「相手から『訴える!』と言われたけど、これって脅迫罪にならないの?」
「相手から訴えると言われた場合に脅迫罪が成立する具体的なケースを知りたい」
「相手から訴えると言われたときはどのように対処すべき?」
「訴えるからな!」
トラブルになった相手から突然、「訴えるからな!」と言われると、驚きや不安で頭が真っ白になる方も多いでしょう。実際に訴えられるのではないかと心配になる一方で、「これは脅しではないか?」と感じることもあるはずです。
相手が「訴える」と発言しただけで脅迫罪になるケースもあれば、正当な権利行使として問題にならないケースもあります。また、場合によっては、恐喝罪や強要罪にあたる可能性もあるため具体的な状況に応じた判断が必要になります。
本記事では、
| ・訴えると言われた場合に脅迫罪(恐喝罪・強要罪)が成立する具体的なケース ・相手から訴えると言われたときの対処法 ・相手から訴えると言われたときに弁護士に相談した方がよいケース |
などを詳しく解説します。
もし現在、「訴える」と言われて不安を抱えているなら、ぜひ最後までお読みください。
トラブルになった相手から訴えると言われた…これって脅迫罪になる?
日常生活や仕事上のトラブルで、相手から突然「訴えるぞ」「裁判を起こすからな」と言われると、誰でも動揺してしまいます。中には「これは脅しではないか?脅迫罪にならないのか?」と感じる場面もあるでしょう。
以下では、脅迫罪が成立する場合と成立しない場合の基本的な考え方を説明します。
正当な権利行使なら脅迫罪にならない
「訴える」という発言が、単に相手が自分の正当な権利を行使する意思を伝えたにすぎない場合は、脅迫罪にはあたりません。
たとえば、あなたが相手に対して明らかな違法行為(暴行、名誉毀損、業務妨害など)をした場合に、相手が「損害賠償請求の訴訟を起こします」と告げたとしても、それは当然の権利行使です。そのため、このようなケースでは訴えると言われたとしても脅迫罪は成立しません。
脅しの手段としての発言なら脅迫罪になる可能性がある
一方で、「訴える」という発言が相手を威圧するための手段として行われた場合には脅迫罪が成立する可能性があります。
たとえば、実際には訴える意思も根拠もないのに、相手を怖がらせて思い通りに従わせようとする場合です。
このように、「訴える」という発言が正当な権利行使の範囲を超えて、相手に恐怖心を与える目的で行われた場合には、脅迫罪、さらには恐喝罪や強要罪が成立することもあります。
訴えると言われた場合に脅迫罪(恐喝罪・強要罪)が成立する具体的なケース

以下では、実際に「訴える」という発言が脅迫罪などの犯罪にあたる具体的なケースを紹介します。
実際に訴えるつもりがないのに「訴える」と繰り返し執拗に迫られたケース|脅迫罪
あなたが借金の返済期限を少し過ぎただけの状況で、相手が「この程度のことでも訴えられるんだぞ。周囲にバレたら困るだろ。お前の会社や家族にも知らせてやる。訴えられたくなければ言うことを聞け。」と繰り返し、執拗に脅してきた場合、相手を怖がらせる目的で発言しているため、脅迫罪が成立する可能性があります。
このケースでは「訴える」という発言が相手に不安や恐怖を抱かせる手段として用いられているため、脅迫罪として処罰対象になる可能性が高いでしょう。
「訴えられたくなければ金を払え!」と不当な金銭の支払いを要求されたケース|恐喝罪
痴漢冤罪をでっち上げた上で、「訴えられたくなければ50万円払え。今払えば警察には言わない。」などと金銭を要求する場合、これは恐喝罪にあたります。
恐喝罪は、相手を脅して金品を交付させる行為を処罰する犯罪です。このように、訴えるという脅し文句を利用して金銭を巻き上げる行為は、典型的な恐喝罪として重く処罰されるでしょう。
「訴えられたくなければ土下座しろ!」と不当な行為を要求されたケース|強要罪
クレーマーが店舗スタッフに対して「お前を訴えることもできるんだぞ。訴えられたくなければここで土下座して謝れ。」と迫った場合には、強要罪が成立する可能性があります。
強要罪は、暴行や脅迫によって相手に義務のないことを行わせたり、権利行使を妨害したりする行為を処罰する犯罪です。このケースでは、訴訟をちらつかせることで土下座という義務のない行為を強制しているため、強要罪が成立します。
相手から訴えると言われたときの対処法

「訴える」と言われたとき、感情的に反応するのではなく、まずは相手の発言内容と状況を冷静に分析することが重要です。以下では、訴えると言われたときの適切な対処法を説明します。
正当な権利行使であれば謝罪して示談をする
相手の主張に正当性があり、こちら側に落ち度がある場合には、無用な争いを避けるためにも誠意ある対応を検討すべきです。
たとえば、実際に損害を与えてしまったのであれば、相手に謝罪した上で示談交渉を行い、被害回復に努めることで、訴訟提起を回避できる可能性があります。
不当な脅しであれば刑事告訴を検討する
一方で、相手の発言が脅迫や恐喝に該当するような不当なものであれば、相手の要求に従う必要はありません。脅迫や恐喝に該当する行為であれば、刑事事件としてこちらが逆に訴えることもできますので泣き寝入りするのではなく、刑事告訴を検討しましょう。
警察に刑事告訴を行うことで、刑事事件としての捜査が開始しますので、相手に対して刑事罰を科すこと可能です。
脅迫により精神的苦痛を受けたなら慰謝料請求が可能
相手からの脅しによって強い精神的苦痛を受けた場合には、不法行為として損害賠償請求(慰謝料請求)をすることができます。また、脅されてお金を支払ってしまった場合には相手からそのお金を取り返すこともできます。
まずは損害賠償の支払いを求める通知書を内容証明郵便で送付し、相手との交渉を進めていきます。相手が任意に支払いに応じてくれれば、示談書を作成して解決となりますが、相手が無視するまたは支払いを拒否するときは損害賠償請求訴訟を検討しなければなりません。
「訴える」と言われたことが脅迫だと感じたときは証拠に残すことが重要
相手の発言が脅迫罪や恐喝罪にあたるかを判断する際には、証拠の有無が極めて重要です。
脅迫は言葉だけで行われることが多く、後から「そんなことは言っていない」と否定されるケースも珍しくありませんので、そのような言い訳を封じるためにも証拠を残しておく必要があります。
| 【証拠となるものの具体例】 ・録音:電話や対面での会話は必ず録音しておく ・LINEやメールの履歴:脅迫内容が書かれている場合は保存、スクショも推奨 ・第三者の証言:現場に居合わせた人がいれば、証人として協力をお願いする |
証拠を確保しておくことで、警察への相談や弁護士を通じた交渉の際に、スムーズに手続を進められます。
相手から訴えると言われたときに弁護士に相談した方がよいケース

「訴える」と言われた場合、弁護士に相談すべきか悩む方もいるでしょう。以下のような場合には、早期に弁護士へ相談することを強くおすすめします。
相手の発言が正当な権利行使なのか判断ができないケース
相手の主張が法律上の正当な権利行使なのか、それとも不当な脅しなのか判断に迷う場合には、法律の専門家である弁護士に相談することで、最適な対応方針を決定できます。
正当な権利行使であるにもかかわらず、自己判断で「脅しだ」と決めつけて対応してしまうと、相手から本当に訴えられてしまうリスクもあります。そのため、自己判断ではなく弁護士に相談して判断してもらうべきでしょう。
相手からしつこく連絡がきて恐怖を感じるケース
「訴える」と言われたことをきっかけに、相手から何度も電話やLINE、メールで連絡が来るケースもあります。
特に以下のような状況では、早期に弁護士へ相談すべきです。
| ・夜間や深夜にも連絡が来る ・会社や家族にまで連絡を入れると脅される ・一度断ってもなお執拗に要求してくる |
弁護士に相談することで、代理人として間に入ってもらうことができますので、相手と直接やり取りせずに済むようになります。また、弁護士が代理人として通知書を送ることで、相手が無理な要求や脅迫的な言動をやめるケースも少なくありません。
不当な金銭を要求された対応に困るケース
示談金や慰謝料と称して法外な金額を要求された場合、それが正当な請求なのかそれとも恐喝や詐欺にあたる不当請求なのか判断することは難しいでしょう。
実際には、数万円程度の損害に対して数百万円を請求されるなど、明らかに不当な要求であるにもかかわらず、「訴えるぞ」と言われると支払ってしまう方もいます。
しかし、安易に支払ってしまうと、相手から「脅せば支払う人間」だと認識され、さらに要求がエスカレートするリスクがありますので、自分一人で対応するのは避けた方がよいでしょう。
弁護士に相談すれば、金銭請求の適法性を判断した上で、支払うべきでない場合には適切に断ることが可能です。また、必要に応じて警察への告訴や損害賠償請求などの法的手続きも一括して依頼できます。
相手から訴えると言われたときはグラディアトル法律事務所にご相談ください

相手から「訴える」と脅され、不安や恐怖を感じている方は、決して一人で抱え込まないでください。そのまま放置してしまうと、精神的ストレスが蓄積し、仕事や日常生活に集中できなくなる可能性があり、誤った対応をすればさらに要求がエスカレートするリスクもあります。
そのため、このような状況でお困りの方は、早めに弁護士に相談するべきでしょう。
グラディアトル法律事務所では、脅迫・恐喝・強要などの被害に関するご相談を数多く取り扱っており、証拠収集から刑事告訴、慰謝料請求までトータルでサポートが可能です。
| 「これは脅迫にあたるのか知りたい」 「どう対応してよいかわからない」 「一人で対応するのが怖い」 |
このようなお悩みがある場合は、まずはお気軽にグラディアトル法律事務所までご相談ください。
専門家に相談することで、今感じている不安や恐怖から解放され、心身ともに安心して日常を取り戻すことができるはずです。
まとめ
「訴える」という言葉は、場合によっては正当な権利行使に過ぎないこともありますが、脅迫罪や恐喝罪、強要罪にあたるケースもあります。相手が正当な理由なく脅しの手段として発言している場合には、刑事告訴や慰謝料請求を含めた法的措置が可能です。
相手から「訴える」と言われたことで不安を感じている方は、早めにグラディアトル法律事務所までご相談ください。

