「過去の脅迫で加害者に責任追及をしたいが、時効かもしれない…」
「脅迫罪は何年で時効になる?」
「時効が迫っているときはどうすればいい?」
脅迫の被害に遭ったとき、このように悩む方も少なくありません。
脅迫罪には刑事上の時効と民事上の時効があり、それぞれ時効期間が異なります。加害者が罪に問われないまま逃げ切ってしまったり、慰謝料を請求できなくなってしまう前に、正しい知識を持っておくことが重要です。
本記事では、
| ・脅迫罪の刑事と民事の時効年数 ・脅迫罪の時効成立後の影響 ・時効を迎える前に被害者がとるべき行動 |
などを詳しく解説します。
もし今、脅迫被害に悩んでいるなら、時効が成立する前に適切な対応をとり、加害者を逃がさないための第一歩を踏み出しましょう。
脅迫罪の時効は何年?|民事と刑事の2種類の時効

過去の脅迫被害で法的対応を検討する際に知っておくべきなのが「時効」です。法律上、時効には刑事上の時効(公訴時効)と民事上の時効(消滅時効)の2種類があります。まずは、それぞれの意味や年数を正確に理解しておきましょう。
脅迫罪の刑事上の時効は7年|公訴時効
刑事事件として脅迫罪を追及する場合、問題となるのが公訴時効です。
公訴時効とは、犯罪が行われてから一定期間を経過すると検察官が起訴できなくなる制度をいいます。公訴時効期間は、犯罪の種類や法定刑に応じて定められており、脅迫罪の公訴時効は、7年です。
つまり、脅迫行為をされたときから7年を経過してしまうと、加害者の処罰を求めることができなくなってしまうのです。公訴時効期間を過ぎてしまうと、たとえ証拠があっても刑事事件として起訴することができず、加害者の刑事責任を問うことができなくなるため注意が必要です。
脅迫罪の民事上の時効は3年|消滅時効
脅迫により精神的苦痛を被った被害者の方は、加害者に対して損害賠償請求(慰謝料請求)をすることができます。しかし、民事上の損害賠償請求には、消滅時効が適用されますので、以下のいずれかの期間が経過すると、時効により損害賠償請求ができなくなります。
| ・被害者が損害および加害者を知ったときから3年 ・不法行為のときから20年 |
このように、刑事上の時効と民事上の時効は異なるため、慰謝料請求と刑事告訴を検討する際は、それぞれの時効期間を踏まえて迅速に対応しなければなりません。
脅迫罪の時効が成立するとどうなる?時効成立前の行動が重要
では、もし脅迫罪の時効が成立してしまった場合、どのような影響があるのでしょうか。
加害者の刑事責任を問えなくなる
刑事上の公訴時効が完成すると、加害者を刑事事件で処罰することができなくなります。
脅迫は、被害者の心身に大きな影響を与える犯罪であり、被害者としては加害者に対する刑事罰を望む場合が多いでしょう。
しかし、時効が成立すると警察や検察は起訴することができなくなり、加害者が罪に問われないまま社会で生活を続けることになります。7年という期間はあっという間に経過してしまいますので、被害に遭ったらできる限り早く警察へ相談することが大切です。
加害者に対して慰謝料を請求できなくなる
民事上の時効が成立すると、加害者に対して慰謝料や損害賠償請求を行う権利が消滅してしまいます。
脅迫により受けた精神的苦痛に対しては、本来であれば数十万円程度の慰謝料請求が可能です。
しかし、民事上の消滅時効が完成すると、たとえ加害者に支払い能力があっても請求できなくなり、泣き寝入りを余儀なくされることになります。このような事態を避けるためには、被害に気づいた段階で弁護士へ相談し、時効が成立する前に慰謝料請求の手続を進めることが重要です。
脅迫の被害者が時効を迎える前にできること

では、脅迫被害に遭ったとき、被害者は時効を迎える前に何をすべきでしょうか。以下では、時効を迎える前に被害者がとるべき行動を説明します。
脅迫された証拠を残しておく
まず大前提として、脅迫被害を立証するための証拠を確保することがもっとも重要です。
| ・脅迫のLINEやメール、SNSのDM |
| ・通話履歴や録音データ |
| ・脅迫内容をメモした日記や記録 |
| ・第三者が脅迫を目撃している場合は、その証言 |
これらがなければ、警察に告訴しても証拠不十分として受理されなかったり、加害者に否認された場合に立証できなくなる可能性があります。
特に、LINEなどのトーク履歴は、相手側が送信取消をすると消えるリスクがあるため、スクリーンショットで保存しておくことが重要です。
警察に刑事告訴をする
加害者を処罰してもらうためには、警察に告訴する必要があります。
脅迫罪は親告罪ではありませんが、告訴があることで捜査が進展しやすくなります。特に、脅迫行為が続いていて身の危険を感じる場合には、速やかに告訴状を提出し、捜査してもらうことが被害抑止につながります。
ただし、告訴状を作成する際は法律構成や証拠整理が重要となるため、確実に告訴を受理してもらうためにも弁護士に相談しながら進めていくことをおすすめします。
加害者に対して慰謝料請求をする
脅迫によって被害者は恐怖心や精神的苦痛を受けており、その被害を金銭で回復するためには慰謝料請求を行う必要があります。
慰謝料請求の方法としては、内容証明郵便で加害者に請求書を送付する、話し合いで合意できない場合は訴訟を提起するといった手段があります。脅迫行為が継続している場合や、加害者が請求に応じない場合には、弁護士を代理人として交渉してもらうことで、相手方に対する心理的圧力も高まり、より早期の解決を期待できるでしょう。
脅迫被害に遭ったときに弁護士に相談すべき理由

脅迫被害に遭ったときは、自分一人で対応するのは精神的も負担が大きいため、弁護士に相談することをおすすめします。
刑事告訴のサポートをしてもらえる
脅迫被害で加害者を処罰してもらうには告訴が有効ですが、告訴状を作成するには法的知識が不可欠です。
弁護士に相談することで、
| ・告訴状の作成 ・証拠収集のアドバイス ・告訴状提出のサポート ・事情聴取や取り調べへの同行 |
など、告訴に必要な手続きを一括してサポートしてもらうことができます。
特に、告訴状には脅迫罪の構成要件を満たす行為があったことを明確に記載する必要があります。被害者本人が書類を作成しようとしても、法律用語や犯罪構成の要件を正確に記載するのは難しく、警察に受理されないリスクがあります。
弁護士に依頼すれば、過不足なく事実を整理し、より迅速に告訴が受理される可能性を高めることができます。
脅迫被害が続いているならやめるよう警告できる
脅迫行為が継続している場合、被害者本人が加害者へ直接対応するのは非常に危険です。
被害者が反論したことで、加害者がさらに態度を硬化させたり、脅迫内容がエスカレートしたりする事例も多く見られます。
このようなとき、弁護士を代理人として、加害者へ「これ以上脅迫を続ければ刑事告訴や慰謝料請求を行う」という内容証明郵便を送ることで、加害者側も行為の違法性を強く認識し、脅迫行為をやめる可能性が高まります。
加害者にとっても、被害者本人からの連絡よりも、法律専門家である弁護士からの正式な警告書の方が心理的インパクトが大きく、より強い抑止力となるでしょう。
慰謝料請求の交渉や裁判手続きを任せられる
加害者に対して慰謝料請求を行う場合も、弁護士に依頼することで多くのメリットがあります。
| ・慰謝料請求額の適切な算定 |
| ・内容証明郵便による請求や交渉代理 |
| ・訴訟提起 |
| ・強制執行 |
まで一貫したサポートをしてもらえますので、被害者は精神的負担を大幅に軽減できます。
また、加害者とのやり取りも全て弁護士が窓口となるため、被害者本人が加害者と連絡を取る必要がなく、安全に被害回復を図ることができるのも大きなメリットといえます。
脅迫被害に遭ったときは時効になる前にグラディアトル法律事務所に相談を

脅迫被害は、被害者の心に深い傷を残す犯罪です。
「警察に行くほどではないかもしれない」「相手に言い返すのが怖い」と我慢している間に、時効が迫ってしまうことも少なくありません。
グラディアトル法律事務所では、脅迫被害に遭った方からの刑事告訴や慰謝料請求の相談を数多く受けています。脅迫の証拠収集から告訴状作成、慰謝料請求、裁判対応まで、一貫して被害者の権利を守るためのサポートを提供していますので、脅迫被害に遭ったときの対応は当事務所にお任せください。
「時効になる前に相談しておけばよかった」と後悔することのないよう、脅迫被害に悩んでいる方は、ぜひ早めにご相談ください。
まとめ
脅迫罪の時効には、刑事上は7年、民事上は3年という期限があります。
時効が成立してしまうと、加害者を刑事処罰することも慰謝料請求することもできなくなってしまうため、被害を受けたらできる限り早く行動することが大切です。
過去の脅迫被害で法的責任追及をお考えの方は、経験と実績豊富なグラディアトル法律事務所までご相談ください。

