化が極めて重要です。
後述の「証拠を保全する際の注意点」を参考に、スクリーンショットやトーク履歴を保存しましょう。
身の危険を感じるときは警察に相談する
「殺すぞ」「住所を知っている」など、実際に危害が及ぶ危険性を感じた場合は、ためらわず警察へ相談してください。
特に、以下のような場合は緊急性が高いといえますので、一刻も早く警察に相談するべきです。
| ・相手が自宅や職場の住所を把握している ・ストーカー行為が継続している ・過去に暴力被害歴がある |
その際、相手から脅されているという証拠があれば、警察も迅速に動いてくれるでしょう。
相手に対する法的対応を希望するときは弁護士に相談する
脅迫や恐喝行為をやめさせたい場合や損害賠償請求・刑事告訴を検討する場合は、弁護士への相談が不可欠です。
弁護士は、LINEの脅迫メッセージがどの犯罪に該当するかを法律的に判断し、警察対応や加害者への通知書送付、損害賠償請求手続きまで一括してサポートできます。
脅迫する相手に対して自分一人で立ち向かうのは非常にリスクの高い行為といえますので、LINEで脅されたときは弁護士に相談することをおすすめします。
LINEで脅されたときはLINEのメッセージが重要な証拠になる|証拠を保全する際の注意点

LINEでの脅迫してきた相手に対して法的措置をとるには、脅しの事実を裏付ける客観的証拠が不可欠です。以下では、LINEで証拠を保全する際の注意点を説明します。
不快なメッセージだからといって削除しない
脅迫や恐喝のメッセージは、読むだけでも精神的に大きな負担となります。「怖くて見たくない」「気持ち悪いから消してしまいたい」と感じるのは自然ですが、削除してしまうと、二度と取り戻すことができませんので、LINEのメッセージは削除しないようにしてください。
どうしてもメッセージを見るのがつらいときは、削除せず、スクリーンショットを撮ってからトークルームを非表示にするなど、一時的に目に入らないよう設定する方法もありますので、そのような方法を検討してみるとよいでしょう。
スクリーンショット・トーク履歴をテキスト化により保存する
証拠保全の基本は、スクリーンショットで画像として残すことです。
しかし、スクリーンショットだけでは加工や合成を疑われる可能性もあるため、トーク履歴のバックアップやテキスト保存を併用するとより強力な証拠になります。
| 【iPhoneの場合】設定→トーク→トーク履歴を送信→メールやファイルアプリへ保存 【Androidの場合】設定→トーク履歴をバックアップ→Googleドライブへ保存 |
このように、LINEの標準機能でトーク履歴をテキストファイルとして出力できます。
さらに可能であれば、複数の保存方法(クラウド保存・USBメモリ保存など)を組み合わせることで、万一データが消えたり破損した場合にも備えることができます。
一連のやり取りがすべてわかるように証拠化する
脅迫メッセージだけを切り取るのではなく、その前後の会話内容も保存することが大切です。
たとえば、
| ・相手との関係性(恋人・知人・取引相手など) ・どのような流れで脅しに至ったか ・こちらの発言や返信内容 |
がわかることで、警察や弁護士が事件の全体像を把握しやすくなります。
断片的なメッセージだけでは、「脅しではなく口論の一環」「誤解があったのでは」などと判断されるリスクもあるため、必ず時系列で一連のスクリーンショットを撮影しておきましょう。
誰が誰に対して送ったメッセージなのかを特定できるようにする
保存した証拠が、「誰から誰に送られたメッセージなのか」が判別できなければ、証拠としての価値が低くなってしまいます。
そのため、スクリーンショットを撮影するときは、
| ・相手のアイコンや表示名がわかる画面 |
| ・トークルーム名 |
| ・送信日時が入っている画面 |
| ・あなたのLINEアカウント名がわかる画面 |
もあわせて保存しておきましょう。
画面収録や別端末での撮影も併用する
スクリーンショットやトーク履歴保存に加え、スマートフォンの画面収録機能を利用して一連の操作画面を動画で保存する方法も有効です。
動画による証拠は改ざんリスクが低く、相手が否定した場合でも信用性を裏付ける強力な資料となります。画面収録機能が使えない場合は、別のスマートフォンやデジカメで画面を撮影する方法も検討しましょう。
LINEで脅されたときに依頼を受けた弁護士ができる3つのこと

LINEで脅迫や恐喝を受けたとき、弁護士に依頼することでどのような対応が可能になるのでしょうか。以下では、弁護士が提供できる主なサポート内容を説明します。
脅しのLINEを送らないよう警告できる
弁護士は、加害者に対して内容証明郵便などを利用して警告書を送付することが可能です。
たとえば、
| ・「今後、このような脅迫的メッセージを送らないこと」 ・「連絡を控えない場合は法的措置を取ること」 |
を明確に伝えることで、加害者に対して法的リスクを自覚させ、脅迫行為を止めさせる効果が期待できます。実際に、弁護士から上記のような警告をすることで、相手の態度が変わったというケースも少なくありませんので、脅迫被害に悩んでいるときの有効な手段といえるでしょう。
犯罪に該当する内容であれば刑事告訴の手続きをサポートできる
LINEでの脅しが脅迫罪や恐喝罪、業務妨害罪などに該当する場合、刑事告訴をすることで加害者に対する処罰を求めることができます。
しかし、告訴状の作成や警察への提出手続きには法律的知識と経験が必要です。
弁護士に依頼することで、
| ・告訴状の作成 |
| ・送付先警察署や検察庁との折衝 |
| ・取り調べ時のアドバイスや同席 |
| ・捜査機関が動かなかった場合の対応方針の提案 |
など、告訴に伴う一連の手続きを全面的にサポートしてもらえます。
特に、告訴状の内容に不備があると受理されないケースもあるため、刑事事件対応に強い弁護士に依頼することが重要です。弁護士から警察へ適切に事情説明を行うことで、捜査が迅速に進むケースも多いため、刑事告訴を検討している方は弁護士に相談するのがおすすめです。
損害が生じているときは損賠賠償請求のサポートができる
LINEでの脅迫・恐喝行為によって、金銭的または精神的被害を受けた場合は、損害賠償請求を行うことが可能です。
弁護士に依頼すると、
| ・内容証明郵便による損害賠償請求通知書の作成・送付 ・相手との交渉代理 ・示談書の作成 ・交渉決裂時の民事訴訟の提起 |
まで一括して任せることができるため、被害者自身の負担を大幅に軽減できます。
また、恐喝や脅迫によって精神的に追い込まれている方の場合、弁護士が交渉窓口となることで、相手と直接連絡を取らずに済むという心理的メリットも大きいでしょう。
【Q&A】LINEで脅されたときのよくある質問

以下では、LINEで脅されたときに疑問に思うことが多い項目についての回答を紹介します。
相手が「冗談だった」と言えば罪に問えない?
いいえ。
たとえ送信者が「冗談だった」と主張しても、受け取った側が現実に恐怖を感じた場合は脅迫罪が成立する可能性があります。
LINEのスタンプでも脅迫になる?
内容次第では脅迫罪に該当することがあります。
たとえば、刃物や銃で脅すようなスタンプに「殺すぞ」などのメッセージが添えられている場合は脅迫と評価される可能性があります。
相手が知り合いや元交際相手だと、警察は対応してくれないと聞きましたが…?
そのようなことはありません。
ストーカー規制法違反や脅迫罪、恐喝罪として警察が対応してくれる可能性があります。
ただし、証拠の有無が重要ですので、LINEメッセージは必ず保存して相談してください。
LINEで脅されたときに無視するのは危険ですか?
ケースバイケースです。
無視することで相手が引き下がる場合もあれば、逆にエスカレートする場合もあります。
身の危険を感じるときは、無視する前に弁護士や警察に相談しましょう。
LINEで脅されたときはグラディアトル法律事務所に相談を

LINEで脅迫や恐喝を受けたとき、「自分が大げさに考えているだけではないか」「家族に心配をかけたくない」と相談をためらう方も多いです。
しかし、脅迫や恐喝は重大な犯罪行為であり、放置すると加害者の行為がエスカレートする危険性もあります。「この内容で相談していいのだろうか」と迷ったときこそ、早めに弁護士に相談することが大切です。
グラディアトル法律事務所には、脅迫・恐喝対応に精通した弁護士が在籍しており、これまでに数多くのLINEを利用した脅迫・恐喝被害のご相談を受けてきました。豊富な経験や実績に基づき具体的な状況に応じた最適な解決方法を提案することができますので、LINEで脅されて不安な方は、まずは当事務所までご連絡ください。
まとめ
LINEで脅された場合、脅迫罪・恐喝罪・業務妨害罪などの犯罪が成立する可能性があります。返信やブロックをする前に、証拠をしっかりと保全し、警察や弁護士へ相談することが重要です。
一人で悩まず、まずはグラディアトル法律事務所までご相談ください。

